胸が垂れる原因とは、、、

December 19 [Wed], 2012, 0:45
私は実際この時ほど、ホームズが落胆している様子を、そうたびたび見たことはない。彼は町から以来と云うものは、全く不安に塞されたままで、ただ凝と朝刊に、不安な目を向けているだけであった。そして結局、最も悪い結果の予想が、俄然はっきりしてしまってからは、彼はもう救うべからざる憂欝に陥ってしまったのであった。彼は坐席に凭れて、沈思のために全く茫然自失の容子であった。しかしもちろん我々の馬車の両側には、とても興味ある眺望があったのであった。すなわち我々の馬車の両側には、英国の特有の田園が展開し、方々に散在している田舎家は、今日の殷盛な人口を思わせ、またあっちにもこっちにも、大きな四角な塔の教会が、平原の地平線の上に屹立し、緑の濃い風景、――と、昔の東部アングリアの、光栄と殷盛を想わしめるものであった。その中に遂に、菫色の独逸海の海面が、ノーフォークの海岸の緑の縁を越して現われた。それから馭者は、茂った樹木の間からそびえ立っている煉瓦と木材の破風を、鞭で指しながら「あれがリドリング村です」と云った。
 私たちが玄関の戸口に乗りつけると、その前面は、テニスコートの横であったが、黒い戸の建物と、台の上に乗っている日時計が目に止まった。これ等については私たちは、もちろん不思議な連想を持っているのである。
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