ペンソー 

2008年08月12日(火) 16時17分
暑い日が続き夏真っ盛りの今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。暑中お見舞い申し上げます。

夏の時期は缶コーヒーの売り上げが芳しくないのか、新製品が出てこない状況が続いていましたが、ようやくジョージアから「シャープンアップ」が発売されました。砂糖とミルクの入らない、ほのかな甘みを感じさせるブラックコーヒーです。暑いときにはミルク感や砂糖の甘さがくどく感じられがちな缶コーヒーですが、「シャープンアップ」は爽やかな夏の飲み物として快適な缶コーヒーライフを提供してくれる一品です。ほとんど宣伝コピーと化した文面ですが、別に企業の回し者ではありませんよ。

少し前に、とある筋から「缶コーヒーは糖分が多いから控えた方が良い」という忠告を受けたんですが、それ以来飲むペースを落としつつある毎日です。以前は「飲まなきゃやってらんねーぜ」といった感じで日に1,2本飲むのが普通でしたが、同時に「このままではマズイ」という気もしていました。いずれ間違いなく糖尿になるだろうなと。おそらく、誰かが止めてくれるのを心のどこかでずっと待っていた、ということなのかもしれません。

「マサ!早まるんじゃねぇ!!」
「親分…俺はもうだめさ。もうコイツ無しじゃ生きていけねぇ」
「何言ってやぁがる。お前はまだ若い。いくらでもやり直せるじゃねぇか」
「へっ、駄目だよ。見てくださいよこの右手。震えて使い物になりゃしねぇ。こんなんでやり直しも何もあるもんか」
「マサよ。これを見ろ」
「お、親分…その手は…」
「わしも若い頃は結構な無茶をしてのぅ。片腕どころか両腕ともろくに使えなくなった。それでもどうにかここまでやってきたわ。腕の片方使えねぇくらいで喚いてんじゃねぇ!!」
「…親分…俺…まだやり直せるかな…?」
「たりめーだ、ボケが!ったく。ほら、ぐずぐずしてんな!帰るぞ」
「はいっ!親分!!」
(『トーキョー・ベイ・ブルース』第三章「波止場のオジキ」より)


何というか、これからは飲むペースを抑えて健康的な缶コーヒーライフを送ろうと思います。暴飲していてはありがたみも薄まりますしね。といっても、新製品レビューなどは続けていくのでご安心くださいませ。ではでは。

ここで会ったが 

2008年07月31日(木) 22時23分
えー、あやうく7月更新せずじまいになるところでしたね。ここのところ夏バテ気味だったり缶コーヒーの新製品も出なかったりと、もしやどこかの対抗勢力が更新を阻むために画策しているのではないかと不安に陥っては冷や汗の止まらない文月つごもり、皆様いかがお過ごしでしょうか。

毎年夏になると「夏バテで…」と言っている気がするのですが、何というかここ最近は缶コーヒーを飲む気が起きないという以前では考えられない状況が続いていました。「もう、アンタの顔も見たくないわ!」みたいな感じです。甘さの気にならない「新世界」に入ったのも束の間、まさかこんな試練が待っていようなどと誰が想像できたでしょう。後で聞いた話では、新世界入りを果たしたばかりの若造が最初に経験する通過儀礼なのだそうです。まあそんなこんなで今はもう大丈夫になったので良かったですが。これから「新世界」に来る人は心にとめておくと良いでしょう。

さて、そんなわけで缶コーヒーから遠ざかっていたので今回は缶コーヒー以外のお話です。少し前からエクセルシールカフェのメニューにアイスオルゾ−ラテが加わりました。このオルゾー君、数年前まではドトールコーヒーで売られていて、普段ドトールに滅多に行かない僕もこのオルゾー君飲みたさによく通ったものでした。その後、いつしかメニューから消えてしまって残念なままに時を過ごしてきたのです。もうあの味を再び味わうことはできないのだ…悲しみに打ちひしがれる毎日が続きました。

それから数年が経ちました。人の心の立ち直りの早さは時に残酷なまでに恐ろしいもので、まあ簡単にいうとオルゾー君の存在などすっかり忘れていたわけです。しかし、偶然立ち寄ったエクセルシオールに彼は居たのです。記憶の闇に葬られていた彼との懐かしい思い出の断片が少しずつ、しかし確実に集まって再構成されていきました。思いがけない感動の再会です。


