いのり。 

June 05 [Sun], 2011, 21:33










今私が無意識に、酸素を吸い呼吸をするように、
この瞬間、誰かが息を吐き、戻らない。

死は誰の前にも平等に訪れるなんていわれても。
残された人の前には、平等なんて有り得ない。

なんであの人が、と絶望し、
まだ早すぎる、とうろたえ、
どうしてこんなことにと、涙する、
無力以外の何者でもない私たちは、
理解できないから、ただ繰り返し呟くしかない。


あたしでさえ思うのだから、
彼女の空虚はいかほどだろう。


何故、こんなことに。
どうして、彼に、彼女にこんなことが。
あまりにも早すぎて、
あまりにも残酷すぎ、
あまりにも突然に。


いつ、終わるかなんてわからないから、
毎日を大切に生きなさいなんて
あまりにもきれいごとだ。
事実は、あまりに残酷すぎるとおもう。


せめてどうか、彼の最後の瞬間が、
安らかなものでありましたように。
苦しくつらく、ありませんように。


どうか彼が残したものが、
残された彼女たちを押しつぶすものだけでありませんように。
憎しみや、痛みをいつか癒せるほどの、
染み込んだすべてで生きていけるようなものでありましたように。


なんも出来ないし、何も言えない。
言葉にならない…。
事実でなければどんなに良かったろう。


ただただ、ご冥福を。
あまりに、悲しすぎるよ。

夢十夜 

March 14 [Mon], 2011, 21:58
夢を見た

世界が揺れていて、地震だ、と思う。
部屋から飛び出すとバイクが待っている。
その赤い背中に飛び乗り、私たちは壊れていく世界を逃げるように走る。
なかった場所に木が生える。ビルがガラスのように割れて無くなる。
割れたかけらがキラキラと空を横切る。
空は蜂蜜色で、はるか向こうはよどんだ色をして、もう先が見えない。
空をサバが飛んでいる。道端の猫がこちらを眺めながらじっと数を数えている。
これは世界が終わりだろうかと私はつぶやく。背中はなにも答えない。
おそらく、震えているであろうその背中にふれようとするが、ヘルメットが邪魔で上手に触れられない。
うそつき、と誰かが言うのが聞こえる。
それでも、あたしはバイクの背中に乗っている。風を切る音もしない。ただ目の前の景色だけがすごいスピードですぎてゆく。

サバを眺めながら、訳の分からない歌を歌っている。巧いのか下手なのかも分からない歌を歌う。
怖くないのと誰かが言う。全く、と答える。事実私の胸を満たすの飽和したような安心感と幸福感だ。
と、うそつき、という言葉がまたどこかから響く。
あたしは歌うのをやめない。バイクの背中が何か言っている。聞き取れなくて聞き返す。聞こえないの、もう一度。

そこで、目が覚める。
起きてからアイビーを思い出す。あなたの蜂蜜色の空は、あの色でしょうか。人形たちの世界を夢見たなら、ドーリーあなたたちは空を飛ぶ魚を見ていた?


外に出れば、天気は素晴らしい青色をしている。
幸せの味を奥歯で確かめながら、黙ってあたしは駅に向かう

名前のないもの 

December 30 [Thu], 2010, 15:47
電車の中
ちょうど四ッ谷を通り過ぎる時だ

トンネルから不意に地上に出て、車内が明るくなる。
灰色がかった緋色の日差しが靴をなめた
濁ったような空と、白んだ街並みと


美しくて
涙が止まらない


居合わせた人は見ない振りをする
ガラガラの車内に充満する涙の匂いも気にせず
ぼたぼたと涙を落とす
電車の音だけがただ斜め後方から聞こえている

さむいほどひとりぼっちと言ったのは山椒魚だったか。
お前はこんな気持ちだったのか。
きちんと理解するにはこけはあまりに暖房が利きすぎているけれど。


巣穴に飛び込んだ命はどんなに心強かったろう
たいせつにしかたがわからなくなる程に求めて
裏切られたと思い込んで
わかっていても責め続けたかった


誰かに寄りかかってしまうことは
中毒性が高すぎて身が持たない
こんなにも醜い自分になってしまったのか。


同じであってほしいなど狂人のたぐいである
辛い時に同じ辛さを味わってほしい
喜びや愛情も同じ
同じだけ共有して 理解をして 認めてほしいなんて。
いつの間にか狂っている 病んでいる
いつの間にか自己たるものを失っている
誰かが丸ごと認めてくれる姿が、自分だと思い込んでいる。

