英雄

January 11 [Wed], 2012, 21:37
ピーターはいいやつだ。そんなことは誰でも知ってる。
試しに、キノの酒場でピーターを知ってるか、と尋ねてみたらいい。
誰もが言うはずだ。
あいつはいいやつだ、と。

結婚するらしい、とダグが言った。
「誰が?」
ポールが口を挟んだ。
「ピーターが、さ。」
「だって、あいつ・・・」
それきり、どう続けていいかわからなかった。
皆、言葉を濁して何かを考えているようだった。
トマスが一人、ダーツを投げ続けていたが、不意に「便所行ってくるよ」と部屋から出て行って、その夜はそのまま帰って来なかった。

■■■

翌日、ダマスカスへ向かう列車の中、窓から外を見ていたピーターが立ち上がって口を開いた。
誰一人、目を合わせることはできなかったけれど、ピーターが何を話そうとしているのか皆知っていた。
いい笑顔だった。

「みんなちょっといいか?俺さ、この任務が終わったら…」

「俺がボブのお母さんとキスしたときの話、してもいいか?」

バズが唐突に神妙な顔で切り出した。

「…今じゃないとダメか?」

ピーターが戸惑いながら尋ねる。

「まあいいが、次に話したくなるのは、5年後だ。」
「じゃあバズだな。」

ダグが笑いながら答え、みんなが頷いた。
ピーターは渋々腰を下ろす。
バズがゆっくりと話し始める。

「俺がボブの母さんと初めてキスをしたのは、実はボブが…」
「おい、待て。」

割り込んで来たのはジミーだった。

「話の順序からすると、俺がバズとキスしたときの話から始めた方がよさそうだ。」
「…一応、教えてもらおうか?」
「次に話したくなるのは5年4ヶ月後ってとこだな。」
「…いいだろう。」

バズが座り、ジミーがなぜか前屈みに立ち上がる。

「俺はあの日、思い出が欲しくてバズの部屋のドアを叩いたんだ…」
「なあ…」

話は再度、出だしで遮られる。
ポールだった。

「なんだ?」
「その話の前に、俺がクリスマスにロブスターにパンティーを履かせたときの話を聞いとく必要があるんじゃないか?」
「次に話したくなるのは?」
「7年後だ。」

みんなの視線がダグに集まる。
ダグが肩をすくめる。

「仕方ねえ。」

ポールは咳ばらいをすると、妙に強張った声で話し始めた。

「まあ、俺もロブスターにそういう気持ちが芽生えるなんて想像もしてなかったさ、ロブ美が俺のところにくるまでは…」
「ちょっと待てよ。」

最前列の通路側で香川から来た日本人が手を挙げていた。

「…美味しいうどんの茹で方を聞きたくないか?」
「あとにしてくれないか。」

香川県民はおとなしく座った。

「ロブ美とは、その、街で会った。…いや、俺はロブ美を街で買ったんだ…」
「なあ…。」

ピーターが再度立ち上がっていた。

「なあ、俺のは長い話じゃないんだ。だから、先に話させてくれないか。あの、俺さ、俺、この任務が終わったら、け…」

「いま思い出したんだけど、俺、デッキブラシがケツに刺さったまんまだわ。」

みんなの顔色が変わった。
声がした方向に視線が集まる。
そこにトマスがいた。

「…トマス?……何年だ?」
「…30年。」
「…聞こう。」

トマスは血だまりの中から立ち上がると、ゆっくりと微笑んだ。

■■■

「お前の番はまだ当分先だな。」

トマスの臀部からデッキブラシが引き出される光景を見守りながら、ボブはピーターに声をかけた。

「俺の話はほんの5分もあれば終わるんだけど…トマスがあんな状況じゃな。」

そう言いながらピーターが笑った。

「じゃあ、うどんでも茹でるか?」

香川県から来た日本人も笑った。

「ま、帰ってからでもいいさ。みんな驚くと思うよ。」

ピーターはいいやつだ。そんなことは誰でも知ってる。
ピーターが今回の任務から無事に帰還して結婚できるといい。
みんながそう思っていた。
みんな、多少身体を張ってもピーターにあの一言を言わせない気だった。
でも、最後に文字通り身体を張ってあの台詞を止めたのは、トマスだった。
いま考えると、僕らはどこかでトマスをあてにしていたのかもしれない。

