胃潰瘍に関する

December 09 [Sun], 2012, 12:48
胃の粘膜に起こった欠損が、粘膜下の筋層にまで達する病気です。
一般に健康な胃では、胃液の消化作用で胃の内壁がおかされることがないように、胃の粘膜の表層には粘液が薄くかぶさっています。

さらに胃の中でヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の感染があれば、さらに容易に潰瘍ができることになります。また、喫煙・アルコール・コーヒーなどの生活習慣や職場での対人関係・ノルマ・過労などの環境なども発症の誘引となります。

胃潰瘍の症状
主に食後にみぞおちのあたりにシクシクとした痛みを覚えますが、食事と関係なく痛んだり、夜間に痛むこともあります。痛みの症状と併せて、胸焼けやげっぷ、胃もたれ、むかつきや嘔吐、さらに吐血や黒色便がみられることもあります。

胃潰瘍の治療
治療の基本は薬物療法で、胃酸やペプシンの分泌を抑える薬、胃酸やペプシンの消化力を弱める薬、粘膜を保護する薬、粘膜を増加させる薬などを服用します。

ピロリ菌の関与が疑われる場合は、抗生物質を用いるピロリ菌除菌療法を行うことがあります。ピロリ菌を除去すると、再発率が低下するといわれています。出血がひどいときは、内視鏡下で止血をする場合もあります。

合併症について
胃潰瘍や十二指腸潰瘍は、再発するケースが少なくありません。さらに危険な合併症を招いて手術を要することもあります。それが大出血、穿孔、狭窄の3つです。

大出血…胃の大きな血管が破綻すると、大量の吐血や下血が現れることがあります。通常は内視鏡的に処置しますが、止血しない場合は手術が必要です。

穿孔…深く進んだ潰瘍が外側の膜にまで達してそれを破ると、胃や十二指腸には穴が開き、そこから食物や消化液が腹腔に漏れ出して急性腹膜炎を起こします。

狭窄…潰瘍が治っても、そこには瘢痕とよばれる傷痕ができます。瘢痕は潰瘍が再発するたびに大きくなりますが、これが幽門や十二指腸球部にできると、その部分の内腔が狭くなり、食物がスムーズに流れなくなってしまいます。