すれ違う

こんなにすれ違うならもういらないと思う
もう何もいらない、誰もいらないと思う

独裁者のように、一人きりのの王国に住んでしまいたいほど
熱情でも苦悩でもなく。
あたしはただ涙を流す。
ぼたぼたと止まらない。

わたしはこの感情の名前をしらない

窓の外はあかるく、車内はあたたかい。
窓の外はあかるく、車内はあたたかい

きっとそんな名前の

おにこごめ 

November 11 [Thu], 2010, 0:18
追いかけてはこないだろうと思った。
背中を向けたらそのまま足をただだ進める
数える足音は一人分でいい。
柔らかい靴底からゆっくりとあがってくる冷えに震えながら
マフラーに顔を埋める
肌のにおい。紛れもない自分のものだ
ゆっくりと息を吐いたけれど、白くはならなかった

手を握って、ゆっくりと血の中に溶け込んで来たもの。
抱きしめた時、触れた部位が不確かになる感覚。
離れた瞬間の糸を引くような不快感。

愛とは気味の悪いもの。
それ程に強い執着は、腐敗も早い。

消えたのでも薄れたのでもない。
ただ変質したのだ。
何年もの時をかけて、手を尽くして変えてやった。
ふわふわと優しかったものは手垢でまるで泥団子のようだ。


今日、抱きしめた背中は異物のようだった。
満たされるのと同じ位悲しかった。
宝石のような言葉は、私を付き刺していた。
わからない。
本当は何か弱っているだけかもしれない。
だからこんなに過敏なだけなのか。


しかし、良いのだ。
いきてゆけと言われれは一人で生きてゆける。
足掻くのは得意だ。
嘘を見抜くのと同じくらい簡単。
そうやって簡単に貶されてしまうような人。

わからない、と
つぶやきながら歩く
おにこごめ。

何がほしくてさまよっているのか。
これが愛ならば本当に気味の悪い。
頭を病んでいるのかと疑う。

欲しいのはぬいぐるみではないか。
ただ話を受け止めただそばにいてくれる絶対の存在
そんな完結した完結を心臓が動くものに求めるなど。

ひとつひとつに傷ついて
おそらく、腐っていたのは私のほう
私が変えてしまった。

間違っていると誰もが指を指す
嫌うのならば嫌え
さほど大切な体でもない
私などといえる程度のもの


思い出をひとつひとつ潰す自虐。
携帯に耳を澄ませ、すぐやめた
私が悪いのだろう
言葉に出来ぬ不確かなぬかるみにはまり込んだせいで

追いかけてはこない
待つことをしなくともわかる
そのあたり、信頼の置ける相手である。
扱いかねているのだ。私を。
仕方ない。
綺麗なものでなど出来ていないのだ。私は。


吐いた息をとめてもすぐ苦しくなる。
無様にもかかわらず、苦しくなる。

盲目 

November 09 [Tue], 2010, 13:29
わからない
あたしはただ
したいことをしてるだけ

したいことをしたいから
嫌いなオカズも頬張って
いえす まむ いいこでしょ
そうやってきたのに

青い巨人は やめなさいと言う
赤い巨人は 不釣り合いと言う
緑の巨人は 君が不必要と言う

わからない
あたしはただ
いたい人といるだけなのに

いたい人といたいから
必死に身なりも整えて
いえす だでぃ いいこでしょ
邪魔にならないよう必死

赤い巨人は 似合わないと言う
青い巨人は ダメにすると言う
緑の巨人が 私を連れて行こうと


かかとを叩いて帰る場所で
他人行儀でお座りして
最後にたどり着く君の膝に
あたしの場所はないと指を指される

わからない
あたしはただ
いたい場所にいるだけ

わからない
あたしはただ
いたい人といるだけ

ぐんぐん伸びる大木
寄りかかるともうゴツゴツするほどの
愛してやまない大木のてっぺんが
太陽ですこし焦げていて
あまりに伸びるものだから
ひび割れて触るとポロポロ砕けて

