おはよう 

2006年03月16日(木) 18時24分
おはよう

いつも同じ時刻に起こしにくる
君との同居ももう2年。
記念日はちゃんとやらなきゃね。


あれからずっと二人の生活を守ってきた。
初めは飽きるかと思ったけど結構いけるもんだ。
あの日の覚悟が一時期の感情によるものじゃなかったんだと
証明されたようで嬉しい。

僕の朝はいつも決まっている。
君に起こされ目を覚まし
眠た目をこすりながらキッチンへ。
コーヒーマシンのスイッチを押して
甘えてくる君をくすぐってやる。

そしてアラームの後に香りたつ
挽きたてのキリマンジャロに嗅覚を奪われ
カップを持ちリビングへ向かう。
リモコンを押して
広々としたリビングの壁いっぱいのシャッターを開けたなら
闇と無数の星が、目の前に現れる。

ブラックコーヒーをひとくち

僕はまだ生きてるらしいって事と
自分の居場所の再確認。
これが僕の一日の始まり



居場所 

2006年03月22日(水) 22時20分
現在、
僕が住んでいるのは、地球を離れたある民間の宇宙ステーション。
この宇宙ステーションは世界大手不動産の宇宙進出リゾート施設船であり
僕はその集合住宅施設の一部屋に住ませてもらっている。

宇宙好きな世界中の富裕層の方々と悠々自適な生活をしてるわけだが
正直、…ここでの生活は気持ちいい。

俗世を離れ地球を見下ろし無数の星々のひとつになって
朝を迎え昼を過ごし夜を越える。
公害もなく雑踏もなく空襲もない幸せな空間だ。

住宅施設は商業船と隣接、エンターテイメント産業も充実し
あらゆる専門船が周囲を飛ぶ。
昨日行ったいわゆる歌舞伎町船は凄かった〜

仕事はしたけりゃすればいいし
自己資産で余生を全うするのもいい。
富裕層限定のここでの経済は金儲けが目的ではないため
地球のそれとは独立し
循環して良きサービスをもたらしてくれる。

ここには理想の楽園が広がっているんだ

選択 

2006年03月22日(水) 22時56分
地球との連絡は電子メールを人口衛星を経由させ使い
直行便は日に何度も往復してる。
宇宙からの入国を許している国にはどこでも行けるから
世界旅行もとても便利。


だけど僕は
一生、地球に戻ることを許されていない。


僕は2年前まで、いわゆる極秘任務に携わる仕事を地球でしていた。
お決まりの設定のようで嫌だけど宿命だったんだ。
つまり親父の後を継ぐ形で始めた仕事だったのだが、
ある事件により引退する事となる。
その際、極秘情報の漏洩を恐れた上部機関からひとつの選択を迫られた。


今までの業務情報ほか勤務期間の一切の記憶を消し
地球で何事もなかったように暮らすか
記憶はそのままでいいが、地球を離れ一生宇宙で生きるか


僕は後者を選んだ。
自分を失ってしまう事への恐怖もあったが
僕には決して失いたくない記憶があったんだ。
忘れたくない記憶が



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