御挨拶 

April 25 [Wed], 2007, 8:36
髑髏ノ欠片隠レ小屋へヨウコソイラッシャイマシタ。
主二小説、戯言載セテマス。
中傷御遠慮戴キマス様御願致シ升。
尚私髑髏ノ欠片ハ著作権放棄致シテオリマセヌ故、悪シカラズ。
相互リンクシテ下サル方ハコメントニテ其旨御知ラセ戴ケルト嬉シク思ヰ升。
其デハ拙ヰ文章力デスガ、楽シンデ戴ケル事ヲ願ッテオリ升。

                                        髑髏ノ欠片与利

 

April 25 [Wed], 2007, 8:43
濁った空。
冷たい風。
沈んだ住宅街。
「はぁ・・・」
溜息を吐くと、彼はペダルを漕ぎ始めた。






「早乙女月斗」
担任が彼を呼ぶ
彼はハキハキとした態度で担任の下へ行く
「おめでとう。また学年一位だよ」
「ありがとうございます」
彼は軽く頭を下げると点数を見ることもなく自分の席へ戻っていった


「月斗〜!!」
放課後、一人の生徒が彼を呼ぶ
「何?」
「なぁ、ココの問題教えてくれよ。全然わかんねぇんだよ」
「あぁ・・・いいよ」
「よっしゃっ。あとでアイスおごってやるよ」
「いや、別に良いけど」
「まぁまぁ、お礼だからさ」

二人は放課後の教室で窓際の席を陣取ると早速問題を解き始めた
「ここを移項するだろ。するとyが三乗になるからこのxの二乗を「だぁっ!!!わかんねぇっ!!!もっかい!!」
「はいはい」
彼はさっきのページをめくると白いページにまた問題を書き写した
このやりとりを既に二、三度繰り返している
もう集中力が切れたのだろうか、男が話を変える
「なぁ。それよりさ。月斗、あれ知ってるか?」
「あれって?」
「なんかよぉ、最近変なんだよ」
「変って、何が」
「俺らの学年呪われてるらしいぜ?」
男は突拍子も無い事を言う
唖然としている彼に男は話を続ける
「3組の武田の母親今失踪してるらしいんだけどな、7組の近藤の父親も失踪してるらしいんだよ」
なんだよ、駆け落ちでもしたんじゃないのか
彼はそう思った
「でさぁ、駆け落ちなんじゃねぇのかって話にもなったらしいんだけど、どうもそれは有り得ないらしい。んで、最近になって3組の鈴木の長男と、4組の池田の長女も失踪したんだよ」
「ふーん」
「何だよ興味ないのかよ」
「・・・あんまり」
「相変わらずしけてんなぁお前は」
「それより問題解くんだろ」
「あぁ、もうめんどいから良いや。アイスはちゃんとおごってやるから」
「良いよ、んじゃぁ帰るわ」
「そっか。ありがとな。」
「またな」


 

April 25 [Wed], 2007, 9:41
自転車でいつもの通いなれた道を進む
「めんどくせぇな・・・」
彼はポツリと呟いた


家に着くと、玄関の鍵を開け中に入る
誰も居ないのに「ただいま」と呟く
返事が帰って来ないことにはもう慣れても良い筈なのに
少しだけ彼は肩を落とす

と、中から「おかえり」とゆう声が聞こえた
急いで声が聞こえたリビングへ向かうと若いスーツを着た男が立っていた
「おかえり」
「何だよ」
「何だよじゃないだろ」男はへらへらと笑う
月斗はコップに水を注ぐと一気に飲み干した
「最近実験が暗礁に乗り上げてるんだよ」
「・・・」
「何だよ。興味ないのか?」
「別に」
「この手にはもう乗らなくなったって事か。お前も大人になったな」
男はへらへらと笑い続ける
「でも、まぁまぁ良い結果が得られたのは確かだ。お前のおかげでな」
「俺は関係ない」
「何言ってるんだ。モルモットを檻に入れてるのはお前だろ。関係無い訳が無い」
「俺は・・・」
「何だ。辞めたいのか?良いぞ辞めても」
まただ。この台詞。
俺が辞めないって事を知っているくせに
「代わりは幾らでもいる」
男はへらへらと笑い続ける
「その代わりあの話はチャラだ」
「・・・辞めねぇよ」
「だよなぁ」
男はへへっと笑った
「てか何しにきたんだよ」
彼はへらへらと笑を止めない男を一刻も外に追い出すべく質問した
「おっと、忘れそうだった。次の日時だ。ここに色々書いてあるからちゃんと読んどけよ」
男は一枚の紙切れを差し出すと、ソファーに座り込んだ
「珈琲ないのか?」
「ねぇよ」
「なんだ。高校生になったんだから珈琲ぐらい飲めよ」
「ねぇから早く出てけ」
「そう怒んなって」
男はじゃあなぁと手をひらひら振ると霧のように消えた
「めんどくせぇ・・・」
彼は自室に入るとベッドに倒れこんだ

3 

April 25 [Wed], 2007, 11:12
その日月斗は夢を見た
幼いころの記憶


「月斗〜。お弁当出来たよ〜。公園いこっか」
柔らかく微笑む記憶の中の母親
母親に手を引かれ暖かな風を浴びながら
月斗は公園までの道を歩いていた
舞い落ちてくる桜の花びらを掴もうと必死な月斗
それを見ながら笑う母親
母親にあげたくて
月斗は花びらを追いかける
不意に力強く引っ張った月斗の手が母親から離れる
「月斗っ!!!」


