皆さん、元気ですか?
僕は福岡県、小倉に来てもうすぐ5ヶ月。
元気にやっています。
さて、今月は痛ましい災害がありました。
M9.0なんて数字は見たことがなく、本当にびっくりした。
津波が田んぼを埋めていく映像に背筋が凍った。
小倉は震度1で僕自身まったく揺れに気づかない程度でしたが、東北の地震がここまで届いていることがありえない。
1000km以上離れている。
あれから10日以上経った。
今は原発が問題になっています。
いろいろな意見がありますが、僕は現場で戦っている人に敬意を払いたい。
今、工場で働いている者の意見としては現場の人間ほどその設備を知っている人間はいない。彼ら以外にどうにかできる人はいないのです。放水にしても消防庁や自衛隊のプロフェッショナル。現場で作業している人たちはものすごい恐怖の中やっているんだと思う。
ありがとうございますでは全く足らないくらい頭が下がる。
まぁ、こんなことを書きたくて記事を書いたわけではないので今までは適当に読み飛ばしてください。
では、本題です。
昨日、東京の金町浄水場から放射性物質であるヨウ素が検出されたと報道されました。
僕は学生時代に水に関することを学んでいたので知っていることを書いて関東に住んでいる人の力になれたらと思います。
専門は下水道工学でしたが、上水にも触れる機会はあったのでそこで知ったことと今の報道から考えられることを化学的な立場から判断したいと思います。
正直言って安心するような内容にはなりませんが、間違ったことをするともっと危険なので書かせてください。
まず、放射性物質をを除去して安全な水にする方法について。
何かないかと皆さん考えられると思います。
ですが、結論から言うとほとんどの場合家庭レベルでは手立てはありません。
まず浄水器。
残念ながらほとんどの場合、家庭用浄水器は無力です。
これを機に浄水器を購入しようとか浄水器があるから大丈夫とかそういう次元の話ではありません。
なぜかというと金町浄水場は通常の処理の他に活性炭吸着による高度処理を行うからです。その金町浄水場から検出されたということは、活性炭では効果がないということです。
多くの家庭用浄水器は活性炭吸着式です。
浄水器を使用している方は説明書を見ていただきたいのですが、活性炭吸着式だった場合は残念ながら浄水器を使っても使わなくても結果は一緒です。
そもそもマンション住まいの方以外で東京で浄水器をつける意味はあまりないのです。
金町浄水場では活性炭吸着をすでにしているので…。
マンションは一度ポンプで屋上の貯水槽に入れる場合がほとんどなので、その貯水槽が汚れていれば浄水器の意味はあります。一軒家は残念ながらほとんど意味がないと言っていいと思います。
水の味は水温が大事です。冷たければおいしく感じるんです。
そして同じ水温なら溶存物質が左右します。ミネラルウォーターがおいしく感じるのはより多くの不純物があるからです。ミネラルというと聞こえはいいですが、不純物に変わりはありません。
ある程度のミネラル分はむしろ必要ですが、それは今回の放射性物質の基準値と同じように水道水中の基準値が定められており、市販のミネラルウォーターはそれよりも多くのミネラル分を含んでいます。
だからミネラルウォーターはおいしいんです。でも、水道水より安全というわけではありません。
所詮ナトリウムやマグネシウムなので危険度はあまり高くないことを考えるとミネラルウォーターが危険というわけではありませんが、普段の水道水より安全というのは間違いです。
すみません。完全に話がそれました。
書いているうちにミネラルウォーターを引き合いに出して、普段の水道水は安全でおいしいんですよって言いたくなってしまいました。