実際、このあと、トマスは『デッキブラシ』という異名とともに、数々の難任務をこなして、この国の英雄へと登りつめるんだが…まあ、それはまた別の話だ。


クリスマスが2ヶ月後になりました

October 25 [Tue], 2011, 20:39
父から「来週の今日が13日の金曜日ということで、ジェイソン風にラジオパーソナリティをやってみました。」という、手紙とともにカセットテープが届いた。


いつもことだ。問題ない。泣いてなどいない。

−−−−−−−−−−−

…じゃあね、まだまだお便りをご紹介していきま、しょう。東京都のラジオネーム「織田裕二」さんから。

『ジェイソンさん、こんにちは。』

こんにちは。

『私の両親はここ1年ほどタコ焼きにはまっていました。
はまりすぎた結果、タコ焼き器を購入していたので、最盛期には「今日の晩御飯はカルボナーラです。」というメールが入って、帰るともちろんタコ焼きがありました。
ただ、さすがに短期間に食べ過ぎてしまったのか、最近ではオタフクソースそのまま飲んでしまうそうです。
というわけで、うちの実家には今、使われなくなったタコ焼き器が眠っています。
ジェイソンさん。これって凶器として使えませんか?』

…ということなんですが…はいはいはい。タコ焼き器ねー、あれ、持ちにくいんだよね。
「織田裕二」さんには、番組特製チェンソーをプレゼントしまーす。
引き続き、この番組では皆さんから、凶器のお便りをお待ちしてます。見事採用された方には、なんと、私、ジェイソン本人があなたの元に伺います。
現在の犠牲者が12人!記念すべき13人目の犠牲者はあなたかもしれません!
では、ここで1曲聞いてください。「織田裕二」さんのリクエストで、織田裕二『ラストクリスマス』!

−−−−−−−−−−−

こういうときには、なんて言ったらいいんだっただろう。

お父さん。

もしかして、この気持ちが「ワム!」ですか。

ACアダプタは豆腐の代わりになるか

August 29 [Mon], 2011, 11:44
さよなら三角
またきて四角



四角は
ACアダプタ

ACアダプタは
熱い

熱いは
ACアダプタ

ACアダプタは
交流を直流に変換する

交流を直流に変換するは

そう

ACアダプタ!

いまも すぐそばで 
起こり続けてるAC/DC変換
(避けて通れない電力損失 熱エネルギーにKA・E・TE)

寒い夜 ベッドに連れ込む
布団に包まった君 熱を帯びてゆく
溜まってく熱 危うい瞬間(モーメント)
君の内側 徐々にとけてく 
僕の身体 汗 電解質  
もう少しだけ このままでいたら
二人の間に 何か流れるかも

きっと感じる KANJIてる

今 真っ白になる

ああ

ACアダプタは

白い



白いはウサギ
ウサギは跳ねる
跳ねるはカエル
・・・

−−−

《結論》 まあ、別に豆腐でいいよね。

妻の不安と僕の嗜好

April 07 [Thu], 2011, 12:39
その日は、二人とも遅くなったので近くのレストランに行くことにした。

僕らは二人とも鶏肉を食べた。
サーブされたものは、僕らの予想よりも少し大きく、
僕らは寝るまでに残されている消化時間のことを話題にしながらそれを食べた。

「ねえ。」

妻が私に不安そうな顔で尋ねてきたのは、
僕が付け合せのサラダを食べていたときだった。

「『ポンズは嘘をつきません。』ってことは、マヨネーズは嘘をつくの?」

僕は少し考えて、真剣な顔で答える。

「残念ながら。しかも、少し悪い嘘だ。」
「どんな?」
「いろんなさ。たとえば・・・」

僕は少し言い澱んで、周囲に聞こえないように声を落として答える。

「…僕のカロリーなんて、伯方の塩ぐらいのものですよ、とか。」

妻は少し安心したような顔をする。

「…どうして声を落としたの?」

僕は隣の客のサラダを目で示す。

「隣でマヨネーズが聞いてるんだ。」



「ねえ。」

僕が明かりを落として布団に入ると、
隣の妻が薄明かりの中でまた不安そうに僕を見ている。

「『顔を洗って出直しな。』って言われた人は、顔が汚れていたの?」

僕は努めて落ち着いた声で答える。

「…たいしたことじゃない。汚れてなんかいないんだよ。」

妻の目はまだ緊張している。

「ただ少し、ラードが付いていたんだ。」

妻は少しだけ笑って、安心したように目を閉じる。
それを見ながら、僕も安心して眠りに落ちる。

素敵なハムカツの夢を見る。

それが正義だとしても説明は必要だと思う

April 05 [Tue], 2011, 20:16
以下に、先ほどのロケットパンツに関する記者会見を急いでまとめてみた。
ロケットパンツの説明部分については、すでに別の方がまとめていらっしゃるので、
私のほうは、質疑応答部分の文字起こしをを中心とした。
もし私が聞き逃した部分があれば、補足していただければありがたい。

