法律にも関心を! 

2006年11月19日(日) 8時47分
現在、教育基本法の改訂をめぐって政治がらみの混乱や思惑が渦を巻いていますが、法律は私たちの生活に最も大きな影響を与えます。今回、私の所属している札幌コンサルティング・パートナーズのメンバー『札幌総合法律事務所』が中心となって以下の市民集会を開催します。とても大切なことと感じましたので、ここにご紹介いたします。


『皆さんは、現在、国会において、共謀罪を含む「犯罪の国際化及び組織化に対応するための刑法等の一部を改正する法律案」や「依頼者密告法案」についての審理が予定されていることをご存知でしょうか。

これらのうち、前者は、これまでも広く報道されてきたとおり、「長期4年以上の刑を定める犯罪」(その数は619以上に及びます)について「団体の活動として」「当該行為を実行するための組織により行われるもの」の「遂行を共謀した者」を「犯行の合意」という曖昧かつ不明確な基準により、犯罪の準備行為もしていないのに処罰できるというもので、「行為」ではなく「内心」や「思想」を処罰するものであるという危険性が指摘されています。要するに、この法案が可決された場合、ある犯罪をしようと相談をしただけで、共謀罪という新たな罪に問われる可能性が出てくるのです。

また、後者は、弁護士が依頼者の「疑わしい取引」に関する情報を得た場合、その情報を警察等国家機関に密告する義務を負わせるという法律です。「疑わしい」という曖昧な要件で、国家機関への報告義務を課されると、弁護士は依頼者の皆さんの秘密を守ることができなくなります。

報告の対象は「疑わしい取引」なので、単なる相談は対象とならないのですが、そのような限定は一般の方には分かりにくいので、「犯罪と疑わしい行為」については全て通報されてしまうのではないかという印象だけが残ってしまう可能性は否定できません。その結果、市民の皆さんは安心して弁護士に相談することが出来なくなってしまいます。また、この制度が導入されているイギリスでは、予想外に相続財産がある場合などに、犯罪収益の疑いがあるということで大量に弁護士からの報告がなされているという実例もあります。
 
これらの法案は、警察による「監視社会」が作り上げられる危険性をはらんでいるため、日本弁護士連合会及び札幌弁護士会は、両法律案に一貫して反対しています。
 
今回、札幌弁護士会では、共謀罪及び依頼者密告法の危険性を一人でも多くの市民の皆さんに知っていただくため、以下の日程で、市民集会を開催いたします。ジャーナリストの大谷明宏氏を迎え「弁護士とメディアは番犬か!」と題した基調講演のほか、札幌総合事務所の舛田弁護士が「監視社会のゆきつく先」というタイトルでパネルディスカッションのコーディネーターをつとめます。
他人事ではない重要な問題なので、皆様お誘いあわせのうえ、是非とも御来場いただきますようお願い申し上げます。』

           
                    記

  日  時      平成18年11月27日午後6時開演
               (開場は午後5時半から)

  場  所      共済ホール(札幌市中央区北4条西1丁目)

  基調講演      大谷昭宏氏(ジャーナリスト)

  パネリスト     大谷昭宏氏
            村井裕子氏(アナウンサー)
            海渡雄一氏(弁護士)

  コーディネーター  舛田雅彦弁護士(札幌弁護士会)

  入  場      無  料

公的年金制度〜資格期間の短縮特例 

2006年11月18日(土) 15時26分
老齢基礎年金をもらうためには最低25年いることは前述しましたが、サラリーマンや公務員には、以前の制度と調整するために期間の短縮特例があります。例えば昭和24年生まれのサラリーマン(今年57歳の人)の場合であれば、20年で受給資格が発生します。とは言ってもこうした人はずっと勤続していると考えるのが普通ですから、あまり気にすることはないと思います。ただ、人生色々ですからひょっとしてと思われる場合は事前確認をしておかれると良いでしょう。

もうひとつ、サラリーマンに限って『中高齢者の特例』があります。大正15年4月2日〜昭和26年4月1日生まれまでの人は、40歳(女性は35歳)以降の厚生年金加入期間が15年〜19年あればOKというものです。これも事例は少ないでしょうが、ご参考まで。

