【日本版コラム】ハイチのショーン・ペン、雨期を前に窮地を脱せるか 

April 16 [Fri], 2010, 11:27
 今年1月に大地震が発生し、甚大な被害を受けたカリブ海の島国ハイチ。3カ月以上たったいまも被災者はテント生活を続けている。先月から今月にか けてハイチ支援に参加したWSJ日本版コラムニスト津山恵子氏による現地リポート第2弾。

 ハイチの首都ポルト・オ・プランスは、さながら非政府組織(NGO)の展示会のようになっている。ありとあらゆるNGOが世界から集中し、大地震のためにすべてを取り上げられた避難民を救援している。そこで、同性愛者の人権運動家を描いた「ミルク」でアカデミー賞を受賞したショーン・ペンに遭遇した。

 ポルト・オ・プランスの郊外ペティションビルは、もともと大使館や外交官の家が集中する高級住宅地。ダウンタウンに比べて、地震の被害は軽く、輸入物の食品を売るスーパーマーケットやしゃれたレストランが立ち並ぶ。3月29日、そこのゴルフ場を本拠地にするJPHROというNGOを訪ねた。

 ハイチ人の警備と米陸軍の厳重なガードをくぐりぬけて、ゴルフ場の中に入る。米陸軍兵士に「なんでここにいるの?」と聞くと、「命令されたからです」という答え。瀟洒(しょうしゃ)なゴルフ場ゲストハウスまで歩き、その前にある、巨大テントの中に入ると、私たち一行の横を通ったのは、迷彩服のズボンに、真っ赤に日に焼けたショーン・ペンだった。「ハロー」。ペンが私たちのカメラを嫌ったのか、ほどなくテントの外に出された。

 JPHROは「Jenkins-Penn Haitian Relief Organization」の略。ペンは大地震の直後にハイチ入りし、ゴルフ場を抑え、緑の芝生を約1万個のテントがひしめく避難民村に変えた。避難民の数は5万人という。資金は彼とジェンキンスという人物が出した。現在、多くのボランティアや医療関係者を抱え、避難民の生活を支援している。

 テント村があるゴルフコースに向かう途中、巨大な迷彩色のテントがあり、「歯科」「クリニック」という看板が立っていて、資金の豊かさをうかがわせる。

 テント村入口で警備している陸軍オフィサーには、ガイドなしに奥まで入らないように言われた。ほどなく、9歳という男の子が交渉に来た。

 「ガイドが必要でしょ」「いらない」「通訳がいるでしょ」「今、君とはフランス語が通じるからいらない」「僕の家に案内したい」「遠くに行く時間はないから」。この子が去ると、さらに年上の子が交渉に来た。ガイドをした後、「お金」というに決まっている。固辞していると、やせた幼い女の子が来て、クレオール語で「お腹がすいた」と言う。ほかの子が来て見上げながら「お金」。何かものを出せば、大混乱になるのは目にみえていた。案の定、連れの一人がガムをポケットから出して、押し倒されそうになった。

 現地で世話になった通訳のアンドレによると、ペンは今、超多忙だ。実は、善意と資金力で手に入れたゴルフ場は、これから始まる雨期に土砂崩れが起きる可能性が指摘されている。ゴルフコースはすり鉢状で、土砂崩れが起きなくても、少しの雨で、テントの中が洪水状態になるのは目に見えている。

 アンドレからの報告によると、4月9、10日の両日、ハイチ閣僚とプレバル大統領がペンを訪問し、20キロ北にある場所にテント村の「大移動」を申し入れ、土砂崩れの危険性が指摘されている場所にいた避難民が2回に分かれ、移動した。

 クリスチャン・サイエンス・モニターによると、ペンは無線機を片手に動き回り、通訳を通して、移動を嫌がる子供を説得したりしている。

 一行の仲間でハーバード大ビジネスシステムズ・アナリストのイヴェット・アセヴェドは、NGO間のつなぎ役になるという目的で一緒に来た。ペンを見た翌日、彼女は何と、JPHROからクレヨンとフルーツ皿、ジャガイモをごっそりもらってきた。すぐに私設孤児院に渡した。

 「あまっていたから」「あまっていたって、どういうこと?」「JPHROでは1万個ないと平等じゃないから配れないものがたくさんあるの」「えー?!」

 その翌日、イヴェットはまたどこからか、飲み水を3000ガロン(約11.4キロリットル)もらってきた。これは、ベルギー領事館が敷地内で養っている孤児に持っていったが、運ぶトラックを見つけるのに苦労した。

