科学者の涙

July 07 [Thu], 2011, 22:11
今日の勉強会の講師・東大先端科学技研センター教授で、同アイソトープ総合センター長の児玉 龍彦先生。
こどもたちの遊び場が危ないっ!というタイトルの講話の途中、立法府の怠慢を訴えて、涙に詰まった。n
先生は、毎週末、南相馬市に赴き、行政や市民の方々と一緒に、学校や保育園、幼稚園の除染を行なっている。
先生の切実な訴え
1 20キロから30キロ圏内に立地する学校や病院の休校や休診の判断は立地自治体の判断にする。
2 補償問題と避難問題を分けて考える。
3 セシウムを土壌から除染する技術に関する研究センターを設立し、民間の技術とともに、土壌汚染除去をすすめる。
4 原子力災害対策本部を経産省から独立させ、住民のための対策本部にする。
5 膨大なスケールで起こっている低線量被曝の予防策を打ち立てる。(これまでの予防は、高線量で少量の汚染対策しか考えられていない。)
6 法律を変え、全国の専門施設が連携して動けるようにする。
7 文科省の原子力規制室を変える。

先生が文科省の担当者と話し合った際に、担当者が言った驚くべきこと
「福島の放射性同位元素は、実質は同位元素ではない。濃度を希釈しているから、同位元素とは言えない」
「我々の仕事は、国民の健康を守ることではなく、放射性物質の取扱者を規制することだ」

結局、こうしたすべての事は、未曾有の放射能汚染が発生したことに対し、国民の健康を守るための法律が存在しないからだ、国会の不作為を決して許す事が出来ない、と。

そして、猿橋勝子博士の言葉をあげて、さらに言葉に詰まった。
「世の中を変える研究というものは、純粋な心からうまれるものなのです。」
お話を聞く我々も、立法措置が遅れていることに対する、いたたまれない責任感に苛まれつつ、猿橋博士の言葉を引用する先生の、科学者としての良心の気高さに打たれて、ともに涙を流してしまった。

昨日のWTで指摘のあった立法措置に関しては、環境省が早速動き出したようだ。
今日の問題は、昨日の課題とはまた違う側面から、こども、妊娠中の女性を筆頭に、未来のいのちを守るための立法措置が必要であること、しかも待ったなしに急がなければならないことを浮き彫りにした。

「共産主義体制下のチェルノブイリでさえ、新都市の建設がなされた。
この経済大国、先進国の日本で、そういう議論がどこにありますか?なぜ、ないのですか?」と訴える先生の気迫。

相変わらず、政府は与謝野氏を先頭に、緊縮財政の旗のもとで、増税恫喝をしながら、復興にも放射能汚染から未来の世代を守ることにも、後ろ向きな姿勢を取り続け、最低最悪な経済政策を取る事によって、後世から、決定的に国力を減殺したとの批判を受けるつもりなのだろうか?
将来、取り返しのつかない事態が明らかになったとき、今、増税と緊縮財政の旗を振っている方々は、とうに鬼籍に入り、どんな責任も負うことはないだろうが。
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