整体院では、不定期にニュースレターを発行しているのですが、今回のニュースレターのために書いた原稿を、ここにも書きたいなあと思って、コピペして載せます。
長文ですが、読んでもらえたら嬉しいです。
最近思うことですが、整体などの東洋医学の基本的な考え方は、未病と言って、病気になる前の状態で、病気になりにくい身体にしていこうということなのですが、こちらにいらっしゃる方でも多くの方は、腰痛、肩凝りなどの辛い症状が起きた時に施術を受けにいらして、その症状が改善するとパタッと来なくなり、またしばらくして症状が起きるとまたいらっしゃるという通い方をする人がいます。
いざという時の頼りにしてくださるのは嬉しいことですが、整体師的にみると、やはり皆さんに未病の状態を保てるようになって欲しいというのが、一番の願いです。
そのイメージを持つために、一つの提案をさせてもらいたいと思います。
それは、「健康=整体=趣味」という考え方です。
私は、普段、整体師としての施術活動の他に、声楽の指導者として多くの生徒さんの指導をしていますので、それを例にとって説明したいと思います。
歌を習いに来る方の中には、専門的にプロを目指す人もいれば、趣味で今より多少うまくなればいいという人もいます。
そういう「多少うまく・・・」と思って来る方は、ちょっと通えば、それが実現できるものだと考えている人が多くいます。
実際に、初めて習う人は、それまでしっかりとした基本を知らないで歌っているので、結構早い段階で進歩が目に見えます。
ところが、その後にだいたいの人は大きな壁にぶち当たります。声を出すには、皆さんもご存知だと思いますが、腹式呼吸を使って、脱力をして、体全体を共鳴体にして、呼吸を思うようにコントロールして初めて、その人の持っている本当の声が出せるようになります。
なので、実は「多少うまく・・・」という状態にするのは逆に難しく、間違った出し方か、発展途中の出し方か、とてもうまい出し方か、そのどれかしかありません。
「多少うまく・・・」で良かったはずが、壁を乗り越えて気がつけば、とってもうまくなっていた、というのが歌のレッスンです。
実は皆さんが、整体を通じで健康になろうとするのも、このこととすごく似ていると思います。
どこか気になる箇所があって、施術を受けてその症状が治まった・・・、これは、健康になったのではなくて、どうしたら健康になれるのか、その第一歩を踏み出しただけに過ぎません。
歌でいえば、レッスンを始めに続けて受けて、1曲歌いこなせるようになったような感じです。でも、それで、他の曲もうまく歌えるかといえばそうではないし、その歌える曲も、まだ本当の意味では、お腹の底から声を出し、心の底からから気持ちを表現できる歌にはなっていないのです。
体に起こる痛みや凝り、冷えといった症状は、体から出る「このままの生活を続けていると体が破綻してしまいますよ」というシグナルです。
それをそのまま我慢してしまうと、いわゆる三大成人病になったり、自律神経系の病気を引き起こしても不思議なことではありません。
そういう時、整体で歪みを治したり、新リンパ療法で流れの滞っている部分を流すことは、とてもいいことです。病院で、病気自体の治療でなく、痛み止めをもらい、痛みを抑えるというその場しのぎの対処療法に比べれば比べものにならない効果はあります。
ただ、それではまだ、根本の体が出したシグナルを受けて、その原因を正すところまで行っていません。
病気になるには必ず原因があるのであって、「自分は何も悪いことをしていないのに病気になった」と、思っている方は、胸に手を当ててよく考えて欲しいと思います。
夜更かし、過食や無理なダイエット、甘いものや冷たい物の食べ過ぎ、運動不足、過度のストレス、ありとあらゆる生活の中での“良くないこと”が溜まって、病気になりやすい身体を作ります。
それを改善しない限りは、また同じ症状を繰り返し、シグナルを送り続けます。
それを繰り返していると、体はもっと辛いシグナル(症状)を引き起こして、皆さんに迫りくる危険を知らせようとします。
でも、大体それがシグナルだと気付かずに、痛み止めなどで対処しようとします。その結果、大きな悲劇が訪れてしまうのです。
我々整体師の本当の役割は、単に辛い症状を取り除くだけでなく、皆さんの生活のどこに間違いがあって、その症状が引き起こされたのかということを、患者さんと共に考え、力を合わせて、それを取り除いていくことだと思っています。
それは、歌のレッスンを続けていて、自分が思っている以上うまくなり、自分が思い描いた通りの歌が歌えるようになるのと同じで、場合によっては、「これは治らないだろう」と思っていた所までが治ってしまうほど、自分の生活そのものを改善することで、自分がこうありたいと思うような真の健康な自分に近づいていきます。
そうなっていくために最も大事なことは、最終的にそういう自分になるのは、整体師の力ではなく、自分の力だということを自覚することです。
どんなに素晴らしい技術を持った整体師でも、神様ではないので、本人に良くなる意志がなくて、そのための努力をしようとする気持ちがなければ、良くすることはできません。
といっても、私もそうですが、人間やはり、そういつも強い意志を持てるわけではありません。
体に良くないと分かっていても、時には冷たいビールを一気に飲みたい時もありますし、仕事が溜まれば、片付けるために無理な生活をしてしまいます。
それを、叱咤激励し、無理してしまった部分をフォローしつつ、本来あるべき生活をするために、力を貸す、そのためのありとあらゆる勉強を日夜続けるのが、我々の使命だと思っています。
そういう意味でも、歌も身体も私の中では、同じであり、歌の生徒さん、整体の患者さんに対するスタンスも一緒です。
なるべく、皆さんと心を開き合って、信頼関係を築き上げて、健康の“真実”を一緒に見つけていきたいと思っています。
ですので、多くの皆さんが、「私の趣味は健康です。」と言えるようなくらい、自分の生活や健康状態をしっかり見つめて、その時々の状態が自分で把握できるくらいの感性を、整体を受ける中で磨いて欲しいと思っています。
私の患者さんにプロのバレエダンサーの男性がいるのですが、彼は、施術前から、自分のほんのちょっとした歪みを分かっています。それは、実際に毎日踊っていれば、ちょっとした歪みでもターンする時の軸がズレていればうまくいかないので、当然分かる訳です。
それで、施術を終えると、「ああ軸が直りましたね。」といって、帰っていきます。
彼は、専門に体を動かすことを仕事にしているから分かる訳ですが、皆さんも、自分の体と向き合っていけば、どこかに歪みが生じれば、そこに気付くことが出来るようになることは可能です。
歪みに限らず、自分の体がどこも嫌な症状がないというだけでなく、毎日をはつらつと楽しく過ごすことが出来、外からどんなウィルスが攻めてこようと、体がどんな悪性の細胞を作ろうとしても、それに打ち勝つ免疫力をつけることが、ここでの治療の大きな目的です。
整体や新リンパ療法の施術を行って症状が無くなった後も、間隔をおいての定期的な施術をお勧めするのも、そういう理由からです。
皆さんが、趣味の一つのように自分の体の健康について興味を持ち、その改善のための一つの手段として、当整体院を活用して頂き、皆さんが真の健康を目指す上でのお役に立てたなら、これ以上の嬉しいことはありません。
長文になってしまいましたが、最後までお読み頂き、ありがとうございます。今後の、皆さんの健康を何より願っております。
ほっちゃん