北陸朝市紀行

2017年01月 17日 (火) 15:08
書名 「北陸朝市紀行」
著者 池田進一  出版社 こぶし書房  出版年 2016

前作は東北の朝市をめぐる旅だったが、今回は北陸。しばらく北陸に行っていないこともあるのだろうが、汽車や路線バスに揺られながら旅をしてみたいという気にさせられた。まだ辛うじて残っている各地の朝市に店を出すおばちゃん、おばあちゃんの知恵の蓄えに驚かされる。21世紀になってこれだけまだ食や生活の知恵が生きているということは奇跡と言ってもいいのではないだろうか。なんどうなづき、感嘆のため息をあげたことか、こうした知恵のひとつひとつがもしもこのおばあちゃんたちと一緒に消えていくのかと思うと、ほんとうに虚しくなる。だからこそこうした一冊の本が大事な意味をもつのかもしれない。インターネットではおさまりきれない知恵の数々を大事にしないといけない。
いま四季がなくなっていくなか、この朝市のおばあちゃんのところにはちゃんと四季が訪れている。これも知恵なのでばないだろうか。
年は北陸を旅してみよう。

五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後

2017年01月 16日 (月) 15:31
書名 「五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後」
著者 三浦英之  出版社 集英社 出版年 2015

満洲を舞台にしたノンフィクションを書いた一人として、建国大学の卒業生を追ったこの本はずっと気になっていた。しかも開高健ノンフィクション大賞を受賞した作品、気にならないわけがない。著者は朝日新聞の現役記者、企画連載の取材のため、海外で暮らす卒業生から直接話しを聞けた(聞けない時もあったが・・・・・)のは大きい。しかもその中には元首相などという大物もいる。新聞での連載記事がなければ出来なかった本だと言える。ここに登場してくる人たちの戦後は、ひとつひとつが重く、それだけでひとつのノンフィクションとして読めるものばかりだ。それをこのようにまとめるなかで、著者にはいろいろな葛藤があったのではないかと思っている。上手にまとめているし、取材もしっかりとしている、ある意味破綻のない本で読みごたえもあった。おそらくこのタイミングで取材しなければ、話しを聞くのは無理だろうというかなりギリギリのところで出た本である。ただなにかもの足りないような気がするのは何故なのだろう。満洲というキメラの象徴ともいえる建国大学が舞台なのに、妙に収まっている、キメラのもつ暗黒の部分をあっさりと通過しているからなのかもしれない。
自分がとりあげた長谷川濬は、満洲の地方で働く官吏を養成するための大同学院であった。建国大学の国際性と表現の自由とはまた対局の理念のもとで、若者たちは学んでいた。いったいどういう国をつくろうとしていたのか、それを支える理念はなんだったのか、そこが闇というか暗黒の部分と通底してくるところに、満洲という幻の国家の本質につながっていくところがあるような気がするのだが・・・・ただそこは、入ったらもう出てこれないような闇の世界でもある。

リングリング解散

2017年01月 16日 (月) 11:56
久しぶりにベイサイドまで走る。今日はタイミング良く日の出ショーに間に合う。ぐいぐいとあがってくるところで、思わずダバイ、ダバイと声をあげてしまう。
通勤途中ツッイターでアメリカのリングリングが今年春に解散するというビックニュースを知る。動物愛護団体からの圧力で象のショーをなくすというニュースに一時代の終わりかと思ったものだが、まさかリングが解散するとは。アメリカではビックアップルも倒産してしまったというし、サーカスはもうなくなってしまうのだろうか?
とにかく地上最大のショーとも言われたサーカス団の解散はかなり衝撃的なニュースである。
先日の塩釜でのダメじゃん小出の公演の感想記事が「河北新報」の一面のコラムに掲載された。今日は今年初めてのデラシネ通信号外を配信したこともあって、このところ訪問する人が激減しているデラシネ通信に普段の3倍ぐらいの人が訪れてくれた。若宮丸漂流物語で訪問する人が多かったのは、この記事のおかげだろう。
夕方知り合いのライターの取材を受ける。雑誌にでるインタビュー記事。話題はサーカス。そのあと近くの居酒屋で軽くではなく、かなりヘビーに飲む。結構酩酊して帰宅。

塩釜をブラブラ

2017年01月 15日 (日) 14:38
10時にチェックアウト。昨日はちょっと食べ過ぎということで、ホテルで朝飯は食べず、駅の近くのベーカリーカフェで簡単な食事。河北新報を読んでいたらマラソンの円谷のかつて付き合っていた女性のインタビュー記事。円谷と言えば、虫明さんのエッセイがいまでも思い出される。
せっかく塩釜に来たのでブラブラ、と言っても昨日の夜に雪が降ったらしく、しかも寒いのでそんなあちこちというわけにはいかなかった。塩釜というのはなかなか不思議な町である。駅の近くにしゃれた古本屋さん。いま気になるサーカス絵を描いた国吉の図録が216円。買ってしまった。昨日公演したゑびや旅館の近くにとってもレトロな感じの横丁があった。
仙石線で仙台に出る。ジュンク堂で久しぶりに本散歩。いろいろ気になる本があった。
15時高校・大学時代の友人と久しぶりに会って、昼から一杯。この年になると病気とかが話題の中心になってしまう。しかたがないかな・・・
6時半すぎのやまびこに乗車。東京まで熟睡。22時前に帰宅。

