写真立てを使ったのは初めてだと思った。
何年も前に誕生日プレゼントで貰い、そのままになっていた木製のフォトフレーム。デジタルフォトフレームなんか無い頃のものだ。
あの人にプレゼントを貰ったのは、そんなに昔のことだったろうか。
少し埃がかった箱を開ける。当時一度だけ中身を覗いて仕舞い込んだままだったそれは、取り出すと当時と変わらず新品のように見えた。使える。
私は背の低い本棚の端からアルバムを取り出した。中に飾る写真はどれがいいだろう。ぱらぱらとアルバムをめくる。いつもなら思い出に浸ってしまい、時間を忘れて見入るうちに収拾がつかなくなるところだ。気をつけよう。
私とあの人が写っている写真はそう多くなかった。写真の大半は私の友人何人かが写っている。私は大抵写真を撮る側だし、あの人は写真映りが悪いからと理由をつけては写るのを嫌った。おかげで写っている写真を探すだけで一苦労だ。
「・・・。・・・あった」
アルバムの最後のほうのページにひとつだけ、あの人が写っていた。
これしかない。迷わずその写真を取り出した。
どうしてだろう。気をつけようと思っていたのに。
気がつくと思い出に引きずられて小一時間、ぼんやりと笑顔の写真を眺めていた。
アルバムの写真を写真立てに飾るだけで、こんなに感傷的になる日が来るとは。
この写真立てをくれた本人だって、自分の写真が飾られる日が来るなんて思っていなかっただろうな。
・・・忘れないようにしよう。
写真でも飾っていないと風化しそうだなんてひどい話だと思うけど、
どんな手を使ってでも覚えていたいと思うから。
何年も前に誕生日プレゼントで貰い、そのままになっていた木製のフォトフレーム。デジタルフォトフレームなんか無い頃のものだ。
あの人にプレゼントを貰ったのは、そんなに昔のことだったろうか。
少し埃がかった箱を開ける。当時一度だけ中身を覗いて仕舞い込んだままだったそれは、取り出すと当時と変わらず新品のように見えた。使える。
私は背の低い本棚の端からアルバムを取り出した。中に飾る写真はどれがいいだろう。ぱらぱらとアルバムをめくる。いつもなら思い出に浸ってしまい、時間を忘れて見入るうちに収拾がつかなくなるところだ。気をつけよう。
私とあの人が写っている写真はそう多くなかった。写真の大半は私の友人何人かが写っている。私は大抵写真を撮る側だし、あの人は写真映りが悪いからと理由をつけては写るのを嫌った。おかげで写っている写真を探すだけで一苦労だ。
「・・・。・・・あった」
アルバムの最後のほうのページにひとつだけ、あの人が写っていた。
これしかない。迷わずその写真を取り出した。
どうしてだろう。気をつけようと思っていたのに。
気がつくと思い出に引きずられて小一時間、ぼんやりと笑顔の写真を眺めていた。
アルバムの写真を写真立てに飾るだけで、こんなに感傷的になる日が来るとは。
この写真立てをくれた本人だって、自分の写真が飾られる日が来るなんて思っていなかっただろうな。
・・・忘れないようにしよう。
写真でも飾っていないと風化しそうだなんてひどい話だと思うけど、
どんな手を使ってでも覚えていたいと思うから。
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