曽根崎心中
2008.07.27 [Sun] 22:13
あんまりにも更新ができないので、mixiにずいぶん前に走り書きした骸×ツナを投下しておきます…。
*゚。+**゚。+**゚。+**゚。+**゚。+**゚。+*
任務だった。
ボンゴレの敵ファミリー一派の特殊兵器開発研究所を叩き潰す任務だった。
エストラーネオのモルモットだった自分に下った任務。
何という皮肉だろう。
ただ。ただすべてを破壊すればいい、と。
ただの一人も生かしておくな、と。
あのアルコバレーノの死神は告げた。
望むところだと思った。
そこに何があるのかなんて…知らなかった。
曽根崎心中
現場は一見して廃墟のように見えた。
だが廃墟をカモフラージュし、地下に研究所があるのは良くあることだ。
静かに潜入を開始する。
音もなく舞い降りる。
しかし、内部に足をかけたところでそうではないと理解する。
カモフラージュも何も。特に隠蔽していたわけでもなく、ここが研究施設そのものだったようだ。
だが、今は何者かに荒らされ、機材がなぎ倒され、紅い飛沫をまきちらす昔は人間であっただろう物体がそこかしこに転がっていた。
床には割れたガラスが飛び散り。
点滴のチューブ、砕けた注射器が散乱していた。
現場が荒らされてからそう時間は立っていないようだった。
生々しい様相に軽い既視感を覚える…。
めまい。
まるでそれは昔自分が崩壊させたファミリーの研究所を再現したような…。
こんなくだらぬものを見せるために己をここへよこしたのか!?と黒いアルコバレーノへの怒りで腸が焼ける。
いや。
そうではないはずだ。ふつふつとたちのぼる怒りを振り払うため二、三度頭を振る。
あの死神の目にはいつにはない焦りがあった。
必ず一人も生かしておくな。
すべてを破壊しろ。
…他の守護者では無理なんだ…。
そう言ってアルコバレーノ自らが骸の元へ出向いて下した特殊任務だった。
何者かが骸がここへ到着するより先に施設を壊滅させたに違いない…。
では、一体…何者が?
じゃり。
と、しばし思考に沈んでいた骸の背後に人の気配。
瞬時に緊張が走る。敵。
振り返りざまに鋭い蹴りを放つ。
思いのほか小さなカラダが軽くふっとんだ。
壁に備え付けられた薬品棚に背中からぶち当たり、その場に崩れ落ちる。
「うう…う…」
骸は用心深く間合いを詰める…と。
相手が誰かを知り…そのオッドアイが大きく見開かれた。
「…ぼ、ボンゴレ??」
そこには華奢な躰に手術着をまとったボンゴレ10代目、沢田綱吉が転がっていた…。
「ひ、ひどいよ…骸さん…いタタ…タタ…」
派手に吹っ飛んだ割りに傷はたいしたことはないらしく、綱吉は打ち付けた腰をさすりながらゆっくりと起き上がる。
「な、どうして君が…こんなところに!?」
思いも寄らない人物の登場に一瞬狼狽する。
ボンゴレがこんな所にいるなんて情報は貰っていない。誘拐??いや、そんなはずはない。
骸がここへ来る直前に。数時間前に、ボンゴレの城で彼に逢ったではないか。自分は彼に見送られてここへやってきたではないか…。
「…助けに来てくれたの?骸…」
綱吉はふらふらとした足取りで、それでも頬を紅潮させて嬉しげにこっちへ歩み寄ってくる。
骸は我知らず一歩さがった。
偽物??…いや。骸が綱吉を間違うわけがない。では…。
「…何…者だ…?」
「…ええ?何言ってるの骸??沢田綱吉に決まってるじゃん」
綱吉は骸のよく知った綱吉の、時にまぬけとも、時に天使とも思える笑顔で言う。
「………」
そうか。
肌が泡立つ。
この施設がなにを研究していた場所か。骸は理解した。
ここは…。この目の前の生物は…。
「沢田綱吉の…クローンですか」
「……」
目の前の『沢田綱吉』はその言葉に、肯定も否定もせず。ただ、
「その様子だと…助けに来てくれた訳じゃないんだね…」
酷く悲しそうに目を伏せた。
その姿に骸は混乱した。
「……」
本物の綱吉と寸分違わない容姿をし、本物と同じ表情。声だって綱吉そのものだ。
「助けに来てくれたのか?」と彼は期待に満ちた目で言った。そしてそうではないことを知って酷く悲しそうにしている…。
彼の期待に応えられなかったコトに酷い罪悪感を覚えた。
コレは本物の沢田綱吉ではないのに…。
けれど、自分を骸と認識し(どこまで本体の記憶を有しているのかは解らないが)動いて話すこの『綱吉』は本物の綱吉と何が違うのだ?
クローンであるというのなら、この『綱吉』は本物の綱吉と同じ遺伝子配列をしてできている。
ならば。ならばこれは『沢田綱吉』ではないのか??
「…こ、コレをやったのは君ですか…」
綱吉の着ていた手術着も、その幼い顔も返り血で真っ赤に染まっていた。
骸は確認したかった。
目の前の『コレ』が『沢田綱吉』ではないということを。
本物の。『骸の綱吉』はこんなコトはしない…。
バカが付くほどのお人好しで、争いを好まない。
マフィアのボスになった今でさえ戦うことをためらい、人を殺めるコトに禁忌に近い感情を持っている。
だから。
こんなコトをする『コレ』は『沢田綱吉』ではないと。
確認したかった。
「…骸のことを考えていたんだ…」
目の前の『綱吉』は骸の色違いの瞳をまっすぐ見据えて、悲しそうに笑った。
「骸がエストラーネオで人体実験されて…悲しい思いをしたコトを思い出してた」
だから。
だから、ここは壊さなくちゃって思ったんだ。
ここでは毎日『沢田綱吉』がたくさん作られてた。
でもそのほとんどは成功しなくて。
ブラッドオブボンゴレを発動できない『ダメツナ』ばかりだった。
ここでへにゃりと眉をさげて『綱吉』は自嘲気味に笑って見せた。
自分を「ダメダメ」だと卑下するときに、彼が見せる気弱な笑顔、そのものだった…。その笑顔に骸は胸が締め付けられるようだった。
『ダメツナ』はね、無理矢理別の能力を与えられたり、改造されたりしたよ。
でも、やっぱり成功しなくて。実験を重ねて使い物にならなくなった『ダメツナ』はみんな「廃棄」されていった。
「オレはね、骸さん」
これは、ダメだと思った。
これは止めなくちゃ行けないと思ったんだ。
だから……。
「もう結構です」
骸は『綱吉』の言葉を遮った。聴いていられない。
これでは。
これでは、『沢田綱吉』ではないか!
指先が震える。視線をそらす。自分はコレをどうすればいいのか??