その後は何が何だか分からなかった
ボンネットが紅く染まった車
急ブレーキと悲鳴の混ざった音が今でも痛いくらいに残っている
「・・・ママ?・・・そこで寝たら危ないよ?・・・ママ?・・・ママ・・・どうしたの?起きてよぉ。今からお花見に行くんでしょ?」
一生懸命母親を起こそうとする月斗を後から来た警官が引き離した
「ママはね今から病院に行かなきゃいけないんだよ」
「何で?」
「お怪我してるからだよ」
「ママ早くよくなるかな?」
「早くよくなるようにお祈りするんだよ?」
「分かった!僕毎日お祈りするよ!」




結局母親は戻ってこなかった
父親も帰って来なくなった
月斗は一人ぼっちでこの家に残された
一人で住むには広すぎるこの部屋
虚無の中で生きているに等しかった

4 

April 25 [Wed], 2007, 12:19
父親が何故帰ってこなくなったのか
其れを知ったのはずっとずっと後になってからだった。


月斗の父親は医者をしている。
国でも名医と名の知れているほどである。
柔らかく笑う父の姿に幼い頃は憧れを抱いていた。
「パパみたいなお医者さんになるぅ」
月斗はたまの休みに家でのんびり過ごしている父にじゃれながらそう言っていた。

急患が入ったらいつでも出れるように、父は家から出ることは無かった。
それでも、父がリビングなどで遊んでくれるだけで月斗は嬉しかった。
よく父が母に「買い物に連れてったり出来なくてごめんな」と言っていたのを思い出す。
母はいつも笑って「しょうがないわよ」と言っていた。
あの頃の三人は誰がどう見ても幸せな家族だった。
優しく家事が得意な母と、医者をしている正義感溢れる父
二人の遺伝子を受け継いだ顔の整った息子月斗
誰もが羨む家庭。


そんな固い絆で結ばれていた家庭も一瞬で崩れ落ちる
あの日を境に・・・



母が運ばれたのは父の病院だった
そして母のオペを担当したのは父だった
無残に変り果てた妻を見て、父は涙を流しもせず
黙々と、一心不乱にオペを続けた
しかし、即死だった母の体は手の施しようが無かった
それでもオペを続ける父に周りは何も言えなかった

しばらくしてカランと父の両手から器具が落ちた

その音と同時に父は膝から崩れ落ち
大きな声を張り上げ涙した



父はその日から今以上に勉学に取り込んでいた
一睡もせず
仕事と勉強の両方を、頬がこけても辞める事は無かった
一刻の時間も無駄にしたくは無く
彼は家にも帰らず、ろくに食事も取らず
只々一心不乱に医学書を漁りまくっていた。


5 

April 25 [Wed], 2007, 15:41
あの事件から7年後
月斗は10歳になっていた
親戚の叔母さんに引き取られていた月斗のもとに
不意に父が現れた
頬もこけ、生気の抜けたような父を見て、月斗は怯えた
「月斗ぉ。お父さんだよぉ。おいで。ほら、来るんだ」
月斗は叔母さんの後ろに隠れて出てこようとしない
「ほら、月斗ちゃん、行っておいで」
叔母さんが優しく頭を撫でるが、月斗は断固として動かなかった
「来るんだ!」
父は無理矢理月斗を抱き上げた
大泣きしていやがる月斗を見て、父親は舌打ちをしつつ頭を叩いた
そしてこう言った
「お母さんが死んだのはお前のせいなんだぞ!!」
「ちょっと・・・」
叔母さんが父に目配せする

月斗の中で父の言葉がぐるぐる回る
「お母さんが死んじゃったのは僕のせい・・・」
今まで泣いていた事も忘れ、月斗の頭の中はその言葉で一杯だった



久々に帰って来た家はあの時と何も変わってなくて
月斗は「ただいまー」と声を張り上げた
けれど返事が返ってくる筈も無く
月斗は静まり返った空気の中、靴を脱ぐと台所へと向かった
優しい笑顔はもうそこには無くて、干乾びたシンクは埃が溜まっていた
父は合鍵をテーブルの上に放るとそそくさと出て行った
「お父さん!どこ行くの!」
返事は無かった
靴を履くと玄関を開け出て行った
静まり返った空気の中で
ドアの閉まる音がやけに大きく響いた


月斗は自分の荷物を三人一緒に寝ていた寝室へと運んだ
そして父の机に教科書を置き、ランドセルを椅子にかけた
まだふんわりと残る母の匂いは居心地がよく
月斗はベッドに寝転び布団に鼻を押し付けると
肺一杯に息を吸い込んだ

やがて月斗は眠ってしまった
夢の中の母は相変わらず優しく笑っていて
月斗は母の胸に飛び込もうと走ってゆくが
距離は縮まるどころか離れてゆくばかりで
そのうちにフッと母の姿は消えてしまった
暗闇の中で月斗は大声を出して泣いていた

取敢えず 

April 25 [Wed], 2007, 16:20
5ページ分更新。
特に結末など考えずに行き当たりバッタリで執筆しております故、本人にもこの先物語がどうなるのかは分かりません。
が、少しづつ進めて行きたいと思っております。
P R
プロフィール
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