無に生まれる宇宙

November 09 [Mon], 2009, 0:03
霊的進化―絶滅の危機を乗り越えて進化する生命―             
天地創造
―無に生まれる宇宙
  
無の世界は隠れ粒子が無限に広がり緩やかに揺らいでいる穏やかな完全なる世界だ。
この揺らいだ波がぶつかるとき、その刺激が反応を起こし光輝く。不確定なまま元に戻り、あらわれては消える光。この操り返しの中に、宇宙の卵が誕生する。それまでの秩序を断ち、穏やかな世界を脱出し激しく燃えて衝突し、物質が生まれる。
突然の変化は、穏やかなる無の世界からの解放。無の崩壊で新しい有の世界、宇宙が生まれる。無から独立し自由になり、全ての状態が180°変わる宇宙は、古の無を捨てて新しい空間、有限宇宙を創る。その後宇宙は内的に再構成される。無は死と眠り。有は生と目覚め。
我々の宇宙も137億年前に誕生した。
生まれたばかりの宇宙はまだ予測できない状態。10の−35乗cmという点から10の−34乗秒後には10の50乗倍へいきなりインフレーション(急膨張)し、そのエネルギーが熱エネルギーに変換され、高温高密度の灼熱状態ビッグバンを引き起しついに無の障壁を突破する。
そしてエネルギーは光輝きうずを巻いてうねり広がっていく。熱量は「質量」になる。エネルギーの高低は物質密度の濃淡になり、熱量が高い(質量が大きい)部分は後に銀河などの種になる。
エネルギーは互いに重力(万有引力)で集合し宇宙誕生10のマイナス12乗秒後、電荷0のエネルギーはプラス電荷とマイナス電荷に分割され物質が生まれる。
電荷量1の電子と、電荷量が分数の6種のクオークが+−ペアで合計14個生成される。
この時各素粒子の+と−は同量で、この+と−のペアの素粒子は自分達の相片に出会うと衝突して、互いの質量が膨大なエネルギーになり爆発する(対消滅)。
そしてそのエネルギーは再び+と−のペアの素粒子として発生する(対生成)。
この生成と消滅は1億分の1秒毎に操り返され、熱量が物質に変わる途中ほんの一瞬、多種類の「中間子」が生まれては消える。
中間子は2個のクオークの組み合わせでできる粒子で、極めて不安定な物質の為に生成してもすぐ壊れてしまう。この中間子達の性質に僅かな差があり、中間子の壊れる時間が均一ではなく、崩壊数が違ったり、変身を操り返すうち「超対称性粒子」という、電子や他の全粒子に対応するが自転(スピン)が2分の1だけ異なる重い粒子も生産された可能性も関与して、エネルギーから生成される電子と6つのクオークの+と−が同量で生産されるハズだったものが次々量の収支が合わなくなっていく。
それでも+と−のペアは対消滅と対生成を操り返し、最終的に一対一の割合で生まれた互いの分身は、片方の粒子が消え去って、電子はマイナスが、6種のクオークはプラスが残ったものやマイナスが残った物という具合にバラバラに半分が消滅してしまう。そして残った方の7つの粒子が、我々の世界を構成する。
その為消えた相方は「反粒子」と呼ばれている。
この反粒子が消えたおかげで対消滅しなくなり物質は存在するようになった。
とは言え我々を構成する物質は、宇宙のほんの4%にすぎずに、73%が宇宙を速く膨張させるダークエネルギーで、23%が未知の暗黒物質なのだそうだ。宇宙誕生10のマイナス5乗秒後、宇宙の温度は約2兆度に下がり、6種のクオークが3種類ずつ集まり互いの間にグルーオンという中間子を放出(生成)吸収(消滅)させて「強い力」で結ばれ「陽子」と「中性子」が生まれる。
クオークの電荷は+3分の2や−3分の1などの分数で、3つのクオークの電荷の合計が+の1に滞電するのが「陽子」、電荷の合計が0になるのが「中性子」である。