「…組織の人間は皆…」
「うん。みんな…オレが殺したよ…」
唇を噛みしめる。
骸はできることなら綱吉に人を殺めて欲しくないと思っている。
いつもいつも、思っている。
だから綱吉の代わりに自分が殺す。どこへでも行った、どんな任務でも引き受けた。
それで、綱吉が殺しをせずにすむのなら。
悲しまずにすむのなら。
笑っていてくれるなら……。
「君…以外にクローンは…」
「いないよ…みんな死んじゃった…」
「そう…ですか…」
これが。
これが最後の一人。この任務遂行における最後の…ターゲット。
しばし二人の間に沈黙が降りた。
「あの、さ。…骸」
沈黙に耐えられなくなったのか、『綱吉』がためらいがちに骸に話しかけた。
「…なんですか」
「あの、ね。その…ええと…ね」
『綱吉』はもじもじと言葉を詰まらせて、先を言おうとしない。
そんな『綱吉』に骸はじれる。
こんな所まで本物そのままなのか。イライラする。
「言いたいことがあるのなら、はっきり言いなさい」
そんなだからいつまでたってもアルコバレーノに『ダメツナ』なんて呼ばれるのですよ。
骸は普段そうしているように綱吉をたしなめて、はっとしたように『綱吉』を見た。
クローンに向かって何を…何を言っているのだ。僕は…。
しかし、綱吉は嬉しそうに
「そう、だね…えへへ…」
と。本当に嬉しそうに笑った。
「今、オレ本物の『沢田綱吉』みたいだった?」
嬉しそうに訪ねる『綱吉』の言葉に骸は身を固めた。
「あ、ご、ごめん」
その骸の態度にはっとして、すまなさそうに謝る『綱吉』を、骸はくびり殺してやりたくなった。
どういうつもりなんだ。
この異常な状況に、骸は気が狂いそうだった。
一刻も早く始末しなければ…おかしな事態になりかねなかった。
本来の目的を思い出せ。
コレは敵が作った偽物で、骸の大切な綱吉は今もボンゴレの城にいるのだ。
ボンゴレの城で骸の身を案じ、骸の帰りを待っているのだ。
コレは偽物。惑わされるな、霧の守護者。
必死に自分を奮い立たせる。
早く、早く始末しなければ…。
「…」
骸は手にした三叉槍を握る指に力を込める。
視線の先の『綱吉』は笑っていた。
「いい。骸。骸はそんなコトしなくて、いい」
笑っていた。
「大丈夫、オレ自分で死ねるから。だから骸は何もしなくていい」
だから。
「だからお願い…最後に…触ってもいい??」
「な、何を」
ためらいがちに近づく『綱吉』を骸は拒絶することが出来なかった…。
そっと。
骸よりちいさな手が骸の顔に触れた。
震えながら、髪に。頬に。唇を辿った。
首まで降りたときに
「骸を見つけたとき」
『綱吉』は泣いていた。
「骸を殺そうと思った。…心中したいと思った」
そう言って笑って、また泣いた。涙の膜が何度も破れて、頬を伝っていた。
骸は何も言えなくなった。言葉を忘れてしまった。
そうして、『綱吉』は鎖骨をたどり、心臓の上で手を止めた。
「骸…オレ『沢田綱吉』になりたかったなぁ」
でもさ、骸を殺したいなんて、心中したいなんて。きっと本物の沢田綱吉は考えたりしないだろうから。
オレはやっぱり『偽物』なんだと思うよ。
「だから骸。オレのことは、ここであったことは忘れてね」
まるで、覚えておいてと、忘れないでと言われているようだった。
「バカですね…僕には本物の綱吉くんがいるんですよ…君のことなど…すぐに忘れてしまうに決まってる」
だから、絶対に忘れない。
「うん」
『綱吉』はまたへんにゃりと、眉を困ったように下げて笑った。
「最後に逢えて良かった」
胸から手が…離れる。
骸は一瞬、その手を握って引き留めたい衝動にかられた。
それでも。
そのまま…動かなかった。
綱吉はゆっくりと後ずさって、骸から距離を取った。
「あ〜あ。骸さんと手を繋ぎたかったなぁ!」
不細工な泣き笑いの顔だった。
骸さんと買い物に行きたかった。
デートして、キスして、えっちもしたかった。えへへ。
いつか一緒に暮らしたりしたかった。
猫や犬をたくさん拾ってきたオレに、もとの場所に返してきなさいって怒って、でもそれでもしぶしぶ飼ってくれる骸さんと一緒に暮らしたかった。
喧嘩して、もうお互いの顔なんか見たくないって罵りあって、殴り合って、それでも抱き合ってキスをすれば仲直りできるんだ。
そうやって他愛のない毎日を積み重ねて、いつかおじいちゃんになって、髪がうすくなった骸さんに。オレは素敵なかつらを探してあげたかったなぁ…。
「…僕は禿げませんよ」
苦笑しながら口を挟んだ。
『綱吉』は笑っていた。
もう泣いていなかった。
右手にはいつの間にか拳銃が握られていて。ゆっくりと腕がこめかみまで上がった。
「そんな素敵な人生を貴方にあげたかったなぁ」
南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏
この世の名残 夜も名残
死にに行く身をたとふれば
あだしが原の道の霜一足づつに消えてゆく
歌も多きにあの歌を今宵しも歌ふは誰そや聞くは我
神や仏にかけおきし現世の願(ぐわん)を今ここで
未来へ回向し後の世も一つ蓮(はちす)ぞやと
来世ではどうか…沢田綱吉になれますように…
「…ご苦労だったな」
ボンゴレの城に戻ると、今一番会いたくない人間に出迎えられた。
「全部忘れろ。…上で綱吉が待っている」
「…アルコバレーノ」
立ち去ろうとする死神に言ってやる。
「あれは…」
あれは『沢田綱吉』でしたよ。
僕はそのままきびすを返し、ボンゴレの城を後にした。
今日、僕は恋人を一人亡くした。
エストラーネオのモルモットだった頃の僕もあの場所で恋人と一緒に死んだ。
だから僕たちは世界で一番幸福な心中をしたのだ。
恋人の願いどおりに……。
そして、今ここに残されたのは……
絶望の抜け殻。
願いと希望。
*゚。+**゚。+**゚。+**゚。+**゚。+**゚。+*
リボツナ骸の三つ巴でもあるのです。
ある年、ある時に綱吉くんが死にました。
ヒバリサンは絶望しました。
綱吉のいない世界になんの意味があるのでしょう?
そんなもの、ありはしません。
泣いて。泣いて。叫んで。暴れて。
とうとう、死んでしまおう。綱吉の所へ行こう。
と思ったその日。その時。
小さな女の子が訪ねてきました。
小さな女の子はどこかの誰かにそっくりの。
四方八方に撥ねる茶色い髪と。キャラメル色の瞳をして。
「ヒバリサンのお嫁さんになるためにやってきました」
ととろけるように笑いました。
ヒバリサンがあっけにとられている間に。
彼女はさっさと家に住み着き。
一緒にご飯を食べ。一緒に眠り。ときどき確かめるように
「私はヒバリサンのお嫁さんになるよ」
と囁きました。
そうして、彼女はすくすくと育ち。
性別が違う以外は「綱吉」と言っても誰も疑わないほど、綱吉にそっくりに育ちました。
そしてとうとう結婚出来る歳になりました。
さあ、お嫁さんにしてください。
ひばりさんは、もうどうしていいのか解らなくて。
それでも、そっとその子を抱きしめました。
この子に綱吉を重ねて。縋っている自分におびえながら。
キスをしました。
「ヒバリサンのお嫁さんになるために」
還ってきたんですよ?
彼女は…「綱吉」はヒバリサンが忘れられない綱吉の笑顔で笑いました。
ヒバリサンは、とてもとても幸福でした…。
*゚。+**゚。+**゚。+**゚。+**゚。+**゚。+*
ソファでうたた寝していたら、こんな夢を見ました。
メロはさめざめ泣きました。
きっと275不足なんだっ!!!
だけど。
絶賛3827中…。
モノクローム 1
2008.06.21 [Sat] 06:07
先日の18275姉弟ものの続きです。
*゚。+**゚。+**゚。+**゚。+**゚。+**゚。+*
どこへ行くの?
とりあえずどこかへ
なにそれ
だって君がいなくなってすぐに僕も組織を出てきたから…たぶんもうあそこには帰れないし…。
まあ、僕達にはもともと帰るトコなんかなかったけど…。
君こそあそこを抜けて一体どうするつもりだったの?組織の…
わあわあわあ!聞きたくない!
