ワーキング・プア その1 

July 27 [Thu], 2006, 17:10
NHKスペシャルで「ワーキングプア」の特集をやっていた。放送の少し前に知り合いの記者さんがやってきて感想を聞かせて欲しいということだったので、見て感想を送った。

さらに↓のようなメールが来たのでさらにお返事を送っておいた。何かの参考になるかなと思うので転載しておきます。

(記者さんからのメール)
今回は、景気回復する中で、追い込まれた人たちの現実をお伝えしました。
私たちの間では、今回の問題をさらに進めた番組をやりたいという意見が出ており、取材を続けていく方針です。逆にお願いというか、お伺いなんですが、今後、どういう視点を期待されますか?何かネタ・ご意見・切り口がありましたら是非教えてください。

(お返事・番組に望むこと)
今回取り上げられたワーキング・プアの人たちというのは、言葉は悪いですが景気の調整弁として使われているわけで景気が悪くなれば賃金が安くなり、最悪の場合は仕事がなくなる。景気が回復してくれば賃金も多少上がり、仕事も増えてくるという構造なのではないでしょうか。かつては、景気が悪くなれば政府が雇用対策として公共事業を増やしてそういう人たちの生活を底上げしていたのでしょうが、そういう時代ではなくなった、かといってそれに代わる対策があるわけではないため、いまのような悲惨な状況になっているのだと思います。

ワーキング・プア その2 

July 27 [Thu], 2006, 16:56
今後、番組に期待することはワーキング・プアの取材を通して格差社会というか、働いても報われない人たちをどうすれば救うことができるのか選択肢を示唆することです。安倍さんのいう「再チャレンジ」のように各省の個別の既存施策の集まりではどうにもならないような気がします。それと、ワーキング・プアの問題が一個人の問題ではなく、アメリカ社会に見られるように格差の再生産による社会不安など社会全体の問題であるという問題提起ができないかなと思います。

解決の選択肢としては・・・

おそらく、初回放送を見た多くの人は政府による福祉拡充を求めるかもしれません。(国の財政状況を考えると難しいですが・・・)

あるいは、景気が回復するにつれて正規雇用が増え格差問題もある程度緩和されるという考えもあります。(とはいえ、また景気が悪くなれば同じような問題が浮上するわけで抜本的な解決にはなっていないですが・・・・)

その他に、政府による規制(最低賃金の底上げ、社会保険適用、解雇制限、ワークシェアリングなど)で企業に対して非正規雇用の待遇を改善させるという方法もあるかもしれません。(労働コストの上昇につながるので日本企業の競争力を落とすことになりかねないですが・・・)

いずれにしても一長一短あり、さらにコスト(結局は国民が負担する)のかかる話で国民的な議論が必要だと思いますので、これからも議論を喚起して頂ければと思います。

日銀・福井総裁 

July 27 [Thu], 2006, 16:44
ほとんど誰も注目しなくなった福井問題。ネタ切れだからしょうがない。ある人たちはゼロ金利解除と同時に辞職するのではと考えていたようだけど、はっきり言って認識不足。

ところで、福井総裁が村上ファンドに投資していたという問題が発覚してからしばらくして、ビル・エモット(エコノミスト編集長)の「日はまた昇る」を読んでみた。今年の2月に出版されたのだけど、その中にはっきりと

「(村上)ファンドに早くから投資し、重要な取り持ち役を果たしたのは、当時は富士通総研の理事長でその後日銀総裁になった福井俊彦氏だった」

書かれていた。

国会で投資していたことが発覚した時に各メディアが大騒ぎしたのを見ると経済部の記者もこの本を読んでなかったんだな。人のことは全然言えないけど。もちろん、出版された今年の2月には大した問題じゃなかったので忘れられていたという可能性はあるけど。

村上ファンドと日銀総裁 

June 12 [Mon], 2006, 10:24
福井日銀総裁が村上ファンドのアドバイザーだったことは既に報道されている。福井総裁が富士通総研の理事長だった時に村上さんが富士通総研に出入りしていたことから知りあいになったという。

村上さんが通産省をやめて村上ファンドを立ち上げるときに、富士通総研の数人で村上さんにいろいろ聞いたそうだ。コーポレートガバナンスを確立するといってるけど見通しはあるのかとか、お金は集められるのかとか。そういう突っ込んだ話をするということは、かなり親密な関係だったんだろう。