当初は中性子と陽子は1対1の比率で生成され、お互いが相手に入れ変わり変身しあっていた。しかし、宇宙の温度がどんどん下がると、宇宙誕生約3分後までは陽子より0.14% だけ重い中性子はエネルギーを放出して陽子に変身し続けられたが逆に陽子は中性子に変身するエネルギー(質量)を獲得できなくなり、陽子だけ増え続け中性子がなくなってしまう。
陽子100に対し中性子22の割合が、この後の元素の存在比率を決定する。
宇宙の温度がさらに150億度以下まで下がると、陽子と中性子は互いの間で、パイ中間子を生成、吸引する「核力」でくっつく。これが原子核になる。
高温だった頃は、電子は自由に飛びまわりニュートリノと衝突したり、光子と衝突して陽電子を生成したり、その陽電子と衝突して光子を大量に発生させたりして光が溢れていた。
しかし宇宙誕生約38万年後、宇宙の温度が約3000度にまで下がると、それまで自由に飛びまわっていた電子が、陽子に捕まって電子と光子は衝突しなくなり、宇宙が晴れる。原子の誕生である。
電子と陽子を結びつけるのは「電磁力」だ。電磁力は「光子」を交換し、光子の量は素粒子の電荷で決まる。電子はマイナス1の電荷量をもち、陽子はプラス1の電荷量なので+−の合計は0になり、原子としては中性になる。中性子は元から電荷量が0なので原子核の+電荷の量は、陽子の数で決まる。
電磁力は電気が流れたり、同極同志は反発、異極同志は引きあう事で知られている。
+の電荷から「光子」が発生し、−電荷に吸収されるので+と−の電荷は引きあう。 逆に+同志や−同志が反発してみえるのは、反対側の異極に引っぱられるからだろうか。
電荷から発生される光子は、大きさも質量も電荷もない、エネルギーの塊だ。光子は粒子と波の2つの状態をもち、波の時は電磁波になり一定の波長の時「光」として輝く。電子1つと陽子1つが、この光子で結ばれ、初めて水素原子が誕生する。初期の原子は、そのほとんどが水素原子だった。水素ガスは引力で集まり、やがてその中心が燃えはじめて、宇宙誕生約2億年後に星が輝きはじめる。  
太陽(恒星)の誕生だ。
9億年頃には星が銀河を形成し12億年頃に銀河の群れが現在のような構造を作った。
宇宙は膨張し続け、輝く星は強い紫外線を放射した。恒星の寿命はその質量で決まる。質量の重力と水素の燃焼エネルギーがつりあう間が星の寿命で、太陽もいずれは燃え尽きて死ぬ。
質量が大きい星ほど寿命は短い。恒星は原子核同志を核融合でくっつけて別の重い元素の原子核をつくりその時放出する燃焼エネルギーで輝く。
星は核融合反応炉であり、その一生の80%は水素を燃やしヘリウム核(陽子2つ中性子1つ)を作り、水素が減るとヘリウムを燃やす。
すると恒星内の圧力バランスが崩れて星は急激に巨大化する。ヘリウム原子核3つで炭素が、炭素の次は酸素、その次はネオン、ナトリウム、マグネシウム、リン、塩素、カリウム、カルシウムと次々重い原子核を作る。
恒星は最終的に1000倍以上に膨れ上り、中心温度10億度をこえ、ついに「超新星爆発」でその生涯の最期を華ばなしく向える。
その激烈な爆発エネルギーは、恒星炉では作れない鉄より重い原子核のコバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ヒ素、セレン、モリブデン、鉛、ラドン、ラジウムなど次々に合成し、宇宙にばらまかれ、この超新星爆発をへて、鉱物や生命材料の元素は全て出揃う。そしてこれらの原子は宇宙を漂い、再び恒星として燃えだし、惑星や生命材料として再生される。