組織とか!何それ何それ!!おっかなくて聞いてられない!!
オレは何も覚えてないんだってば!何も覚えてないから何も知らない!
以上っ!!もうしゃべらないでくださいっ!!
モノクローム・ファンタ
爆発したマンションから二人、バイクで逃げて。
一体どこへ行くのかと思えば…その。ラブホテル…だった。
なんでここ!?って聞けば。安いから。と言われた。
そしてほとんどお金を持ってないオレには反論できる訳もなく…。
あーでも寝床にいけば少しくらいは金あるんだからなぁ!とか思ったけど、もうあそこには帰れないだろうからあのお金もきっと誰かのものになっちゃうんだろうなぁ…ま、仕方ないか…。とかぶちぶち小声でつぶやいてみたりして…。
そんなことより何よりも、今は休みたかった。
入ってみたら部屋だってそんなに悪くなかった。
いつもみたいに床に段ボールを敷いての雑魚寝じゃないし。
ベットで眠るのって…いったいどれくらいぶりだろう??というか。
自分がどうやら記憶喪失らしい、と知ってからの人生で初めてなんじゃないだろうか…。記憶をなくす前の自分はベットで寝てたんだろうか?
こうやって、久しぶりだ、と感じるんだからきっとそうなんだろう。
とにかく仕事で疲れていたし、爆発事件に親しかった友人の死。隣にいる黒ずくめの男の人、組織?とかでよけい頭もカラダも混乱して疲れていたので、黙ってジャケットとマフラーを脱いでベッドに入った。
そしてコトリと電池が切れた。
ものすごい空腹で目が覚めたら明け方の6時だった。
寝返りを打とうとして、目の前で寝ている黒い人がぎゅうぎゅうオレを抱きしめていて身動きが取れないことに気がついた。
苦しい。起こさないよう細心の注意を払って抜け出そうと試みたがびくともしなかった。ダメだ〜。
オレはすっかり目が覚めてしまって。寝返りをうつのを諦めて、目の前の人を観察することにした。
黒い人は、目を閉じてると幼い顔になる人だった。
この人、誰なんだろう…。
まぁ、オレの無くなっちゃった過去に関係ある人であることは間違いないんだろうけど…。
今更、出てきて欲しくなかったなぁ…。
少し眠ってクリアになった頭でいろいろと思う。
ああ。オレってやっぱり爆弾殺人犯とかにされちゃうのかなぁ…。
オレがやったんじゃないのになぁ…。やだなぁ…。
友達…大好きだったのにな…。大須のみんなも良くしてくれて、あそこにもっといたかったなぁ…。
思えば大須に来てもう1年くらいかなぁ。
頭があっぱっぱぁなオレを拾って、仲間に入れてくれたみんな。
怖かったけどおとなしく仕事さえしていればちゃんと金をくれたヤクザさん達。
商店街の人たちも何も聞かずに良くしてくれた。ご飯だってタダで食べさせてくれたし。ああ、なんて清らかで親切な人たち!
いつも酔っぱらっているような、足元がおぼつかないようなふわふわした毎日で、貧しくて、でも仲間がいて、慈しみがあって、とてもいい暮らしだったと思う。少なくともオレには合ってた。
それなのにもう戻れない。
涙がじんわり滲んでくる。なんでだろう。
記憶がないことで悲しいとか、辛いとか思ったことなんかなかったし、泣いたことだってホントに一度もなかったのに…。
もしかして大須での暮らしが、オレの今までの暮らしで最高の生活だったんだろうか?…だとしたら記憶をなくす前のオレって…なんか可哀想だなぁ…。
気がつくと。べそべそと声を出さずに泣くオレを、間近で黒い人がじっと見ていた。
「何で泣くの」
「…なんでって…」
「僕が迎えに来てあげたのに。何で泣くの??泣くことなんて何もないじゃない」
はあ…。
あなたが現れてオレのくだらなくも素晴らしい毎日をぶち壊してくださったので、それが悲しくって泣いてるんですけど。
それに迎えに来たって…むしろ迷惑なのですが…。
オレは黒い人の無神経さにムカっときたけれど、何も言わなかった。
…いや、なんか怖かったから…。
オレが黙り込んで何も言わないのをいいことに、黒い人は更にオレを抱き寄せて…。そしてするりと冷たい手がTシャツ中に滑り込んでくる…!!???
「…わっ!ちょっ!待って待って!!!」
ぎゃー。突然何するんだこの人はっ!!
オレは黒い人の手を掴んで全力でのける。
「何って……セックス?」
黒い人はちょっと小首をかしげて答える。
ぎゃーーーー!!わーーーーー!!!
なにそのちょっと疑問系!?腹立つ!
しない!しないしないしないしないっっ!NO!SEX!
それに
「今の会話からなぜにセ、セックス!?なっ何の繋がりもないだろっ!!」
意味がわからないーーーー!!!
「じゃあ…キス?」
そう言って今度は顔を近づけてくる!!
オレはあわてて両手で黒い人の口元に蓋をする。
「ぎゃああああああああ」
「…何」
黒い人の目が不機嫌にすがめられる…こ、こわ。
というか、いい加減「黒い人」もどうかと思うので…まず名前を聞こうか。うん。
黒い人はしばらくむっつりと黙り込んだ。
ち、沈黙…怖いんですけど。
「……恭弥」
「へ?」
「きょうや。……あなた本当に僕のこと忘れちゃったんだね…」
まあ、いいけど。
少し、いや、かなり不機嫌そうになって黒い人…恭弥…さんはコトを再開した。冷たい大きな手で胸をやんわりと揉まれる。
わわわっちょ!待て待て待て〜い!!!
