※前回アップされていた物は一部が切れていたので修正しました。
ラスト寄りにシャドウと空華のやり取りがこちらでは入っています。
「じゃあ、ここが最も靄が濃い所なんですね。」
翌朝、空華が起きていくと村の漁師たちとステールッラが海図を囲んでいた。
「じゃあね、おれが調べて作った資料が有りますから、それを持って調査にいってもらえますか。おれは陸路で靄が出ていないかどうか調査します。」
ステールッラの指図で、朝の早い漁師たちが、長靴の足音を響かせ、どやどやと出て行った。
ステールッラは起きて来た妻と食事を始めたが、空華に気がついて声をかけた。
「おはよう、空華。飯はさっさと食ってよ。これから調査に行こう。」
「ああ、そう。」
空華はぶすっとして夫婦から少し晴れた所に座った。
「どうしたんだよ、なんか機嫌悪いな。」
「そっ、そんな事ないだろっ!」
どこが。
ステールッラは肩をすくめて指でご飯をすくいあげた。なんかいらいらしてるじゃん。
食事を終え、ステールッラが愛馬ラクシュミに鞍を置いた時も、二人で馬に乗った時も、空華はずっといらいらしていた。
ステールッラは肩越しに振り返って、空華を肘で突っついた。
「朝から何怒ってんだよ。虫歯でもいてーのかよ。」
「そっ!そんなんじゃないっ!」
空華はムキになって怒鳴った。
「そっか。じゃあ生理か。」
「なっ」
空華の顔が熱くなった。怒りがこみ上げて来る。昨日の事が有ったから尚更過剰反応してしまったのだ。
「そっそりゃ俺はステーさんより細いかもしれないけど、男じゃないなんて言わせないぞっ!」
ステールッラは少し押されて振り返った。
「いや・・・御免。単純にからかったつもりだったんだけど、そんなに怒るとは思わなかったから。
悪かったね。」
空華はかっかしながら言った。
「もうやめてくださいよ、そういう事。」
「わかったよ、御免。
でもさあ、なんでそんなにいらいらしてんだよ。女か?」
「すっ、ステーさんには関係ない話ですっっ!!」
ステールッラは小さく溜め息をついて、仕事を始めた。超亜歯順調に進んだが、相方のいらいらした空気のせいで一日落ち着かなかった。
「おまえのおっぱいはほっとするな。」
その夜ステールッラは妻の乳房に顔を埋めながら言った。
「仕事難航してるの?」
「ううん、そうじゃないんだ。空華が、ああ、相方がね、何か機嫌悪いんだよな。」
「ふうん。」
アヤノは寝返りを打って夫の手をそっと払った。
「寝不足なんじゃないの。あたしたちがにゃんにゃんしてた声で眠れなかったとか。」
「あ。」
「なに?」
「いや、もしかしたらそうかもしれないと思ってさ。おれ、久しぶりで、ちょっと、ちょっと声がさ・・・」
「アハハハっ」
アヤノが笑った。
「ほんとよねー、きのうのスーちゃんときたら、あっはっっは!」
「やめてよー、はずかしいじゃんかあっ!」
アヤノは寝床から起き上がった。
「だからさ、今日も叫んだり唸ったりしても良い様に、今日はお外行こうよ。
障子が開いて閉まる音がした。空華はほっとする思いでそれを聞いていた。
夜の海は満月が出ていて、明るかった。
「ねえ。満月の夜は子供が産まれるって言うよね。」
「ん、ああ、いうね、そういう事。なに、まさかもう入ってるとか?」
ステールッラは妻の裸のお腹を押した。
「やめて、やめてくすぐったい。」
アヤノは笑いながらステールッラの手を掴んで離しながら、
「そうじゃなくてさ、逆も有りなのかと思って。」
「逆?」
「満月の夜に仲良くしたら、赤ちゃん出来やすくなるとかさ。」
「試してみる?」
ステールッラはアヤノを押し倒した。そのとき、不意に後ろから羽交い締めにされた。
突然の事で、心臓が止まる程驚いた。
首をねじって振り返ると、アンドールの人造兵士の残党だった。
不意の事で何の構えもしていなかったので、ステールッラはどうにも出来なかった。
目の前で妻が固まっている。
人造兵士がステールッラの左腕をひねり上げた。
「たたっ・・・」
ステールッラが声を上げるのも構わず、人造兵士はステールッラの袖をまくり、銀輪を引き抜いた。