しかし、こうして書いていますと自営業の方はつくづく処遇が不利だと痛感させられます。先日も公務員の新しい年金上乗せが人事院で検討されているようだし・・・どうも今の年金制度、知れば知るほど疑問です。次回は老齢基礎年金の繰上げ・繰り下げ支給について書きます。

公的年金制度〜年金受給資格U 

2006年11月17日(金) 13時34分
カラ期間の説明です。カラ期間は合算対象期間といって年金をもらうための『加入期間』にはなるが、『年金額の計算には反映されない期間』のことです。どうしてこんなものがあるのかというと、今の公的年金は全国民共通の基礎年金の上に、厚生年金と共済年金が乗っている仕組で、昭和61年4月から始まっています。その前は国民年金・厚生年金・共済年金その他諸々の状態であったのを統一したのです。

そしてその後も改定が繰り返され今にいたっています。家で言えばその時々の状況に合わせ増改築を繰り返したため、行き止まりになっていたり、迂回しなければならなかったり、これからは使わないけれど暫くは残しておく部屋があったりと大変複雑で使いにくい様相になっているが、何とかこれでしのぐしかないといったようなものです。

そこで具体的にはどの期間を指すのかと言いますと、主なものは・・・

●昭和36年4月〜昭和61年3月まで国民年金は任意加入でした。この間サラリーマンや公務員の奥さんで、国民年金に加入していなかった期間が該当します。その他には・・・

●20歳前および60歳以降の厚生年金などの加入期間。

●平成3年3月以前に20歳以上の昼間部の学生が加入しなかった期間。

●昭和36年3月以前厚生年金などに加入していた期間、などです。

もっと細かい規定があるのですが、これだけで混乱しませんか?ともかく不安な場合は、すぐに社会保険事務所や市区町村の年金課などに加入履歴を確認し、不足の状況があればすぐに対応しておくことが優先されます。次回は『資格期間の短縮の特例』です。(こんなのもあるんです!50歳代の人は必見です)

公的年金制度〜年金受給資格 

2006年11月16日(木) 15時15分
老齢基礎年金をもらうには2つの要件があります。@『保険料納付済期間+保険料免除期間+カラ期間が25年以上あること』A『65歳に達していること』です。ここを間違うとわずかな差でもらえないことがあります。幸いなことに来年からの加入期間の通知や、社会保険事務所への照会ができるのでチェックしやすくなります。確認洩れの無いようにしてください。

それぞれの期間の意味は次のとおりです。

@保険料納付済期間=第1号被保険者(自営業など)・第2号被保険者(サラリーマンや公務員)・第3号被保険者(サラリーマンや公務員の配偶者)であった期間のことです。

A保険料免除期間=法廷免除(障害年金の受給権者・生活保護該当者等)と申請免除(細かい規定はありますが、保険料の支払いが困難な場合市町村長に申請します)があります。申請免除には●全額免除●半額免除●4分の1免除●4分の3免除に分けられます。また似た制度として●学生納付特例と若年者納付猶予制度があります。免除期間は加入期間とみなされると同時に、年金も全額免除期間は通常の3分の1、4分の1免除期間は2分の1、半額免除期間は3分の2、4分の3免除期間は6分の5を受取ることが出来ます。(4分の1とか3というのは保険料の支払い割合です。役所の文書は難しい)例えば20歳〜60歳まで全額免除となった場合でも満額の3分の1の年金がもらえるということになります。(これが社保事務所が収納率をアップさせるために使った手法です)

ただし、学生納付特例と若年者納付猶予制度にはこれが適用されませんので、保険料を追納しない限り年金額には反映されません。カラ期間については字数の関係で次回解説いたします。

教育問題について 

2006年11月14日(火) 10時41分
京都へ行ってきました。用件は2つあってそのひとつは大学時代の同期生たちとのOB会。もうひとつは中学からの友人が2年前に亡くなり、そのお参りでした。友人は中学校の教頭で療養中、校長の辞令があったのですが、余命のことが分かっていたのか、それを辞退したそうです。葬儀は業者も驚くぐらい多くの人が集まり、同僚の先生方はもちろんですが、とにかく生徒とその親がものすごかったと聞きました。(彼は数ヶ所の中学校の教師を務めています)誰もが彼を慕い、今でもお参りが絶えないのはありがたいことだと遺族の方が言われていました。こんな友人に先に逝かれ残念でなりません。