「…ねえ…なんだか…小さくなったんじゃない?」
「…はぁあああああああああ??」
*゚。+**゚。+**゚。+**゚。+**゚。+**゚。+*
とりあえずここまで。
この先にエロを入れるかどうかで身悶え中。
逃避行
2008.06.18 [Wed] 18:30
寝違えました。
人として駄目な日々が続いています…メロです。
後ろから呼びかけられてもすぐ振り返ることができず、カラダ全部を使ってゆっくりじんわり振り返ります。
そうしたら姉に「なんかこわいっ!」て言われました…。そうですか…切ないです…。
今日は18275な夢を見ました。
*゚。+**゚。+**゚。+**゚。+**゚。+**゚。+*
季節は冬。
場所はなぜか名古屋の大須でした。
ツナは記憶がない女の子で、ここ最近大須にやってきた女の子でした。
そしてそこで日払いのアルバイトをして、なんとか毎日を生活していました。
似たような境遇の家出少女やらと一緒に働いて、特にお家もなく、いつもどこかのお店の片隅で寝泊まりしていました。
前からこんな暮らしをしていた女の子達はすぐにツナ子を優しく仲間に受け入れてくれたし、大須の街の人たちもそんなツナ子達に優しくしてくれました。
仕事は毎日違って、忙しい商店街のお店のお手伝いだったり、客引きだったり、ティッシュくばりだったり、キャンギャルだったり、ときどき嫌だけどキャバ嬢をしたり…。とにかく地元のヤクザさん達が持ってきてくれるお仕事を毎日して、なんとか暮らしている感じでした。
つっくんは持ち前の適応能力をフルに生かして、自分の過去のことは保留にして、とりあえず毎日暮らすことに一生懸命でした。
女の子達のグループに気が弱くていつもみんなにからかわれている女の子がいました。でもツナ子はその子と一番の仲良しで、よく二人で助け合ってお仕事をしていました。
ある日、いつものようにお仕事をしていると(今日は休日なので、観光客相手に忙しい、みたらし団子屋さんのお手伝いです)大きなバイクに乗った、真っ黒なバイクスーツに身を固めた男の人に出会いました。
その男の人は、髪も瞳も真っ黒で、カラスみたいだなぁ…とツナ子は思いました。一緒にいた仲良しの女の子が、あの人かっこいいね、と耳打ちをしてきましたが、特に何も感じませんでした。
その男の人はこっちを見ているようでした…。
ツナ子はその日の夜、いつもの用に仕事を終え、みんなと一緒に今日の寝どこへと向かいました。
その途中、仲良しの女の子に「今日は私のお家に来ない?」と言われて、びっくりしました。「あなたお家あったの??」「うん…今日はだれもいないと思うから…うちで二人で寝よう?」
ツナ子は女の子に誘われるがまま、原付に二人乗りをして彼女の家まで向かいました。
ツナ子はなぜかこの街に土地勘がありました。
彼女の家に着いたときも、ああ、ここは○○町あたりだ…。と思ったりしました。でもツナ子は所詮ツナ子なので、自分がなぜ土地勘があるのか、とかは深く考えませんw
彼女のお家はまっくらなマンションでした。
廊下の電気すらついていないし、窓から漏れる明かりすらありません。
ツナ子は少し変だなーと思いつつも、なんかお化け出そう!こわいなー!の方の気持ちが勝っていました。でも彼女が慣れた様子で中に入っていくので、黙ってついて行きました。
彼女の部屋に案内されると、部屋いっぱいにお布団が敷いてありました。
適当に好きなところで寝てね。
そう言った後、なぜか彼女は部屋を出て行きました。
ツナ子はなんだか落ち着かず、でも疲れていたのでとりあえず横になりました。
しばらくするとたくさんの人の気配がしました。
そして酔っぱらいの男の人たちが部屋に入ってきました。
ツナ子はびっくりして、飛び起きました。
部屋の入り口を見ると、友達の女の子が酔っぱらいの男の人に捕まっていました。「やめてよお父さん!」
ツナ子は状況が良くつかめないながらも、良くない事態が起こっていることを直感して、彼女と酔っぱらいの男達の間に割って入りました。
すると。
突然窓から昼間の真っ黒な男の人が入ってきました。
酔っぱらいの男の人たちを押さえつけ、ツナ子達に逃げるように言いました。
ツナ子は何が何だか解らないままに、それでもなぜか落ち着いていて、彼女の腕を取って逃げ出しました。
一緒に逃げると危ないので、先に彼女をエレベーターに乗せて逃がしました。
自分は階段で逃げようと振り返ると、さっきの酔っぱらいの男達に追いつかれ、囲まれていました。
そうするとまたあの黒づくめの男の人に助けられました。
「どうしてあなたが先に逃げないんだ!あなたを助けにきたっていうのに!!」
腕を捕まれて走りながら男の人に怒られました。ツナ子は、友達が大事だから、と反論するとその男の人は「…あなたはいつもばかみたいにお人好しなんだ!!」と拗ねたように言いました。
二人してマンションから脱出して、ツナ子はバイクの後ろに乗るよう男の人に言われました。
友達を置いていけません。ツナ子はマンションに戻ろうとすると。
マンションが突然爆発しました。
そして燃え上がるマンション。
そこにはまだお友達と、あの怖い酔っぱらいの人たちがいたはずでした。
ツナ子は呆然としました…。
でも頭の隅ではとても冷静でした。
また、自分が関わった所為でこうなったんだ、と思っていました。
振り返ると、黒い男の人は特に何も言わず、バイクの後ろに乗るように示しました。
男の人の冷静さに恐怖を感じながらも、自分もこの男の人と同類だと思いました。
そしてツナ子は、この男の人からも自分は逃げてきたことをなんとなく直感していました。
自分はこの男の人からも、忌まわしい自分となにかのしがらみからも逃げ出して来たんだと思いました。
…だけどやっぱり逃げられないんだなぁ…と諦めながらに思いました。
ツナ子はおとなしくバイクの後ろにまたがりました。
この人が誰だか、どこへ連れて行かれるのか、さっぱり解りませんでしたが、この人といれば、まあとりあえずは大丈夫だと思いました。
「一人だけ逃げようなんて…絶対に許さないんだからね」
黒づくめの男が言いました。
ツナ子はなぜだか、『…この人は相変わらずしようのない人だなぁ』と思っていました。
「…あのオレ、記憶ないんで、お手柔らかにお願いしますね」
「…ずるい!!…やっぱりあなたは全部なかったことにして逃げる気だったんだね!!」あなたは本当に小狡い人だっ!
黒い人はあきれたように言いました。
「絶対絶対逃がさないからね……姉さん」
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ここで目が覚めてしまったのですよ…!!
つかヒバリサンとツナ子は姉弟なの!!???って感じですwww
続きを見せてくれっ!と枕さんにお願いしてみましたが駄目でした。
尻切れトンボでスイマセン…くふ。
そろそろ夏の準備を始めないとデスね!!
片思い同盟@2@閑話
2008.06.01 [Sun] 02:27
「振られた日は焼き肉」 閑話
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「……あの、ヒバリサン」
「何?綱吉…あ、これもう良さそうだよ」
はい。
と、ヒバリサンはキレイな箸さばきで、ひょいひょいと、いいかんじに焼けた肉をオレの取り皿に入れてくれる。
「あ、ありがとうございます!う〜vうっめー!!って違う!」
ここは「振られた日は焼き肉」コミュのオフ会会場。
並盛で一番うまい肉が喰える店「はないちもんめ」
オレ達は今日も肉を喰っている。
今日も。
昨日も。
その前も。
その前の前の日も…。
オレとヒバリサンは、もうずっと!
ここ1週間毎日こうして「はないち」で肉を喰ってる!!
理由は、ヒバリサンがオレに振られたから。
そして。
「振られた日は焼き肉(略して、フラニク)」コミュの鉄の掟が「好きな相手に振られた日は肉を喰うこと」だからだ…。
「フラニク」のコミュメンバーは管理人のヒバリサンと副管理人のオレのたった二人っきり。
そしてヒバリサンはオレに振られる度に「オフ会=焼き肉の会」を開く。
いつのまにかコミュには「メンバーは強制参加。参加しないとかみ殺す」という、恐怖の掟が追加されていて…。
こうして振った人間(オレ)と、振られた人間(ヒバリサン)が毎日顔をつきあわせてもくもくと肉を喰うという、シュールな光景が毎日ここ「はないち」で繰り広げられることになったのだ…。
「あの、オレ、ここ一週間で5キロも太ったんですけど…」
「…そう。成長期なんだね…」
って、おい!
「違いますよ!ヒバリサン!!毎日ここで、あなたと肉を喰ってるせいじゃないですか!!??」
「…そう?僕はちっとも太ってないよ?気のせいじゃない?」
それに。
それに君はこのくらいふっくらしていた方が可愛いよ?
すごく、可愛い。大好き。
ヒバリサンはそう言って、にっこり、幸せそうに笑いながら片手でオレの頬をなでる。
「………ううううう」
正直ヒバリサンには叶わない。
ヒバリサンは、強くて、キレイで、格好良くて。
その上、こんなダメダメのダメツナを「好き」だと言ってくれる…。
ヒバリサンに好意を向けられていることは…そんなに悪くないし、それどころか嬉しいとも思う…けど。
けど困る。
だって。
だって、オレは骸さんという心に決めた人がいるから…。
ヒバリサンの気持ちに答えることはできないし。
どんなに誘われても「デート」はできない…。
それでも、どんなに断ってもヒバリサンはへこたれないのだ。
「…明日の放課後、動物園に行こう。綱吉」
「ダメです」
そうするとすぐに更新されるコミュニティ。
数時間後に「はないち」で開催されるオフ会。一緒に焼き肉を喰う。
「…明日の放課後、図書館に行こう。綱吉」
「…ダメです」
オフ会。
無限ループ!!!!