 ハイチ大地震からもう3カ月。しかし、ペンの苦闘と、イヴェットのお手柄をみると、まだまだハイチは混沌としていて、それがいつ終わるのか予想もつかない。今週から、ハイチには雨が降り始める。

津山氏のハイチ・リポート第1回はこちら>>

*****************

津山恵子(つやま・けいこ) フリージャーナリスト

東京生まれ。共同通信社経済部記者として、通信、ハイテク、メディア業界を中心に取材。2003年、ビジネスニュース特派員として、ニューヨーク勤務。 06年、ニューヨークを拠点にフリーランスに転向。08年米大統領選挙で、オバマ大統領候補を予備選挙から大統領就任まで取材し、AERAに執筆した。米 国の経済、政治について「AERA」「週刊ダイヤモンド」「文藝春秋」などに執筆。著書に「カナダ・デジタル不思議大国の秘密」(現代書館、カナダ首相出 版賞審査員特別賞受賞)など。

津山氏のコラム「ワシントン雑記帳」はこちら>>

【4月15日11時57分配信 ウォール・ストリート・ジャーナル
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100415-00000005-wsj-int

アップル、Core i5/i7を搭載した「MacBook Pro」を発売 

April 16 [Fri], 2010, 10:55
 アップルは2010年4月13日、ノートパソコン「MacBook Pro」シリーズを一新した。15インチと17インチモデルには、インテルの最新CPUであるCore i5およびCore i7を搭載し、13インチモデルには従来機種より最大80%速いNVIDIAのGeForce 320Mを採用した。価格は最大3万円ほど値下げした。

【詳細画像または表】

 約10カ月ぶりのアップデートの見どころは、新CPUと新グラフィックスを採用してよりパフォーマンスを高めたこと。携帯性を重視する13インチモデルは、パフォーマンスを高めながら、バッテリー駆動時間を約3時間伸ばしたのも特徴だ。新CPUを採用した15インチと17インチモデルは、システム全体で従来機種より最大50%パフォーマンスがアップしている。

 15インチと17インチモデルはインテルのプロセッサー内蔵グラフィックスであるIntel HD GraphicsとNVIDIAのGeForce 330Mを自動で切り替える機能を搭載した。従来機種でもグラフィックスの切り替え機能はあったが、いちいち設定を変えなければならなず、面倒だった。新モデルでは、Open CLやCore Animationなどを利用するアプリケーションが起動すると、自動で描画性能の高いGeForce 330Mに切り替わる。アプリケーションが終了すると消費電力の低いIntel HD Graphicsに切り替わる。常時、GeForce 330Mで動作させることも可能だ。

 15インチモデルはBTOのオプションに1680×1050ドットの高解像度ディスプレイを追加。光沢と非光沢の2種類から選べる。17インチモデルはCore i7 2.66GHzなどが選択可能だ。

 13インチを含む今回の新モデルでは、同社の多機能携帯電話「iPhone」などに採用されるモーメンタム(慣性)スクロールをサポートした。マルチタッチトラックパッドを2本指で滑らせると、直感的にスクロールできる。

 ボディーデザインなどは従来機種と変わっていない。バッテリー容量なども従来モデルと同様だという。

(文/三浦善弘=日経トレンディネット)


【4月15日7時34分配信 nikkei TRENDYnet
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100415-00000002-nkbp_tren-ind

ミニスカ姿の美人女子アナユニット「ピンポン7」が再結成! 会見動画が公開に 

April 16 [Fri], 2010, 9:50
 5月23日にモスクワで開幕する「世界卓球2010」に向け、テレビ東京の女子アナ7人による世界卓球応援ユニット「ピンポン7」が再結成された。

他の写真を見る
 
 昨年横浜で行われた「世界卓球2009」の際に結成され、ミニスカ衣装が話題となった「ピンポン7」。今回も、真っ赤なミニスカにノースリーブというセクシーな衣装での登場となった。
 
 YouTubeのテレビ東京公式チャンネルでは、13日に行われた再結成会見の様子を見ることができる。会見では、リーダーの大橋未歩アナが「後輩から『スカート短くないですか?』と文句を言われた」などの裏話を暴露しつつ、それぞれが意気込みなどを語っている。

【4月15日20時53分配信 RBB TODAY
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100415-00000031-rbb-ent

イ・スファンが日本シュートボクシング大会で白星 

April 16 [Fri], 2010, 9:19
【ソウル12日聯合ニュース】総合格闘家のイ・スファンが11日に東京・後楽園ホールで開催されたシュートボクシング協会(SB)シュートボクシング25周年記念シリーズ開幕戦「維新−ISHIN−其の弐」に出場し、前SB日本スーパーウェルター級王者・金井健治に勝利した。イは3度のダウンを奪い、1ラウンド2分05秒でTKO勝ちした。