大事に大事にしてるのに
それがこんなにいけないの
それがこんなにいけないの

いうこときかない 

April 07 [Wed], 2010, 9:01
あの子をよく知るあたしですら、
上手にコントロールできない。
ちがう。する気ないだけ。
そんなんじゃない。
そんなもんじゃない。

リモコンは3つ。
あたしとその子とあっちの子用。
4つ目はどっかやっちゃったけど
3つもあれば多い方よ。
旧式なわりに複雑操作。

迷路を縦横無尽
ルールなんて靴の裏
なのに誰より評価が怖い
怖いから縦横無尽
助言なんて右から左
なのに後ろ指を目で追うし

面倒だなぁ

誰かレールにのっけでくれよう
誰かどっかに運んでくれよう
あの子の心は今日も大暴走
泣いてる姿に声上げて笑うあたし

肉付きの良い体はうっとうしい。
癖毛はさらにうっとうしい。
ちがう。やる気ないだけ。
興味ない。
それだけなの。

牛の背中にのって楽したい
そんでのったら怒られた不参加ネコ
あの子の心は今日も大脱走
戸惑う姿を指差して笑うあたし

まぁあの子だってあたしなんだけどね
飽きない仕様です 扱いにくさコケコッコ
4つ目は見つけたけど
あんたにだけは死んでもあげないよ

落ちていたけど舞い戻った 

November 07 [Sat], 2009, 7:59

久々に歌に会った
それはあたしが大好きな人で
あたしがすきな声で
あたしがすきな色をしていて

まるで光のシャワーのようで

ご自慢の耳も
これの為ならつぶしても良いわっ

きれいな人
きれいな歌
きれいな光

こんなにっ
音楽っ 音楽っ 音楽っ

GRADE13

おわったら気持ちがあふれて
すきでしかたなくて
「仕事が間に合って良かったこれて良かった」
しか言えなくて。
いまだに余韻でふわふわ。


あたしもあの日
歌いたいと戦ってみた
戦友を間違えてあたしは逃げ出した
歌いたいと願ってみた
その人は動き出しやしなかった
歌いたいと祈った
自分の為だけに歌った

あたしも居場所を探そうか
もう一度
あたしがキラキラできる場所で


仕事に行き詰まってた
苦しくてたまらなかった。
血液がどろどろになるような
そんな痛みをみつけて
お腹はいたかった
あたまもくらくらとした

支えてくれる熊がいて
笑いあいたい相手がいて
あたしはちゃんと浮上


行ってきます
今日も大好きな世界。
別名仕事(笑)

まるでおとぎ話のようではないか 

June 10 [Wed], 2009, 10:47
はじめて会った彼はピエロの姿をしていた
でもそのピエロはサンタクロースで

本当は「向こうの方」を描く画家だった。

彼の絵が飾られた馴染みのホールを
あたしはよく覚えている
入って右側に大きな額縁に入って
あたしの憧れの人の描かれた絵が飾られていた
真ん中に彼は座りながら
にぱっと笑っていたのだっけ。

次にちゃんと会ったのは
フランスに友人を訪ねて行ったとき
あたしと彼との思い出は
ほぼすべてそこに集約される

一緒に額縁を買いに行った
アメリのカフェにつれていってもらった
クレームブリュレはおいしかった
エスプレッソのカップも買ったし
(そうだここで一緒に秘密を持った)
スーパー、あそこは本当におもしろかった!
それから本当にきれいな街並みの夜景を
見せてあげたくて、と連れていってくれた。
あんなキザなことする人人生で二人目だよっと
つっこみたくなる気持ちより
あぁ、この人がやるとさまになるのだなぁと思ったし
まるでおとぎ話のようだと思った。

フランスで
彼は向こう側にたどり着いた
描かれたはるかむこうの点の部分に
そこには綺麗なものばかりあって
優しい色彩の、本当に柔らかなものばかいあって
彼が誇らしげに見せる絵をみんなでびっくりしながら見て…