お陰サマで最近は黒曜ランドに行っている余裕がなくて。
こっちの恋は全く進展なしだ!!!どうしてくれる!!!
ぎりぎりぎりぎり…。
「どうした、ツナ。肉が焦げるぞ」
って気がつくとテーブルにはリボーンがいて。
ビアンキ、ランボ、イーピンまでもが一緒になって肉を喰っていた!
なんじゃ、そりゃ!!!
「赤ん坊、こっちの肉、良さそうだよ…」
「おう、気が利くな雲雀」
ヒバリサンも溶け込んでるーーー!!??
「なあーツナ〜ランボさん明日は遊園地に行きたいぞ〜連れてけ〜!」
またいつものように突然ランボが我が侭を言い出す。
「何言ってんだよ、ランボ!そんなの急に連れて行けるわけないだろ!」
金だってないし!!!
それに明日は貴重な休みなんだから、ランボなんかにかまってられない!
骸さんの所に行きたい!!
なのに!
「…並盛ランドのチケットならすぐに手にはいるよ」
ヒバリサン!!??なに余計な事言っちゃってんの!!!???
「ちょ、ひ、ひばりさん!?」
「わーいわーい遊園地だもんね!!」
はしゃぐランボとイーピンに
「いいわね、リボーン。私たちも久しぶりに遊園地でデートしましょう」
ビアンキまでもが乗り気になっていて。
「さすがだな、雲雀」
リボーン!おまえまで行く満々かよ!!
あーもう!
「わかったよ!行けばいいんだろ!!…スイマセン…ヒバリサン…」
チケット…。
「…気にしなくてもいいよ。僕も一緒に行くから」
「は?」
はぁああああああああ??????
「な、なに言ってるんですか?ヒバリサン」
群れるの嫌いだろ?アンタ!
「…デートはダメでも、子守ならいいでしょ?」
子守だったら、休日に君と一緒に遊園地に行けるんでしょ?
それなら。
多少群れることも厭わないよ。
君が、好きだから。
君と一緒にいられるなら、それで。それだけで、いいから。
「……ヒバリサン」
「雲雀の勝ちだな。明日は雲雀も一緒に遊園地に行くぞ、ツナ」
なんか…リボーンに騙された気がするんだけど…。
だいたいなんで今日に限って「はないち」にリボーン達がいるんだ?とか。
ん?もしかしてヒバリサンに嵌められた…!!??
とはいえ、今頃気がついても後の祭り。
オレは諦めのため息。
「わかったよ!行けばいいんだろ!行けば…」
オレがそう言うと。
ヒバリサンが本当に、本当に幸せそうに笑ったから………。
まぁ、いっか。
それに。
とりあえず明日は。
久しぶりに焼き肉以外の何かが喰える!!!!!!!
*゚。+**゚。+**゚。+**゚。+**゚。+**゚。+*
今のところ、とりあえずここまでです。
「片思い同盟@3」はmixiにアップ後こちらに投下予定です。
@3は「メールと恋」のお話です。
またつっくんとヒバリサンがうだうだしていますw
感想等、ありがとうございます!
楽しみにしていてもらえると思うと続きもはかどりますv
骸さん…あまりでてきませんが、そのうち骸さんと綱吉の二人のうだうだも出てきます。
骸さんと綱吉の恋愛事情…。
映画をすっぽかされた次の日に、つっくんは骸さんをどつきまわして、それなりに立ち直ってスッキリしてるとこを鑑みると、どうやら二人きりの時はそれなりに仲良しさんのようですが…??
お楽しみに、です。
offについてです。
「全国大会R3」ですがメロの方の新刊はありません。また、直参もありません。
家の事情でしばらく活動は自粛することになりました。
夏までにいろいろと落ち着いていたら、また本を出せたらいいなと思っています。
片思い同盟@2-2
2008.05.30 [Fri] 22:22
さっきまで、なんにも怖くなかった。
雨がふって傘がなくたって。
びしょ濡れになったって笑っていられたし。
きっとマフィアに襲撃されたって、立ち向かって行けた。
それは。
今日、骸さんとデートするはずだったからで。
骸さんと一緒にいられるはずだったから……。
あのヒトと一緒にいられれば、それだけでもう幸せだから。
他のどんな嫌なことだって、煩わしいことだって。骸さんと一緒にいられるっていう幸せの前では、なんでもなかったから……。
でも。
もうおしまい。
夢のような魔法の時間は終わって…。
今のオレは、もういつものダメツナ。
だから。
みっともなくひんひん泣いた。
骸さんに振られて、雨にまで降られて。
舞い上がって浮かれていた自分が惨めで、情けなくて。
わんわん泣いた。
もう恥も外聞もどうだっていい。
ダメツナだから。どうだっていい!
「…不細工な顔」
すっと傘を差し出されて。目の前に現れたヒト…。
「骸さん!?」
顔を上げると…
「ひっヒバリサン!!??」
「…南国果実と僕を間違えるなんて…いい度胸してるね?君」
かみ殺す。
「……」
『えー!このタイミングで今この人に会いたくないっしょ、な人ランキング』1位なヒトがいた…。
でも、もうさんざっぱら泣いて、落ち込んで、鼻水たらしてヤサグレモードの今のオレには、怖いモノなしだ!
振られた人間をなめんなよ!(意味不明)
座った目でヒバリサンをにらみつける。
「…何でヒバリサンがこんなとこにいるんですか!」
ずびずび。
ここにいるのは。骸さんじゃなきゃ意味がない。
ヒバリサンは黙って、アイロンのかかった清潔なハンカチをポケットから取り出して。
ばっちいオレの涙と鼻水をぬぐってくれた。
「好きな人に…振られたから」
好きな人をデートに誘おうとして。振られたから。
「だから、腹いせに映画でも見ようかと思って」
はぁ?
なにそれ。
「…今日はこの映画館は試写会で貸しきりですよ。招待券がない人は入れないんです…」
ヒバリサン、チケット持ってるんですか?
オレはいぢわるく聞く。
「持ってないけど」
じゃあ。
じゃあどうやってはいるんですか?
どうやって??
どうにかして。
ああ。
そうだった。
この人はそういう人だったよ!!
オレはなんだかすごーく脱力した。
この人は。
オレが今日骸さんとデートをするってことを知ってて。
その上でここへ来たのだ。
オレが楽しそうに骸さんとデートをしてても。
振られてても。
この人には。
そんなこと関係なくて。
オレに片思いをしていて。
でも振られて。
俺に振られて。
それでも。
オレの傍にいたくて。
オレを見ていたくて。
ここに来たんだ。
そういうひとなんだ…。
ヒバリサンは。
それでも。
いぢわるく笑うんだ。
「振られたの?」
……
「振られたー!!!!!」
盛大に叫んでやった!!
ヒバリサンは嬉しそうに、
「そう…僕たち…仲間だね」
キレイに笑うんだ。
その後ヒバリサンとオレは、試写会を観ることもなく、『はないちもんめ』(並盛で一番高い焼き肉屋)に行った。
そして二人でもくもくと肉を喰った。
山のように肉を喰った。
(もちろんヒバリサンのおごりだ!!)
そしてオレは肉を口に押し込みながら、鼻息荒くヒバリサンに宣言する。
「ヒバリサン」
「…なに」
「振られた日は焼き肉って決まってるんですよ」
映画なんか見に行ってる場合じゃないです。
「…どうして?」
だって!
だって!振られたんですよ!?