しまった、と思った時には後の祭りで、銀輪は裸の妻の前に放り出され、自分は兵士の手から投げ出された衣服の中でもがいていた。
兵士の目的はステールッラを狼にする事に有ったらしかった。それだけすませると、そそくさと走り去り、どこかへ行ってしまった。
「スぅ?!」
金縛りからとけたアヤノはあわててジャケットをひっぺがした。大きな狼が転がり出る。
アヤノは腰を抜かした。
「きゃーーーーーーーー!!!あたしの旦那様、狼男だったーーー!!!」
そんな事大声で触れ回られてはたまらない。ステールッラは妻の口を塞ごうと獣の口で妻の口を塞いだ。
それはセクシーな光景だった。狼のざらっぽい舌でティープキスをされたアヤノはかえって落ち着きを取り戻した。少なくとも、この狼はステールッラらしい。そう思うと、いたずら心が芽生えて来た。
「ねえ。どうすればステールッラにもどるの?」
アヤノの問いに狼は銀輪を銜えて差し出し、お手をしてみせた。
「これを、嵌めれば言いわけね?」
アヤノは狼がうなずくのを見ながら、銀輪を谷間に押し込んだ。そして小悪魔の笑みを浮かべると、顔中を不安の二文字でいっぱいにしている狼の下腹に手を突っ込んだ。
「あはは、大きさ変わらないね。あたしの大好きな人のナニのまんまだ。」
大切な所を弄られ、狼は引き綱が足に絡まった犬の様な格好をした。それをアヤノはますます面白がったようだった。
彼女は砂の上で大きく足を開き、人差し指で手招いた。
「狼さん、あたしを食べてvそしたらもどしてあげてもいいな。」
狼はアヤノにのしかかった。幅広い舌で妻の全身を舐め回しながら、時折軽く噛んだ。アヤノは狼流のキスマークを付けられ、悦びの声を上げて夫に答え、二人はいつもとは違う夜を楽しんだ。
「チェッ」
少し離れた、異様に濃い小さな暗がりから舌打ちが聞こえた気がしたが、二人は振り返りもしなかった。
挿入歌
「La Fiesta 」
http://www.nicovideo.jp/watch/sm8008750
翌朝早く、空華は砂浜でちょっとスケベな色をした欠片を拾った。
“性欲の欠片”
空華は顔を赤らめながらそれをしまい込んだ。人間の三大欲求の一つという訳か。
「あの女、想像以上に手強かったぜ。」
いきなり高い所から声がした。見なくても判る。シャドウだ。
「夫の狼姿をさらしてやったのに、獣姦プレイたあな。うまくいけばあいつらの絆を断ち切ってやったのに、くそ面白くもねえ。」
空華は不機嫌そうに不自然に灰色い雲を睨んだ。
「面白くなかったのは俺の方だよ、あっちいけっ!」
空に砂を掴んで投げつけてから、空華は家に戻った。
家の広い居間には、地図が広げられていた。
海の靄の場所を記した物と、ステールッラと空華が調査したもの、ステールッラが自前に調査しておいた物もあわせてあった。
靄の有る場所には×印がつけられていたが、それは有る方向へ向かっていた。
それを見て空華はふと思った。
全部西に向かっているけれど、まさかねえ?でも調べてみる価値はあるかもしれない。
空華が考えたのはナーティオーだった。
まさに世界の西の果てという場所に存在する、神話の世界がそのまま日常を営んでいる様な場所だ。
ステールッラと出会う前に立ち寄った所だが、あそこはちょっと異質の所だった。今回の靄と言う異質の物と、同じ臭いがしないでもない。
そんな気がするだけだが。
空華はステールッラを別の部屋に引っ張っていき、そこで自分の考えを話した。
「そうか。じゃあ空華はナーティオーに原因が有ると考えるんだな?」
「まだ確証はないけれど。でもあそこは世界が始まる時に天地創造神が最初に創造した場所だと聞きました。行けば何か判ると思うんです。」
ステールッラはうなずいた。
「空華の言う事だからな。世界の欠片のこともずっと良く知っている訳だし。
よし、おれとの連絡はいつでも取れる様にしておくよ、おれが奥さんとの文通に使っていた鳩を連れて行くと良い。
おれはひとまずここと集落を守る。博士の件の後片付けもしないといけないし。
空華は豺牙と一緒にナーティオーに行ってくれ。」
いよいよ、何かが動き出した。
空華はそう思った。