さて、この件への私の所見ですが、根は何かと考えます。そうするとどう考えても『家庭=親』に行き着きます。義務教育というのは『子供は学校へ行く義務がある』と思っている人が多いのですが大間違い!『子供は教育を受ける権利があり、親と国はその権利を守る義務がある』ということです。従って教育の基礎は家庭にあり、その上に学校があると思います。つまり親は教育者でもあるのです。以前給食費不払いも含めいくつか書きましたがすべてここに帰着します。社会のルールとけじめ、してはいけないこと、しなければならないこと・・・親が考えず、実行もしていない、子供と自分は友達だとうそぶいている・・実は愛情がないのです。いじめに回っている自分の子を叱れない。いじめられている自分の子を命がけで守れない。ここまで書いて相当怒りがこみ上げてきましたので、今の私の結論を言います。『教師の権威と権力を強化すること』『親の義務を明確にすること』これらを法制化することしかないと考えます。最後に江戸時代、会津藩校・日新館の訓示。『○○しなければなりません・・・』から始まり最後『ならぬことは、ならぬことです』以上。

当たり前のことを当たり前に! 

2006年11月08日(水) 20時57分
今日良い話を聞きました。ダイエーの会長林文子さんのことです。ダイエーは残念ながら吸収の憂き目にあいましたが、この方がもう少し早く就任されていればと考えさせられる話です。宮永博史さんの「成功者の絶対法則セレンディピティ(偶然を捉えて幸運に変える力」の中のエピソード・・・

『林さんがBMWのセールスの時代、小さな兄弟がショールームを訪れ車を見て回っています。親は見当たりません。当然ながら男性の営業マンは彼らをお客として扱っていません。応対どころかもし目に余るようなら外につまみ出すつもりでいました。ところが林さんは子供たちを展示していた車に乗せたばかりか、ジュースまであげてこう言ったそうです。「おばちゃんはずっと車のセールスをやっているから、大きくなったら買ってね。」その2ヵ月後、話を聞いた子供たちの両親がわざわざお礼に来てくれました。そればかりか1000万円以上の高級車を買ってくれたのでした。』たとえ、売上に結びつかなくても、サービスを心がける。普段の心がけ。肝に銘じた話でした。

社会保障にこだわる理由 

2006年11月07日(火) 14時27分
私の仕事はリタイアメント・プランニング(老後の生活資金計画)が中心です。リタイアとは通常65歳と考えます。人間の死亡率は100%ですが、65歳の平均余命、男性は17年、女性は22年です。この間収入も減りますが支出も減少します。しかし生活費はかかります。現在65歳以上世帯の平均生活費は月23万円です。トータルいくらになるかというと5400万円です。厚生年金受給者の年金は標準的な平均で21万円(自営業者は11万円)、生涯の受取り総額は4600万円になります。不足はたった800万円・・・たいしたことはないなと思われますか?

老後というのは基本的に健康で、生きがいを持って、ゆとりを楽しむことと考えますが、月23万円で可能でしょうか?物価の上昇とか消費税率のアップも考えなければなりません。反対に年金を含めた社会保障の将来は不透明です。つまり収入と支出の乖離は今後広がると予想できます。そこで計画的な準備が必要になります。準備のためには現状の把握が欠かせません。これからも情報を掲載しますので参考になれば幸いです。

年金加入履歴の通知 

2006年11月06日(月) 8時56分
『社会保険庁は、35歳と45歳の国民・厚生両年金加入者に対し、過去の詳細な年金加入履歴を2007年から郵送で通知する方針を固めた。

