「すでに建設の認可が下りている」という中国鉄道部高官の発言を受けて、中国現地では上海−杭州(浙江省)間のリニアモーターカー建設を巡る議論が白熱している。その中で、一部中国ネットユーザーからは、「計算だとリニアを通しても両地間の所要時間は10分間しか短縮できない。それに対して数百億元(日本円で数千億元)の投資をする意味があるのか」との声が上がっている。その主張は今、広範な支持を受け、中国現地が揺れている。
現在の上海−杭州間の鉄道路線の所要時間が78分。2010年末に開通する高速鉄道で48分になるという。しかし、上海−杭州間のリニアモーターカーが開通しても、所要時間は38分にしかならないというのだ。しかし建設費用は数百億元に上る。
2006年3月に中央政府が認可した建設プロジェクトの予算案では350億元(約4450億円)。浙江省政府が発表した、浙江省地域での該当工事予算案が220億元(約2860億円)という。
中国鉄道部のある関係者は、今回発表された「認可」は言葉のあやであり、認可が下りて間もなくという意味ではなく、前から認可されていたものの確認の発言だった、としている。しかし、高速鉄道の建設はすすめられており、その完成も間近、それと比べて10分間しか短縮できないのであれば、何も莫大な投資をして新規にもう一つ重複した路線を整備する必要は確かにない。これについて、この関係者は、「関係部署が検討すること」としている。
中国で商業運転を行っている上海市内にリニアモーターカーは初期投資こそ120億元(現在の為替で約1560億円)程度だったが、万年の赤字路線であることは周知の事実。この数倍の投資が必要な上海−杭州間のリニアモーターカーがその投資を回収できるかどうかはさらにハードルが上がるのは間違いない。(編集担当:鈴木義純)
【3月16日22時40分配信
サーチナhttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100316-00000108-scn-cn