粉雪 

2005年09月27日(火) 23時48分
【粉雪】






真っ白な雪のなかで、

微笑う君の面影が、消えた。









「あ、雪」



そう言って、君は灰色に汚れた空を見上げた。
12月も半ばに差し掛かり、
ザワザワとした喧噪に埋め尽くされた街の中。



君の居るその景色だけが、
どこか遠くにあるように思えて。

少し怖くなった僕は、君へと手を伸ばした。




ぎゅっと握りしめた、その手は、冷たくて。
ただそれだけのことに怯えてしまう僕を、
君は、まるで聖母のような優しい瞳で見つめていたね。




「・・・どこにも、行かねぇよ」




繰り返される言葉に意味なんて無いことくらい、
誰に教えられずとも、知っていた。




「お前を置いて、どこにも行ったりなんかしない」






それでも、
求めずにはいられなかった 弱さを



神様は きっと
赦してはくれないから。








「愛してる」









白く溶けてゆく幻想に、



祈りの言葉さえ
掻き消されてしまうのだろう。





 

end


ビバ乙女逹瑯視点、ということで。

コレも昔書いたやつの使い回しです。
名前とか全然出てきてませんけど、
たしか道化師の上手下手だったような。
逹ミヤで一人称『君・僕』を使うと
何だかとてつもなく気恥ずかしい・・・!!

恋が儚いのは、
其処に人が夢を願うからなのかもしれない、という話。


2005.9.27 シマ


want 

2005年09月26日(月) 23時20分

欲しいのはそんな曖昧なものじゃない。




【want】



こうしてコイツと抱き合うのはもう何度目だろう。


縫い付けられた白いシーツの上、
自分に覆い被さり息を乱す姿を、ぼんやり見上げた。


視線に気付いたのか、
挑発するようにひとつ笑った逹瑯は、
俺の首筋に顔を埋め、口唇を寄せる。


喉仏の少し横の辺りにピリッとした痛みが走り、
痕を残されたのだとわかった。


抗議の声をあげようと口を開けば、
狙ったかのように重ねられた口唇から舌が潜り込んできて
文句どころか呼吸さえ満足に出来ぬほど、深い深いキス。




「愛してる」




口唇を離したあと、逹瑯が言った。
生理的な涙が浮んだ俺の眦をそっと掬うように撫で、
それはそれは真摯な声で。




「愛してる。本当に」




あぁ、俺が欲しいのはそんな曖昧なものではないのに。




気付かぬ男は、
荒い息遣いと卑猥な水音に混じって、
何度も何度も同じ言葉を繰り返した。


奥深くを抉るような動きに
快楽に慣れた身体は簡単に理性を手放そうとする。
きつく絡めたはずの指先が心許ないのは
でもきっと俺のせい。




届かない
この声も
この想いも
ずっとずっと ずっと




「俺も、愛してる」





霞みゆく意識の端で、小さな嘘をひとつ贈った。
嬉しそうに微笑った逹瑯の口唇が
また同じ言葉を繰り返す。

それが哀しくて、ほんの少しだけ、泣いた。




end



えー何だろコレ(汗)
こういう話にしようとかまったく考えず、
思いつくままにツラツラと言葉並べたらこうなりました。
わぁー病んでるねーアタシ(笑顔)


好きなのかそうじゃないのかどっちなの?て話。

・・・ごめんなさい、書いた本人にも意味不明(撃沈)