 従来、年金を受け取る直前の58歳の加入者に通知していたが、履歴の記録ミスなどを早期に発見しやすくすることで、年金の信頼性を高めることを目指す。

 通知は、「学生2年(未加入)」「A社8年勤務(厚生年金)」「B社へ転職4年勤務(同)」など、加入者の職歴などを明記する形式となる。このため、「未加入期間はないはず」「転職の時期が違う」など、加入者本人が、履歴の間違いを点検しやすくなるという。履歴の記載に間違いや問題がある場合、社会保険事務所などに、履歴の訂正を求めることができる。』(読売新聞の記事より引用)

2008年から年金受取り見込み額の通知が開始されることは以前このコラムにも書きましたが、今回はさらに加入履歴が通知されるように改善されました。年に1回自分でチェックし、どのくらいの受取額になるのか目に見える形に近づいたもので、いろいろ取りざたされている社会保険庁も努力していると感じます。ただ、35・45歳以外の人はどうかといいますと、自動的に通知はされません。社会保険庁のサイトこちらで確認することになります。まだ不十分な点はあるものの分かりやすくなってきているのは歓迎すべきことです。

離婚時の年金分割〜勘違いしていませんか? 

2006年11月01日(水) 14時34分
来年(平成19年4月1日)から離婚をしたら夫の年金の半分がもらえる!と思い込んでいる方も多いでしょうが(事実前年度の離婚件数は減っており、一部にはこの制度待ちという見解もあります)チョット待ったです。まず、対象になる年金は厚生年金であり、基礎年金は分けられません。それから半分(50%)はあくまで上限であり、実際の金額は当事者間の協議か家庭裁判所の裁定になります。つまり夫の合意が必ずいるので、奥さんが「離婚するから半分頂戴ね」と一方的に言ってもダメということです。もめにもめて結局はたいした金額にならなかったということも当然起こります。次にどの期間の分が対象かといいますと、結婚してから離婚するまでです。結婚前と離婚後の夫の年金は対象外です。「私はずっと主婦をしながらOLでもあったので、自分の年金に夫の分がうまくいけば半分オンされるわ!」これも間違いです。当事者両方の年金を合計して分けることになります。裁判所がもし離婚の主たる原因が奥さんにあって、夫可哀想となれば奥さん自身の年金が減ることもあるのです。つぎに離婚したらすぐにでも年金が懐に飛び込んでくると思っている人もいますが、年金は65歳から支給なのでありえません。それから夫が自営業で奥さんがOLの場合逆転現象もありますので、これも注意が必要です。以上を「離婚時の年金分割」といいます。平成20年4月からは「3号分割」が加わります。3号とは基礎年金の第3号被保険者のことで、サラリーマンや公務員の奥さんのことです。平成20年4月1日以降離婚した場合平成20年4月1日〜離婚時までの夫の年金の半分を奥さんからの申し出のみでもらえます。しかし、それ以前のことは上記のとおりなのでもめるのは同じということです。最後に分割請求は離婚後2年以内です。それを過ぎるとパーになりますので念のため!

投資という名の罠! 

2006年10月31日(火) 8時46分
相も変わらず「私に投資をすれば一ヶ月で20%以上必ず儲かりますよ。絶対確実損はしません!」という言葉と、素敵にレイアウトされたパンフレット、いかにも専門的なネーミング、立派な事務所と応接ルーム・・・で騙された、逃げられた、大損したというニュースがほぼ定期的に報道されています。専門家から言わせていただくとこれは投資ではなく、投機でもギャンブルでもありません。詐欺です。高い収益には必ず高いリスクが表裏一体の関係で存在します。投資というのは収益とリスクの間の不確実性を統計学を使い、出来るだけ縮小するというのが原則なのです。(これをモダンポートフォリオ理論といいます)従ってこうした行為に投資という言葉を使われるのは誠に片腹痛いというか、悔しいというか残念でなりません。もうひとつはこのような詐欺に乗ってしまう人の多いことです。不思議なことにこうした人はこちらがまともな投資の話をすると、疑い深そうに敬遠します。基礎的な知識があればすぐ見抜けるものを、それを嫌いうまい話には自分に都合よく解釈し乗ってしまう。あとで騙されたと大騒ぎをする。はっきり言ってアホです!自分を大切にしていない=自分勝手!欲先行の時代の象徴です。