「あれ、アケミ!? やだ、ちょっとアケミでしょ!?」
「え、ひょっとしてマチコ? うけるー!チョー偶然じゃない!?」
「ほんとチョーひさびだよね。アンタ、今何してんの? 学生?」
「あー、うん。まあそんなとこ。マチコは?」
「えー、まあアタシも同じような感じ。…あ、この後バイトなんだ、もう行かなきゃ」
「なんだよー、せっかく会えたのに。あ、アタシ携帯変えたんだ。これ新しいメアドだから」
「ありがと。じゃメールするから。またねー」
「うん。バイバイー」


オルゾー君だから男が出てくるんだろ?と期待した貴方、残念でした。旧友との久々の再会、しかしお互いはっきりとは自分の状況を口に出せない何とも微妙な心理を感じ取ってもらえればありがたいです。

オルゾーラテは大麦を原料とする独特な味わいの逸品です。飲んだことのない方は一度お試しあれ。

大人の階段 

2008年06月23日(月) 0時19分
六月も下旬に入り、本格的な梅雨の季節を迎え、雨と晴れとの区別もあいまいになりつつある最近の天気のように、このブログも更新するのかしないのかの境界があやふやであるというのは、もちろん時節になぞらえた言い訳に過ぎません。というわけで、触れられないまま時間が過ぎてしまいましたが今日は一連の微糖ブーム(缶コーヒー)についてです。

辛抱強くこのブログを読まれてきた読者諸賢におかれましては、去年からようやく微糖界にも新たな流れが生まれ始めたこと、具体的には「甘くない」微糖が登場し始めたことは今更確認するまでもないだろうと思います。ジョージアの「超微糖」「エメラルドマウンテンブレンドカフェオレ」やボスの「贅沢微糖」といった品々について語ってきたわけです。

おそらく上記のジョージアやボスが好評だったからでしょう、他のメーカーからも微糖商品が続々と出されました。僕の常飲する他メーカーでは、たとえばワンダの「金の微糖」「ゼロマックス」「白いプレミアム」、ファイアの「カフェゼロ」などが新微糖商品として挙げられます。しかし残念なことに、これらの新微糖商品はどれも個人的にイマイチでした。共通して言えるのは「バランスが良くない」ことです。甘さは確かに抑えられているものの、総合的な味わいとして「微妙」というものが多かったという印象です。甘過ぎず、かつ美味しいという境地に達することがいかに難しいのかを実感させられました。

現状では、各社とも微糖商品は出し尽くしたといった感があります。ごく最近ボスから「スイッチ・ショット 超深煎り微糖」が出たりもしましたが、これまでのように微糖系の新商品が巷に溢れるような事態は起きないでしょう。今後ぽつぽつと新商品が出ることはあっても、一連の微糖ブームは収束に向かいつつあると言って良いと思います。

さて、このブログの発足以来、缶コーヒーの「甘さ」をめぐって色々と書いてきたわけですが、最近少し「甘さ」について自分の認識が変わってきたような気がするのです。どういうことかというと、やっぱり「甘くてこそ缶コーヒー」なのではないかということです。「ちょっと待て、散々甘過ぎるのはダメだとか何とか言ってたじゃないか! 今更何を言いやぁがる!!」と腹立たしく思われる気持ちは重々理解いたします。事実、缶コーヒーの過剰な「甘さ」、特に「微糖」を謳いながらも甘いという見かけと中身とのギャップについては「業界の悪しき因習」として事あるごとに非難してきました。その点に関しては今も異論はありません。

しかしながら、最近微糖系商品を飲んでいるとどこか物足りなさを感じるようになったのです。そして何が足りないのかを考えたとき、それが「甘さ」だと気づきました。体が、脳が、心が「甘さ」を欲しているのでした。疲れているときなどは特にその傾向が強いのです。

そんな風に思うに至ったきっかけはジョージアの「トリプルスター プレミアムブレンド」(ローソン限定商品)でした。五月も終わりに近づいた頃、微糖系商品を飲みあさっていた僕は久々に目にしたこの非微糖系の新商品に手を伸ばしました。一口、たった一口でしたが、それだけで何事かを悟ったような感覚に陥りました。「あ、これは本物だ」と。微糖だ何だと騒いでいたけど、缶コーヒーって本来こういうものだったよな…そんな思いが沸き上がり、僕は(いまだ落ちきらない)鱗を目から落としたのでした。それ以後、微糖に対する物足りなさは日を追うごとに強まっていきました。

