樽や函館

November 14 [Fri], 2014, 12:12
雪の国の停車場は人の心を何か暗くする。中央にはストーヴがある。それには木の柵がまわされている。それを朝から来ていて、終列車の出る頃まで

、赤い帽子をかぶつた駅員が何度追ツ払おうが、又すぐしがみついてくる「浮浪者」の群れがある。雪が足駄の歯の下で、ギユンギユンなり、硝子が花

模様に凍てつき、鉄物が指に吸いつくとき、彼等は真黒になつたメリヤスに半纏一枚しか着ていない。そして彼等の足は、あのチヤツプリンの足なのだ

。――北海道の俊寛は海岸に一日中立つて、内地へ行く船を呼んでいることは出来ない。寒いのだ! しかし何故彼等は停車場へ行くのだ。ストーヴ

があるからだ。――だが、そればかりではなくて、彼等は「青森」とか、「秋田」とか、「盛岡」とか――自分達の国の言葉をきゝたいのだ、自分ではしかし

行けないところの。そしてまたそれだけの金を持つており、自由に切符が買えて、そこへ帰つて行く人達の顔を見たいからなのだ。――私は、その人達

が改札を出たり、入つたりする人達を見ている不思議にも深い色をもつた眼差しを決して見落すことは出来ない。
これはしかしこれだけではない。冬近くなつて、奥地やまから続々と「俊寛」が流れ込んでくると、「友喰い」が始まるのだ。小樽や函館にいる自由労働者

は、この俊寛達を敵かたきよりもひどくにめつける。冬になつて仕事が減る。そこへもつてきて、こやつらは、そうでなくても少ない分前を、更に横取りし

ようとする。この「友喰い」は労働者を雇わなければならない「資本家」を喜ばせる。――北海道の冬は暗いのだ。
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