心の目 (4)

March 11 [Fri], 2011, 20:41
「ミカルゲ・・・あの機体はひときわ異様な感じがしますが・・・」

「あの機体にはおそらく現時点で最強の威力を誇る射撃武装が搭載されています」

バラモンガンダムのキャノンフォルムに搭載されているザールアグニ砲。
これは、2丁の高エネルギービームキャノン、{ヴェスタルプル}を連結させて照射される。
その威力は1度の照射で戦艦の主砲10発分に相当する。
戦艦を5隻貫くことができる。
ザールアグニはデータにあるこの時代での最高の射撃武装として完成させた。

「トライパニッシャー、というのを知っていますか?」

「3門の砲門から磁場を発生、威力を相乗効果で跳ねあげる大出力射撃装備ですか?」

「そうです。西暦のELSE(地球外金属製異性体の略)襲来時に登場したブレイブという機体にもこの武装が装備されました。威力はすさまじい。何百ものELSEを一撃で蒸発させる出力を持っていました。
ミカルゲには、その強化版と言えるフォルスパニッシャーを装備しています」

5機のMSがカタパルトから飛び出して行く。

「フォルスパニッシャー・・・?3門のものを4門で発動させる、ということですか」

「その通り。出力はブレイブのトライパニッシャーの5倍です」

思わず2人は生唾を飲んだ。
資料映像でマスラオという機体のトライパニッシャーを見たことがあった。
その威力は現在再現不能とまで言われた。
それから改良されたであろうブレイブのトライパニッシャーの5倍。

「ですが、小惑星を退けたのはその装備ではありません」

心の目 (3)

March 09 [Wed], 2011, 21:22
「どうやって小惑星を退けたのですか?データでは小惑星の最大直径は10キロにもなったと聞きます。
巨大MAでも使ったのですか?」

バルトロはヴェーダのその問いに少し笑いながら答えた。

「いやいや、彼らが操るのはMSだよ。まぁ、特殊なものには違いないが」

「特殊とはどういうことですか?バラモンガンダムとはまた違う性能ですか」

「そうだね、彼らのMSは全く新しい動力を備えている。
{ゲッコウカ}と呼ばれるシステムだ。君たちの船に乗せるのだから話してもいいと思うがね。
あの5機のMSは太陽光ではなく月に跳ね返った太陽光、いわゆる月の光を媒体にする。
機体内部に搭載された疑似的な月の光を発生させる発光装置。それをバッテリーにより稼働させる。
それをミラーの反射による相乗効果で何万倍にも増幅、機体のエネルギーにするシステムだ。
これにより、従来のMSの数倍の出力・可動時間を手にすることができた。
そして、これを参考にして君のMSの動力が作られたんだよ」

「GNドライブ・・・」

「そのとおりだ。あれはゲッコウカを元に作られている。
西暦時代のGNドライブとは別物とは、そういうことなんですよ艦長」

モニタールームに入る。
格納庫が映る。

「あの灰色の機体がMW-001 クレイト。分割式ビッグシールドを装備している。分割されたシールドはビットとなり格闘、射撃をこなす。また、額にハイメガビームキャノンを装備し、巨大な火力も備えている。

その緑色の機体はMW-002 アポウロ。マニュピレーターが8連ビームガトリングになっていて、絶大な火力を誇る。
また、機体の各部にバルカン砲を搭載している。

あの白い機体はMW-003-01 ユーラ。大型実体剣{サヨク}を装備している。サヨクは設置されたスラスターによりハイパワーの斬撃を繰り出すことができる。また、機体各部にもスラスターが設けられている。

あの赤い機体はMW-003-02 ガエル。大出力ビームソード{ウヨク}を装備している。ウヨクはビームを極限まで平型に発振することで最高の切れ味を手にしたものだ。ユーラとは兄弟機で、同じくスラスターが装備されている。

そして、他のMSの倍の大きさのある青いMSが隊長機であり、親衛隊の要の機体。MW-000 ミカルゲ」

心の目 (2)