【4月12日11時26分配信 聯合ニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100412-00000011-yonh-spo

松井に優勝リング授与「ヤンキースファンは松井の役割を理解」−米国 

April 16 [Fri], 2010, 8:49
 米大リーグ、エンゼルスに移籍した松井秀喜外野手(35)が13日(現地時間)、7年間在籍したヤンキースとの初対戦前に行われた、ワールドシリーズ優勝リングの授与式に参加した。松井選手が昨年のワールドシリーズ制覇を記念したリングを受け取ると、約4万9000人の観衆から大歓声が上がった。

 試合前の会見では、ヤンキースファンからの反応に不安を感じていた松井選手だったが、盛大な拍手と惜しみない声援に迎えられた。

 米国の地元メディアは、この話題をトップニュースとして扱っている。超満員の観衆が、ニューヨークに帰ってきたヒーロー松井を大きな歓声で迎え、敬意を払った。野球の真髄が分かっているヤンキースファンにとっても、松井選手のような優秀な選手であれば、どのチームのユニフォームを着ていても関係ないと伝えた。

 またニューヨーク・デイリー・ニュース紙は、エンゼルスのマイク・ソーシア監督が「ニューヨークのファンは、チームにとって、松井の存在がどんなに意味があったかが分かっている。松井に対する彼らの歓待の仕方は最高にしゃれていた」というコメントを紹介。

 松井選手は「一生忘れられない瞬間になるだろう」と温かい応援に感謝した。(編集担当:桐山真帆子・山口幸治)

【4月15日11時42分配信 サーチナ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100415-00000032-scn-spo

NTT Com、企業向けオンラインストレージサービスに「ワンタイム受信機能」を追加 

April 16 [Fri], 2010, 8:18
NTT コミュニケーションズ(NTT Com)は2010年4月15日、企業向けオンラインストレージサービス「ShareStage ASP サービス」に標準で、不特定の相手から大容量のファイルを受信できる「ワンタイム受信機能」を追加した。

ShareStage ASP サービスではこれまで、企業外の取引先などにファイルを送信できたが、ファイル受信には ID を配布する必要があり、リアルタイムのセキュアな情報共有が難しかった。

今回、ShareStage ASP サービスの利便性向上のため、ID を相手に配布しなくてもファイルを受信できるワンタイム受信機能を開始した。

ワンタイム受信機能では、ユーザーがファイルを受信したい相手のメールアドレスを指定するだけで、大容量ファイルを受信できるようになる。

また、受信できる期間の設定や複数の大容量ファイルの一括受信の機能も利用できる。

相手と取り交わした合言葉/パスワードによりファイルを受信、サーバー上のファイルは自動的に暗号化され、指定期間が過ぎると自動的に削除される。

【4月15日17時31分配信 japan.internet.com
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100415-00000033-inet-secu

サイボウズ、Windows phone向けアプリとBlackBerry向けシンクソフトをリリース 

April 16 [Fri], 2010, 7:49
 サイボウズは4月15日、同社のグループウェア「サイボウズ ガルーン 2」をスマートフォンで利用可能にする2つの製品をリリースした。

 1つはWindows phone向けシンクアプリケーションの「サイボウズモバイル KUNAI for Windows phone」。Windows phoneにインストールすることでサイボウズのデータを自動でシンクできるようになり、スケジュールやワークフロー、社内メール、Eメール、アドレス帳の確認や各アプリの添付ファイルの閲覧が可能になる。

 AXSEEDの統合管理ソフトウェア「SPPM」の搭載によりセキュリティ面を強化。端末搭載機能の制限やセキュリティ・ポリシーの管理、アプリケーションの起動制限、パスワード利用の義務化、緊急時のデータ消去などにも対応した。

 対応OSのバージョンはWindows Mobile 6.1 ProfessionalとWindows Mobile 6.5 Professional。推奨機種はauの「E30HT」、イー・モバイルの「S21HT」、ドコモの「HT-01A」「HT-02A」「T-01A」、ソフトバンクモバイルの「X04HT」「X05HT」「X02T」。

 もう1つはサイボウズのデータをBlackBerryにシンクするためのソフトウェア「サイボウズモバイル Sync for BlackBerry」。このソフトウェアを導入することでサイボウズ ガルーン 2のデータをBlackBerryにシンクできるようになり、ユーザーは端末内のスケジュール、Eメール、アドレス帳の各機能からデータや添付ファイルを参照できる。

