耕作放棄地対策の集落営農

January 31 [Sun], 2010, 11:10

耕作放棄地対策の集落営農


農作物価格の低迷、高齢化による規模縮小で、国内農地における耕作放棄地が目立つ。


耕作放棄地。過去一年間作付けをせず、今後数年間はその意志のない耕地のこと。五年に一度、農業の実態を調査する農林水産省の農業センサスによると、二〇〇〇年の県内の耕作放棄地は、二千九百二十一ヘクタール。一九七五年調査時(七百二十一ヘクタール)の約四倍で、全耕地面積の約一割に相当する。これは農家の自己申告だから、実際はもっと多い。


耕作放棄地の増える理由


なぜ、耕作放棄地は増えるのか。耕作条件のよい平野部でも雑草に覆われた田畑が目立つ。耕作放棄は条件の厳しい山間部や島しょ部だけでなく平野部でも広がる。

遊休地の実態調査によると、耕作放棄の発生地域は「山間・谷地田」が最も多い。「高齢化・労働力不足」は全国的な話だろうが「地域内に耕作者のなり手がいない」という理由はインターネットで「田舎暮らし」が一般的になっても未だに耕作放棄の主な理由。


米を作っても農機具代にもならないという、農業自体のビジネス的、マーケット的な貧相さを変えなければ遊休地耕作放棄地は減らない。

耕作放棄地への行政対応


急増する耕作放棄地への危機感と法改正を受け、地方公共団体が出資し農産物の生産から加工、販売までを手がける第三セクターとしての行政参加型の農業生産法人設立が増えている。


耕地管理や耕作地保有合理化事業(農作業の受託・あっせん)はかねてからあった。しかし改正法によって、農業経営が可能な農業生産法人の構成員要件が緩和され、地方公共団体の参入が認められた。この制度を利用し農業生産法人の要件を備えた公社を立ち上げ、耕作地取得から農産物の生産や販売まで行う本格的な農業経営をする第三セクターも増えている。


耕作放棄地再生のために野菜園果樹園を耕作し、採れた農作物は敷地内に建設予定の加工場で商品化し、同じ建物の販売所で販売。農産物の加工品を収入源として独立採算で利益をあげる。


過疎集落山間地域で高齢化の波が押し寄せる地域を保護するために農業委員がバックアップ。高齢者達が農業生産組合を作って集落グループによる営農をする。組合員を地区内の農家で固め、地域の農業を組織的に展開するのを目的とする。


機械の共同購入・利用ができ資金的融通が利くのが集落営農のメリット。地区民の大半が危機感を持ち、現状打破に意欲的である反面、集団営農とはいえ耕作地は個人のもの。その財産を農業生産組合に提供するような形に齟齬が起きると意思疎通は図れなくなる。


ほ場整備で耕作放棄地増加に歯止め


耕作放棄地が山間部に集中するの原因は労働力不足。土地所有者も耕作条件の悪い山間部から手放すものである。本当は自ら耕作放棄したくない。しかし労働力がない。耕作できる条件「ほ場整備」ができていれば、労働力も補いやすい。


ほ場整備」でも労働力不足を補えなければ集落営農があり、農業公社がある。また認定農業者の規模拡大に土地を集めるという方法もある。


集落営農は地域や集落生活を守る協力を行うための手段の一つだ。本来、耕作放棄地対策は貸借、作業受託などの流動化によって意欲ある農家に集積すべきで集落営農は補完的なもの。


農業離れとか農業は儲からないというが、認定農業者は利益を上げている。従来のやり方を引きずっている農家が問題。

耕作条件の悪い中山間地など、お金をかけて持続させることを考えれば、いったん、山林に戻して(農地転用)もう一度やり直すほうが安い。今、里山が見直されている。


耕作放棄地の農地転用の好例(行政版)もその例


耕作放棄地の農地転用の好例(行政版)

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