こんな状態になったのは、ひょっとしたら単に疲れていたからなんじゃないか、と思わないわけでもありません。ただ、僕は缶コーヒーを飲み始めて今年で10年になりますが、これまでの缶コーヒーとの付き合いを思い返してみたとき、ある法則性があることに気づきました。それは約5年という周期で嗜好が変化しているというものでした。

まず、「15歳」。缶コーヒーを飲み始めた頃です。苦みが大人への一歩を踏み出したように感じられ、飲むもの全てが新鮮でした。

「20歳」。しだいに「甘さ」が気になり始めます。甘過ぎる微糖にやがて苛立ちを覚えました。自分の好みの味をはっきりと自覚できるようになりました。

「25歳(の4ヶ月前)」。あれだけ気になっていた「甘さ」が気にならなくなります。むしろ「甘さ」を欲するようになりました。

人の味覚は成長とともに変わっていくものでしょうから、こうした嗜好の変化が缶コーヒーにだけ特有の現象であると断定することは出来ないかもしれません。しかし、僕は「甘さ」が気にならなくなり、むしろそれを求めるようになった最近の体験から、「なぜ缶コーヒーは甘いのか」という長年の疑問に対する一つの答えを見つけたような気がします。それはおそらく、缶コーヒー愛飲者の多くはその「甘さ」をこそ求めている、ということです。そして、缶コーヒー消費を支える主要な層はある程度の年齢以上の人たちであると。ある一定の年齢(僕の例でいえば25歳)に達すると人は缶コーヒーの「甘さ」が気にならなくなり、その「甘さ」を基準・標準としてみなすようになるのではないかと。とすれば、「甘さ」を受け入れるようになってようやく「オトナ」の仲間入りを果たすということなのかもしれません。


「ここに来たってことは…ようやくお前さんも気づいたみたいだな。この世界の秘密に」
「ええ、結構な回り道をしましたけどね。約束です、扉を開けてもらえますね?」
「ふん、仕方ないな。だが、覚悟は良いか? もうこれまでのような『甘い』世界じゃぁないんだぜ」
「もちろん承知してますよ。もうこっちの世界には戻らないつもりです。とにかく進まないことには未来はないですから」
「ふっ、あの泣き虫坊やが頼もしくなったもんだ。よし、行ってこい!!」
男が扉を開けると中からまばゆい光が漏れ出してきた。青年は一瞬光に顔をしかめたが、決然とした足取りで扉の向こうへと進んでいった。
(『コーヒーをめぐる冒険』第五章「新たなる旅立ちの日」より)


そんなわけで心機一転、新たな心持ちで缶コーヒーライフを満喫しようと思います。ではまた。

そして最終日・その1 

2008年05月06日(火) 14時39分
〜二日目深夜&三日目〜

僕は運転係ということもあって自分のテイクを録り終えた後は一足早めに就寝体勢に入ったのですが、皆が布団に入り終えたのは早朝といっても良いくらいの時間でした。大体どのパートも録り終わり、疲労の方もピークに達していたのでしょう、皆ぐっすりと眠っています。あとはこのまま穏やかな朝を迎えるだけ、誰もがそう確信していました。…しかし、時代がそれを許しませんでした。

それは朝の六時頃。静寂に包まれた寝室空間に突如謎の電子音がけたたましく鳴り響きました。ピピピピとジジジジの混ざり合ったような音。すぐに止むだろうと夢うつつ状態でしばらくその音を聞いていたのですが、全く鳴り止む気配がありません。しょうがないのでベッドから下りて音の出所を探しました。するとヒコマロのベッドから音が聞こえてきます。どうやら携帯電話のアラームが鳴っているということが分かり、マロのベッド付近を探したのですが携帯が見つかりません。その間も電子音はひたすら鳴り続けています。早く止めなければ世界が崩壊してしまう。僕はハリウッド映画の主人公にでもなったつもりで必死の捜索を続けました。そしてとうとう発見したのです。ヒコマロの。枕の下から。