ラスト寄りにシャドウと空華のやり取りがこちらでは入っています。
「じゃあ、ここが最も靄が濃い所なんですね。」
翌朝、空華が起きていくと村の漁師たちとステールッラが海図を囲んでいた。
「じゃあね、おれが調べて作った資料が有りますから、それを持って調査にいってもらえますか。おれは陸路で靄が出ていないかどうか調査します。」
ステールッラの指図で、朝の早い漁師たちが、長靴の足音を響かせ、どやどやと出て行った。
ステールッラは起きて来た妻と食事を始めたが、空華に気がついて声をかけた。
「おはよう、空華。飯はさっさと食ってよ。これから調査に行こう。」
「ああ、そう。」
空華はぶすっとして夫婦から少し晴れた所に座った。
「どうしたんだよ、なんか機嫌悪いな。」
「そっ、そんな事ないだろっ!」
どこが。
ステールッラは肩をすくめて指でご飯をすくいあげた。なんかいらいらしてるじゃん。
食事を終え、ステールッラが愛馬ラクシュミに鞍を置いた時も、二人で馬に乗った時も、空華はずっといらいらしていた。
ステールッラは肩越しに振り返って、空華を肘で突っついた。
「朝から何怒ってんだよ。虫歯でもいてーのかよ。」
「そっ!そんなんじゃないっ!」
空華はムキになって怒鳴った。
「そっか。じゃあ生理か。」
「なっ」
空華の顔が熱くなった。怒りがこみ上げて来る。昨日の事が有ったから尚更過剰反応してしまったのだ。
「そっそりゃ俺はステーさんより細いかもしれないけど、男じゃないなんて言わせないぞっ!」
ステールッラは少し押されて振り返った。
「いや・・・御免。単純にからかったつもりだったんだけど、そんなに怒るとは思わなかったから。
悪かったね。」
空華はかっかしながら言った。
「もうやめてくださいよ、そういう事。」
「わかったよ、御免。
でもさあ、なんでそんなにいらいらしてんだよ。女か?」
「すっ、ステーさんには関係ない話ですっっ!!」
ステールッラは小さく溜め息をついて、仕事を始めた。超亜歯順調に進んだが、相方のいらいらした空気のせいで一日落ち着かなかった。
「おまえのおっぱいはほっとするな。」
その夜ステールッラは妻の乳房に顔を埋めながら言った。
「仕事難航してるの?」
「ううん、そうじゃないんだ。空華が、ああ、相方がね、何か機嫌悪いんだよな。」
「ふうん。」
アヤノは寝返りを打って夫の手をそっと払った。
「寝不足なんじゃないの。あたしたちがにゃんにゃんしてた声で眠れなかったとか。」
「あ。」
「なに?」
「いや、もしかしたらそうかもしれないと思ってさ。おれ、久しぶりで、ちょっと、ちょっと声がさ・・・」
「アハハハっ」
アヤノが笑った。
「ほんとよねー、きのうのスーちゃんときたら、あっはっっは!」
「やめてよー、はずかしいじゃんかあっ!」
アヤノは寝床から起き上がった。
「だからさ、今日も叫んだり唸ったりしても良い様に、今日はお外行こうよ。
障子が開いて閉まる音がした。空華はほっとする思いでそれを聞いていた。
夜の海は満月が出ていて、明るかった。
「ねえ。満月の夜は子供が産まれるって言うよね。」
「ん、ああ、いうね、そういう事。なに、まさかもう入ってるとか?」
ステールッラは妻の裸のお腹を押した。
「やめて、やめてくすぐったい。」
アヤノは笑いながらステールッラの手を掴んで離しながら、
「そうじゃなくてさ、逆も有りなのかと思って。」
「逆?」
「満月の夜に仲良くしたら、赤ちゃん出来やすくなるとかさ。」
「試してみる?」
ステールッラはアヤノを押し倒した。そのとき、不意に後ろから羽交い締めにされた。
突然の事で、心臓が止まる程驚いた。
首をねじって振り返ると、アンドールの人造兵士の残党だった。
不意の事で何の構えもしていなかったので、ステールッラはどうにも出来なかった。
目の前で妻が固まっている。
人造兵士がステールッラの左腕をひねり上げた。
「たたっ・・・」
ステールッラが声を上げるのも構わず、人造兵士はステールッラの袖をまくり、銀輪を引き抜いた。
しまった、と思った時には後の祭りで、銀輪は裸の妻の前に放り出され、自分は兵士の手から投げ出された衣服の中でもがいていた。
