ひっぱたけ! 茨城県立利根南高校ソフトテニス部

October 16 [Sun], 2016, 22:17
集英社オレンジ文庫さんから新作が発売されました。


1ヶ月ほど前に……。




タイトルは



『ひっぱたけ! 茨城県立利根南高校ソフトテニス部』







ソフトテニスの小説でございます。


昔の人は軟式テニスと呼んでいたかもしれません。




基本的に、小説でスポーツものの企画というのは難しいのですが、部活動としての競技人口と、「昔やっていた」という女子・女性の数がこれほど多いのはソフトテニスぐらいなんじゃないか? と思いまして、担当さんに情熱溢れる企画書を出したらその情熱が伝わり、こうして本にすることができました。


本当は別の企画書を出してたんだけどね……バッグの中に忍ばせておいたんです。ソフトテニスの企画。





【どんな話なの?】

簡単にいうと、『部活仲間との人間関係』でございます。

ソフトテニスというのはペアで行うダブルス競技です。男の子同士、女の子同士で仲良くキャッキャすることが許されるわけです。



部活動を通して、ふだんはわからない友達の考えていることとか、先輩の本心とか、気遣いとか、人と人とが関わり触れ合うことの難しさと面白さを描けたらいいなと思って書きました。

ソフトテニスでなくてもこれは書けるはずなのですが、やはり自分が知っているスポーツ(あと経験者が多いスポーツ)で書きたかったので、ソフトテニスを選びました。



ソフトテニス畑の方は「おいおいついにきたかよコレ!」と驚かれたのではないでしょうか。



あんまりないですもんね。表紙にあんだけガチンコなラケットが描かれているソフトテニス小説って……。






【全四話構成】

今作は、川添枯美はじめての短編連作です。中編かな? とにかく、一冊最後まで読み通して一本というお話ではないので、ちょっと空いた時間にパラパラと読んで頂けると思います。


第一話『ラケット置き場』

中学時代インターミドルまで行ったテニス強豪校の一番手ペアが、女子テニス部はないと言われている進学校でたった1ペアだけのテニス部員の先輩と出会う話。


第二話『ワンペア』

先輩たちが一年生だった頃のお話。雑誌cobaltに掲載して頂いた、沙織と裕子のエピソードです。


第三話『ポジションの制約』

アラサー以上のソフトテニス経験者には一番のマニアックなサービスエピソード。
1993年から2003年までの10年間に適応された『ポジションの制約ルール』から、ある前衛と後衛の人間ドラマを描いたお話。
個人戦にはこのエピソードが一番難しかったです。なんというか、ページ数が足りねえよ! と何度も思いました。

※詳細は本作一番のネタバレになるので控えます。


第四話『私のために』


第一話の主人公、トラウマものの失敗を経験した夏希がヤンキー先輩の裕子と二人で過ごす話。

(;´Д`)ハァハァ



【作品内の事実関係】

メーカーとか正式な商品名とかは出していませんが、ソフトテニスのルール改定などに関する記述は事実です。


ただ、リアリティを出すために技術的な要素やキャラクターの考え方などは、あえて正解を書いていない場合もけっこうあります。


テニスの打ち方、教え方は、何通りもあります。人によって、地域によって、時代によって全然違うのです。


たとえば、軟式テニスからソフトテニスと呼称が変わっているはずの時代設定なのにキャラクターが「軟式テニス」と呼んでいる点。

ネットが普及した今なら浸透も早いのでしょうが、当時のプレイヤーはみんな「軟式テニス」と呼んでました。ポジションの制約ルールの一年前から『ソフトテニス』に変わっているはずなのですが、浸透したのは本当にここ最近のような気がします。

※20代後半から40歳くらいまでの方は、まさにこれが実感できると思います。


他にも、フォームや戦術、用具に関する考え方など、必ずしも作者の私が正しいと思っていないものもたくさんあります。

※一応、その道のプロに取材をして、確認は取っていますが、「このように書いても問題ないか?」という確認程度です。



【一年間に及ぶソフトテニス取材&レッスン】

なんでも体で覚えるほう、足で人脈を作るのが得意なほうなので、今回も自ら現代テニスを学んできました。


一番の協力者は、なんといってもこの方。




ナロさん!



ナロさんこと皆呂さん。日本初の軟式テニス専門店スポーツナロの社長さんで、日本一有名なコーチです。ジュニアのレッスンで全国を飛び回っています。


『熱中! ソフトテニス』という専門誌でナロさんを知り、いつか話を聞いてみたいなと思っていたら……



近所のテニスコートでコーチをされてました(超偶然)。都会に住んでいてよかったと本気で思いました。


フリーの練習会でテニスを思い出そうと、15年ぶりにラケットをもって参加したのですが、そこのコーチをされているのがナロさんでした。「ぼくがナロさんだよ」と。


そこから色々な方にお話をうかがい、ラケットを振って、走って、肉離れにもなって、試合を見て、昔日本一強いテニス部にいた姉に話を聞き、あらためてソフトテニスに触れました。



私の姉は、高校で寮に入ってバリバリテニスしてた、男にモテないゴリラみたいな176センチの前衛でした。夏希のモデルは実姉なのです。まあ、10倍くらい女の子らしく、可愛くした感じですが。



その姉が、『シノコバ』こと篠原選手、小林選手と昔から知り合いだったという事実が発覚し、小説よりもドラマチックなことが起きてどーすんだよと笑いました。新しい世界に踏み込むと、こういう出会いや発見があっていいものですね。




まただらだらと長くなりましたが、他にも書く記事があるのでこのへんで終わりにしとこうと思います。



ソフトテニスの小説

軟式テニスの小説

女の子だらけの小説



あります!

あります!




全国のソフトテニスプレイヤーの皆さん、昔やってたけど今は全くというお姉さま方、女の子同士がキャッキャしたり泣いたりする作品が好きなお兄さま方、ぜひとも

ひっぱたけ! 茨城県立利根南高校ソフトテニス部


をよろしくお願いします。
2016年10月
« 前の月  |  次の月 »
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
最新コメント
プロフィール
  • プロフィール画像
  • ニックネーム:川添枯美
  • 性別:男性
  • 誕生日:1986年6月24日
  • 血液型:A型
  • 現住所:東京都
  • 職業:専門職
読者になる
Yapme!一覧