うおい!なんで枕の下に敷いてるんだよ!! 全米が震撼した瞬間でした。「おいおい、どこの初夢儀式だよ」と心の中で突っ込みを入れつつアラーム音を止めました。そして、よく分からないけど電源を切っておけばもう鳴り出すこともないだろうということで、携帯の電源を切り、適当な場所に置いて僕は自分のベッドへと戻りました。やれやれ、とんだ朝の来訪者がいたものだと呟きながら、再び眠りに身を任せました。

誰もが勝利を確信していました。これで世界に平和が戻ったのだと。安らかに眠ることができるのだと。もう何に脅える必要もない、これからは堂々と胸を張って生きていけばいいのだ。そう思っていたのです。…しかし、歴史がそれを許しませんでした。

ベッドに戻って五分と経たずにそれは起こりました。ピピピピジジジジ…・。まさか!いや、そんなまさか!! 僕は背中に冷たいものが流れるのを感じました。

「どうした? そんなに怯えた目をして」
「ば、馬鹿な!! 貴様、死んだはずじゃ…」
「くっくっく… 地獄の底から蘇ったのさ! さて、どうやっていたぶってやろうか」
まさかの復活を遂げた魔王。果たして勇者に勝ち目はあるのか!?… 続く
(「週刊少年メガジン」『小悪魔勇者と小粋な魔王』第126話)※次号、作者取材のため休載いたします

確実に電源は切ったんだ、一体何が起こった? しかし考えている余裕はありません。とにかくアラーム音を止めようとマロベッドまで行ってアラームを止めました。今度は携帯電話の画面をしっかり確認します。すると驚愕の事実が! なんと、アラームの設定は一つだけではなく、最初の時間から五分あるいは十分くらいの間隔で五つほど時間が設定されていました。どうやら、一度のアラームで起きることの出来ない人間が何度もアラーム音を繰り返すことによってようやく起きる、そのための設定のようでした。

ふう、まさか五重のトラップが仕掛けてあるとは…敵ながら天晴れと言わざるを得ません。それはさておき、二度と悲劇を繰り返さぬよう僕はマロ電話の全てのアラーム設定をクリアしてから電源を切りました。これで今度こそ大丈夫なはずです。僕は異様な疲弊感に包まれながら、三度目の睡眠体勢に入りました。そしてようやく安らかなる睡眠を取り戻すことができたのでした。

しかし不思議なのは、二回のアラーム音でイトウやフルイチも起きてはこないまでも眠りが妨げられた様子だったのですが、ヒコマロは一人グーグーと眠っていたことでした。一番近くに居る人間が起きないなんて! といっても、これで起きるようなら五つもアラーム設定をしないわなと納得したりもするのですが。そして電源を切っても自動で起動して鳴り出すのには心底驚きました。アラームにそんな機能が備わるほどに現代人の「目覚めの悪さ」は深刻なのでしょうね。

その2 

2008年05月06日(火) 14時37分
さて、アラームをめぐるドタバタ喜劇を演じたあと、束の間の睡眠を貪り、朝食を食べました。食後は何やかやと調整をしたり好き勝手に弾いたりして時間を過ごしました。チェックアウトに間に合うように片付けをしてフロントへ向かいました。

フロントには様々なアーティストのサインなどが飾られていて「おお、こんな人も来てるんだ」と驚いたりもしました。借りた機材や部屋の鍵を返し会計を済ませ、車に乗り込みました。見送りの宿の人を横目に帰路につこうと少し走ったところで僕は部屋に洗面具を忘れたことに気づき、あわててフロントで再び鍵を受け取って部屋に戻りました。無事忘れ物も取り戻して、再度部屋の鍵をフロントで返すときに感じた気まずさは一生の思い出です。

その後は山中湖の周囲を車でぐるっとまわってから、湖畔のボーリング場で遊びました。地元の高校生と思しき多人数のグループが弾けるテンションで賑わいを見せ、その若々しさに一抹の感傷を覚えながら僕たちは二対二に分かれて勝負を行いました。僕とマロ、イトウとフルイチというペアで、いつもは穴的存在であるヒコマロが何故か絶好調で僕らのチームが勝利を収めました。