◆◆◆◆◆

(質疑に先立ち、ロケットパンツに関する概要説明が行われた。)

Q1:「パンツ」ではなく「パンチ」ではないのか?
A1:「パンツ」であると考えている。

Q2:「パンツ」はズボンを意味するものなのか、下着を意味するそれなのか?
A3:若者の間でズボンを「パンツ(語尾上げる)」と呼ぶことは承知しているが、当初から語尾を下げて発音しており、一貫して下着の意味で使ってきている。

Q3:使用後の下半身は露出が続くと考えていいのか?
A3:相当の期間において露出が続くが、やむを得ないと考えている。安全上の問題は生じない。

Q4:ロケットということは、飛ぶのか?パンツが飛ぶのか?
A4:飛ぶ。パンツが飛ぶ。

Q5:最終的な手段と考えてよいか?
A5:何を持って「最終的」と考えるかについては個人差があるが、勝負を決める手段として考えている。

Q6:勝負パンツということか?
A6:ある意味ではそういうことになろうかと思う。

Q7:使用後のパンツは再使用されるのか?
A7:状態を見ての判断になるが、通常は再使用を想定している。

Q8:再使用されるパンツは洗うのか?天日干しか?
A8:天日干しを行っている。天日干しは相撲のまわし等でも行われており、衛生上の問題は生じない。

Q9:mixiに公開されている日記は使用者本人のものか?
A9:プライベートな問題であり、こちらとしては関知していない。

Q10:日記の写真では、若干皮膚がかぶれているように見えるが。
A10:パンツが原因によるものではないと考えている。繰り返しになるが、天日干しは相撲のまわし等でも行われており、衛生上の問題は生じない。

Q11:日記により、パンツの個人使用が疑われているが。
A11:多くのパンツは本来的に個人の所有物であり、個人使用を妨げない。また、パンツについておおまかな分類を行うと「ロケット」と「パンツ」に区分できるが、パンツの機能が「パンツ」にとどまる限り個人使用も可能である。

Q12:ロケットパンツには、個人のパンツが使われているということか?
A12:すべてではないが、多数のパンツは個人のものである。

Q13:ロケットパンツに個人のパンツを使うことは、法的に見て問題はないのか?
A13:独占禁止法関連でのご質問かと思うが、関係官庁とも協議し、問題がないとの意見をいただいている。

Q14:公開された写真の中には、パンツというよりも「パンティー」に属するものもあるように思われるが。
A14:「パンツ」は多種多様な様態の下着を含む幅の広い言葉であり、「パンティー」も当然含まれている。パンツは用途によって適切に管理されており、個人の嗜好によるものではない。

Q15:「ふんどし」はパンツに含まれるのか?またどの程度の布の面積があれば、パンツとして判断するのか?
A15:現時点で明確な回答はできない。確認して後ほどお答えする。

Q16:「パンティー」についてもっと知りたい。
A16:基本的には女性用の下着のうち、下半身に直接身につけるものだ。

Q17:ロケットパンツに「パンティー」が使用される目的は?
A17:一般に女性用の下着は男性用のものと比較して伸縮性に富んでおり、そのメリットを生かすべく何例か試作されていたと報告を受けている。

Q18:ロケットパンツにおいて、伸縮性が重要視されているということか?
A18:機密事項に関するご質問でありお答えできない。

Q19:私(記者・男性)は今、パンティーを履いているが、それについてはどう思うか?
A19:お答えする立場にない。コメントを差し控えさせていただく。

Q20:男性が「パンティー」を履くことはやはり不自然という認識か?
A20:一般人の認識からすれば、そういうことになろうかと思う。

Q21:私(さきほどの記者)の下着の色を確かめようとは思わないのか?
A21:失礼があったとすれば、率直にお詫びしたい。

Q22:冷静になって考えたのだが、今後私(さきほどの記者)のあだ名は「パンティー」になるということは考えられないか?
A22:そういったことも含め、今後議論を行う。現段階において確定的に申し上げることはできない。

