エピソード@

January 08 [Sun], 2012, 9:46


初めて出逢ったのは、
最高潮の盛り上がりを終え、
だんだん人が少なくなり始めた明け方のクラブだった。


ひとしきりクラブを楽しんで
ボチボチ帰ろかな。。。
なんて想ってる頃、彼は急に現れた。

ハイ!

って差し出されたシャンパン。

えーーー、
もーあんまりお酒飲みたくないんだけど。

なんて思いつつ、差し出してきた相手の顔をふと見ると、
ついさっきまで、フロアをガンガンに盛り上げてたDJだった。

どーしてこんなとこにいるの〜?
しかも1人じゃーん。。
もっとみんなと乾杯したりするんじゃないの〜?
無視するわけにもいかないよねー。

なーんて思いつつも、

とりあえず自分至上の営業スマイルで応えてみた。

彼はシャンパンのボトルをわたしの口に押し当ててまた言った。

ハイ!

って。

え?何?ハイ!じゃないよー
ま、とりあえずちょっと飲んだら他に行くでしょ。

そーやって彼が傾けるボトルから流れるシャンパンを少しだけ口に含んで、
また自分至上の営業スマイル。

ありがとうございます?

すると彼が、

ちょっと待ってて。

とボトルをわたしに渡して言い、
シャンパングラスを2つ持って再び現れた。

一緒に飲もうよ。このシャンパン、さっきもらったんだ。

えーーー。もー帰りたいのに、
でもこれ断れる〜?

必要以上に社交性が備わっていると勝手に思っているわたしは、出されたお酒も断れないし、初めて出会う人を邪険に扱う能力も持ち合わせていない。

えー。
もーあんまりお酒飲めないかもですぅ。。

なんてかわいこぶってやんわりお断りしたつもりだったけど、

いーじゃん、てゆうか敬語やめない?
次敬語使ったらコレ一気ね!

えー。そんなのいきなり無理ですよ〜

あ、敬語使った!ハイ!

うそー。。だってそんな急にタメ口はできません。。

あ、まただ。ハイ!



なんて彼のペースに完全に乗せられて、気付けばわたしは再びホロ酔い状態だった。

そのころにはたどたどしいがタメ口で話せるようになっていた。


どーやってきたの?

車。

1人で?

うん。友達も一緒だけど別々に来たの。

どーやって帰るつもり?

うーん。わかんない。適当に寝て帰る。

車で?

うん。マンガ喫茶でも行こうかな。。

え?マンガ喫茶?
じゃあ一緒に帰ろうよ。

いやー、それはできません。。

あ、また敬語。ハイ!

うーーーwww

いーじゃん、ちょっと寝て帰りなよ。
俺、近くにホテルとってあるんだ。
ね、帰ろう。
ちょっと待ってて。荷物とってくる。


そう言って彼は荷物をとってわたしのところへ戻ってきた。


一応さ、別々に出よ!時間差ね!
俺先に行くから下で待ってる。

断りきれないわたしは結局、
彼の言うとおり少し時間をおいて
クラブの外に出た。

気付かなかったけど、外はシトシト雨が降っていた。
どーしよ、傘がないや。。。
なんて空を見上げてクラブのSPに
傘が欲しいの。とか言っていると、
彼が現れ、自分のさしていた傘を差し出して来た。

どこまで行くんですか?
送りますよ。

なんて白々しい。でもそんな感じ嫌いじゃなくて、なんか楽しくなってきて

ありがとうございます。

わたしも白々しく、その傘に入った。


途中でコンビニに寄り、彼が買い物をしてる最中に思い出した。一緒に来てた友達。
とりあえずメール。。


ごめーん。なんか一緒に帰ろうって言われたの。断わり切れず。。もーちょっと断わり交渉してみるけど、先に帰っててね。


返事が返ってくる前に彼が帰ってきた。そして携帯の充電も切れてしまった。


お待たせ。


また自分至上の営業スマイルで応えた。

そして
彼の差し出す傘にそっと入ってみた。



ホテルまでの道のりにどんな話しをしたのかなんて、もう覚えていない。
だけど、ヒールを履いてたわたしのほうが背が高かったのにわたしはほとんど雨に濡れていなかった。そしてホテルに着いたときに彼の右肩がずぶ濡れだったことだけはしっかりと覚えている。


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