そんなこんなで山中湖を後にして、行きと同じ道程をたどりながら帰路に着きました。こうして長いような短いような二泊三日の録音合宿は無事に終了しましたとさ。

ちなみに、今回録音した曲はまだ編集中ですが、そのうち皆さんの前にCDなどの形で披露する予定です。その時はどうぞよろしくお願いします。

続・録音合宿 

2008年05月06日(火) 3時22分
大分間が空きましたが録音合宿の続きです。

〜二日目〜

起床後、前日コンビニで買い込んだ食料を貪りました。産地限定品であろう野沢菜の漬け物の美味しさに驚きましたが、それ以上にその漬け物のパック内の汁の多さにびっくりでした。おそらくみずみずしさを保つためなのでしょうが、開封時に汁がこぼれるのは避けがたい運命といわんばかりの漬け汁の量でした。また、インスタントの味噌汁の旨さも格別で、キャンプで食べるカレーに匹敵、いやへたすると食われるぞ、くらいの味わいでした。

詩的に爽やかな朝食をとり終えた後は、前日録り残したドラムテイクを録りました。昼頃まで録音作業を続け、ヒコマロのバス停への到着時刻に合わせて車で迎えに出かけました。

無事にマロとも合流し、とりあえず昼食をということで近くのココイチでカレーを食べました。野沢菜くらいしか野菜を食べていない状況を反省し、「野菜を摂ろう」と申し訳程度のサラダも注文して分け合いました。

さてお腹も満たされ、次にすべきは…そう温泉です。宿までの道の途中に温泉があり、元々ここには立ち寄ろうと計画していたのでした。結構混んでいて駐車場もほぼ満員という繁盛ぶりで、地元の人たちがよく利用するスポットのようでした。湯に浸かりながらしばし安息の時を過ごします。

入浴後コーヒー牛乳を飲む、というのは憲法でも規定されている国民の四大義務の一つですので、これは良かったのですが、なんと売店のメニューに「ソフトクリーム」の文字が。「いや、それがどうしたのだ」という声はごもっともですが、実はこの合宿に来て以来、山中湖周辺の道沿いにやたらとソフトクリームの看板が乱立しているのを目にしていまして、これはもう何が何でもソフトクリームを食べなければ合宿に終わりは来ないだろう、そんな崇高な欲求が(僕にだけ)高まっていたのです。しかし何だかんだで食べずじまいのままでした、そこへですよ。ソフトなクリームが向こうから歩み寄って来てくれたのです。汚れを知らない純粋な眼差しをたたえながら差し伸べられた白い手。それを振り払うことなど一体どこの誰にできるでしょうか。

「お前…冷え切ってるじゃないか。こんなに白くなるまで…。すまねぇな、すっかり待たせちまった」
「良いの、それでもこうして貴方が会いに来てくれたし。…ああ、でも何だか眠くなってきたわ。安心したせいかしら」
「そうだな、少し眠ると良い。目覚めるまでずっとそばに居るからよ」
「…ええ、ありがとう…じゃあそうさせてもらうわ…」
 男は女の白く冷たい手を握りながらじっと座っていた。「もう二度と目を覚まさないのではないか」そんな不安を胸に抱えながら、静かに眠る女の顔を見つめるのだった。
(『ホワイト・ラバー・ソウル』第一章「雪の溶ける夜」より)

そんなわけで、休憩所スペースでくつろぎながらコーヒー牛乳とソフトクリームを賞味しました。しかしながら、両方甘い味である上にソフトクリームが予想外のボリュームで食べきるのに苦労しました。その後胃腸が微妙な状態になったことは言うまでもありません。何が「純粋な眼差し」ですよ、まったく。

温泉所を出た後は一日目と同様にコンビニで夕食と翌朝食を買い込みました。このコンビニの一日の売り上げの内、結構な割合を自分たちが占めているのではないかと、根拠のない思い込みをしつつ会計を終え、宿へと戻りました。

ドラム→ベース→ギター→ボーカルの順で録音を進めました。試行錯誤を重ねながら作業は深夜まで続きました。

〜三日目につづく〜

ドンジャラホイ 

2008年04月25日(金) 23時55分
四月も終わりに近づき、街ではアイス専用の「地中海ブレンド」(ボス)を見かけるようになりました。意外にも早く春という季節は過ぎてゆくようです。缶コーヒーによって季節の移り変わりを感じる。何とも風流ではありませんか。

