No.1 

2005年11月25日(金) 22時03分
 足下を小さな虫が横切ると天気雨が降る。小豆のような虫だそうだ。硬い表皮を羽ばたかせて空を飛ぶこともできる。その虫が葉っぱの上でも花びらの上でもまして飛んでいるのでもなく、足下の地面を歩いていると、晴れていても雨が降り出す。ヤマヤはそう教えてくれた。でもいくら探しても僕はその小豆のような虫を見つけることはできなかった。
「みんながみんな見えるというわけじゃないんだ。ただ青空なのに雨が降っているときは、必ず誰かの足下をその虫が横切ったのさ」
 そう言って彼は眉間のあたりを人差し指でなでた。
「ただみんなそれに気づいていないだけなんだ」
 シングルモルトのグラスを口から離すとき彼の唇は右側だけ微笑む。その表情が好きで彼と水割りを飲むときはいつも右側に座る。その右唇から出てくる次の言葉を僕はいつも待っていた。
「僕は何度かその虫を見たことがある。だから山で天気雨に降られたことは一度もないんだ。見つけると横切られないように細心の注意を払うからね」
 そう言ってまたグラスを口に近づけた。僕は皿の上のピスタチオをひとつ摘んだ。固い皮を親指ではがし口の中へ放り込む。渋皮の苦みの後に来る独特の味わいが口の中のアルコールを消し去る。そしてもうひとつ摘んで小豆のような虫のことを考えてみた。コガネムシのようなテントウムシのような。でもうまく想像できない。見たこともない物を想像するのは思った以上に難しい。

ご挨拶 

2005年11月22日(火) 22時44分
これからオートバイツーリング。それも林道ツーリングをテーマにした小説を書いていきたいと思います。
大筋を決めずに書いていくのは初めてなので、だらだらとしたものになってしまうかもしれませんが、その点はご容赦ください。
仕事が忙しかったり、疲れていたり、話しが浮かばなかったりで、毎日書き進むことは無理だと思いますが、できるだけ頻繁に書き進んでいくつもりです。

もし良かったら、近日中に書き始めようと思いますので、読んでみてください。
2005年11月
« 前の月  |  次の月 »
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30
最新記事
最新コメント
アイコン画像vinaka
» ご挨拶 (2005年12月26日)
アイコン画像vinaka
» No.1 (2005年12月26日)
アイコン画像ヾ(@~▽~@)ノ
» No.1 (2005年12月14日)
アイコン画像ヽ(*^^*)ノ
» No.1 (2005年12月13日)
アイコン画像(o^-^o)
» No.1 (2005年12月10日)
アイコン画像(* ̄∇ ̄*)
» No.1 (2005年12月01日)
プロフィール
  • プロフィール画像
  • アイコン画像 ニックネーム:dualbiking
読者になる
Yapme!一覧
読者になる