公演名 昼下がりの冗事 vol.1 進行表
公演日 2009年5月24日 正午開演(終演13時20分)
会場 O-nest
1.チャタ マイク・ヌンチャク
2. Kraken マジック
3.YEN TOWN FOOLs ふたりクラウン
4.三雲いおり 上から落ちて引っかかった男の話
5.梅田和佐 「翼をください」
6.藤山晃太郎 リング
7.らっぱらぱん コント
8.ふくろこうじ 「取り調べ室」
9.チャタ リンボーダンス
下で道案内をしていたので、残念ながら1-3までは見れず。
三雲いおりの「蜘蛛の糸」。不条理な世界へ問答無用に強引にひっぱりこむパワーはさすがである。おそらく一番やりたかったのは、引っかかったところのインパクトだろう。あれを頭に持ってこずに、転換のところでもっていくところがこのネタの最大の見せ所だったのではないだろうか。
梅田和佐の馬鹿馬鹿しい世界を久々に見せてもらった。「翼をください」をツーコーラス歌うだけなのだが、それを徹底的に馬鹿馬鹿しく動きながら演じる。何の脈略もない南京玉簾を取りだすところには大笑いしてしまった。
晃太郎のリング。これはもう完全にできあがっている芸。見事なものである。ぜひこのシリーズでは新しい実験作品を見てみたい。
大阪からわざわざこの公演のために駆けつけてくれた、沢目ちからと胡文恵のコンビ「らっぱらぱん」のコント。二部構成になっていて、最初は「VI」下唇を噛んで発音する「ヴィ」の単語を父と娘が次々に言い合うのだが、これには大笑い、ロシア語の「VI」の発音練習を思い出したという個人的な理由なのだが。なんかもっと「ヴィ」から始まる単語をもっともっと聞きたかった。後半は大きくなったら何になりたいという父親の質問に、大きくなって、淡路島を取り外して琵琶湖にはめるということを繰り返す。このときのふたりのボケと突っ込みのやりとりが秀抜であった。いつからコンビを組んでいるかわからないが、この繰り返しだけで笑わせるというのはたいしたもんである。
こうじの「取調室」は、以前プラコメでもやったことがある。このクラウニングの凄いところは、時間を歪めるというクラウニングをつくりあげたところである。クラウニングの基本はズレなのだが、それはあくまでも状況なのに、そのズレを時間にはめて行こうというその狙いがスゴイ。発想は面白いし、もっともっと展開できる要素もある。コマ送りのように帰宅してから、食事をして、友人と酒を飲むまでをマイムで演じるところが見せ所なのだが、もうひとつ彼女を殺害するところも同じようにマイムで演じたら良かったのではないか。
エンディングは、チャタのリンボーダンス。まさにエンディングにふさわしい、そしてこの空間にふさわしいネタであった。毎回チャタが出演する時は、このリンボーダンスでエンディングというのもいいんじゃないと無責任な注文を出しておいた。当たり前にリンボーをやるわけでなく、必ず笑いをとる仕掛けがあるわけで、それを毎回ちがった風にやると面白いかも。
全体的に、みんなこれが最初の公演ということで、三雲以外はなんとなく手さぐりで様子見という感じが強かった。それとこれはここの会場の特徴でもあるのだが、ライブハウスなので音がいいので、音がなると変な話、音楽に聞き入ってしまうということがあった。あくまでもまずは演技を見てもらわないといけないわけで、そこはちょっと考えた方がいい。それと音響さん照明さんがプロなので、それに甘えて自分をより良く(極端に言えば美しく)見せたくなり、暗転板付き、暗転ハケという流れになり、あまりにもすっきりとした構成になったような気もする。この昼下がりは流れを見せるのではなく、ひとつひとつの芸を見せることがなによりも重要なわけであって、それも次回からの課題ということになるかもしれない。