アシステッドハッチング(AHA/孵化補助療法) 

March 11 [Sat], 2006, 0:19
アシステッドハッチング(AHA/孵化補助療法)

受精卵の着床を促がす為、透明体を薄くして、胚移植する方法

卵子や受精卵(=胚)は、ゼリーの様な1/100mmほどの薄い透明帯と言う膜に包まれ守られています。
精子は、卵子の透明帯を破って受精し、また受精卵は透明帯を破って子宮内膜に着床するのですが、体外受精(顕微授精含む)の際に、受精卵を培養することによって透明帯が硬くなってしまうことがあり(膜の硬さには個人差有り、また年齢が増すと膜が硬くなるのでは・・と言われています)着床の妨げになると考えられています。
受精卵を着床しやすくする為に受精卵の透明帯を薄くしてから(or孔をあけてから)移植する方法AHAと言います。

アシステッドハッチングの種類
(各病院施設によって、様々な方法を採用しています。)
1.顕微鏡下で機械的に細いガラス針などを刺して、透明帯に直接、孔をあける方法 
2.酸性タイロード液で、透明帯を溶かす方法(酸性タイロード液が割球に直接触れると悪影響)
3.透明帯を融解する酵素を使用して胚盤胞にアシステッドハッチングする方法 
4.培養液に低濃度でプロテアーゼ(透明帯を溶かします)を混入させ徐々に透明帯を薄く方法 
5.レーザー光線で透明帯を焼きつける方法 

反復して着床障害がみられるような場合とか、FSH(卵胞刺激ホルモン)の使用量が多いような症例、あるいは透明帯が正常よりも厚い・硬い場合に、このAHAが用いられるケースが多い様です。

備考:1
卵子の透明帯に穴をあけて精子が通り易くする方法は、顕微授精に比べ効果が低いので、今ではほとんど行なわれていません。

備考:2
通常、受精卵は受精後5〜6日目に、胚の一部の細胞から分泌される酵素のようなものが出てそれによって、透明帯から抜け出せると言われていますが、アシステッドハッチングは、一般に培養後3日を経た6〜8細胞期に施行される事が多いです。
5〜6日目では透明帯もかなり薄くなっていて、かえってアシステッドハッチングの操作が困難になります。

アンドロゲン(androgen) 

March 11 [Sat], 2006, 1:41
アンドロゲン

男性ホルモン

男性ホルモンは、アンドロゲン(androgen)とも、よばれています。
その中には、テストステロン、ジヒドロテストステロン(DHT)、デヒドロエピアンドロストロン(DHEA)、アンドロステロン、アンドロステンジオン(androstenedione)などがあります。

女性のPCOS(多嚢胞卵巣症候群)による不妊原因の場合、このアンドロゲンの過剰分泌が見られる事が示唆されています。

アンドロゲンの正常値:男性300〜1050  女性8〜85 単位:ng/dl

アップノール 【薬】 

March 11 [Sat], 2006, 2:08
アップノール 【薬:商品名】

高プロラクチン血症(PRL)治療薬  薬剤名:ブロモクリプチン

乳汁分泌を促がす、乳腺刺激ホルモン(プロラクチン)値が高いと卵胞の発育を妨げる、黄体機能不全などの原因になり易いのです。
その際、処方される経口薬としてブロモクリプチンがあります。

処方されるのに最も、多いのは「パーロデル」(もしくは、薬剤名:テルグリッド【薬の商品名=テルロン】)だと思います。
アップノールもそのうちの一つです。

ただし、服用期間が比較的長いので、血液検査で経過観察しながら服用します。
プロラクチン値が正常範囲内に下がり、排卵が認められるようになるまで続けます。(血中プロラクチン値が15ng/ml未満は正常範囲内)

副作用:
吐き気・嘔吐・下痢・めまい・胃腸障害・胸やけ・浮腫・眠気・頭痛・不眠・発疹・倦怠感・発熱・寒気・脱毛・ほてり・貧血

備考:
妊娠が確認されれば直ちに使用を中止すること。

アドバック治療 

March 11 [Sat], 2006, 16:24
アドバック治療

子宮内膜症の治療の際に、起り得る副作用を緩和させる方法

子宮内膜症は、子宮以外の場所でも子宮内膜と同じような組織が発育・増殖し、そこから出血し、炎症を起こすものです。
その子宮内膜症の治療法の一つに『偽閉経療法』(ぎへいけいりょういほう)というものがあります。

