武士道エイティーン / 欄c哲也

July 10 [Tue], 2012, 14:53
日本の小説家、欄c哲也の武士道シリーズの第3弾となる青春小説。
宮本武蔵を心の師と仰ぐ磯山香織と、日舞から剣道に転進した変わり種の甲本早苗。
市民大会での出会い以来、高校で函館記念 2012部活をともにし、早苗の転校で福岡と横浜に離れても互いに良きライバルであり続けた二人もついに三年生。
最後のインターハイでの決戦を目指して東松学園と福岡南、それぞれの高校で稽古に励むいっぽう、目の前に迫ってくる進路選択の問題にも頭を悩ませる。
そんななか、早苗は部活中に怪我を負ってしまう。
高校三年生になった香織と早苗。
高校三年生というのは多くの人には部活動が最後になる年であり、進学や就職を選択する人生の分岐唐ナもある。
違う高校でそれぞれの武士道を模索してきた香織と早苗。
親友でありライバルである彼女たちの最後の戦い。
これまでのシリーズを読んできたから、どっちも応援したくなる。
彼女たちの武士道がぶつかり合い決着というスポ根にはならず、その先の道に何があるのかという彼女たちの進路まで描いているのがよかった。
これにより、彼女たちのさらなる未来を予感させる結末になった。
元々、武士道シックスティーンで終わるはずだった物語だが、これはもう武士道ナインティーンを期待せずにはいられない。
前2作品で2人のことはだいぶ描いたからか、今回は周りのサブキャラクターの18歳も掘り下げている。
早苗の姉でモデルの緑子の恋物語。
桐谷道場の知られざる物語。
早苗の高校の顧問吉岡の武勇伝。
自分の剣道を探し求める後輩美緒など、本筋の外堀を埋めるように、サブキャラクターに命が吹き込まれていく。
ホラー小説で注目され、ストロベリーナイトやジウなどの警察小説で、新時代の警察小説の担い手とまで言われている欄c哲也。
彼が描く初めて死人が出ない小説であり、女子高生の青春物語。
ここまで作風が異なる作品を発表するのはすごいことだ。
しかも、なかなか面白いんだからなおさらすごい。
たまには平和な青春小説を読むのもいいですよ。
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