浄水器の話ですが、ヨウ素やセシウムに対しては上記の理由でほとんどの浄水器で効果がありません。
イオン交換の浄水器があるかはちょっとわかりませんが、多分イオン交換もダメです。
ちょっと調べた感じではヒットしなかったのでないかな…と思いますが、もしかしたらあるかもしれないので書かせてください。
今回問題となっているヨウ素とセシウムが水中でどういった形をしているかは断言できませんが、恐らくヨウ素は陰イオン(-)、セシウムは陽イオン(+)だと思います。イオン交換で除去するためには陰イオン交換と陽イオン交換の両方が必要になります。そんな装置を家庭用で作れるかと言われるとかなり大型になるため疑問です。また、陽イオン交換をしてしまうとナトリウムやマグネシウム等のミネラル分もとってしまってまずくなるので、仮にあったとしても陽イオン交換はないんじゃないかと推測します。
したがって、ヨウ素には効果があるかもしれませんが、セシウムには効果はないと思います。
酸化還元方式の浄水器もあるようです。
酸化還元ってなに?って話になってちょっと難しいので詳細は省きますが、多分効果はありません。
原子は陽子(+)と電子(-)と中性子から成ります。放射性物質と安全な物質で何が違うかというと原子の中の中性子の数が違います。
酸化還元というのは電子を取ったり加えたりすることなので中性子は関係ありません。したがって、効果はないと考えられます。
では、逆に効果がある浄水器はないかということですが、効果があると考えられる浄水器は逆浸透膜方式のものです。
通称RO膜での処理です。
厳密には原理は違いますが、イメージとしては中学校などでやった理科の実験のろ過だと思ってください。ものすごい細かい目のろ紙で処理するんです。
これは研究所や半導体工場で使用する超純水(イオン交換を行った純水をRO膜で処理したもの)の処理に似ていて、RO処理すると純粋な水が作れます。
この方式なら陽イオンとか陰イオンとかあまり関係ないので恐らく適応できるはずです。
ただ…こんな方式あるんかと調べてみましたが、あるにはあるものの大分高いみたい…。普通の家庭にはないと考えられます。
もし自分ちにそれがついていた場合、安心して使っていただいていいと思います。少なくとも上記の浄水器よりはマシです。
むちゃくちゃ濃度が高くなったらやはりダメですが…そのレベルになる頃には関東にはいられなくなっていると思います。
以上浄水器についてです。
RO式以外は意味がありません。
次に沸騰で飛ばす方法。
ヨウ素にしてもセシウムにしても沸点は100℃以上です。
水の沸点は100℃なので沸騰しても水しか飛びません。ヨウ素は沸点が少し近いので飛ぶかもしれませんが、ヨウ素だけが優先的に飛ぶというよりは水が多いはずなので効果は薄いです。
むしろ沸騰することにより水がなくなるので、沸騰している水の中のヨウ素やセシウムの濃度が上がります。
そういった意味でむしろ沸騰させるのは危険な行為かもしれません。
やめたほうがいいです。
沸騰が効果があるのは、100℃より沸点が低い物質と100℃までに分解する有害有機物だけです。
但し、蒸発した水を捕集する手段があれば話は別です。
いわゆる蒸留水というやつです。そんな設備がある家庭は聞いたことはないですが、もしあるならそれを活用してみてください。ないと思うけど(笑)
全く問題ない水になっているはずです。
以上、沸騰についてです。
これは効果がないどころか危険だと思いますが、蒸留できるなら話は別。と認識していただきたいです。
ぱっと思いつく家庭でできそうな対策はこんなもんでしょうか?