2005.9.26 シマ

30秒とその間だけの永遠 

2005年09月24日(土) 1時33分


たとえば


自宅のリビング
スタジオの駐車場
人気のない楽屋
真夜中の帰り道
ふたりで眠るベッド


日常のちいさなちいさな片隅で
そっとそれを手にする瞬間が愛おしい。




【30秒とその間だけの永遠】




「ミヤ」
「んぁ?」
「ちゅーしたい」
「死ね」



甘く作り込んだ雰囲気には流されてくれても
何の脈絡もなく仕掛けられることを嫌がる彼は、
俺の唐突かつ素直な告白に呆れた顔して即答した。



互いに座り込んだリビングの床の上、
背後から包み込むように腕を回してみても、

足の間にスッポリと収まった彼は
抵抗するのも面倒臭いと言わんばかりに
重なる体温を無視して雑誌を読みふける。



「重い。どけ」
「したいったらしたい」
「俺はしたくねぇ」
「でも俺はしたい」



クダラナイやり取り。
でもそれを重ねるうち、
取り囲む空気も言葉尻も声もその表情も
少しずつ和らいだ今日の彼は、どうやら機嫌がいいらしい。



「ミヤ。ねぇ、ミヤってば」
「うるせぇよ」



甘えた声で腕の中の身体をやわらかく揺らせば、
返ってきた言葉とは不似合いなほどの優しい声。


頬を擦り付けるように覗き込んだすぐあと、
見つめる視線に許されて口唇を重ねた。




情欲に掻き立てられたものではない、
ただただ互いの存在を愛おしむためのキス。



こうしているときだけ、
永遠を手に入れることが出来る気がする。



それは脆いから優しく、
形になることはないから絶えず求めてしまう。





時計の秒針が半周した頃、そっと口唇を離す。


何事も無かったようにまた雑誌に目を向けた彼の
その横顔に残る儚い永遠の面影に、
たぶんきっとずっと俺は恋い焦がれていくのだ、これからも。




「ミヤ、もっかい」
「調子に乗るな」




掴んでは消えてしまう、だからこそ。
いつまでも途切れることなく、この想いは続くのだ。





end



組み合わせ10のお題:『30秒とその間だけの永遠』
お題提供サイト:排水溝。様(リンクはトップページです)


バカップルのイチャイチャ日常ヒトコマ話。

2005.9.24  シマ

【たったん&みやや 愛の-24-】〜08:00〜 

2005年09月23日(金) 1時40分
【たったん&みやや 愛の-24-】〜08:00〜




某月某日 AM7:52 ミヤ宅 ベッドルーム




俺、逹瑯の一日は、
素晴らしく寝起きの悪い恋人を
アノ手コノ手で起こすことから始まる。



「みぃーやぁー。起ーきーてー」
「・・・ふぁ?」
「『ふぁ』とか可愛いなー、んもう!」
「はなせぇ・・ヘンタイ・・・」
「寝惚けてまで変態とか失礼だし。いいから起きろって!」
「・・・・んだよ・・・ウルセェ」
「仕事の前に公園にギズモ連れてくんでしょー?」
「んぁ・・・」
「いい天気だよー?ギズモ待ってんよー?」
「・・・・・」


悲しいかな、これが俺との約束とかなら
ぜってー二度寝かましてるところを、
さすが愛犬家、渋々ながらも自分から起きたし。



ベッドの下で尻尾振って待ち構えてたギズモを抱いて
ミヤ君の膝の上に置いてやると、
ようやく覚醒してきたのだろうか、
おはよー、とか言いながら抱き上げて、
御主人様大好き!な愛犬に顔中舐められる。



「ふっ、わーった。ちっと待っててなーギズ」
「ミヤ、朝飯食うっしょ?」
「食う」
「玉子何がいい?」
「目玉焼きふたつ」
「あいよー」



リクエストに応えるべく、
寝室を出ようとしたところで、思い出してUターン。



「ミヤ」
「あ?」
「まだ言ってなかった」
「?・・・あぁ」




「「オハヨウ」」





笑い合って、軽く口唇を重ねた AM8:00。





- ラブラブはリアルタイムで進行している。-





next?



ラブラブはリアルタイムで進行してるんです。

orz orz orz(分身の術・土下座ver.)

救いようのないバカで御免なさい父さん母さん。
先の展開などこれっぽっちも考えてないけど、
ゲロ甘バカップルで続きます・・・多分えぇ恐ろしくも。

2005.9.23 シマ

【君の隣】 

2005年09月11日(日) 23時47分



【君の隣】






寒い冬の朝。
空はまだ暗い。




人もまばらなプラットホーム、
始発列車を待つ俺とミヤの間は0.5m。




「始発、は・・・15分後か」
「ミヤ、寒い?待ち合い室行く?」
「あー平気、此処でいい」
「そう」




互いの吐き出す白い息が、
ふんわり絡まり合って、消えていく。





星も太陽も見えない空を見る横顔、
気付かれないように、見つめて。


キス、したいかも。


思っても、行動に移せない情けない自分を、
誤魔化すみたいに、俯いて。
コートのポケットの中、両手を握り締めた。




「逹瑯」
「ん?」




名を呼ばれ、振り向けば。


冬の空気を擦り抜けて、
あたたかい 彼の温もりが
一瞬だけ、口唇を掠めた。




「っえ!?う、あ、ミヤ?」
「・・・・・ビックリしすぎ」
「な、なんで?」
「・・・・・なんとなく」




コレってば、以心伝心、てやつですか?



