偽りの不死鳥

September 14 [Wed], 2011, 22:43


この鳥は、まるで彗星の様な尾を
はためかせて翔ぶものでしたから

狩人たちの餌食になるまでに
そう時間はかかりませんでした

世界に何万といた彗星の鳥たちは
気がつけば、たった一羽になっていました

ひとりぼっちになった鳥は
世界で一番、うつくしい鳥になりました
けれど、世界で一番、かなしい鳥でした

この限りなく広い空に
仲間はいないのですから
それは、狩人の弾に当たるよりも
遥かに耐え難い恐怖だったのです

鳥は、仲間の元へ逝きたいと願っていました

けれども、鳥の元に
狩人が現れることはありませんでした

ひとりぼっちになった鳥に
人間たちは、心を痛めたのです

鳥は、大切に護られて
生きてゆくことになりました

怯えて空を翔ぶこともなく
食物に困ることもなく

ひたすらに居心地のよい世界を
人間たちに与えられたのです

人間たちの施しを受け
鳥は、大層長く生きました

何年も、何十年も
生きた心地がしないまま
生きながらえていました

鳥は、ひたすらに
仲間の元へ還る時を
待ち焦がれていました

そうして、遂に
天寿を全うする日が訪れたのです

人間たちは、悲しみに暮れ
皆一様に涙を零しました

こうして
世界で一番、うつくしく
世界で一番、かなしい鳥は
正に、天にも昇る想いで
空へと還ってゆきました


********


元々この絵は、中学生の頃
自由研究とやらの提出用に
油絵で描いたのがはじまりです

絶滅危惧種の動物をリスト化し
それらを保護する団体について
リサーチするという課題でした

きちんと調べて
レポートを仕上げたものの
大切な事が抜けている気がして
絵と、この物語を描いたのです

けれど、提出したら
先生にすごく怒られて
とってもビックリしました

どうやら、こういう発想は
禁忌らしい、と察したので
当時の絵は捨てたのだけど

少し大人になって
自由を手にしたので
もう一度、描いてみました

ペンと水彩絵の具で
さらっと描いただけだから
油絵の様な迫力はないけど

でも、わたしの心は
ちっとも変わっていない

動物保護を
否定しているわけではないのよ

動物は、だいすきなの

でも、人間が
あまりすきではないの

懺悔の行いって
難しいものだと思うのよ

自己満足にならない為に
戒めなければならないことが
たくさん、あると思うのです

そういう絵、なのです
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