 このサービスは、サイボウズが提供するASP型簡易VPNサービス「サイボウズ リモートサービス」の1機能として提供され、料金も同サービスの利用価格に含まれる。対応端末はドコモの「BlackBerry Bold」。

 なお同社では、両製品を使用できるスマートフォンを100社に60日間、無料で貸し出す「試(ためす) KUNAI キャンペーン」を実施。また、4月21日にはドコモ、4月23日にはソフトバンクモバイルの協力によるスマートフォン活用セミナーを実施する。

(プロモバ) 4月15日20時17分配信 +D Mobile
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100415-00000066-zdn_m-mobi

スパイスボックスとアイオイクス、ハイブリッド行動ターゲティングLPOサービス「BLPO-spice! 」提供 

April 16 [Fri], 2010, 7:19
 「BLPO-spice! 」は、スパイスボックスのプロデュースのもと、アイオイクスが提供するLPOツール「DLPO」とアイメディアドライブのアドネットワーク「impAct」のシステム連携を図ることで実現した。

 「BLPO-spice! 」では、初めて訪問したユーザーに対して、サイト外行動データに基づき最適なコンテンツを表示する機能、再訪問するユーザーに対して、過去のサイト内行動データに基づき最適なコンテンツを表示する機能、ユーザーのアクセス環境・PC環境に応じて、最適なコンテンツを表示する機能を提供する。

【4月15日12時5分配信 MarkeZine
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100415-00000004-sh_mar-sci

40年続いた不適切な対応-下水道料金徴収漏れ総額1580万円 福知山市で45件発覚 

April 16 [Fri], 2010, 6:49
 福知山市の松山正治市長は15日に記者会見を開き、下水道使用料の徴収漏れが45件見つかったことを明らかにした。使用開始から30年近く経過しているケースもあり、未収総額は計約1580万円。このうち、さかのぼっての徴収ができない時効分は約820万円に達する。徴収漏れの調査はまだ3分の1 を終えた段階で、件数は今後さらに増える見込み。
 
 徴収漏れは、市下水道部が昨年7月から実施した下水道水洗化の普及率調査で見つかった。調査対象は、市内の未水洗化の家屋約2500 軒(昨年7月時点)で、09年度に約800軒を終えた。残る約1700軒を10、11両年度で実施するはずだったが、問題の発覚を受け、実態把握を早急に進めて7月をめどに結果を公表する。
 
 徴収漏れ45件の原因は、下水工事業者からの届け出がないなど市が下水道使用を把握できていなかった事案が29件(約1100万円相当)、内部調整不足や電算処理の誤りなど市の事務処理上のミスが16件(約480万円相当)としている。

■40年続いた不適切な対応■
 
 今回の下水道使用料徴収漏れ問題に絡み、市下水道部での不適切な対応が、40年近く続いていたことが明らかになった。徴収漏れはこれまでにも見つかっており、こうした場合、地方自治法では「最長5年さかのぼって賦課できる」とされているが、徴収していなかった。今回見つかった45件についても、当初は対象者に対して「さかのぼっての徴収はしない」との旨を伝えていた。
 
 下水道使用料徴収は1966年に始まった。71年の調査で161件の徴収漏れが見つかったものの、未収分の徴収はしておらず、その後も慣例として、同様の対応を続け、現在に至っている。
 
 これまで見つかった徴収漏れは、市民側からの申告によるものがほとんどであること、使用開始時期の特定が難しいことなど、下水道部側が対応に苦慮した一面はある。しかし、直近の過去5年間でも48件の徴収漏れの処理をしており、突発的な事案ではないにもかかわらず、71年以降の実態把握調査はなく、徴収漏れが発覚したその都度、慣例に従って処理する対応が、慢性的に続いていた。
 
 今回の徴収漏れ問題を整理する中で、下水道部の慣例が全庁的に知られることになり、法的には徴収できること、正規に使用料を払っている市民との公平性から、これまでの対応を不適切と認め、是正することを決めたという。
 
 今回の45件の市民に対しては、さかのぼっての徴収を依頼しているが、応じているのは現時点で6割程度。下水道部は「根気よく説明と依頼を続ける」としている。
 
 さかのぼっての徴収額は、一軒あたり平均約17万円で、最高額は約62万円になる。負担が大きく一括払いが難しい場合は、法律上、原則1年以内の分割払いもできるが、払う側にとっては非常に重い。最高額に近い市民の一人は「払わなければいけないものなので、わたしは払いますが、5年間分を1年でというのはおかしい。もう少し考えてほしい」と切実に訴える。
 