だけど、何くそって!これしきって!!
傷ついたココロと想いを掲げて、また明日からこの恋を戦いぬかなきゃならないじゃないですか!
いつか恋人になれるその日まで!
恋人達の聖地、映画館に手を繋いで足を踏み入れられるその日まで!
「だから、焼き肉食べて!!もりもりチカラをつけて明日に備えるんです!!」
オレは、絶対諦めません!!!!!
我ながらいいこと言ったと思う。
そう。絶対に負けるもんか!
明日は黒曜に乗り込んで、骸さんを吊し上げなきゃならない!
オレがどれだけ本気か解らせなきゃならない!
きっと死ぬ気で戦うことになる!
でも絶対負けない!
オレは骸さんと両思いになるんだ!!
「…わかった」
ヒバリサンは特上カルビを10人前追加した。
「じゃあ、僕もたくさん食べて力をつけて。明日からまたがんばらなくちゃ」
オレをガンと見据えてそうのたまった。
いあ。
あなたはがんばらなくていいです…。
そう思ったけど、決心したヒバリサンがなんだか怖かったので。
オレは黙ってご飯と一緒に言葉を飲み込んだ…。
あ。そうだ。
こんな時はアレだ。
「『振られた日は焼き肉』ってコミュでも作りますか」
「…君、ヒマだね」
次の日。
骸さんをさんざん懲らしめた後。
久しぶりにミクシにログインした。
昨日のアレを実行しようかと企んでいる。
一応、似た感じのコミュニティーがないかどうか検索をかけてみたら。
なんと!
『振られた日は焼き肉』
まんまのコミュがあった!!
驚いてそのコミュニティを覗いてみると。
メンバーはただ一人。
管理人は…。
ヒバリサン!!!!!!!!!!!!!
『振られた日は焼き肉コミュ』
管理人 雲雀恭弥
副管理人 沢田綱吉
以上。
現在絶賛メンバー募集中www
*゚。+**゚。+**゚。+**゚。+**゚。+**゚。+*
とりあえずここでひと段落。
まだまだ一方通行??
コレを書いている間、あまりにも焼き肉が食べたくなったのでお友達と食べに行きましたw
次は閑話。
続きはまた明日。
片思い同盟@2-1
2008.05.29 [Thu] 19:49
『振られた日は焼き肉』 (続・片思い同盟)
*゚。+**゚。+**゚。+**゚。+**゚。+**゚。+*
雨が降りそうだなぁ…。
窓の外には、今にも泣き出しそうなグレーの雲が、低く分厚く立ちこめていた。
それでも。
それでも!!!
今日のオレのココロは快晴だった!
だって!!
だってだって!!!
今日は骸さんと二人で映画を見に行くのだ!
初デートなんだ!!!!
一週間前、ずっと見てみたいなぁって思っていた映画の試写会のチケットを母さんから貰った。
商店街の福引きで当てたそうだ。
オレは一も二もなく、チケットを握りしめて速攻で黒曜ランドへ!
そして、いつもよりも根気強く、粘りに粘ってへばりついて。
もう最後なんか泣いてわめいて、死ぬ気丸飲んで炎をちらつかせて脅して!
やっとの事で「…わかりました。行きます…」と(げっそりした顔の)骸さんに言わせて、こぎつけたデートなのだ!!!!(映画に行くだけです!!デートではありません!!って骸さんは言うけれど。映画館って恋人同士が行く所だろ?だからこれは間違いなくデートに決まってる!!)
嬉しくないわけがないよ!!
「…随分とご機嫌だね…綱吉」
一日中、骸さんとの初デートの事を考えて、にこにこ、わくわく、どきどきしていたら。
いつの間にか授業は終わってて。
目の前の席に、こちら向きにヒバリサンが座っててビビった。
「おわ。ヒバリサン!!!」
気がつくと、教室には誰もいなかった…。
…まあ、ヒバリサンが居たら当然か…。
みんな蜘蛛の子を散らすように、ヒバリサンから逃げていったに違いない。
こんな時にでも絶対に綱吉の側を離れない、自称右腕の獄寺くんと山本は今日は学校はお休みだ。
デートを邪魔されたくなかったので、獄寺くんは朝のうちにビアンキで仕留めておいた。(ごめん、獄寺くん…)
山本は野球部の遠征でいない。
でも、オレは肝心のヒバリサン対策を忘れてた…。
もしヒバリサンに、骸さんとデートだってバレたら…絶対に邪魔される!!!
ど、どどど、どうしよう…。
背中にぐっしょりと冷や汗が吹き出した。
「ねえ、綱吉」
ヒバリサンはゆっくりと顔を近づけてくる。
「な、なんでしょう…ヒバリサン…」
オレはゆっくりとのけぞる。
いつもの攻防戦の始まりだ。
「これから、ヒマかい??」
「いえ、ヒマじゃありません」
オレは目をそらす…。
ヒマじゃありません。全くもってヒマじゃありません。めちゃめちゃ忙しいです!!
「どうして?」
「え、どうしてって、えと、その。あー。リ、リボーンと約束がある…から?」
「………」
疑問系のおかしなオレの答えに、ヒバリサンは何も言わずに真っ黒な瞳でオレの顔をなめ回すかのようにじいっと見つめてくる…。
ひいぃぃぃいい。
見てる!!ガン見してる!!!
こえー!!!
どうしよう〜〜〜!!!
心臓がいまにも口から飛び出そうだ!!!
「ふーん。そう。…わかった」
「……え?」
なのに、ヒバリサンは思いの外あっさりと食い下がって。
オレは思わず聞き返してしまった。
「忙しいんだろ?…悪かったね、引き留めたりして」
そうして、ぽかーんとしてるオレを一人教室に残してすたすたと去っていってしまった……。
えええええええええええ?????
なに、なになに?
今日のヒバリサンどうしたの?何があったの??
いつもみたく、しつこく食い下がられて、終いに、言うこと聞かないと「かみ殺すよ」と脅して応接室に閉じこめて、抱きしめたり、キスを迫ったりされるのかと思ってた!!!(綱吉くんも骸さんに似たようなことをしていますよね……)
た、助かった〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!
オレはへなへなと机に突っ伏した。
神サマはオレを見放さなかった!!!!
今日はツイてる!ダメダメじゃない!!
無宗教のオレは本当にいるかどうかも解らないし、普段とりたてて信じてもいない神様に適当に感謝しておく。
ハレルヤ(なんか違う??)
ふっと時計を見るといつのまにかもう4時を回っていた。
試写会は6時からで。
場所は『並盛シネマ』
家から歩いて15分の所にある。
待ち合わせ時間は5時、映画館の前。
映画館の前で待ち合わせだなんて…ますますデートのようだ!
というかデートだ〜〜〜!!!
頬が赤くなり、胸が弾んだ!
あわてる必要はないけれど、早く待ち合わせの場所に行きたい。
行って骸さんを待って、このどきどきをもっとたくさん味わいたい!!!
「お待たせしました」
と、やってくるであろう骸さんをたくさん見つめたい。
待っていたい!!
居ても立っても居られなくて、オレは鞄を掴んで教室を飛び出た。
このまま直接待ち合わせ場所に行くつもりだ。
制服マニアの骸さんのことだから、きっとこのまま制服で行った方が喜ぶよね?と勝手に思う。
胸のどきどきが止まらなかった。
この一週間、今日という日が楽しみすぎてろくに眠れなかったくらいだ!
だって骸さんが好きだから。
本当に、本当に骸さんがすきで。大好きで。
…今はまだ片思いだけど。
それでも今日はデートしてもらえる!!!