さて、発売は少し前のことになりますがボスから「木陰(こかげ)」という製品が出ました。青い空、白い雲、そして草原にひっそりと佇む緑樹。全てのものを包み込むような、慈愛に満ちあふれたパッケージデザインです。微糖・低糖系ではないですが甘さは控えめで、スーパーブレンドを彷彿とさせる味わいです。

とまあ、好ましい評価を並べ立てているのですが、この「木陰」を初めて目にしたとき、正直味に期待が持てませんでした。というのも、以前にも触れたように僕はパッケージデザイン(外見)が味(中身)に与える影響、つまり外見がイマイチだと味もイマイチと感じてしまう、そういう厄介な性質に支配されています。この「木陰」の第一印象は良いものではありませんでした。一言でいうと「え?」という感じです。ボスさん、やっちゃったかーと。この脱力系のデザインはどこから出てきたのかと。不意に膝カックンをくらったような、そんな趣でした。

しかし新製品ですからとりあえず試さないわけにはいきせんので飲んでみたわけです。すると意外にこれが良いではないかと。「殿、お戯れを…」「良いではないか」と。そんなやりとりが頭をよぎるくらいに僕にとっては美味でした。

そうなると不思議なもので、「あれ、このパッケージも悪くないじゃん」などと見方も変わってくる始末です。不良の男子が捨てられた子猫の面倒を見ている場面に遭遇した女の子はそのギャップによって恋に落ちるわけですが、まさにそんな感じです。「まさか、そんな」という出来事は場面を問わず人の心を揺さぶるようですね。

次回はそろそろ落ち着きつつある微糖ブームについて触れたいと思います。ではまた。

シャルドネ 

2008年04月01日(火) 19時12分
はい、相変わらずのご無沙汰加減に申し訳なさでいっぱいですが、今日から4月ですね、新しい生活に胸を躍らせ過ぎてボタンがはじけ飛んでしまう、そんな人も少なくないと思います。僕はと言えば、学年が一つ上になったくらいで特に生活に大きな変化はありません。イトウとフルイチは今日から社会人ということで、入社式でボタンを飛ばしていないことを祈りたいです。

さて、今日は久々の缶コーヒーレビューとしゃれ込みたいと思います。おいおい、録音合宿記の続きはどうしたんだよ、という突っ込みはごもっともですが、男には負けると分かっていても行かなければならない時がある、そう教えられて育ったもので…などということは全く無く、単に良い商品が出たのでレビュっちゃえ、くらいのノリでしかありません。合宿記はまたいずれということでご勘弁願いたいと思います。ちょうどエイプリルフールでもありますしね、全く関係ないですけどね。

ようやく本題に入りますが、昨日新発売となったジョージア「エメラルドマウンテンブレンドカフェオレ」(長いので以下「ラルドレ」)これが、まあとんでもない一品でした。皆さんもよくご存じの「エメラルドマウンテン」、そのバリエーション商品です。ちなみに今回この「ラルドレ」ともう一つブラック(「ラルブラ」)の二つが新しく発売されました。「ラルブラ」はまだ試していないので、別の機会に譲ります。

この「ラルドレ」、一体何がすごいかと言うと、まず砂糖不使用なのです。昨年、缶コーヒー界では微糖・無糖の新商品が好ヒットを飛ばす、いわゆる「甘くない革命」が起きました。その影響は現在も尚引き続いています。「ラルドレ」の砂糖不使用は、この「甘くない」流れに乗ったものといえるでしょう。

しかし、この「ラルドレ」、砂糖不使用ではありながら、ごくわずかに甘みを含んでいるのです。もっとも近いもので言えばアサヒのカフェオが挙げられます。砂糖は使っていない、しかし完全に甘さがゼロというわけでもない。そんなギリギリの崖っぷちで勝負をする世界があるのです。

このわずかに感じられる甘みには限りない程の救いが宿っています。砂糖不使用→甘さゼロでしょ→あれ、わずかに甘い→世の中捨てたもんじゃないな、とこうなる寸法です。これが狙ってやったものだとしたらむしろ恐ろしいくらいですね。

ミルク感、コク、わずかな甘みの絶妙な調和を是非ご堪能ください。

録音合宿その一 

2008年03月06日(木) 21時49分
もはや「ご無沙汰してます」が冒頭の挨拶として定着しつつある昨今、皆様いかがお過ごしでしょうか?2月は更新出来ずじまいで、この間足を運ばれた方には申し訳ない思いでいっぱいです。