兵士の目的はステールッラを狼にする事に有ったらしかった。それだけすませると、そそくさと走り去り、どこかへ行ってしまった。
「スぅ?!」
金縛りからとけたアヤノはあわててジャケットをひっぺがした。大きな狼が転がり出る。
アヤノは腰を抜かした。
「きゃーーーーーーーー!!!あたしの旦那様、狼男だったーーー!!!」
そんな事大声で触れ回られてはたまらない。ステールッラは妻の口を塞ごうと獣の口で妻の口を塞いだ。
それはセクシーな光景だった。狼のざらっぽい舌でティープキスをされたアヤノはかえって落ち着きを取り戻した。少なくとも、この狼はステールッラらしい。そう思うと、いたずら心が芽生えて来た。
「ねえ。どうすればステールッラにもどるの?」
アヤノの問いに狼は銀輪を銜えて差し出し、お手をしてみせた。
「これを、嵌めれば言いわけね?」
アヤノは狼がうなずくのを見ながら、銀輪を谷間に押し込んだ。そして小悪魔の笑みを浮かべると、顔中を不安の二文字でいっぱいにしている狼の下腹に手を突っ込んだ。
「あはは、大きさ変わらないね。あたしの大好きな人のナニのまんまだ。」
大切な所を弄られ、狼は引き綱が足に絡まった犬の様な格好をした。それをアヤノはますます面白がったようだった。
彼女は砂の上で大きく足を開き、人差し指で手招いた。
「狼さん、あたしを食べてvそしたらもどしてあげてもいいな。」
狼はアヤノにのしかかった。幅広い舌で妻の全身を舐め回しながら、時折軽く噛んだ。アヤノは狼流のキスマークを付けられ、悦びの声を上げて夫に答え、二人はいつもとは違う夜を楽しんだ。
「チェッ」
少し離れた、異様に濃い小さな暗がりから舌打ちが聞こえた気がしたが、二人は振り返りもしなかった。
挿入歌
「La Fiesta 」
http://www.nicovideo.jp/watch/sm8008750
翌朝早く、空華は砂浜でちょっとスケベな色をした欠片を拾った。
“性欲の欠片”
空華は顔を赤らめながらそれをしまい込んだ。人間の三大欲求の一つという訳か。
「あの女、想像以上に手強かったぜ。」
いきなり高い所から声がした。見なくても判る。シャドウだ。
「夫の狼姿をさらしてやったのに、獣姦プレイたあな。うまくいけばあいつらの絆を断ち切ってやったのに、くそ面白くもねえ。」
空華は不機嫌そうに不自然に灰色い雲を睨んだ。
「面白くなかったのは俺の方だよ、あっちいけっ!」
空に砂を掴んで投げつけてから、空華は家に戻った。
家の広い居間には、地図が広げられていた。
海の靄の場所を記した物と、ステールッラと空華が調査したもの、ステールッラが自前に調査しておいた物もあわせてあった。
靄の有る場所には×印がつけられていたが、それは有る方向へ向かっていた。
それを見て空華はふと思った。
全部西に向かっているけれど、まさかねえ?でも調べてみる価値はあるかもしれない。
空華が考えたのはナーティオーだった。
まさに世界の西の果てという場所に存在する、神話の世界がそのまま日常を営んでいる様な場所だ。
ステールッラと出会う前に立ち寄った所だが、あそこはちょっと異質の所だった。今回の靄と言う異質の物と、同じ臭いがしないでもない。
そんな気がするだけだが。
空華はステールッラを別の部屋に引っ張っていき、そこで自分の考えを話した。
「そうか。じゃあ空華はナーティオーに原因が有ると考えるんだな?」
「まだ確証はないけれど。でもあそこは世界が始まる時に天地創造神が最初に創造した場所だと聞きました。行けば何か判ると思うんです。」
ステールッラはうなずいた。
「空華の言う事だからな。世界の欠片のこともずっと良く知っている訳だし。
よし、おれとの連絡はいつでも取れる様にしておくよ、おれが奥さんとの文通に使っていた鳩を連れて行くと良い。
おれはひとまずここと集落を守る。博士の件の後片付けもしないといけないし。
空華は豺牙と一緒にナーティオーに行ってくれ。」
いよいよ、何かが動き出した。
空華はそう思った。
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