ロシア革命アニメーション 

2009年07月 01日 (水) 16:13
タイトル ロシア革命アニメーション 1924-1979
      ロシアアヴァンギャルドからプロパガンダへ
観覧日  2009年6月30日
会場   渋谷・UPLINKX

そこそこ入ってのだが、自分の場合は「ロシア革命アニメーション」という表題の「ロシア革命」の方に気がいってしまったのだが、多くの客にとっては「ロシアアニメーション」の方に関心があったのではないだろうか。ロシアというよりはアニメという感じの若い人が多かった。
プログラムはAプロ、Bプロの2本立て、それぞれ80分だったが、続けて見た。年寄りには連チャンはきつかったのだが、なかなか見応えがあったし、面白かった。全体を通していえるのは、実に個性的なアニメ作家がソ連時代にいたということだ。アメリカ産のアニメしか知らないということがあるのかもしれないが、手法にせよ、絵のタッチにしても、個性豊かなものが多かった。そしてプロパガンダだから、なにをしてもいいかといわんばかりに、かなり大胆な実験をしている。印象に残った作品をいくつかとりあげたい。まずは「前進せよ、今がその時だ」。1977年に製作されたウラジーミル・タラソフのこの作品は、同名のマヤコフスキイの詩をベースにしたポップスアニメ。ロドチェンコの撮ったあのふてぶてしいマヤコフスキイの写真をつかって、マヤコフスキイの詩をリフレインさせ、アンディーウォホールばりのポップアニメをスピーディーに展開していく。マヤコフスキイという存在がもつ本質としての前衛性がモロに出ていて気持ちよかった。マヤコフスキイの詩が読みたくなった。タラソフのもう一本の作品「射撃場」(1979)もアメリカンポップ調で、全編フリージャズが流れるという意欲作である。この人かなりただ者ではないのでは。
ヴェルトフの「ソヴィエトのおもちゃ」(1924)も面白かった。これはおそらくソ連最初のアニメということになるのだろうが、素朴で一筆書きで描いたような人物のゆっくりした動きが新鮮だった。「百万長者」(1967)は、ブルドック犬が遺産を相続して大金持ちになるという馬鹿馬鹿しい話なのだが、キャバレーぽっいシーンは、当時のことを考えれば、欧米の頽廃した文化と見られていたものを、アニメにすることによってその羨望を描いたともいえる。怖かったのは「狼に気をつけろ」(1970)。戦後ヨーロッパの山中で発見された野生の狼少年の話を、ナチ復興とかけてかなり暗く描いていく。黒い絵のタッチが暗く、動きもすくないので逆に恐怖感が浮き上がってくる。「予言者と教訓」など実写を交えたアニメがたくさんあった。「株主」(1963)で描かれていることは、ローン生活にまみれたアメリカ人労働者が、金融破綻とともになにもかも失うという、まさにサブプライム問題を予言するような作品だった。
ソ連時代にアニメという抜け道を見つけ、前衛を指向する映像作家たちは、実験を繰り返していたということが言えるのではないだろうか?その意味でも大変意義のある企画だったと思う。


『木靴をはいて 面影の函館』書評

2009年07月 01日 (水) 11:48
ついに待ち望んでいた『木靴をはいて」の本格的な書評がでました。7月1日発売「一冊の本」7月号(朝日新聞社刊)のヴィジュアル本を楽しむという連載の中で2頁、写真付きで取り上げられています。評者は評論家の上野昂志さん。本来であれば、全文引用したいくらいなのですが、とにかくこの書の魅力を的確に捉えていることに感動させられました。
「瀟洒な造りの本だが、不思議なことに、読む進めるうちに、大正時代の函館の街の情景が目に浮かんでくる。
不思議な、というのは、昭和の子であるわたしは、大正などという時代は見たことがないし、函館についても、ずいぶん昔に一度訪れたことがあるくらいだから、なにも知らないに等しい。にもかかわらず、長谷川濬の散文詩を読み、熊谷孝太郎の写真を見るうちに、函館の、それも大正時代の街の情景が、ありありと浮かんでくるのである」
とこの書に描かれる函館の魅力を見事に捉えている。長谷川濬が何故最晩年にこの散文詩を書いたについても上野はその本質を次のように見極めている。
「いわば彼の人生は、北方を目指す旅の延長で満洲という人工の国に暮らし、日本の敗戦で帰還したのちも、ついに一所不在の旅を生きたようなものだが、にもかかわらずというか、それゆえにというか、二十歳まで過ごした函館が、コスモポリティックな佇まいと、小春日和のような大正という時代の光に染まったまま、彼の内で生き続けていたのであろう。」
ほんとうにこの通りだと思う。

半年が終わったか

2009年07月 01日 (水) 10:40
今日から7月。ということは2009年も半年は終わったことになる。うーん、なんたる早さ。イロイロあったが、そんなことを振り返るのは時間の無駄というもの、とにかく前へ進むのみ。弟のメルマガ「この惑星に生きて」の7月号が配信される。だんだん良くなっている、内容も濃くなってきた。
明後日来日予定のアーティストの件で当座のスケジュールなどを打ち合わせ。サハとメールのやりとり。時差がないから便利といえば便利。いまは査証の件に関して、先方の顧問弁護士とのやりとり。ヤクーツクという遠さが身に沁みてくる。この前DHL送った時もえらい時間がかかっている。査証申請に行くにも、ハバロフスクかモスクワ。この遠さを克服しないといけない。たいへんだがやらないと。
19日に来日するルスツ組のウィンチについてやりとり。こちらは時差があるから返事が一日遅れ。
金曜日にメールを出していたのに、ぜんぜん返事がこない芸人さんに電話。彼はメールを見たらすぐに返事してくれる男。やはりいまクリミアで休暇とのこと。いいなあ。あとでネットカフェでメールを見るとのこと。まもなく返事があった。
リトルのスーパーエアリアルのトランポが商売道具の帽子を忘れたので、リーダーに問い合わせ。日本で友だちになったウクライナ人に渡してくれとのこと。船便で送るように頼んであるという。のんきなもんである。
17時半退社、両国の気功へ。
いやあ、気持ちよかった。

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ダメじゃん小出「初めて世界一周した日本人 若宮丸 漂流」
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