ある日黒牛が額に角の生えた雄鹿に出会う。鹿の空に根を張ったような立派な角を見て、黒牛はそれが欲しいと雄鹿にこう。 鹿は問う。私は鹿の神であるが、なぜそんなにもこの角が欲しいのだ?と。 牛は答えて「あなたのように強そうな姿になりたいのです、あなたのように」鹿の神は言う「それは違う」鹿の眼は先刻から紫に光っている。「お前はなにもわかっていない。だから旅に出なさい。そうすれば私のこの角が、おまえにひつようのないものだとわかる時がくるだろう」と言った。鹿の体は光りはじめ、すぐにまばゆいばかりの光の塊となった。鹿は空へ消えた。 黒牛は旅にでた。
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