100億年前頃超新星爆発のラッシュがあり、重い太陽が生まれて死んだ。爆発で飛び散った元素はよく混ぜられた星間分子雲になる。
この中心部は重力で収縮し、回転して円盤状になり、その中心に再び星が輝きだす。46億年前に、私達の太陽もこうして生まれた。数千兆の銀河団の1銀河の、数千億〜数千兆の星の1つとして渦巻く銀河のはしっこあたりに。
星間分子雲のなかの鉱物粒子も重力で合体し微惑星になる。そして更に合体を操り返し原始惑星ができる。内惑星は小さく岩石を主とし外惑星は大きくガス状になった。原始地球は現在より大きかったが、火星サイズの別の惑星が衝突したため大きく削られて熱い破片が地球の周りを円盤状に渦巻き、その外側の岩石が集まって月になった。月は衛星としては大きく、地球の80分の1もある。この月の重力は地球の地軸を安定させ、そのおかげで地球の地軸は数万年に+−1度くらいしかズレない。 
地球の気候が安定し、生物が進化できたのも、月の女神のたまものなのだ。
 地球は酸素、鉄、マグネシウム、カルシウム、ケイ素等々を主成分としている。
原始地球は水蒸気と二酸化炭素からなる温室効果の高い原始大気によって厚く覆われていた。その為微惑星が凝集して発生してくる熱を宇宙空間に放散できず、成長まっ盛りの原始地球の表層温度は上昇し、やがて表面から溶けてどろどろの真っ赤なマグマの海で覆われ
原始地球のマグマの海は互いに混じり合わないケイ酸塩と金属鉄の2重の溶けたメルトに分離する。
重い金属鉄メルトはマグマの海の底に沈み地球内部に沈んで、中心核になった。そのうち地表温度は下がり始め、マグマの海の固化が始まる。
マグマの海は鉄、マグネシウム、カルシウム等に富んだ鉱物を晶出しながら温度を下げて約1200℃で完全に固化してしまう。
その結果玄武岩質な表層(地殻)とかんらん岩組成のマントル層に分化したと考えられている。
マグマの海が固まり地表の温度が下がるにつれて、大気の温度も下がる。
大気の温度が400℃前後までになると、原始地球は大気中の水蒸気が凝集してできた熱く帯電した、厚い雲におおわれる。
地表の温度がさらに下がると、雲は厚く厚く垂れ込めやがて熱い雨が地表に降り注ぐ。
地表に降りそそぐ雨は、焼けた鉄板に注がれた熱湯のように跳ね上がり、雲となって再び舞いあがる。厚い雲は太陽の光をさえぎり地表は闇に閉ざされた。 
その暗雲は静電気を帯びて、絶え間なく稲妻が走り、その閃光と雷鳴が激しく轟いて地表を照らす。地表温度が400℃を下回ると地表に熱水が凝集し始め次第に水深を増していく。
原始海洋の誕生である。
海底では、なお激しい火山活動が続き、溶岩や熱水が海底のあちこちから噴出した。
巨大な隕石が飛来し、落下した海水は沸騰、山の様な水柱があがった。海水中の塩化水素と海底岩石との化学反応が進み、塩化水素は中和されて海水は強酸性から、弱酸性に変化する。その結果、原始大気中の二酸化炭素が海水に溶けこみ、やがて岩石から溶けだしたカルシウムや鉄などと反応し炭酸塩が生成され、海底に堆積し始める。
この間に海水の温度は100℃以下に下がって水深は2000mに達していた。この頃はまだ大陸は存在していない。
原始地球は至る所で沸騰する、熱い原始海洋によって全てが覆われた、海の惑星だったのだ。
 原始海洋に大陸がいつ、どのように出現したかはまだ解明されていない。 
