和田義彦の絵(後編) 

June 09 [Fri], 2006, 15:17
 庵主は和田義彦の絵を写真で見ただけで現物を見たことがないので実際に見てみないとなんともいえないのだが、それがつまらない絵だと指摘して和田義彦の絵に感動するのはおかしいというのは一理あるが、そうではなくて、ただ盗作をしたからという理由だけで和田よし彦の絵に感動するだけの価値はないと決めつけることは間違っていると思うのである。
 間違っているというよりも、そういう絵の見方をすると面白いものを見落としてしまうということなのである。

 目の前にうまいお酒があるのに、それを造った人は犯罪人(脱税)だから、そういうお酒を呑んでうまいというのは馬鹿だと書き換えたらいかがだろう。
 庵主なら、下手くそな人が造ったまずい酒よりはうまいお酒を呑みたい。
 同様に絵を描いた人の人格(振る舞い)と作品のよしあしとは直接は関係ないということなのである。

 ネットの写真で見た和田義彦のアルベルト・スギの作品を模写したもの以外の絵が2点ある。
 一つは模写である。これは西洋の貴族か金持ちの肖像画で元の絵がよかったものか、写真で見ても色気のある絵だった。現物を見てみたいという気になる写真だった。和田義彦は模写がうまいのかもしれない。
 もう一つは若いころ描いたという裸婦である。オークションに出ていた。これも悪くはない。
 絵だけ見るとけっして下手くそでないのだ。
 ただアルベルト・スギの作品を模写した絵はどれも庵主には興味のないものばかりである。

 模写ではなくて、和田義彦の自分の作品を見てみたくなった。
 もっとも描く絵がないから模写してしまったのだから、自分の絵がないのかもしれないが。
 今度の事件で、和田義彦のセクハラも暴露されてしまい、画家としての人気はこれをもっておしまいだろうが、そのことと和田義彦が描いた絵の上手下手はまた別の問題なのである。

和田義彦の絵(前編) 

June 09 [Fri], 2006, 14:40
 盗作事件から庵主は二人の画家の名前を知ることになった。
 一人は盗作主の和田義彦(わだ・よしひこ)、もう一人はパクられたイタリア人画家アルベルト・スギである。

 盗作した絵は一瞥したところ、庵主の好みの絵柄ではないが、和田義彦がその模写をなぜ自分の名前で発表してそれで賞まで受けてしまったのかは理解できないところがあるが、一つの仮説にこういうのがあった。

 和田義彦はコリアンではないのかということである。
 国際陰謀説というのは世界で起こる悪いことはすべてユダヤ人の陰謀であるという便利な考え方であるが、国内では悪いことをやるのはなんでも朝鮮人だと決めつけてしまう重宝な説がある。
 それによって誇り高い高潔な精神の持ち主である日本人の名誉は守られるというわけである。

 とりわけ、和田画伯の顔が在日コリアンといわれているヒューザーの小嶋(おじま)社長と似ていたことから、血は朝鮮系であろうと推定し、韓国においては日本文化の盗作が頻繁に行なわれているという事実と照らし合わせて、盗作をなんとも思わない精神はコリアンのそれに由来するのだろうという見方である。
 なんでも韓国では、「鉄腕アトム」や「キャプテン翼」も韓国の漫画だとされているという。日本で売れている菓子類のパッケージをそっくりにパクることは日常茶飯事だというから、盗作に対して鈍感なのはその民族性によるものだというのである。

 そういう話が出てくるほど、和田義彦の盗作は見苦しいものだったのである。

 和田義彦の盗作で出てきた意見にこういうのがあった。
 和田義彦の作品展を見て感動したと書いてあるブログに「盗作作家の絵に感動するなんてばかだ」といったコメントが書き込まれていたのである。

 庵主は、そのコメントは間違っていると思う。

北崎洋子の水彩画 

May 30 [Tue], 2006, 14:04
 月曜日の夜に北崎洋子の水彩画を見る。
 「北崎洋子展」の会場は銀座の並木通りにある K’s Gallery である。
 K’s Galleryはその室内の形が変わっている。真四角ではないのである。
 真四角の一角を内側につぶしたような形をしている。その中にはいると不思議な空間を味わうことができる。

 北崎洋子の絵は抽象画である。
 庵主は絵を見るときは色遣いしか見ないから具象画でも抽象画でもどうでもいいのである。画面にただよっている雰囲気を味わっているからである。

 気に入った作品があった。
 赤銅色と黒と灰色を使った小品である。一見するとどうっていう絵ではないが、近づいて見るとそれがいいのである。センスがいい。見ていて気持ちがいいということである。

 見ると作品の大きさが全部異なっている。額屋さんはそれぞれの作品の大きさに合わせて額をしつらえたという。
 額装には二通りあって、マット紙で紙の四周を隠したものと、マット紙の切り抜いたところに紙の四周を出して貼り付けたものである。
 見ると紙もまた真四角なものばかりではない。正方形ではない形の紙もあった。
 自由に遊んでいるのである。

 K’s Gallery の入口のドアは上部にガラスがはいっている。外から中をのぞくと正面に時計のような作品が見える。そこに目が引かれる。中にはいってよく見てみたら時計ではなかった。
 北崎洋子の色遣いは、画面に染み込んでいる色である。飛び出して来る色ではなく、また画面の奥に向かう色ではない。抑揚のきいた色遣いなのである。

 ふーん、なるほどと頷かされる作品展である。
 落雁でお茶をいただく。サンドイッチもごちそうになる。おいしかった。


●「北崎洋子展」2006年5月26日〜31日 K’s Gallery
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