時の流れの緩やかさに。   5:13 

2005年10月17日(月) 18時58分
 ウヌウ、ウヌウ、と力無く呟くガッシュを横目に、ティオは眸を逸らしていた。
 いったいどんな涙を流しているのかと思ってしまう程に、ガッシュの眦から零れる涙は滝の様に途切れる事無く地面にまで注ぐ。
 スコップで掬い上げた砂で山を作りながら、それでも陰湿な雰囲気に居心地が悪くて、ティオは頼りになる少年の姿を探そうと思ったが、よくよく思えばガッシュをこんな状態にするのはあの少年に他は居ないのだ。
 居心地が悪い。
 新人アイドルとして売れ出し始めた彼女の保護者代わりの恵に救いを求めようとも、その彼女が忙しいからとここに預けられたのだ。
 仕方ない。

「ねぇガッシュ……何があったのよ?」
「ウヌゥ……」

 再度呟いてみてから、ガッシュはティオを一瞥し、それからぽそぽそと小さな声で洩らす。

「清麿が……冷たいのだ……」
「清麿が?」
「ウヌ……」

 ティオの頭の中に思い浮かぶ少年は、何時もティオに優しい。
 それこそ憧れのお兄さんだ。
 ガッシュに厳しい事は確かだけれども、それは近しさ故のものだろう。
 首を傾いでから、思わず洩らしてしまう。

「またガッシュが変な事したんじゃないの?」
「何を言うティオ! 私はただ朝清麿が起きぬから起こしただけで……」
「確かに、それだけでは怒らないわよね」
「最近変なのだ……ずっと這い蹲っておる、疲れておるのならそう言ってくれればよいものを」
「それだけ?」
「近づくだけでもダメだと言うのだ」
「おかしいわね」

 それこそ大人げ無く短気な処はあるけれど、彼は決して筋の通らない事はしない。
 だからいくら怒鳴られようとも、ガッシュは彼から離れようとはしないのだ。
 子供二人には八つも上の少年の行動の意味が判らず、陰湿な雰囲気は悶々とした様に転じた。
 作り上げた砂の山の前で二人、頭を抱える。
 ティオならば、機嫌が悪くも邪険には扱われ無いだろうけれど、やはり話を聞いただけでは今の清麿は異質過ぎる。
 ここで二人悩んでいてもしょうがない事は判っているけれど、ガッシュは決して立ち上がろうとはしなかった。
 それ程堪えたのだろう。
 ティオも立つように促して、確認しに行こうとは思えなかった。

「ガッシュ……そのうちに清麿も元に戻るわよ」
「ヌ、それでも私に理由も話せぬとは水臭いでは無いか!」

3:確かに触れ合ったその手は、暖かく。   4:12 

2005年10月03日(月) 2時19分
 勝手に改竄された言葉に異を唱えようとも、きらきらと期待に満ちた眸で確認する様に促されたは何も言えない。

「……明日は、土曜だしな」
「ウヌ!」

 ぶんぶんと振り回す小さな背中が背負う陽気な雰囲気に飲まれつつ明日の生き地獄を想像した。

 それでもやっぱり嬉しそうな義弟には敵わない。

2:確かに触れ合ったその手は、暖かく。   4:12 

2005年08月13日(土) 0時46分
 砂場に眸をやればガッシュが作り上げた砂の山が眸に入った。

「何を作ってたんだ?」
「ウヌゥ、城をつくろうとおもったのだがな、すぐくずれてしまうのだ」
「そうか……、水は使ったのか?」
「ヌ?!」

 水とな、と呟きながらガッシュは清麿の足から離れもう一度自分が遊んでいた名残を振り返った。それはガッシュが必死に頭の中で思い描いていた結果とは違うのだろう。丸い大きな眸をうるうると潤ませて、自分の足りなさに涙しようとしている。
 清麿はそんな義弟の髪を優しく撫で梳かしながら屈み込んだ。

「また作ればいいだろ?」
「……ヌゥ」
「ほら、俺も一緒に作ってやるからさ」
「本当か?! 本当なのか?」

 言質を取らなければいけない程、俺は信用が無いのか?
 そんな言葉を飲み込んで、少々呆れ半分に清麿は手を差し出す。

「だから今日は」
「ウヌ、帰るのだ!」

 きゅっと握り締めて来る手はとても小さくて、触れ合った箇所の隙間を埋めるかの様に柔らかい。

「はやく帰って母上殿のごはんをたべて寝るのだ!」

 小さな身体のどこにそんな力があるのかと錯覚してしまいそうな力強さに退かれて、思わず綻んだ口元を隠す事も無く好きにさせてやる。
 半ば走ったような歩調は足を速めるだけでついてはいけるけれど、それでも傾いでバランスの揺らぐのは正直いって歩きづらい。

「そんなんい急ぐ事もねぇだろ?」

 家までは直ぐそこなのだし。そう告げるもガッシュは譲らない。

「いや、はやく寝て明日にそなえねば!」
「は?」

 それどころか意味の判らない言葉に抜けた声すた出る。

「清麿が遊んでくれるのなら、たいちょーをばんぜんにせねば」
「えぇ?!」

1:確かに触れ合ったその手は、暖かく。   4:12 

2005年08月04日(木) 0時34分
「おーい、ガッシュ! 帰るぞ〜!」
「ウヌ!」

 公園に柔らかなオレンジの光が差し込む時間。ガッシュはこの時間が大好きだ。
 一人で遊んでいても、きっとこの出来たばかりの兄が迎えに来てくれるから。
 清麿は最近、『じどうかい』という学校の仕事で忙しくて、ガッシュは保育園が終わった後この公園で一人清麿を待つのだ。
 あまり幼児が一人でぶらぶらといるのは危ないかも知れないが、ガッシュとしては兄がわざわざ自宅の反対方向の保育園に向かえに来る煩わしさを少しでも解消できる様にと、ガッシュなりに考えての事で。清麿も華も何も云えなかった。
 この小さな少年は、何時もキラキラとした眸で問いかけてくる。その問に逆らう事もできるだろう、でも結局は根負け、の定位だ。頑固者、と云うと聞こえは悪いが一途で素直なのだ。純粋な気持ちを踏みにじる事は二人にはできない。
 それにその思考は幼いながらにも清麿の為を思っての事、その気持ちを無碍にはできなかった。

「清麿〜!」

 ガッシュはそれまで遊んでいた砂場から離れ、清麿の足に飛びつく。一瞬後ろに衝撃で引いたものの、すぐに清麿は柔和な笑みを浮かべてガッシュの金色の髪に指を絡めた。
 陽光にさらされ黄金に輝くその髪はするすると柔らかく、清麿は益々眸元を和ませる。ガッシュもうりうりとふっくらとしたラインを描く頬を摺り寄せて、喉を鳴らした。

設定。 

2005年08月04日(木) 0時28分
高嶺清麿。
高嶺家の第一子、IQ190の天才児、しかし本人は自分の頭の能力なんてどうでもいい。
頭の良さの為に妙に擦れている、だから純粋潔癖なガッシュが羨ましくもあり、可愛がってる。
中学から虐めが始まり登校拒否が始まる。

ガッシュ・ベル。
清太郎氏の知り合いの子供、預かって欲しいとイギリスからやってきた。今までかまってくれる人が居なかったのかはさておき、急に出来た兄貴分の清麿が大好き。
本人は実の家族について特に気にしてなかった。自分で高嶺と名乗る事も。

 他は臨機応変に、増えたり減ったり。

テスト。 

2005年08月03日(水) 19時10分
テストテストテスト
P R
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