(このあと、一方的に打ち切られる形で会見は終了。会場は一時騒然となった。)

◆◆◆◆◆

業務改善のご提案

March 30 [Wed], 2011, 18:24
係長「ん?まずいな、もう会議まで時間がない…。鈴木くん。」

鈴木「はい。」

係長「これを、中村くんと手分けしてワンナイカーニバルしてくれないか?4時までに必要なんだ。」

鈴木「うわ、もう3時半ですよ。何部作りますか?」

係長「そうだな…とりあえず30部ぐらいで。」

鈴木「了解しました。中村くん。」

中村「はい。」

鈴木「さっきの仕事後回しでいいから、ワンナイカーニバル手伝ってくれる?」

中村「あ、はい。」

係長「うちのワンナイカーニバル機だけじゃ時間足りないな。総務課のワンナイカーニバル機貸してもらえ。」

鈴木「了解です。」

係長「あ、そうだ。両面ワンナイカーニバルにしてくれるか?最近、部長がコスト削減ってうるさいから。」

鈴木「途中の写真資料はどうしましょう?白黒ワンナイカーニバルで?」

係長「ああ、白黒ワンナイカーニバルにすると見にくいな。そこだけ、カラーワンナイカーニバルしてもらえるか?」

鈴木「わかりました。」

係長「ワンナイカーニバル終わったら、全部第3会議室まで持ってきてくれ。」

中村「…係長。うちのA4ワンナイカーニバル用紙、もうなかったと思うんですけど…。」

係長「!まずいな。こんなときに…。だから普段から…」

鈴木「…大丈夫!こんなこともあろうかと、集めていた牛乳パックをドロドロに溶かしておきました!」

係長「さすがだな、鈴木!じゃあ、徳永。それ漉いてA4のワンナイカーニバル用紙作ってくれ。400枚。至急!」

徳永「…え?」

係長「あと27分か。ギリギリだな。みんなよろしく頼む!」

鈴木・中村「了解しました!」

◆◆◆◆◆

営業の人「と、まあこんな感じで、たとえば「コピー」という単語を「ワンナイカーニバル」に替えるだけで、いつものオフィスがウキウキ楽しい職場になる。当社としては、そのお手伝いをさせていただければ、と考えております。」

僕「いえ、結構です。」


選択肢は多いほうがいい

March 29 [Tue], 2011, 18:21
「グー」「チョキ」「パー」以外のじゃんけんの手を考えてみました。
よければ使ってみてください。

◆◆◆◆◆

「ドラム」…指を小指からリズミカルに折りたたむ。「グー」「チョキ」「パー」いずれにも与しない第4の勢力。

「ブーメラン」…親指、薬指、親指のみを折り曲げ、周囲の人に聞こえるような大きな声で「ブーメラン」と発声する。「チョキ」と同じ効果がある。

「ハリケーン・グー」…勝負の前に「次は『ハリケーン・グー』を使用する。」と宣告することにより使用可能となる。通常の2倍の威力の「グー」が出せる。「チョキ」に強く、「パー」に弱い。

「マネー」…人差し指と親指で丸を作り、手の甲を下にして差し出す。世の中の大概のことは金で解決できる。

「ダム」…親指を除くすべての指を手のひらに対して直角に差し出す。1ターンの間、物理攻撃を無効化できるが、「マネー」に弱い。

「ツイスター」…親指と薬指で中指の第2関節を押さえた上で、小指で人差し指の第2間接を触る。チョキよりもグーに近く、4割程度の確立でチョキに勝つことができるが、「マネー」に弱い。

「エスパー真美」…中指と薬指と親指で丸を作り、小指と人差し指を立てる。画家である父親のヌードモデルを務め、お小遣いを稼いでいる。もちろん「マネー」に弱い。

「ゲノム」…小指のみを立てて、残りの指を静かに折り曲げる。ジャンケン13型のうち最も美しいフォルムを持つといわれる近代ジャンケンの完成形。お金には不自由していないが、もらえるものはもらっておきたい。お金が欲しい。