それで次に会ったとき
スケッチブックには
可愛らしい天使の絵が踊っていた
可愛らしい愛おしい天使の絵
あんまりに可愛らしくて笑っていたら
何で笑ってんのさ〜気になると
遠くの席から言われた

あぁそうか。多分それが最後。
最後の彼の会話。

いつの間にか結婚していて
いつの間にか行方不明になり
いつの間にか亡くなった
ひとりの画家。


次に会ったときは
「結婚したなんてしらなかったよ」とか
「あの日に、いつか僕らは付き合う運命にあるとか
そんなんゆってたのにっ!」とか
いろいろつっこみ入れるつもりだったのに
だったのにさぁ…

あたしの恋応援してくれるって言ってたじゃんとか
じゃぁ先に死んじゃだめじゃんっとか
ってゆうか奥さんいるなら独りで死んじゃだめじゃんとか

そっちはあの絵みたいに
生まれたてみたいな雨が降って
懐かしい様な桜がさいて
愛おしい天使が暮らしてますか、とか


本当に


ピエロだった彼は本当はサンタクロースで
その正体は向こうの方に憧れる画家で
彼はたどり着いて絵を描き
こちら側に1000枚の絵をのこして
開催予定の個展を前に
行方不明になってアトリエで見つかった
まるでおとぎ話のよう

こんなこと
本気の顔で言うとちょっとばかみたいだけど
多分彼はもともとこちら側の住人じゃなくて
本当は向こう側の世界の、天使か何かで
あっちに行きたくて帰りたくて
それで帰っちゃったような気がする。
ばかみたいだけど本当におもう

でもせめて
サヨナラ位ゆって欲しかったよこんちくしょう。


あぁ言ってやりたいことが多すぎて
だって
あんまりにもあんまりにもじゃないか

片言 

January 10 [Sat], 2009, 10:30
片思いの人に
指輪をもらう夢をみた
それ以来わたしはどうもおかしい

左足と右足が浮かれてもつれ
靴は喋りどうしで瞼は繰り返す
メガネはすべて同じに見えるし
どの影もみんなあの人に見えて
全部に挨拶をするからキリがない

現実にはいない人なのに
現実にはいない人なのに

世界のどこにもいない人が
見えないコートを羽織り
見えない手を差し出して
ほほえみをたたえてわたしを


今日は土曜日


会えるはずのない夢に喜んで
足が無意識に早くなる
誰より可愛い服を着て
わたしは走る


現実にはいない人なのに
現実にはいない人なのに


見えないメガネを彼は外し
見えない指が動き
パンを一つ差し出して
これが愛だというのです

土曜日の憂鬱
土曜日の憂鬱

かさり 

December 20 [Sat], 2008, 21:12
こそこそとしている気配は
おそらく喉に住まうケモノ
毛が生えて柔らかく銀色で
灰色の爪で喉から胸に下る
それいらい姿が見えぬまま

そのひっかき傷が膿んでいる
傷は全身に及ぶものの
僅かすぎて見えず痛まない
ただケモノの動く甲高い音がする

心の臓物にも些細な傷
ストッキングの綻びのように
微かな線を描き 全身に延びる
体の内側を埋め尽くし
膿んで腐ったものが剥がれ落ち
口の端からこぼれ落ちる

ここのところ
そのせいでずっと花を吐いている

ちょうど煮詰めた梔やカサブランカのようで
むつむつと吐く度に
口内に濃密な香りがする
それに吐き気をもよおしてはまた花を吐く
所詮は膿であるから
吐き出してしまう方がいいに決まっているが
どうにも心地が悪くてたまらない

原因は分かっている
あのケモノだ
あのケモノを出してやらぬから
こんなことになるのだ
あの巨木に砂糖菓子に
投げつけてやればよかったものを

ケモノは爪を皮膚に食い込ませ
少しずつ血の中に入ってくる

もうおそい
この花は膿であって拒絶だ
痛みをのみこまんとするあたしの
最後の最後の拒絶
もうおそい
灰色のケモノは
もう右足しか見えない
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