<ディーゼル車>「排ガス悪役」一転、環境対応の立役者に 

November 07 [Fri], 2008, 20:59
 環境志向と燃費のよさから、ガソリンエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッド車が売れている。それに対抗して、わが国でもディーゼルエンジンを売り物にした乗用車が出てきた。いまなぜ、ディーゼルなのか?【西和久】

 ディーゼルエンジンは燃焼効率がよく、燃費がいいことに加え、ガソリンよりも安い軽油を使うメリットがある半面、わが国では「排ガスが汚い」などイメージはよくなかった。しかし、90年代以降の技術革新で大幅に改善されている。

 来年10月から自動車排出ガス規制(新車)が強化されるが、ディーゼル車は新規制によって10年前に比べ、排ガスの窒素酸化物(NOX)84%、粒子状物質(PM)98%をそれぞれ減らすことになる。政府はこの規制をクリアした車を「クリーンディーゼル車」と定義して、普及を図る方針だ。

 先陣を切ったのが日産自動車で、6年ぶりとなるディーゼル乗用車を9月に発売した。スポーツタイプ多目的車(SUV)「エクストレイル」のクリーンディーゼル車で、同じ馬力のガソリン車に比べて燃費は約30%いい。しかし、同じ車種のガソリン車が最高で253万500円(メーカー希望価格)なのに対し、299万9850円と20%近く高い。

 売れ行きは、発売後約1カ月で1236台(10月22日現在)。タイプが違うため、トヨタのハイブリッド車「プリウス」の月約7000台(9月)とは比べられないが、日産の販売目標が月100台だったから「健闘している」(日産)。

 今後、マツダや富士重工が10年代初めにディーゼル車やエンジンの市場投入を予定している。ハイブリッドに力を入れるホンダも「来年に米国で、その後日本でも発売する」としている。

 「ディーゼル車は次世代燃料につながる」と自動車産業に詳しい塚本潔・大阪産業大大学院客員教授は言う。石油から精製する軽油の代替として、天然ガスや石炭、バイオマスなどの合成ガスから燃料を作ることができるのだ。欧州では、すでに環境対応の一つとしてディーゼル車が位置づけられており、乗用車の新車販売の50%以上を占める。日本でも欧州並みに普及するとすれば、ディーゼル車の市場は大きい。

 ◇難しい?欧州並み普及

 もっとも、塚本教授は「日本で欧州並みにディーゼル車が普及するのは難しいかもしれない」と見る。ユーザーのイメージがなかなか変わらず、短距離走行で燃費メリットが出るハイブリッド車と比べて、ディーゼルの強みは長距離やパワーを必要とする走行ということもある。欧州ではディーゼル自動車を出すトヨタも「日本では市場ニーズがない」として、いまのところ発売の予定はないという。

自動車ガラス 修理
 今年3月のジュネーブ・モーターショー。注目を集めたのは、ベンツやフォルクスワーゲン、BMWなど欧州メーカーがそろって、ディーゼルエンジンとモーターを組み合わせた「ディーゼル・ハイブリッド」車を出品したことだった。

 ハイブリッド、クリーンディーゼル、さらには電気自動車ガラス、燃料電池車修理−−。低燃費、環境対応を目指して、ユーザーもメーカーもまだまだ模索が続く。
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