結納

October 04 [Tue], 2016, 21:19
彼女の具合が悪くなり式を早めようと考えたがうまく段取りが出来ず式より先に誕生日に入籍するという運びになったのだが、結納を済ませるために会食を設ける事となった。仲人を立ててするのだが、急な事になったために仲人の都合がつかず、仲人無しでの会食と相成ってしまった。まあ彼女の容態を考えれば全てにおいて何事でも後手に回ったしまったことが痛手であった。何事もなく病院から帰ってくる来る事を願うばかり。前日に向こうの家族と相談したところ彼女の実家で行う事とか、料亭で行うかの2択となったが向こうの親がなるべくなら実家のほうで行いたいとのことであった。かのじょの体を気遣っての事だが。至極当たり前となり、結納後の会食の食事は私のほうが用意する事にした。朝から役所に行き婚姻届を提出後、結納品を買いに走る。本当は数日前に予約しておかないといけないらしいのだが、一応の予約は入れておいたので取りに行き自分の分と彼女の分を受け取り、彼女の実家へ急ぐ。玄関でパジャマ姿で待っていた彼女の姿が痛々しく感じた。ぼさぼさ頭で化粧もしていない。結納品を渡すと私はその足で直ぐに自分の家にとんぼ返り。整髪し、ひげをそり、スーツを着込み、母の仕度を待ち1時間後結納金を金包にいれ、今日の言上をイメトレする。時間的にお昼の食事時に終わるように考えている。会食と合わせる為だ。もう、汗が吹き出て止まらない。緊張と忙しさからであるのはわかっていたが、もう目が回るくらいである。母のしたくも出来、いよいよ、出発となったが彼女から連絡。結納のときにこちらで用意するものは?と、聞いてきたので「桜湯とかある?
」それから「請書」を書いて置くようにとつたえた。まだまだあるのだが、後は向こうの両親に任せるしかない。とにかく時間がなかった。もっと前から用意周到にすればこんなばたばた劇見たいなことにならなったはずと思っていたが今それを行っても仕方が無い。
酒席を設けるだろうからタクシーで藤崎家へ向かう。結納金を懐に認め彼女の元へと。その間中言上のイメトレをしていたが、ぶつぶつ独り言を言う私を運転手さんは不思議に見ていたに違いない。藤崎家に到着したら綺麗に玄関が掃き清められていた。玄関に入ると彼女が迎えに出てきた。朝見たぼさぼさの髪は綺麗にセットされていた。初めて見る和服姿だ。ちゃんと着こなしている。こっちですと案内されて座敷に行く。義父と義母が座敷に座っていた。床の間には綺麗な富士山と思しき山が書かれた掛け軸が掲げられていた。
生け花も飾れれていた。これは義母が活けたのだとすぐにわかった。
軽く会釈して新郎側に座る私と母なのだが結納セットを前に置き目録と金包を置き正座したまま義父が仲人さんがいないので早速始めたいと思いますと言った。彼女を前にして座っている私だが、彼女がくすっと笑ったように思えたが、うん、少しはげんきになったようだな。と思い、早速言上を述べる一生一代の言葉だ「このたびのご縁につきましては、何かとご尽力いただきましてまことにありがとうございます。本日はご面倒をおかけしますが最後までなにとぞ宜しくお願いします。」と、謝辞を述べた。お、言えたぞ。さすが俺!と深々と挨拶をして顔を上げると彼女が満面の笑みでこっちを見ていた。(こら〜何,笑っろんじゃ〜)と心の中でつぶやいた次は母の番だ「藤崎様への結納と親族書でございます。ご確認くださいませ。」義父が「確認させていただきます」と言うがほんとうは仲人の仕事であるが今回は仕方なかった。そして確認が終わると義父が「このたびのご縁につきましてはひとかたならぬ、お世話になりまして、まことにありがとうございます。本日はご遠路のところ、まことにありがとうございます」という。ふう〜と言い切った義父は額に汗をかいている。そして、最後の言葉が始まった「ご丁寧な結納のかずかず、喜ばしく、幾久しくお受けいたします」と、言い切った義父の顔には安堵感も垣間見えた。義母は目に涙を浮かべていた。が結納の品を床の間に飾りだした。これで一応の言葉の交わしは終わった。愛ちゃんの顔は下をうつむいて泣いているようだった。ハンカチで涙をぬぐっているようだった。愛ちゃん、だいじょうぶ?と声をかけるとうん、うん、と頷くだけ。ささ、愛なにをしている会食の用意だと義父があいちゃんをけしかける。会食用の会席料理が運ばれてくる。飯台を出し、そこに座り運ばれてくる食事を見るが、私自身もそれを運ぶ事にしたが、義父が裕君は座っていてくれと言われたが、いや、嫁と同じことをしないと気がすまないといい、台所へ行った。大きな鯛の活き作りがある。愛ちゃんがこれ重くてというからわかった。俺が持っていくよといい愛ちゃんと仲良く一緒に座敷に行く。義母があらあらって笑っている。二人で行うの最初の仕事と見たらしい。愛ちゃんはもう満面のニコニコ笑顔だ。病気のことなど微塵も見えない。日本酒を燗付けして持ってこられた。おとうさんに酌をするときに今日はばたばたとさせて申し訳ありませんでしたと謝ったが、おとうさんがいや、こちらのほうこそ、すまん。君にいろいろと任せてしまってといわれ恐縮してしまいました。義母が愛を最後まで宜しくお願いしますねと意味深な言い方をされるから。そのばつなぎではい。わかりました。と言うだけ。愛ちゃんはうちの母に酌をしている。もうなにか友達感覚でいるようだ。嫁姑問題はなさそうだと思った。今回のばたばたの結納や入籍も彼女を安心させるための手段でしかない。式を挙げたいと願う彼女が思い描く未来はまだ実現する事は無く、入院がこの後、待っている。
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