本当に、本当に嬉しかった。心の底から幸せだった…。
だけど。
約束の時間を過ぎても、骸さんは現れなかった…。
それでもオレは、きっと少し遅れているだけ。すぐに来る。
骸さんは来る。来てくれる。
そう信じて待っていた…。
待っているのは別に辛くなかった。
本当に待つはつらくない。
その分骸さんのことを考えていられるから…。
それでも。
試写会が始まる時間になっても、骸さんは現れなかった。
たくさんの試写会の招待客であふれかえっていた映画館前も、もうオレしか居なかった。
いつのまにか雨まで降り始めていて。
「…やっぱり雨になった」
傘なんかもってるわけない。ダメツナだもん。
*゚。+**゚。+**゚。+**゚。+**゚。+**゚。+*
続きはまた明日…
とりあえずあと2話
片思い同盟@1
2008.05.29 [Thu] 01:48
ここは並盛中学、屋上。
普段は山本と獄寺くんと一緒にお昼ご飯を食べているところ。
だけど今は授業中だから一人(………じゃないんだけど)
ひなたぼっこ。お昼寝。
あーお日様あったかい…。
「あーねえ。あったかいね〜綱吉」
「…あーオレはちょっと暑いですかね〜ヒバリサン」
ひっつくのやめてくださーい。
あ、ちょ、どさくさに紛れて抱きしめちゃうのもナシですよ〜。
「いいじゃない、減るモノじゃないし」
あー。
まあ、減らないッちゃー減らないですねー。
でもね、オレ好きな人いるし。
一応貞操観念もあるので。
…これ以上は絶対ダメですよ。
いろいろと言うものの。
特に抵抗はしない。
するとオレのHPが減るし、いろいろとめどいので。
基本的にいつもヒバリサンのなすがまま。
ごろごろ。
ごろんごろん。
だる〜ん。
頭の上には。
蒼い蒼〜い空。
あの人の左目のイロ。キレイな色。だいすきな色。
「あ、ヒバリサン」
「…なに」
「オレ、最近ミクで『現在片思い中』っていうコミュニティ作ったんですよ」
片思いのいろいろをみんなで語り合ったり、アドバイスし合ったりするんです。
そして、両思いになれた暁にはみんなに祝福されながらコミュを卒業するんですよ!
素敵でしょ?
良かったらはいってくれませんかー。
「…なに、それ。君ヒマだね」
「えへへ。まぁ、ヒバリサンも現在絶賛片思い中なんだし。入ってくださいよー」
「…僕に群れろっていうの?」
僕はどこのコミュニティにも所属しないし、群れるつもりもないよ。
(つか、ヒバリサンをミクシで見つけたときにはマジでびびった。群れるのが嫌いなヒバリサンがミクシー!!??ありえねー!偽物だろ?…と思ったのだけれど。マジでホンモノだった。もちろんマイミクは草壁さんだけだった!!オレは爆笑しながら速攻マイミク申請したwww)
それに。
「それに僕が絶賛片思い中なのは君のせいじゃない」
ツンっと不機嫌そうにそっぽを向くヒバリサン。
君があのクフフのパイナップルばっかり追いかけてて。
ちっとも僕に振り向いてくれないせいじゃない!
あ!!
ちょ、ちょと!抱きしめてる腕がぎりぎりと締め上げてきてますよっ!!
ぎ、ギブギブ!!
「…ちなみに…僕がそのコミュに入ったら…」
「永遠に卒業できないですねw」
かみ殺すよ?
ひいいいいいい!!
ヒバリサンはカミコロス代わりに更にぎゅうぎゅうと抱きしめてくる。
まるで溺れる人が助けを求めるようにしがみついてきているみたいだ。
「…君だって卒業できないくせに」
「あ、酷い!ヒバリサン」
うあー。オレ、涙目。
ヒバリサンはそんなオレの頬にそっと自分の頬をすりあわせる。
オレを好きなヒバリサン。
オレに片思いのヒバリサン。
「…やめなよ、片思いなんて」
もう、やめなよ。そんな不毛な行為。
…僕も、止めたい。綱吉。
ヒバリサンの頬は、暑くて少し汗ばんでた。
あのヒトが好きなオレ。
あのヒトに片思いのオレ。
…オレだって止めたいですよ、ヒバリサン。
こんな。
こんな馬鹿げた片恋。誰が好きこのんでするものか。
追いかけても追いかけても。あの人はちっとも振り向いてくれやしない!
スキなのはオレばっかで。
オレが追いかけるのを止めたら、速攻終わってしまうであろう脆くはかない関係でしかなくて…。
それに必死にすがって、しがみついて。
正直こんなのやってられない!
辛い辛い辛い!!!
気持ちをもてあまして。どうしようもなくて。
コミュなんか作って、似たような境遇の人たちを集めて自分をなぐさめて!
こんな恋はうんざりだ!
なのに。
なのに止められない。
オレも、ヒバリサンも。
恋をすることを止められないんだ…。
「なんで、オレヒバリサンを好きにならなかったんだろ」
ホント。ホントに。
「…ホントばかだね、綱吉」
背中にはヒバリサンの熱がある。
こんなにもオレを求めていてくれる人の熱が、こんなにも近くにあって。
この人にココロを奪われればよかった。
この人に恋をすれば良かった。
そうしたら二人手と手をとってコミュニティ卒業だ!
なのに。
やっぱりどうしてもオレはこの人じゃない人が好きで…。
ヒバリサンも、どうしてもオレが好きなんだ。
仕方ない。
「やっぱり…コミュニティ入ろうかな」
「え、マジですか!?」
オレはぎょっとして振り向いた。
ヒバリサンはにやにやしていた。凶悪な顔だ…。
「うん。なんか祝福されてコミュを卒業してみたくなった」
本気で。
……え。マジですか…。
「本気だよ、綱吉」
本気で好きだよ。
だからこの恋を、勝ち取りに行くよ。
ヒバリサンは手強い獲物を前にしたときのように、獰猛な笑みを浮かべていて。きらきらと瞳が踊っていた。
ああ、この顔。好きだなぁ。
…あのヒトもときどきこんな顔をするんだよなぁ。
「…オレだって。オレだって諦めませんよう!本気で卒業目指してますから…一応…」
漆黒の瞳を正面から見つめ返す。
諦めないとは言ったモノの、語尾が弱気なのは…オレの仕様です…。
でもオレだって幸せになりたい。
あの人を好きな気持ちだけは…負けないつもり。
「…ふう〜ん?じゃあ、ここで僕にキスしなよ。」
「はぁ?」
そうすれば今すぐめでたく卒業できるじゃない。
ほら。
と、ヒバリサンがぐいぐい顔を近づけてくる。
「や、ちょ、違う!オレは骸さんと両思いになるんです!!!!」
うるさいよ。
あいつの名前呼ばないでくれる?
かみ殺すよ。
「ぎゃー」
いいからキスしなよ。
しませんってば!
僕を好きになりなよ。
オレは骸さんが好きなんですっっ!!
そうやって俺達はじゃれ合いながら。
本当は途方もなく切ない「片思い」という気持ちだけを共有して。
交わりあわないココロとカラダを抱きしめあって。
しばらく二人、午後の屋上で恋に遭難していた。
*゚。+**゚。+**゚。+**゚。+**゚。+**゚。+*
ミクシに挙げた、絶賛片思い中の二人のぐだぐだ。
骸←綱吉←ヒバリサン
もう、結構せっぱ詰まってる二人。
でも身動きが取れないから慰め合う変な二人。
思いは一方通行のまま。
今のところあともう一つお話があります。
69←27←18
といいつつ、これは1827になるお話なんだなぁって思っています。
ラブフルつなの骸×つなとはまた別のお話。
でもまだ当分一方通行。
続きはまた後日…
kissの日
2008.05.23 [Fri] 21:11
骸さんが好きすぎて、さんざっぱら追いかけ回して、押し倒して。
骸さんに
「綱吉くん、お願いだから帰ってください…ていうか、帰れ!!」
って、軽くキレられて。
それでも「スキスキ!好きになって!」
ってすがりついて離れない!!!