村上さんはこれらの問いに対して「コーポレートガバナンスの確立については自信がある、ただし時代によって変わるので引き続きアドバイスが欲しい(これが後に福井総裁が村上ファンドのアドバイザーになったという根拠になると思われる。契約や報酬はなかったようだ)。お金集めについては自信がない」と答えたそうな。

お金集めに自信がないということだったので、福井総裁を含む富士通総研の数人は1人1000万円をファンドに拠出したそうだ。そのお金はまだ解約してないので、村上ファンドに拠出されたままだけど、福井総裁によると「利益はあまり出ていない」そうな。

現職の日銀総裁が逮捕された村上容疑者の運営するファンドに投資していとうのは、かなり大きな問題だ。

ただ、小泉首相がどういう反応をするかによってクビが飛ぶかどうかが決まるような気がする。自民党にも民主党にも村上ファンドと関係のある人たちはいるから意外と問題にならない可能性もある。

追加:とある株のディーラーによると20倍くらいにはなってるんじゃないかとのこと。1000万円だから2億円くらいか・・・。1000万円はサラリーマンにとっては大きいと言ってたけど、日銀を退職した後だから退職金から払ったんだろうな。

社会保険事務所の免除申請 

June 06 [Tue], 2006, 16:33
すごーーーく久しぶりの更新です。言えること言えないこともあり・・・。

社会保険事務所が納付率をあげるために本人に無断で免除申請をしていたことが明るみになって問題になっている。

免除なので本人にも害はないし、本来は免除されるべき人なんだから良いじゃないかというのが社保庁の言い分。

でも、本当は免除にならない人たちまで免除してしまってたらしい。

免除されるべき人たちはすべて免除してしまったけど、納付率のノルマは達成できないので、それ以外の人も免除申請してしまおうってことだと思われる。

まぁ、保険料払ってない人をゴミって呼んでる役所だから何やってても不思議じゃないけど・・・。

地方の負担、国の負担 

May 19 [Fri], 2006, 18:03

仕事がめちゃ忙しいのでなかなか更新できませんでした。すいません!!
面白いメールが来たので転載します。

========
松本市は人口20万人の地方都市です。ここの自治体合併特例法により、近隣4町村が吸収合併され、面積で4倍、人口が1割り増しとなりました。今では槍ヶ岳、上高地、乗鞍岳から美ヶ原まで松本市です。

その合併特例債事業として計画されていたのが北部に位置する旧四賀村と旧市部を直結トンネルで結ぼうというものでした。この約束があったから合併したのだと前四賀村長は言っておりますが、2年前に新市長となった菅谷氏は、ハコ好きな前市長に対して徹底して無駄使いを削減することを約束して当選しました。

そして検討委員会を設置、住民アンケート調査を経て、出した結論が四賀・松本直結トンネルは要らないというものでした。これに大いに反発したのが旧四賀村長をはじめとする利権サイドと、旧市街地へ行くのが少しでも早くなると良いと願っていた人たちでした。

彼らの主張はどれも滑稽なものが多く、実際には広域消防で西側の明科町から救急車が飛んでくるのに対し、救急病院の地域指定もない信州大学病院への時間短縮を主張していたり、一部の利権にしかならない松茸山の入会権をさも市の資産のように訴えています。そんな意見広告を既に3度も全戸配布するのは相当な利権が渦巻くのでしょう。すでに10年以上前から建設計画用地を買い込んでいた人も居るそうで、どこまでもあきれた連中です。

このトンネルがあると既存路を利用するのに比べ、およそ6分の時間短縮(NPOが現地調査をした値)になる価値は認めますが、2000億円の赤字をなんとかする目処がついてからかけるべきコストかと思います。

このネタがどうやら28日のTBS「噂の東京マガジン」で取り上げられるそうです。合併特例債を使うことは3割しか支払わなくて良い借金の機会だと、そう主張する政治家がほとんどである中で、「地方負担も国家負担も全て国民の税金で借金だ」と言える政治家がわずかに存在しています。

拒否できない日本 

May 12 [Fri], 2006, 11:24
アメリカ政府から日本政府に出される「年次改革要望書」というものがある。この通りに小泉首相の改革が実行されてることから一躍有名になった。

