『卒業』読みました
2008.03.04 [Tue] 11:59

そのタイトルのとおり、何かからの卒業をテーマとした4つの短編からなる作品です。 4作とも、最後の最後、あと1ページや2ページというところで、泣かされました。 それは、悲しいからではなく、何かあたたかさが満ちてきたからです。 良かったね、ほんとに良かったね。 そうやって登場人物に、最後には心の中でそっと語りかけたくなる、 そんな作品集です。 「卒業」というのは、 切ないけれど、辛いことだけれど、 でもそれに向き合うことができたなら、とても前向きなことなんだ。 そんなふうに、この作品を読んで、思うことができました。
 

『GO』読みました
2008.03.04 [Tue] 11:56

金城一紀氏による直木賞受賞作。 主人公である在日朝鮮人と日本人少女の「青春恋愛小説」である。 「差別」というテーマが常に付きまとうものの、暗鬱な悲壮感は感じられない。 逆にそれを跳ね返すほどの主人公のエネルギーが溢れ出している。 その主人公も博学で、セリフの一つ一つはとても面白い。 さらに主人公の友達や母親といった登場人物達も生き生きとしていて気持ちよい。 だからテーマにも関わらず、全体的にとても明るく伸び伸びとした印象を受けるのだろう。 名脇役は主人公の父親。 元ボクサーで、博学で、スペイン人になりたかった父親は言う。 「俺は朝鮮人でも、日本人でもない、ただの根無し草だ」 セリフとしては非常に強がった、突っ張った開き直りのようなものを感じる。 しかしこれは、こういう生き方をせざるを得なかった者の、悲哀の叫びなのだろう。 だが悲観に陥ることの無いところが、いかにも主人公の父親らしい。 また、映画や小説、音楽の引用が豊富なところも良かった。 とにかく、あまりテーマを深く重く捉え過ぎずに、純粋に青春恋愛小説だと思って楽しむ方がいい。
 

『フライ,ダディ,フライ』読みました
2008.03.04 [Tue] 11:52

どこにでもいるような仕事一筋のサラリーマンの日常がある日踏みにじられた。彼の愛する娘が見るも無残なほどに殴られたのである。  サラリーマンは愛する娘を救うために仕事を放りだす。そして、ひょんなことから、娘を痛め付けた男子高校生へ復讐をするためにトレーニングを開始することになる。  それをサポートするのが在日の朴舜臣を始めとしたおちこぼれ高校生グループ。  彼らの力を借りながらも、サラリーマンは自分の力で飛ぶことができるのか…  本書は第123回直木賞を受賞し、受賞作品の中で歴代2位の売り上げを記録したデビュー作『GO』以来、第2作目の長編です。  私は本書を読んで『GO』と同様に物語の幹が極太の印象を受けました。情景描写や心理描写をもっと膨らませることができるのですが、そういうことをせずに、あえて物語の幹だけを綴っている印象です。  しかし、それで物足りなく感じるどころか、余分なところがないため、かえってストレートに自分の中に入ってくるとさえ思えてきます。  読み始めると、どっぷりと『FLY,DADDY,FLY』の世界に入り込んで、読破後に痛快&爽快な気持ちを味わえること請け合いです。  ソレデハ…
 

『SPEED 』読みました
2008.03.04 [Tue] 11:49

いつか、おまえのジュテ(跳躍)を見せてくれよ 憧れの家庭教師が自殺?納得できない主人公、岡本佳奈子はその真相を探ろうとする そしてその帰り道、佳奈子は何者かに襲われてしまった。そこに現れた救世主 彼らと一緒に憎むべき敵の野望を打ち砕け ザ・ゾンビーズシリーズの三作目 初女性主人公。今回はレヴォリューションNo3に収録されている、聖和学園祭襲撃事件の後という少し特殊な時期 彼らは壊れた世界を直そうと佳奈子の手伝いをするわけですが…… この話はゾンビーズ全員の話って感じですね フライダディフライを読んだあとでは舜臣に眼がいってしまいますが あとアギーが少し多い感じ。前作を読んでいるとニヤリとする小ネタがいろいろあります 何が正しいか、自分の眼で見て、頭で確かめ、そして自分が納得するものを信じる 簡単なようで難しいことです。そんな事を考えさせられる話です
 

『レヴォリューション No.3 』読みました
2008.03.04 [Tue] 11:47

君たち、世界を変えたみたくはないか?           OK、とりあえず やってみますか 僕たちの武器は Money Penis 頭脳 上腕二頭筋 そして努力 新宿区区内、有名進学校の中に一つだけ存在しているオチコボレ高校。いわば陸の孤島。そこに通っている主人公南方。南方熊楠と同じ南方。学年は3年 彼らは同じ高校に通う仲間と、遺伝子政略に風穴を開ける為に『ザ・ゾンビーズ』を結成する。つまり頭の良い女子を彼女にする為に 舜臣、アギー、萱野、ヒロシ、山下 彼らが織り成す物語。この本を読んだ後貴方は何かを感じるハズ 最後に。これは3部構成です 本編『レヴォリューションNo3』 その後日談『ラン・ボーイズ・ラン』 彼らが活躍する過去の話『異教徒達の踊り』 どれもおもしろいです。彼らが作る彼らの世界を、どうか貴方の眼でお確かめください