終いに骸さんを軽く鬱まで追い込んで
「…僕も綱吉くんが好きですよ…(だから帰って!お願い!!)」
って言わせる。
そんなラブフルな綱吉くんと骸のお話。
*゚。+**゚。+**゚。+**゚。+**゚。+**゚。+*
今日も黒曜ヘルシーランドには綱吉が来ている。
もう最近では珍しいことでもないので、柿本も犬もすっかりなれてしまった。
それに綱吉はいつもにこにこ可愛らしく、柿本や犬にも笑顔で挨拶。わざわざ「二人へだよ」と、おみやげを持ってくることもしばしばで。(綱吉からしてみれば「将を射んと欲すれば先ず馬を射よ」な訳なのだが…w)
今では綱吉が来ると、綱吉の好きなポテチ(コンソメ味)とコーラを出してもてなしてやるくらい仲良しだ。
「骸さん!骸!むくろ〜!!!」
「…聞こえてますよ…なんですかボンゴレ…」(うんざり)
そして(綱吉の思惑通り)柿本と犬に気を利かされて今は部屋に骸と二人っきり。
綱吉は思う存分骸にひっついて甘えている。(骸:ひいいいぃいいい!離れなさい!!ボンゴレ!!)
「骸さん、今日が何の日か知ってる??」
「はぁ…な、何の日でしょう?(なんだか嫌な予感…)」
「知らないの??」
じゃあ、オレが教えてあげようか?
にこにこと満面の笑みですり寄ってくる綱吉。
「うっ!え、遠慮しておきます…そ、それ以上近寄らないでもらえますか!ボンゴレ!!」
「だめだよ?近寄らないと教えてあげられないんだもん…ね、目を閉じて、骸…」
なんだか頬を染めて可愛らしく甘えた顔が僕の方に近寄って来ていますが…って!いったい僕は今何て考えた??ボンゴレが「可愛らしく」ですか!?
ぎゃあ!!だんだんボンゴレに毒されてきている!!
って…
「ちゅv」
ぎゃあああああああ!
気がつけばボンゴレのさくらんぼの唇が(←もう確実に洗脳済みw)僕の唇に…ふれ、触れてるではありませんか!!!!
そして、そっと離れる唇。
「骸さん、今日は『キスの日』なんだよ」
だからキスしちゃったvえへへ
ふわふわ嬉しそうに笑うボンゴレを前に呆然とする骸…。
な。
「なにが『キスの日』かーーーー!!!!帰れ!今すぐ廻れ!ボンゴレ!!!」
真っ赤になって盛大に照れながら(←本人は自覚なし。真剣に怒ってるつもりw)わめき散らす骸に、柿本も犬も
「骸さま(さん)…落ちたな」
とココロの中で思ったとか、思わなかったとか…w
綱吉が帰った後
「骸さま、そんなにボンゴレがお嫌でしたら国外逃亡でもしますか?」
パスポートをそっと差し出す柿本。
「な、こ、この僕が敵前逃亡などできるわけがないでしょう!」
「ですが、しばらく身を隠しておけばボンゴレもそのうち骸さまの事を忘れて他の相手に乗り換えるかもしれませんよ?」
「な!!なんですって!!ゆ、許しませんよ!そんなこと!!!」
「む、骸サマ??」
「ボ、ボンゴレが僕以外の人間を追いかけるなんて!ましてハグしたり甘えたり、あげく、き、ききき、キスなんて!!!!許せません!って違う僕は何を言ってるんだ!!そ、そうだ。ボンゴレをのさばらせてはいけない!そうです!!その通りです!!ボンゴレは僕が責任を持って乗っ取り必ず更正させます!それがこの世界の、ひいてはマフィア壊滅の野望のためです!!!」
はぁはぁ。
もはや自分が何を口走っているのか、全く持って解っていない恋に溺れる男、骸www
柿本はそっと涙をぬぐった。
*゚。+**゚。+**゚。+**゚。+**゚。+**゚。+*
絵の更新はお仕事が終わってから。
アンケのヒバツナの勢いに驚きましたw
もうすぐ
「子ツナ(527)」の日が来るZE!!!!
総員配置につけ!!!www
始まりは嘘から。
2008.04.11 [Fri] 08:10
「ご、獄寺くん!」
「?どうしました十代目??」
今日はエープリルフール。
リボーンから、守護者全員をだましてこい、と命令されている。
ボスたるもの、守護者ですらも欺せてこそなんぼのもんだ。というのだ。(意味がよく分からない…)
でも逆らうとアレなので、仕方なく従うものの…どうしたもんだろう。だいたい、どうやってだませばいいの?どうしようどうしよう…と思っていたら、獄寺くんが家に迎えに来た。
とにかく俺は、よしっと決意をして獄寺くんに声をかけた…ものの。
…頭が真っ白だ。
嘘って、だますってなんだよ!!
善良な俺の頭にはそうかんたんに人を騙すようなことなんて浮かんでこないよ。
「だ、大丈夫ですか?十代目!!??ご気分が優れないんですか??」
わーーーっとパニックになってると獄寺くんが不安そうにのぞき込んでくる。
か、顔近いって!獄寺くん!
「ち、ちがう、よ。大丈夫何でもないよ…」
でも獄寺くんってすごい…何度見ても綺麗な顔をしてて。
こんなにも間近で見るとその威力は何倍もで。
「…俺…」
なんだか頭に血が上って、変になってくる…。
「す…好き…かも…」
獄寺くんの顔…すっごく好きだなぁ…。俺って面食いなのかも…。
そんなことを考えてたら、自分が何を口走っていたのか気がつかなかった。
ただ目の前の獄寺くんの顔がみるみる赤くなって。
「お、俺も好きです!いや、むしろ愛しています!!十代目!」
がばりと抱きつかれる!
うぎゃあ!!
「ちょ、ご、ごきゅでらくん!!??」
なにがどうなってるの??びっくりしすぎてろれつがまわんないよ!
「十代目!!この獄寺、貴方の告白はしっかりと受け止めました!今日から俺は貴方の右腕兼恋人です!!」
「は、ほえ!!??」
ちょ、なに?どうして??いつのまにそういうことになってんの?
「ご心配はいりません。どちらもきちんとお務めしてみせますから!!」
と、さらにぎゅうぎゅう抱きしめられる。
ぐえ。苦しいよ、獄寺くん!!
「俺…すごく幸せです…十代目」
ああ。それにしても。獄寺くんはとても綺麗な顔で。なんだかすごくすごく幸せそうに可愛く言われて。
「あ…えと。うん。よかったね」
思わず獄寺くんの頭をいいこいいこ、となでてしまっていた。…あれ。いいのかな、コレで。
「よくやったな、ツナ」
これで一人目はクリアだ。
気がつけば向かいの家の塀の上にリボーンがいて。ほくそ笑んでる。
え。騙す?
…まじで??
一人目成功って。コレでいい訳?
つか、なんか取り返しがつかないことになってる気がするんですけど…。(俺いつのまにか獄寺くんの恋人になってるし)マジで。
でも。目の前の獄寺くんがすごくすごく幸せそうなので。
うん。まあ、いっかと思ってしまった。(これは大きな間違いだったとアトで気がつくんだけど)
あ。でも。
どのタイミングで獄寺くんに嘘って言えばいいの?
つか。
あと5人。どうすればいいの!!???
ごきゅつなのネーム発見。