テレビ番組への出演依頼
June 09 [Mon], 2008, 8:55
情報バラエティー番組なんかを見ていると、理系の大学でも、わたしの知っている先生が出演なさって、いかにも「しかつめらしい」かおで私にとっては「あたりまえのこと」をお話しされていたりすると、面白いなぁと思うことがあります。理系のひとも、研究するばかりでなく、どんどんマスコミに露出して、伝えて行く努力をされているんだなぁと、嬉しく思います。
私が大学、大学院の頃に徹底的に叩き込まれたことのひとつは「いくらいい研究をしても、伝わらなければ意味がない」という教育理念のもと、実験や理論的思考はもちろんのこと「いかに良いプレゼンテーションをできるようになるか」ということでした。大学院進学してからは、プレゼンテーションが素晴らしい(実験はともかくorz)とおほめを頂けるようになって本当にうれしかったものです。
さらに今こうして塾講師をしていると、いかに「わからない人にものごとをうまく伝えるか」ということが大切か、そして難しいことか、ということが身にしみるようになりました。
ところで先日、新潟県柏崎市の市議、三井田孝欧さんから「大阪の某放送局の、某情報バラエティー番組で、『専門家の先生役』ということで出演されませんか」ということを言われました。
内容は、ざっくりと言うと「納豆を1万回こねてどうなるか検証したのち、納豆のねばり成分や日本のバイオテクノロジーの歴史についての説明をする」というものでした。
三井田さんが「納豆学会」という集まりを主宰されていることもありまして、テレビ局からそういった出演依頼が来たものの、ご多忙と言うことでなんと私に話を持ってきて下さったのです。
えええええ!
一回話をしただけの私でいいんかいな。メールのやりとりは確かに何度かさせていただきましたが・・・・・・
と思い、おもわず
「あの、わたくしでよろしいので? 本当に正気でおっしゃっておられますか?」という内容の失礼なメールをお返ししたのですが、三井田さんは気さくに笑って「もちろんですよ!」とお返事を下さいました。
「探偵ナイトスクープ」(*関西の、視聴者参加型の深夜放送です)みたいにあまりに濃いことにはしないでくださいね、とだけ言われました。
それで、腹をくくって(というかおもしろかったので)出演しますということで話をしていたのですが、途中で企画自体がなくなってしまったということで、出演もなかったことになりました。
なぜかというと、その某情報バラエティー番組には「某納豆メーカー」がスポンサーとしてついていたため、納豆の汚い姿(1万回こねた納豆の見た目はどう考えても美しくはないでしょう)は放映できないということになったということだったのです。
マスコミはスポンサーの意向には勝てません。当たり前ですが、番組制作その他もろもろのお金を出してくれているのがスポンサーだからです。
その代り、スポンサーは消費者に、マスコミを使ってCMを出し、消費者に商品を購入してもらいます。そのお金の大きな部分をマスコミに支払うわけです。
そのスポンサーの商品を買うのは消費者ですので、一見
マスコミ>消費者>スポンサー>マスコミ(以下略)という「じゃんけん」のような構造が見えるようにも思います。
けれどもこれは本当に公平な(確率として三つが同じだけ勝つ可能性を秘めている)じゃんけんなのでしょうか?
「あるある大辞典」でもあったように、マスコミが消費者を扇動している部分は非常に大きいと思います。マスコミが流行を作り出しているのです。
そして、多くの人がそれに流されています。それも仕方のないことです。
だからこそ、流行のものを販売するスポンサーは大きな額をマスコミに投資します。
そしてそのマスコミは、消費者(視聴者)よりもスポンサーの意向を重要視しながら番組を制作しているわけです。
すると私たち消費者は、マスコミの背後にいるスポンサーにある意味で操られているともいえます。
もし、どこかの大きなスポンサー(お金の出所)がマスコミを思うように操ってしまったら、そしてマスコミが本来の「公共のための報道、公共のための情報提供」という崇高な意思を見失ってしまったら、私たちは結局「誰だか分らない」スポンサーに操られてしまうことになります。
それも、無意識のうちに。
これは、おそろしいことだと思います。マスコミの力は大きいのです。
けれども、実際には「公共のための報道」が行われているようには私には見えません。
私個人は、納豆について面白おかしい小話を提供する場を失ってしまったということで「残念ーアハハ」で済んだのですが、マスコミとスポンサーとの関係も難しいものなのだなと思いこうして記事にしてみました。
テレビを受動的に眺めるだけでなく、「これは本当なのだろうか?」と考えてみることも大切なのではないでしょうか。
納豆についての小話は、また後日書いてみようと思います。
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