ココロとカラメi1)

October 31 [Wed], 2012, 15:09
世間を知った風を語っていた私だったが、実際はなんのことはない。
持っているものと言えば、多少の金と病気の身体くらいなものである。
この病気というのがいけない。
やれなにをするにも頭をもたげてきては、私を脅かすのである。
趣味はごまんとあったが、このごろは何をするにもこの病気をいうやつを意識しなければならない。
本日もまた多分に漏れず、病気野郎が私に寄ってくるのだ。
足が外に向かない。
夏の間、大好きであれほど足を運んだ、俗に雀荘と呼ばれるそれにもこのところ足が向かってくれない。
病気というやつは陰気なもので、これは運気を運んではくれない。
さらなる病気を持ちこんでくるのだ。
もう2週間も風邪が長引いている。
熱はないがどうも胃がよろしくない。
先週はワカメが、今週は糸コンニャクが尻から出てくる有様。
それでもようやく口に食べ物を詰め込むとひとしきりこの病気と闘おうとするのである。
こんな夜半にふらりと周りを散歩してみる。
大学は五年通ったが、その五年目にも同じことをしていた。
あれからもう五年が経つがやっていることは変わらないのである。
それがなんとなくおかしかった。
三十が目の前に来ているいい歳の男がなんのことはない五年間なにも変わらず同じ事をやっているのでは世話ない。
昼すぎに起き出して遅い朝食兼昼飯を食い、なにをするでもなく、まるで穴熊のように穴の中でのたうっている。
陽が落ちてようやく尻任侠道に火がつき、なにかしなければと思いたつ次第。
そして出た答えがこの散歩、という具合である。
このごろは運動不足のためか、すぐにふとももが筋肉痛を起こし、肩が常に凝ったような気だるい感覚が続いていた。
そのため派手に動き回るようなことを病気が許さず、また私の自尊心がじっとしていることも許さない、身体にとっては酷な状態が続いていたことだろう。
明日は雨だそうだ。
10月の末にしては生暖かい風が吹き、暗奄ェ月の姿を包んでいる。
雨は嫌いだ。
だが今の私には、穴熊でいる上等の口実である。
なんども言うがもう三十が目の前だ。
こんなことをしている場合ではないと分かっている。
しかし病気がそれを許さない。
足が止まってしまった。
私はいつの間にか、もときた道を引き返していた。
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