避難所支援「一番の勉強」 柏崎工高防災コースの生徒

March 31 [Thu], 2011, 8:26
柏崎市の県立柏崎工業高校の防災エンジニアコースの生徒たちが春休みの間、刈羽村内の避難所でボランティア活動に励んでいる。被災者とのふれ合いを通じて、卒業後の仕事や地域活動につながる何かを学びたいとの思いからだ。活動にはコース全員が日替わりで参加し、4月初旬まで毎日続けるという。

 「ナイスバッティング。走れ走れ!」

 「あと1点で追いつくぞ」

 刈羽村勝山地区の避難所。3月下旬の週末、体育館に子どもたちの歓声が響いた。

 福島県いわき市から避難した長男(7)が喜ぶ様子に目を細めていた鈴木智彦さん(37)は「環境が変わって最初は寂しそうだったが、普段の笑顔が戻ってきた。仕事もあるので親として助かります」。柏崎刈羽原子力発電所で働くため刈羽村に単身赴任中で、原発事故のあと物資不足に陥ったいわき市から家族を呼び寄せたという。

 遊び相手をした柏崎工防災エンジニアコース2年の名塚翔一さん(17)=刈羽村=は「避難してつらい思いをしている人を、僕らが少しでも笑顔にできたら」。2007年の中越沖地震でいとこが被災したという戸沢亮介さん(17)=柏崎市=は「今回の体験を将来の地域防災やボランティア活動に生かしたい」という。

 同校は中越沖地震後、災害時に地域の防災リーダーになりうる人材育成を目指し、電気科に同コースを新設した。

 現在の2年生23人はその第1期生。電気科の専門知識に加えて、合宿で被災を模擬体験するなど防災知識も学んできた。卒業後、防災関係の企業や消防士を志望する生徒もいるという。

 ボランティアには2年次から同コースに進む1年生21人も参加。担当の五十嵐雅実教諭は「生徒にとって今回のような体験が一番の勉強。学校では得られないことを学んでほしい」と期待する。

 生徒たちは被災地での活動にも取り組む。27日には、長野県北部で12日に起きた地震で被災した同県栄村で、生徒15人がボランティアに汗を流した。東日本大震災の被災地に出向き、支援活動をすることも考えているという。