自分でしたくせに、
マフラーから覗く頬を赤くしたミヤに、

浮かれた俺は調子に乗って、
自分の左手と、ミヤの右手を重ねた。





「・・・人間ホッカイロ」
「ひでーし!!」





人もまばらなプラットホーム、
始発列車を待つ俺とミヤの間は、ゼロ。




電車が来るまで、あと10分。




繋いだ手は、
でも ずっと離さないでいよう。



そう決めた、寒い冬の朝、
君の隣。






end



イメージは、おつき合いを始めたばかりの逹ミヤ話。
たまにはこういうピュアなのもいい(ピュアなのか?)

逹瑯は最初からヘタレだったという話。


2005.9.11 シマ



男のロマン 

2005年08月22日(月) 23時05分

【男のロマン】


「お願いだってば!ミヤ君!!」
「冗談じゃねぇ。誰がやるか」
「絶対似合うべ!!」
「強烈に嬉しくねぇな」
「このとおりです。お願いいたします(ペコリ」
「慎んで辞退させていただきます(深々」
「ミヤ君がやってくれたら、俺、超歌録り頑張れる〜」
「そんな子はウチにはいりません」


チラリ、と俺の手の中にある
レースがビラビラ付いた真っ白なエプロンを見て、
ミヤ君は心底ウンザリした様子で溜息をつく。


「つうか、裸エプロンとかAVの見過ぎだろ」
「そんなことねぇべっ!!」
「だいたい出掛けてると思ったら、わざわざ買いに行ったとか。マジありえねぇ」
「だって!キノコもヤスもやったことあるとか言ってんだもん!!」
「喜べ、三馬鹿トリオ仲良く一緒に東京湾に沈めてやる」
「ミヤ君も男だったらわかんべ?ロマンだし、男のロ・マ・ン!!」
「俺一般人なんでぇー。そんな高尚な御趣味は理解いたしかねます」


クルッと俺に背を向け、テトにむかって
お前の御主人様ほんとにヤベーよお前も不憫だなぁ、
とか何とか言ってるけど、諦めません。勝つまではっ!!!!!


「みぃーやぁーくぅーん」
「キモイ。ウザイ。どっか行け」
「こうなったら無理矢理にでも・・・!」
「んなことしてみろリコンだ離婚。慰謝料ブン取ってやる」
「わかった。じゃあ俺も着るから!!」
「“じゃあ”の使い方が激しく間違ってるわボケッ!!!」
「んで2人で飯とか作ろうよ!!!」
「いや、余計サムイだろソレ。てか想像もしたくねぇ」
「あーでも『おかえりなさい、ご飯?お風呂?それともアタシィ?』も捨てがたい!」
「・・・・・マジ付き合いきれねぇ」
「俺は迷うことなくミヤ君食べちゃうけどねっ!!!!!」
「実家に帰らせていただきマス」




end


普 通 に イ タ イ わ 。
呑みの席で下ネタトークになったとき裸エプロンの話が出て、
「やったことがある or やろうとしたことがある」って男の人が
予想以上に多くて笑った。5割越えてたし。もっとキワドイのいたし。
つうか私のまわりがバカなだけな気がするけど、
みんなホントにやってんの?って疑問に満ちた話。

2005.8.22 シマ

有効プレッツェル 

2005年08月15日(月) 3時20分

【有効プレッツェル】



とりあえず、本日分のノルマを終えて、
ミヤ君と仲良く一緒に帰宅。

レコーディング期間中は毎度のことだけど、
近頃ずっとミヤ君はムズカシイ顔してる。

真剣な姿勢が現れてるってことなんだろうけど、
恋人としてはさ、なんつうの?
せめて家にいるときくらいは、安らいでほしいワケです。
疲れたーとか、もう無理ーとか言って君が唇尖らせても、
笑って頭撫でるくらいの器量はあると思うんだけどな俺。
愚痴すら聞けないとか寂しいじゃん、ねえ。



帰って来てすぐにソファにゴロンて寝転んで、
帰りにコンビニで買ってきたポッキー食べてるその姿。
愛らしいんだけど、またムズカシイ顔してんし、この人。

テレビから流れるお笑い番組にも興味はないらしく、
ボーッと宙を見つめて、お口はモグモグ動いてる。
寝転んだままお菓子食べちゃいけませんよ雅哲クン。


そのままジーッて見つめてたら、
今度はポッキー口に銜えたまま止まってるし。
なに考えてんのかな、なにを想ってんのかな。
ちーっともわかる気配なんて漂ってこないので、
特攻隊長・岩上、行きます。
あ、あとでもう1回歯磨きしなきゃ。
思って、ミヤ君が銜えてる反対側、
チョコがついてない部分にかじり付いた、




