grace #1
November 22 [Mon], 2010, 21:11
一筋の煙が漂う。
苦い香りがする……煙草の煙。
懐かしい、その光景。
普段のお前を知ってる人は、きっと幻滅する。
仮にも、お前はザフトのエースのパイロットなんだから、知れ渡ればもう…お前は終わりだぞ。
「俺の顔に……何かついてる?」
じっとアスランの方を見てたカガリは、ふと我に返る。
「別に?」
そうして、頬杖しながらまた……彼を見てた。
煙草の煙は、私にもしっかりと浸透してる。
もう慣れていた。
というか……私はこの煙が好きだったから。
煙が部屋全体に広がって、私は…まるで、その煙に包まれているような…そんな感じがする。
だから、嫌いじゃない。
「吸うかい?」
「……やめとく。お前の煙だけで充分」
……なんてな。
本当は、煙草なんて吸えない。
いつもそう言って…ごまかしてきた。
男の人は…意外な一面を持ちすぎだ。
多少の違う一面を見ても…ドキドキしてしまう。
「カガリ」
煙草を吸い終えたアスランが、ゆっくりとカガリへ近づく。
「な、なに…………?」
じりじりと……くる。
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