 松山市長は記者会見で、一連の問題について「市民の信用を失墜させてしまい、誠に遺憾で深くおわびします。背景に業者への指導不足、事務手続きの遺漏、前例踏襲の漫然とした事務処理などがあり、本件を教訓に、改めて法令順守と適切な事務の執行を徹底したい」と謝罪した。 4月15日17時13分配信 両丹日日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100415-00000302-rtn-l26

郵貯限度額を引き上げ 次は「財投復活」狙う 

April 16 [Fri], 2010, 5:51
 「郵政改革」は郵貯・かんぽの限度額を引き上げることで決着したが、これにより減少傾向を続けてきた郵貯・かんぽ資金が再び膨張に転じるのは確実だ。現状でも国債を買う以外にこれという運用先がないだけに、「政府系金融機関などを通じた運用くらいしか運用方法はない」(大手金融機関幹部)との見方が一般的で、事実上の財投復活との指摘も多い。

 亀井郵政担当相の「郵政改革」の理屈は、過疎の村も含めて全国あまねく郵便などを利用できるユニバーサルサービスを維持するため、郵貯・かんぽの限度額を引き上げて利益を稼ぐ、というものだ。

■国会のチェックも及ばない「第2の予算」

 だが、資金量が増えるのに、運用は国債一辺倒という現実は、国債価格が値下がりした場合、リスクの拡大でもある。郵貯の資金量はピークだった2000年の約255兆円から、現在は約177兆円に減った。その約8割の158兆円が国債で運用されている。かんぽも合わせると200兆円を上回る。

 仮に今、長期金利(国債の利回り)が2%上昇(国債の価格は下落)すると、郵貯・かんぽで計1兆円の評価損を抱えるといわれる。郵政民営化の実務にかかわった金融庁幹部は、「民営化で最大の問題は国債保有リスクだった」と打ち明ける。西川善文・前日本郵政社長は、資金量全体を絞りながら、金利が低いうちに儲け口を可能な限り広げようと突っ走った、というわけだ。

 この民営化路線の正反対に、亀井流の肥大化路線がある。

 だが、肥大化で本当に稼げるのかは大いに疑問だ。金融業として生きていくなら、融資を増やしていくというのが筋だが、運用といえば、ひたすら国債を買ってきただけの郵政に、融資のノウハウはない。「武家の商法では、結局、東京都の『石原銀行』(新銀行東京)のように不良債権の山を築くのがオチ」(メガバンク幹部)。

 その中で俄然、現実味を帯びるのが「財投復活」だ。財投は、郵貯・カンポ資金が大蔵省(現財務省)の資金運用部に強制的に預託させられ、そこから政府系金融機関のほか、特殊法人などにも流れていた。国会のチェックも及ばない「第2の予算」として、無駄な事業や天下りの温床として、01年に廃止された。財投廃止は、いわば郵政民営化の原点といえる。

■「電線地中化、太陽光発電」ならOK?

 その財投復活をもくろむものとして、注目されるのが、3月末に原口総務相が示した私案だ。橋、病院、学校などの公共施設整備や再開発、海外の高速鉄道や有料道路など社会インフラ整備など向けの投融資に、郵政マネーを活用しようという考えだ。民間金融機関との協調融資などの形なら「民業圧迫」の批判もかわせるという狙いもあるとみられる。

 各閣僚も、胸算用をしている。亀井郵政担当相は「電線地中化、太陽光発電」を例示し、「財投の二の舞といわれるが、国民のためなら(問題ない)」と、堂々と「財投復活論」をぶてば、前原誠司国土交通相は「日本経済の発展や国家戦略に遣うのは結構な話」と言い切る。

 直嶋正行経済産業相は、新興国のインフラ整備事業を日本企業が受注することを念頭に、官民協調融資への活用を提案している。「公共事業が細る中で、財投復活による社会資本整備は各省にとって願ってもない話」(民主党議員)ということだ。

 鳩山首相は「国債の単なる引き受け機関いはしない」と断言している。首相の意向に沿ったアイデアとして原口私案が出てきたわけだ。それを、「財投復活」にしないためには、特殊法人の「事業仕分け」による見直しと組み合わせ、非効率な分野に資金が垂れ流しにされないよう、きちんとチェック体制を築く必要がある。これが大きなポイントになりそうだ。


■4月15日11時42分配信 J-CASTニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100415-00000000-jct-bus_all