子宮内膜はエストロゲン(卵胞ホルモン)に刺激され発育しますが、また一方ではプロゲステロン(黄体ホルモン)により、発育が抑制されバランスを保っています。

(したがって、子宮内膜症の治療には、エストロゲンの分泌を抑えるか、黄体ホルモンを投与するかのいずれかです)

エストロゲン(卵胞ホルモン)を抑える治療=『偽閉経療法』と言います。

 1.GnRHアゴニスト製剤【商品名:スプレキュア、ナサニール、リュープリン、ゾラデックスなど】を用いる方法
   GnRHアゴニストは脳下垂体に働きかけます。
   卵巣機能の働きを抑制させ卵胞ホルモンの分泌を減らします。
   4〜6ヶ月継続的に治療を行なうと、効果があると言われています。

   しかし、副作用があります。
   のぼせ、肩こり、発刊、頭痛、うつ症状など・・の、更年期症状
   副作用としてあらわれ、治療を中断しなくてはならない場合もあります。
   また、骨粗鬆症の副作用も考慮し投与は6ヶ月を限度とします。

この副作用を緩和させる方法≪アドバック療法≫です。
   更年期症状が強く出た場合に、少量の卵胞ホルモンを投与して副作用を和らげる。
   (しかし、子宮出血が見られる事もあります)

備考:1
副作用を緩和させる方法として、他には≪ドローバック療法≫と言うものがあります。

備考:2
偽閉経療法には「エチステロン誘導体=ダナゾール製剤」を用いる方法もあります。

備考:3
子宮内膜症の治療の一つとして、他に『偽妊娠療法』(ぎにんしんりょうほう)もあります。
 (ピルを服用し妊娠中のようなホルモン状態にする。)

アルコール固定 

March 11 [Sat], 2006, 22:32
アルコール固定(アルコール注入法)

卵巣のチョコレート嚢胞に対する治療方法

卵巣のチョコレート嚢胞とは、子宮内膜症が卵巣にでき出血がおこり嚢胞を形成、中に古いドロドロの血液が溜まった状態のことを言います。
「アルコール固定」とは、このチョコレート嚢胞がホルモン療法、薬物療法だけでは改善されない場合、手術をせずに改善する方法です。

経膣超音波か腹腔鏡で観察しながら、卵巣に出来たチョコレート嚢胞に針を刺し、内容液を吸引し、嚢胞内を生理的食塩水で洗浄し、中にアルコール(99%エタノール)を注入して子宮内膜組織を体縮させる方法です。
その後10〜15分後にアルコールを抜いて再び洗浄します。

身体的負担が少なく、術後の癒着の心配もなく、卵巣を削る必要もないのがメリット。
子宮内膜症組織からの出血はなくなり、嚢胞は小さくなります。

一般不妊治療 

March 13 [Mon], 2006, 8:31
一般不妊治療

タイミング指導から人工授精(AIH)までの不妊治療のこと

不妊治療では、タイミング指導(排卵を予測して性交のタイミングを指導する方法)から、人工授精(AIH/精液・精子を人工的に女性性器内にに注入する方法)までの治療を『一般不妊治療』といいます。
また、各種ホルモン療法、男性不妊に対する薬物療法・手術療法、子宮や卵管の手術療法なども『一般不妊治療』に含みます。

『一般不妊治療』は2〜3年のうちに40〜50%が妊娠すると言うデータがあります。
(6ヶ月以内19%、1年以内36%、2年以内46%の方が妊娠)
しかし、一つの治療を6ヶ月(6周期)以上、繰り返しても結果が出ない場合は、さらに高度な治療に進む事がのぞまれます。

より高度な不妊治療は体外受精などで「高度生殖医療=ART」といい、一般不妊治療とは区分しています。


所感:1
一般不妊治療のうち、人工授精(AIH)の、『人工』と言う文字に抵抗感を感じ、頭ごなしに治療を遠ざけたり拒否する人もいます、またとてもおおげさに考えたりする人もいますが、人工授精(AIH)は自然妊娠とさほど変わらないと言えます。
精神的な部分では、夫婦間の自然な性交によって妊娠する事と少し違いはありますが、自然妊娠し難い場合、「ほんの少し医療の力を借り妊娠に近づくこと」と考えてみては・・・。