Just A Runaway

March 28 [Mon], 2011, 12:53
その日、
「とりあえず、クライアントからのメール、転送しときます。」
そう言って、君はにやりと笑った。

君がいなくなってもう1年になる。

君がいなくなってしまった理由は、なんとなくわかる気がする。
そのメールを開くたび、僕らの仕事って何なんだろう?って、僕は疑問を感じざるを得ない。
まあ、僕はどうにかやってるけどね。

そんな、クライアントからのメール。

◆◆◆◆◆

お世話になっております。

先日いただいた「名前のどこかに小さな『ツ』を入れてはどうか」とのご提案について、
再度検討させていただいたのですが、、、

「オーッランド・ブルーム」だとちょっと盛り上がりすぎだし、
「オーランド・ブッルーム」だとちょっと衛生面に不安が出るし、
「オーランド・ブルームッ」だとちょっとかわいさアピールが過ぎる気がします。

大変面白いご提案だとは思うのですが、
店名は、原案どおりの「ラーメン、つけめん、僕オーランド・ブルーム」でいきたいと思います!

本人の許可は取れそうですか?

◆◆◆◆◆

結論から言うと、許可は取れなかった。
というか、取らなかった。
まあ、だけど、僕はどうにかやってるよ。

君は、どうだい?

いとこ(候補)達の話

March 25 [Fri], 2011, 20:39
先日、仕事で行った浅草で、父方の伯父と出会った。

普段からかっぱ橋あたりをウロウロしているという噂は聞いていたので、
その周辺には絶対に近寄るまいと思っていたのだが、
最近は担当の人の監視がどうにも甘いらしい。
担当の人、できればちゃんと仕事をしてください。

僕は仕事先に、伯父はロイヤルホストに行く途中だったわけだが、
協議してお互いが譲れるラインを探った結果、
二人でロイヤルホストに行くことになった。

伯父さんがいとこ(候補)達の話を始めたのは、
自分の注文したカレーライスを食べ終わって、
物欲しげに僕のコスモドリアを見ているときだった。

「子供の頃、『アラジンの魔法のランプ』って読んだか?」

読んだことはなくても、話は知ってる。

「伯父さん、アレにあこがれたことがあってな。」

伯父さんは、カレーが入ってきた器をなでながら言った。
なるほどその器はどことなくそういうランプに似ているかもしれない。

「実は、いろんなものを擦ってみた。」

そういう伯父さんの顔は、少し照れたような顔をしていて、
そんな伯父さんの顔はいつもより多少好感が持てた。

「擦ったよ。いろんなものをね。それこそ、家にあった壺、しょうゆ刺し、焼酎瓶、トイレの芳香剤、便器、何でも擦った。でもな、出てこなかった。何の精も出てこなかった。」

伯父さんは、カレーの器をさびしそうに擦って言った。
僕は、冷めていくホワイトソースを眺めながら、食べ始めることも出来ずに黙って聞いていた。

「伯父さん、あんまりガッカリしたんで、破れかぶれになっててさ。もういいや、って思ったんだよね。それで初めて、トイレで、その、自分自身を擦った。そしたら、驚いたことに伯父さんの精・・・」

ここから先は大体こんな感じで下ネタが2時間半続いたんだけど、聞きたい?

笑えないライン確定のための観測実験・2

December 24 [Fri], 2010, 17:47
僕「捕食者の頂点でありまた象徴的な存在として、『百獣の王』と言われることもあるけど、実は大きさ的にはネコ科ではトラに次いで2番目なんだ。オスの外見は非常に特徴的で、そのたてがみからすぐそれと認識できる。およそ1万年前までは、人間に次いで地上で最も広く栄えた哺乳類だったんだけど、開発による生息地及び獲物の減少、毛皮や肉目的の狩猟、娯楽としての乱獲、毒餌による中毒死、害獣としての駆除などにより生息数は減少の一途をたどっているんだよ。」

鬼「…………」


前回の実験から2年が経過しようとしています。
時の流れは速いものです。

結論から申し上げて、
ライオンの話をしても鬼は笑いません。

ちなみにコバライネンの話をしたらやっぱり爆笑してましたが、
そのことと来年の話に関係があるのかはわかりません。
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劇団鋼鉄村松に所属中。
日記の内容は、別のところに書いたものの再掲だったりします。

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ついつい見はまっちゃいます。

キレキレ。
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