さて、2月の下旬に僕たちは山中湖サウンドビレッジという所で二泊三日の録音合宿をしてきました。以前一度録った一曲と今回初めて録る二曲の計三曲です。以下、合宿の概要をお伝えしたいと思います。

〜一日目〜

まず、例のごとく僕の地元の駅までイトウ・フルイチの二人に来てもらい、そこから車で出発しました(ヒコマロは二日目から参加)。途中、少し道を間違えたことをのぞけば、それほど混雑もなく高速(中央道)までスムーズに行くことができました。高速も特に問題なく進み、その後つながっていた有料道路はなぜか料金を払うタイミングも無いまま山中湖に着きました。とりあえず昼食を食べようということで、目についた適当な店に入りました。イトウはワカサギ定食、僕は富士の名水で作ったというラーメンセット、フルイチは郷土性のかけらもないジャンバラヤを注文し、お腹を満たしました。

食後、宿のチェックインまで時間があったので湖の周りを少し歩くことにしました。湖面には薄く氷が張っていて、氷の強度を試すためその辺りにあった石を投げつけるというヤンチャぶりを発揮していたのですが、思いの外重い石を投げ込んだせいか爪が削れるというアクシデントも(僕にだけ)起こりました。「ヒコマロなら乗れるんじゃないか?」などと水辺を歩いていると、上の道路の方から「湖凍ってるから降りちゃだめだよ」と時元の人に注意され、散策は程なく中止されました。

宿までの略地図が略地図過ぎて同じ道を行ったり来たりしながら、どうにかチェックインしました。荷物を置き、スタジオで録音準備開始です。マイクのセッティングなどはすぐに終わったのですが、二台の録音機を同期させるという今回一番の問題を解決するのに結構時間がかかりました。仮歌とドラムを何テイクか録り、日が暮れる前に夕食および翌朝の朝食の買い出しのためコンビニへと車を走らせました。途中、車道に雪解け水が流れ込んでいる箇所がところどころあって、「路面が凍結したらお陀仏だな」と恐怖感を募らせました。実は、ヒコマロはこの一日目の深夜には到着できる時間的余裕があったのですが、深夜に、凍結した、不慣れな路面を走って迎えに行くのはあまりにリスキーだと判断し、翌日の昼間に来てもらうことにしたのでした。はっきり言ってこの判断は正解だったと思います。もし、深夜に無理して迎えに行くことにしていたら、僕たちは翌日の朝刊に載っていたことでしょう。

そんなこんなで深夜まで録音作業を続け、一日目の夜は更けていきました。(二日目〜は次回更新をお待ちください)

ミートゥー 

2008年01月27日(日) 21時41分
すっかりご無沙汰いたしておりますが、地獄の沙汰も金次第、メガネブログの更新も缶コーヒー次第ということで、このところ新製品自体あまり発売されず季節がら缶コーヒー業界も冬の時代を迎えているとは皮肉な話です。しかし、冬来たりなば春遠からじ、とはよく言ったもので小さいながらも確かな生命の息吹を感じられる今日この頃です。

まずはご存知スターバックスディスカバリーズより「モカ」が新発売されました。お店のモカの味がかなりの程度再現されているように思います。クセもなく飲みやすい、絶妙のバランス感覚といった趣があります。かの有名な場面になぞらえるなら、

カエサル「…ブルータス……お前もか…」
ブルータス「俺もっす」

くらいの絶妙さ、といったら分かってもらえないでしょうね。


そしてキリンのファイアシリーズからは「昭和喫茶」です。まず「昭和喫茶」というネーミングだけで期待が膨らむわけですが、その期待の膨らみを象徴するかのような「樽」形のフォルムに「サイフォン式スペシャルブレンド」とくれば、もう間違いようがありませんぜってなもんです。少し前に「コク樽」という製品もありましたが、とにかく僕はこの「樽」のフォルムがとても好きです。加えて、かつて一世を風靡した(といっても自分の周囲で騒いでいたのは僕くらいですが)「サイフォン式」が帰ってきたわけです。洗練され過ぎない味わいに少しだけ昔を懐かしむ、そんな気どらないコーヒータイムを演出してくれます。忙しく今を生きる貴方にオススメします。
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