所感:2
タイミング指導は、排卵日を予測し性交に至ると言うものですが、排卵時期のみの性交になる傾向が強く、性交が義務のように感じて、かえって精神的に追いつめてしまうこともあります。
また、排卵時期のみの性交だけでは、精子状態が良くない事もあります。禁欲期間は3〜4日が適当です。7日以上禁欲期間があると、精子の運動率が低下し、精子の奇形率が増加します。
精子はある程度定期的に放出し、新鮮な精子を作ることで、数や運動率もUPし、逆に奇形精子は減少します。
排卵日にこだわらず、日常の中で出来るだけスキンシップをはかってみては・・・。

イノムビーズテスト(IBT) 

March 13 [Mon], 2006, 9:08
イノムビーズテスト(IBT)

抗精子抗体検査の一つ

抗体とは、外的の侵入を阻止する働きを持つ物質です。
女性は精子に対して普通は抗体を作りませんが、希に女性の体内で精子と結合する抗体が作られ子宮や卵管の中(頚管粘液、卵胞液内にも出現します)精子の運動を止めたり受精能力を妨げている免疫性不妊の場合があり、これを抗精子抗体(不妊患者の5〜10%)といいます。(抗精子抗体がある場合体外受精では妊娠しにくいと考えられる。)

女性側の血液を採取(採血時期は問わない)して、血清の中に精子を加え、精子の動きを調べる「精子不動化試験」及び小さい特殊ビーズの粒を使う「イノムビーズテスト=IBT」などの検査を行なう。

特殊なビーズに「抗IgG抗体」「抗IgA抗体」「抗IgM抗体」を付着させて精子と反応させます。
「IBT」において50%以上の精子が付着しているならば妊娠率は15.3%
50%未満であれば、66.7%と言うデータがある。
80%以上であれば、顕微授精を行なう方が良い。

「IBT」では、精子のどこに抗精子抗体が結合するのかが分かり、全ての抗精子抗体が不妊原因にはなるが、精子の頭部に結合する抗体は特に問題とされる。

陰嚢 

March 13 [Mon], 2006, 10:02
陰嚢

男性性器の一部

皮膚で包まれた袋状の外性器で内部には精巣、精巣上体、輸精管や血管や神経とともに太い索状になった精索がある。
精子の造精には体温よりも1〜2度低い温度が適温なので、陰嚢はラジエーター(放熱冷却器)の役割をはたしています。

男性性器は、温めすぎたり締め付けすぎたりしない様に心がけましょう。

陰嚢皮膚温度測定 

March 13 [Mon], 2006, 10:25
陰嚢皮膚温度測定

精索静脈瘤の状態を調べるための検査

精索静脈瘤(精巣から出ている静脈に血液が滞って、コブ状に膨らんでいる状態)の疑いがある時、『陰嚢皮膚温度測定』などの検査を行ないます。
精子の造精には体温よりも1〜2度低い温度が適温なので、そのため陰嚢は外部に突き出ていますが、静脈瘤が出来ると血液のプール温められてしまいます。陰嚢の皮膚温度を調べてみると0.6〜0.8度ほど上昇しています。

陰嚢の内部の温度上昇や血液が滞って低酸素状態が重なると、精巣の動きが悪くなって造精機能障害になります。
精巣が小さく縮んでしまうこともあります。

備考:
精索静脈瘤の検査には、他に「超音波診断法」や「カラードプラー法」などの検査もあります、いづれも外来で簡単に調べる事が出来ます。

囲卵膣内精子注入法(SUZI) 

March 13 [Mon], 2006, 11:21
囲卵膣内精子注入法(SUZI)

顕微授精の方法の一つ

透明帯と卵細胞質膜の間に精子を数個注入し受精を促進する方法。

備考:
開発された当時(1988年ごろ)は、画期的なものであったが、受精率は20〜30%と低く、現在ではもっぱら「卵細胞質内精子注入法(=ICSI)が用いられている。
P R
Presented by.『明け夜』
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