日本政府も同じような要望書をアメリカ政府に出しているし、基本的にお役所同士がそれぞれの要求をぶつけ合うものだから、要望書自体がダメというわけでない。しかも、内容的には国内でも主張されているようなものも多いので、その通りに進んでも特段ダメというわけではないでしょう。

ただ、要望書の内容通りに実行した場合に日本という国がどうなるのかはしっかりとシミュレーションした方が良いと思う。市場が開放されて外国企業が仕事を取りやすくなるという要望書の狙いはその通りだと思うんだけど、それが日本国民の利益になるのかどうかという議論は必要でしょう。

それと、この要望書の内容をつくっているところ(どこか知っているけど教えません。意外と身近なところにいたなーという印象)はかなり色んなところにロビー活動をしていて日本政府の政策立案に影響を及ぼし始めている。

もし、要望書の内容が日本国民の利益にならないのだとしたら、アメリカ政府だけでなくそこに対するアプローチは不可欠です。彼らが納得すればアメリカ政府もブッシュも文句は言わないわけだから。そういう戦略的な広報を考えてないんだな、日本政府は。


負担増はどれくらい? 

May 01 [Mon], 2006, 13:17
連合が開設したサイトで、あなたの負担増はどれくらいになるのかを試算してくれる。
さらに、結果を分布図で示していて、年収いくらであればいくらの負担増なのかが一目で分かる。

入力項目も年収と結婚しているかどうか、子どもは何人いるか程度で単純なので簡単だ(その分、大雑把な試算になるけど)。コメントも入力できるようになっている。

気になった人は↓へどうぞ。

http://think-tax.jp

消費者金融の闇 

April 20 [Thu], 2006, 12:23
グレーゾーン金利についてここしばらく報道がされると思うので、すこし内幕を書いてみたい。

そもそもグレーゾーン金利とは利息制限法の上限金利(15.0〜20.0%)を上回っても、出資法の上限金利(29.2%)を超えなければ刑事罰に問われないという制度が原因になっている。

サラ金は2〜3%の金利で資金を調達し、25%ほどの利息でお金を貸してぼろ儲けしている。。。まぁ、ニーズがあるわけだから金利を下げろとはなかなか言えないわけだけど、利息制限法の上限金利に一本化しても全然生き残っていける。

とはいえ、上限金利が一本化されると利ざやが減るわけだからサラ金業者も必死だ。この問題が議論されている金融庁の有識者懇談会では上限金利を利息制限法の水準に下げるという意見で一致しているのだけど、それを何とかごまかそうとしてこれまで出された中間報告の案にはなぜかグレーゾーンを残す案と撤廃する案の両論併記にしようとしている。

懇談会ではグレーゾーンを廃止して利息制限法の水準で統一するという意見で一致しているのに、なぜ存置と廃止の両論併記なのか・・・。一応、金融庁は中間報告を修正しようとしているらしいけど、何とか現状維持ともとれるような表現を残そうとしているらしい。これが役人のやり方だ。

しかも、この中間報告は正規の委員の意見だけでなく、オブザーバーであるはずのサラ金業者の意見もふんだんに盛り込まれている。ある委員からは「委員の意見もせめて業者の意見と同等に扱って欲しい」という泣き言がでるくらいに。両者の区別がつかない形で・・・。

消費者金融の闇 

April 20 [Thu], 2006, 11:56
それにしても、なぜここまで金融庁はサラ金業者に方を持つのか。それは、「金融サービスを考える会」という会の圧力がある。YさんやAさんやNさんという人たちが入っている会なんだけど、この人たちの一部はサラ金業者から政治献金を受けている。この人たちが金融庁の人事権をなぜか握っていて、金融庁の幹部に圧力をかけているらしい。与党にも野党にもそういう人が何人かいるのだからたちが悪い。

さらに、サラ金業者は金融庁や財務省OBを何人も顧問に迎えて非常勤であるにもかかわらず1000万程度の報酬を払っていて、違法な取り立てなどについて意見聴取をしようとするとものすごく分厚い弁明書が届くそうな。

こういう事情があって金融庁はサラ金業者に対して強気に出られない事情があるようだ。実際にアイフルの業務停止も当初は「お咎めなし」という結論だったのを心ある官僚がひっくり返したという。それでも、取り立ての際に暴力事件が起きていて有罪判決まででている件については業務停止の理由になっていない。
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