それに対して僕の持っている知識で化学的に述べさせていただきました。
どちらかというと不安にさせる内容かもしれません。申し訳ないです。
でも、これらを踏まえた上で本当に書きたいのはここからです。
不安にする内容だったかもしれませんが、知らないよりはましだと思い書きました。
なぜならば、知っていれば一番リスクの少ない方法をとることができるからです。
一番リスクの少ない方法は、製造年月日が震災前のジュースやミネラルウォーター。
次が蛇口から出る水をそのまま使う。
だと思います。
だからといってジュースとか買い占めちゃダメですよ(笑)
必要な量だけです。まぁ、買い占めているのは(本当にあるんですか?)おばさん達だと聞きますが…。
昨日の検出量が乳幼児に影響を与えるということであれば大人はジュース。
ジュースなんて手に入らないなら最低限の量だけ蛇口の水から摂取するのが一番安全。
これ以上の方法はありません。
浄水器があるからといつもどおりに水を飲むはあまりよくない。今の検出量なら大丈夫ですが、これが10倍、100倍なっていって同じことをしたら危険以外の何者でもない。
沸騰してから飲むなんてもっと危険。
安全率がかかりまくっている基準値なので国が大丈夫といっていれば大丈夫なんだと思います。
WHOの基準より相当高いし、後出しで変えたという見解がありますが、恐らくWHOの基準と国の基準では前提条件が違います。調べたわけではないので断定は出来ないですが、恐らくそうだと思います。でないとあんなにかけ離れた数値にはなりません。
今の政府が言っていることは信用できないという人はいると思います。
どちらかというと僕はそのくちです。
でも、信じるしかないんです。
あの人たちやマスコミが東京から逃げ出すまでは、東京は大丈夫です。東京以北の地域も避難勧告に含まれなければ大丈夫です。
報道で言われまくっているので不安になっている方が多いのではないかと思います。
知識量によってその不安には大小あるとおもいますが、知識がってもやはり不安になると思います。
実際、僕は九州にいるので不安はありませんが、東京にいたら同じように不安になると思いますし、なると思うのでこうやって長々と書かせてもらってます。
しかし、知識不足や不安は二次、三次の不幸しか招きません。
知識不足だと先ほど言ったような間違った対策をするかもしれません。
不安に付け込んで、意味のない浄水器を売り込んでくる業者もいると思います。だまされてはいけません。
これを読んでくださった方。
気をつけてください。
不安になる人はTVを見ないほうがいいとさえ思います。
不安になってもいいことないです。
関東にいる人ができることは当日(なければ前日?)の数値を見ながら最低限の量だけ使うということです。
東京に関して言えば、恐らく雨で空気中にあったものが川に流れて今回検出されたのではないかと考えられます。
今日の報道にもあるとおり下がっていましたし、今後も下がっていくと思います。
しかし、また雨が降れば何日か後に上がるでしょう。その時は最低限だけ使うということを心がけてください。
放射線や放射性元素に関しては素人です。
ですがちょっと調べたのであえて見解を述べさせてもらいます。
セシウムは半減期が30年もあるので本来対策が必要でしょうが、ヨウ素は8日です。1ヶ月したらほっといても16分の1の濃度になります。
昨日は基準値をオーバーしましたが、この濃度が一過性のものであればすぐに問題なくなります。
原発が徐々によくなっています。
これが完全解決すれば汚染は引いていきます。
セシウムは気になりますが、自然の量と比較しながら増えた量はどんなもんか考えて判断してください。
放出されなくても日々私たちは放射線を浴びています。その量に対して放出されたセシウムの量はどうなのか?これが大切だと思います。
以上が僕が思うことです。
皆さんの判断材料になればと思います。
今まで書いたことはこの分野に従事したことのある人間なら普通に考えられることだと思うので僕がここに書くようにネットには知識のある人間の見解がいたるところに転がっていると思います。
同じようなことを書いている人もいると思います(いるはず…。ちょっと不安(笑))。違うことを書いている人もいると思います。
読んでて大事にして欲しいことは書いている人の基礎知識。その後の見解は人によって変わる場合もあるのでまちまちですが、理由や原理は一致していなければなりません。その点がどうかということを考えながら読んでいただきたいです。
長くなりました。
色々書きましたが、所詮僕は西側にいる人間。書きながら東北、関東にいる方の気分を害していないかと少し心配です。
まだまだ大変なときですが、皆さん、頑張ってください。
そして、こういう事態だからといって東京に遊びに行かないとかしないので、もし遊びに帰ることがあったら相手をしてください。と言っても去年は11月まで帰りませんでしたが…。今年もまだ未定です。休めればGW帰りたいんですが…。
では、次の更新はいつになるかわかりませんが、また今度〜。