もの食う人びと 

2006年05月08日(月) 1時02分

辺見庸さんの随筆。

食を通して世界の色んな現状を知れる一冊。


金持ちの残飯を食らう少年。日本兵が食べてしまった人肉。労働後の絶品スープ。


様々な食に思いを馳せ、一気に読んでしまった。



いま、私たちは様々な情報をすぐに手に入れることができるけれど、自分の目でみたもの、舌で感じるもの、それだけを信じて旅する辺見さんのある種「強さ」に本当に圧倒された。


勇気というか決断する力を私も手に入れたい。

「悪女について」 

2006年02月15日(水) 16時55分

第2弾は有吉佐和子の「悪女について」

これも昔読んだ本で、印象深かったもののひとつ。

今は友人に貸してて(1年ぐらい笑)手元にないけど、思い出して書きます


この本はとても変わっている。何がっていうと、まず主人公が出てこないのだ。

主人公である富小路公子の死後、彼女と関わりのあった数人(結構たくさん)が彼女について語るというストーリーの進み具合。

そして語る人それぞれの公子像はみんな違う。

題名の通り悪女という人もいれば、あんないい人はいないと褒める人もいる。

彼女の2人の息子によって語られるそれぞれの母親像さえ異なる。


そして彼女のミステリアスな死。

自殺なのか他殺なのか。謎はもちろん解けない。




自分はどんな人間なのか。長所はこれで短所はこれで・・・。

そんな風に人間というのは簡単に定義づけされるようなものではない。

多くの面を持っているのが人間で、人との関わりの中で自分でも知らなかった面を見つけたりするんだと思う。


関わる人によって態度や性格が多少変化することは誰にでもあるのではないだろうか。

公子の場合それが大きかったのだろう。



「私」を、私と関わる色んな人に聞いてみたら一体どんな風に語られるのだろうか。

そんなことをふと考えた。




私と本の出会い 

2006年02月09日(木) 13時26分
 私は、幼い頃から図書館という場所が大好きだった。

 毎週土曜日は、母にくっついてよく行ったものだ。その頃は、こまったさんとかわかったさんシリーズや海賊ポケット、ぞくぞく村・・・色んな童話を手にとっては母に5冊までよと言われていた気がする。


 読んだ本の内容はいつもいつも心に残るわけじゃないけれど、時に大きく影響を受ける。

 何回でも読みたくなる「座右の書」を見つけるべく、読んだ本について考える場所としてこのブログを書いていきたいな。


 最近、前より本を読んでないから、これで自分を読むように仕向けたいと思います笑


 では第一回目は・・・最近読んだ本がいいのか、思い入れの深い本がいいのか迷ったけれど思い入れの深い方にしようっと。

 私が今まで読んだ本の中で1番思い入れがあるのは安部公房の「砂の女」。

 高校2年生の夏、この作品を初めて手に取った。その時の現代文の先生おすすめの本で、夏休みの感想文の宿題にちょうどいいかなというとても軽い気持ちで。

 しかし、読めば読むほどこの本には考えさせられることばかりだった。人間の存在という大きなテーマが潜み、男と女という人間臭いドラマが繰り広げられたこの物語に高校生の私は恐怖さえ覚えた。

なんともいえない気持ちだった。

 
人間の命は尊い。

なのにその存在はなんと不確かなものだろう。

その人を本当に証明する術などどこにもないのかもしれない。

砂を掘り続け、俗世からは忘れ去られゆく一人の男。その傍にいる女。

彼らに名前も戸籍も必要ない。その存在を他の誰かに知ってもらう必要なんてない。

いま、私たちが暮らすこの世の中からはとても想像できない。


ただ、そんなことを考えるキッカケをくれた「砂の女」は私の、本の読み方を一変させた偉大な1冊だ。 
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