March 07 [Mon], 2011, 21:03
5人は部屋に入ってきた。
そして、こちらに向かって敬礼をした。

「親衛隊隊長のティス大尉です」

「副隊長のミラ中尉です」

「カナ中尉です」

「ディゾノ少尉です」

「ルタ少尉です」

全員が幼い印象を受けた。

「あなたたちが親衛隊ですか。噂は聞いています。[ブレイクムーン]の時にはすばらしい活躍をしたと」

ブレイクムーン。
3年前に起きた月への小惑星接近事件。
突如軌道を変えた小惑星が月の重力に引かれ衝突間近にまで迫った事件。
しかし、同時期に設置された『ムーンウォーカー親衛隊』により軌道をずらし、月を守ったといわれている。

「私たちの力だけではありません。ムーンウォーカー全兵の力を結集したからこそできたのです」

その時だった。
警報が鳴り響いたのだ。

『全作業員・パイロットに通達。ラグマグナ所属と思われる戦艦3隻とMSを確認。
各員は配置についてください』

ヴェーダは立ちあがり、部屋の扉に手を当てた。
しかし、ティスがその腕をつかんだ。

「ここは私たちに任せてください。
あなたたちの信頼を得る、という意味でもやらせていただきたいのです」

「しかし」

「お願いです」

ティスの目は本気だった。
ヴェーダはアーデルに目でサインを送った。
縦にうなずいている。

「わかりました。ですが、私たちもデッキで待機しています。
いつでも出れるように」

「ありがとうございます。行くぞ、みんな」

5人は部屋を出て行った。
アーデルとヴェーダもそれについて行く。

「心配いりません。彼らがブレイクムーンで活躍したのは事実です」

バルトロが後ろから2人に言った。

心の目 

March 05 [Sat], 2011, 20:58
『ハッチ接続完了。グローリーワンに到着しました!
各乗組員はそのまま待機していてください』

艦内放送が流れる中、カーストはいち早くグローリーワン内部にいた。

「お久しぶりです、カート・バルトロ技術長官」

ヴェーダは1人の男に敬礼をした。

「よく来てくれたね、カーストの諸君、そしてリストの艦長ハイネ・アーデル大佐。
月の首都グローリーワンへようこそ」

「君の活躍は聞いているよ。
地球ではほとんどのMSを大破させ、今の戦闘では戦艦を4隻撃沈したと!」

「いえ、私の実力ではなくバラモンガンダムの性能あってのことです」

「うむ、そのことなんだが・・・」

バルトロは一度周囲を見回してから、後ろを向いた。

「立ち話もなんだ、部屋へ案内しよう。こちらへ」



「実は、君たちには任務についてほしい」

「ラグマグナとの戦闘でありますか?」

アーデルが出された珈琲を口に含む。

「うむ、そうなのだ。これを見てくれ」

バルトロは右側のモニターに映像を出した。

「これは・・・廃棄コロニー?」

「そう見えるだろう。実は違うのだ」

巨大な筒型の金属物質。
見てくれはコロニーだが、ところどころ欠損している。

「これは、西暦に使用されていた機動エレベータというものだ」

機動エレベータ。
惑星などから宇宙ステーションにかけて伸びる、宇宙進出を容易にさせた建造物。
西暦には、前面に配されたソーラーパネルにより太陽光発電を行っていた。
その時代はそれが大部分の電力として賄われていた。

「それがなぜ今発見されたのです?」

「そこが問題なのだ。なぜか今発見された。
それに、これ自体は当時の大きさの3分の2程度で、残りは発見されていない。
君たちに調査に出てもらいたいのだ」

「待ってください!そんな無茶な作戦!」

アーデルが強く反発した。

「そのとおり。これは非常に危険な作戦だ。
リストなら一週間あれば到着できる距離にあるのだが、どうやら敵に気付かれている。
まぁ言わずともわかるが、敵とはフレイムやラグマグナだ」

「ならばなおさらです!うちにはガンダムこそありますが、他の兵は量産機とカスタム機、隊長機があるだけなんですよ?
特殊装備もない・・・」

「まて、そのままとは言ってないじゃないか。
そこで、彼らに同行してもらうことにした。入ってくれ」

扉が開き、そこから5人の人間が入ってきた。

「おぉ、あんたらは・・・」

「ムーンウォーカー親衛隊、到着しました」

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