大陸をつくる花崗岩質の岩石は、原始海洋の底下に潜りこんだプレートが部分的に溶融する際にできるが、海洋の底を作る玄武岩石よりも比重が小さい為に、花崗岩質岩石はいったん生成されると海底の下には潜りこめなくなり、互いに押しあいへしあいしながら集合して大陸へと成長したとされている。現在の北米やオーストラリア、南部アフリカなどに40億年の年齢をもつ花崗岩が広く分布しているという。そのため地球誕生から遅くとも6億年後から大陸の成生がはじまり、27億年前には海面に陸地が出現した可能性が示唆されている。
6億年以前の岩石の堆積物は、それまでの地殻変動によって地表から消え去ったらしい。大陸発生のプロセスもまだまだ未知だ。
原始地球の初期の陸地は稲妻が走り、火山から溶岩が噴出し、天空からは紫外線が降り注ぐ死の大地だった。
我々が母なる大地と呼ぶ大陸は、地球規模では薄っぺらな海洋の表面に浮かぶ膜にすぎない。
地球を薄皮まんじゅうに例えるとその薄皮程に薄い。絵にもかけない薄さの表皮。
そんなぺらぺらの大地にヒトは線を引いて取りあってきた。ちなみにまんじゅうの中身はあんこだが地球の中身は核とマントルである。
地球の中心温度は5000〜6000℃で、地下80キロメートル地点にはもう1000℃のマグマがある。よく考えると空恐しい話である。
宇宙誕生から地球表面の陸地発生までで97億年が経過した。驚異である。
こうした地球型の、生命を宿す可能性のある惑星の存在確率は1つの太陽系で1〜0.1%の割合になるらしい。つまり宇宙の数千兆の銀河の中の、1つの銀河につき1000億〜4000億以上の太陽がある(最近の研究ではそれを遥かに超える予測が出てきている。)ので、少なく見積って0.1%の計算でも、銀河1つあたりに1億個になる訳だ。
観測でも我々の銀河系に地球型惑星(岩石質、金属質の微惑星が衝突合体してできた固体惑星のこと)が今のところ100個はあるという。
水素は宇宙中で最も多い元素で、水は水素と酸素にわずかにエネルギーを与えるとすぐできるありふれた分子だともいう。 
細菌レベルの生命ならあちこちいそうだ。夜空のむこうは細菌惑星で満ちているかもしれない。
しかし文化を営む知的生命となると、その存在確率はぐっと下がるだろう。例えば銀河1つあたり1個と考えてみる。それでも銀河自体数千兆もあるので、宇宙中に数千兆もの知的生命が存在する惑星がある事になる。
文明が生まれたばかりの惑星や、既に滅亡した惑星を考慮しても、同時代に最低1000個くらいは知的生命が文明を築いてくれてもいいのではないかと思う。
だがどうしても生命も、文明も宇宙の中で信じられない奇跡によって、唯一つ地球だけに誕生したというなら、逆に不思議で不気味な話である。いったい他の惑星はどうなってしまったというのかと。かつての天動説のように、宇宙は地球を中心に回っているかのような思い込みだ。しかしもしも、本当にくまなく宇宙中を探査した結果、この広大すぎる宇宙に、生命ある惑星が、この地球唯一つだとはじきだされたら、正直なんという恐怖だろう。
太陽をサッカーボールに例えたら、我々の地球はそのまわりを回る、ホコリ程度の大きさでしかない。そんな小さな小さな惑星の薄っぺらな表皮にしがみついて、我々はやっと生きている(しかも中身はマグマ)。そう考えると恐くて恐くてしょうがなくなる。今すぐ地球上の全ての争いを止めて、地球生命が1丸となって、お互い身を寄せあい、助け合わなければならない。 
我々の地球を小さな小さなもろい箱船に例えたなら、それを取りまく宇宙は生命溢れる世界ではなく、どこまでも暗く、沈みこむような死の暗黒の世界でしかない。  
我々地球生命は唯一人の兄弟もいない、宇宙の孤児になるのだから。





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