ポリポリポリポリポリッ



チュッ




「・・・・・何してんの」
「いや、ミヤ君と少しでもお近づきになりたくて」



ポカン、て感じで俺を見上げてたミヤ君は、
なんだそれ、と笑って上体を起こした。


あ、今日初めて見たかも笑った顔。


気付いて嬉しくなってたら、左肩にポスンとミヤ君の重み。



「ねむい」



擦り付けられた頭と、ちょっとだけ甘ったれた声に
もっともっと嬉しくなった俺は、
ニンマリ笑って、柔らかな猫っ毛をナデナデしたわけです。






今日も一日よく頑張りました。
明日も一緒に頑張りましょう。





end




く  だ  ら  な  い  。
ポッキー銜えてボーッとしてる矢口氏が書きたかっただけの話。

2005.8.15 シマ

それでもいい 

2005年08月06日(土) 5時41分
「てめえなんか大嫌いだ」



一時的な気の迷い。
そんな言葉で片付けるには長すぎる時間を過ごしてきた中で、
何度となく繰り返し告げた言葉に、
それでも逹瑯は、小さく溜息を吐いた。


「またそれかよ」


その腕を振り払った反動でテーブルにぶつけた手の甲が
薄らと赤く色付いて、じんわり痛む。
あぁまだ痛覚なんて残ってやがったのか、くだらねえ。
自嘲するように釣り上げた口元、
もう全部投げ出してしまいたかった。


「大嫌いだ」
「もういいよ」


切り捨てるための言葉じゃない。
とうの昔に棄てたはずのそれを、
無いもの強請りに探す俺に足枷なんてないのに。


「俺がお前のこと、好きだから」


ほんの少しの感傷も赦してくれないお前は、
鍵の掛からない檻の中、簡単に俺を連れ戻す。


「だから、それでもいい」



頬に触れた冷たい手に、
黙って自分の右手を重ねた。





end




喧嘩の後の10のお題:「それでもいい」
制作時間15分くらいでしょうか。
離れられないのはわかっているのに
藻掻いてしまうミヤと、それを受け止める逹瑯の話。

お題提供サイト:排水溝。様

2005.8.6 シマ

お医者さんごっこ 

2005年08月05日(金) 2時32分
「何だコレ」

俺のその言葉に、段ボールを運んでいた逹瑯が振り返った。


「聴診器?」
「こん中から出て来たんだけど、何で逹瑯こんなの持ってんだ?」
「あー、昔ライブか何かの小道具として使おうと思って買ってきた気ぃする」
「オマエが?」
「いんや、変態キノコー」


廊下から聞こえた間延びした声に、なるほど、と頷く俺は
すでに色んなものに毒されちゃってる気がしないでもない。



「なあ、これ実際使えんの?」
「さあ?なになにミヤくん興味あんのー?」

空いた両手をぶらつかせ、笑いながら戻ってきた男を一発殴ってから、
再び手の中のものに視線を戻す。
中途半端によく出来ているそれを何とはなしに弄ぶ俺の耳元で、
心底楽しそうに逹瑯が囁いた。


「なんなら、あとで使ってみる?」
「はぁ?」
「お医者さんごっこーvV ベタだけど一遍やってみたかったんだよなー」
「・・・馬鹿じゃねえの」
「あ、確か白衣もどっかにあったような」
「つうか大掃除で疲れてんだから今夜はヤらねえぞ」
「ぜってぇ楽しいべ!!」


人の話などこれっぽっちも聞いていない逹瑯は、

俺がお医者さんで、ミヤくん患者さんだかんね!!

などと、おぞましい言葉を嬉々として吐きながら、
半日かけて片付けた段ボールの山を次々と荒らしていく。

あっという間に片付ける前より散らかった部屋の中、
新しい遊び道具を探すのに夢中な男の横顔を見つめ、
結局はうまく丸め込まれてしまいそうな数時間後の自分を想像して
ウンザリした気持ちで煙草に火をつけた。




「ミヤくん!白衣もあった!!」
「・・・もう帰ってい?」




end


大人の時間の10のお題:「お医者さんごっこ」
此処ではお題とか短かめの話を置いていこうと思うのですが、
しょっぱながコレかよ!!っていう(もう戻り方も進み方もわかりません)
確実にお医者さんごっこは遂行されたかと思いますが、
えろは書けないんです。修行します。山に籠ります。

お題提供サイト:排水溝。様

2005.8.5 シマ

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