ゑびや旅館で漂流民

2017年01月 14日 (土) 14:26
今日はドント祭り。朝実家の神棚に飾ってあった正月飾りをはずしておく。岩切駅まで歩く。途中の八坂神社に正月飾りをおさめる。ここでも夜になると裸まいりをやるという。寒波到来。手が冷たい。10時半すぎに塩釜駅に到着。歩いて今日の会場となる旧ゑびや旅館へ。なかなか風情のあるところ、今日ダメじゃん小出の公演を主催するNPOしをがまが保存のために募金活動を行い、いまはリュリアルされ一階はカフェ、二階がまちかど博物館になっている。
先に直接会場入りしている小出君はさっそく準備。ちょっとトラブルもあったが大事には至らず。河北新報の記者の方の取材を受ける。そこそこ人も入ったところで開演。最初は自分が前座で、先日訪れたサンクトのことを話題に30分しゃべる。そのあと小出による「若宮丸漂流物語」。1時間35分ぐらいになったが、一度かけているから安心して聴けた。お客さんの反応もとても良かった。そのあと下のカフェでケーキを食べながら茶話会。いい会だった。
ホテルの近くの料理屋さんでスタッフさんを交え食事会。
そのあと小出君と反省会。次なるプロジェクトに進もうということだ。

ロシア極東秘境を歩く  北千島・サハリン・オホーツク

2017年01月 12日 (木) 15:44
書名 「ロシア極東秘境を歩く 北千島・サハリン・オホーツク」
著者 相原秀起   出版社 北海道大学出版会  出版年 2016

タイトルに偽りなし、まさにロシア極東の秘境の奥深くまで入り込んで実際に自分の足で歩いた記録。しかも単なる紀行では終わらせずに、先の大戦や国境の問題、さらには光太夫とラックスマンの関係を通してみた日露関係の原点に迫っているので実に読みごたえのあるルポとなっている。
北千島の取材では、日ソ戦のいままで知らなかった実態を、島に残されている当時の戦車やトーチカ跡、銃弾などを通して物語らせている。北方領土のことばかり関心がいって、その上の北千島のことにはほとんど関心がむかなかった、しかし著者が最初に訪れたシュムシュ島はカムチャッカ半島のまさに目と鼻の先にある。したがってソ連が侵攻してきたときにここが最前線となった。ここでの戦闘については正直知らなかった。日本の領土でなくなったとはいえ、まだこの島には亡くなった日本人の人たちの遺骨が残っているのである。
サハリンの取材では、北緯50度線の国境にあった標識の石を追い求めてのルポとなった。
オホーツクはかつて光太夫や若宮丸漂流民たちがアリューシャンから連れられてきこところ、ここから長いイルクーツクまでの旅が始まった。なかなかこのオホーツクを訪れる人がいないので、ほとんど情報が入らなかったが、このルポを読んでずいぶんはっきりとしたイメージができあがった。そしてさらに著者は漂流民たちが立ち寄ったヤクーツクのさらに奥地まで行き、なかなか見れないであろう永久凍土が溶けて陥落している現場を目撃することになる。
新聞記者である著者が、これだけの取材をさせてもらっているのだ、きちんとした記事にしようという姿勢にもとても好感が持てた。次回作はないのかもしれないが、次のものを読んでみたい気がした。

新年メール

2017年01月 12日 (木) 12:55
元日以来のベイサイド。今日から日の出の時間がだんだん早くなって6時50分。海を覆う厚い雲のために日の出ショーは見れず。
そろそろ臨戦モードというわけではないが、海外とのコンタクトもはじまる。新年メールの返事が続々と。先日のサンクトのフォーラムでの自分の発言がネットで流れているのでその情報も送っていたのだが、それについての返事も次々にやってくる。
夕方水族館劇場の桃山氏と川崎の養老乃瀧で打ち合わせを兼ねて一杯。今年はいよいよ花園での公演が実現するので、真剣に応援モードでやらないと。

サマルカンドへ ロング・マルシュ 長く歩くU

2017年01月 11日 (水) 5:26
書名 「サマルカンドへ ロング・マルシュ 長く歩くU」
著者 ベルナール・オリヴィエ  出版社 藤原書店 出版年 2016

シルクロードを歩破したフランス人の手記の第二弾。前作でテヘランを目前に病気のためリタイヤーを余儀なくされた著者が、わざわざリタイヤーしたところに戻って、イラン横断、トルクメニアの砂漠を渡り、今回の目的地サマルカンドにたどり着くまでが語られる。今回もさまざまな人たちとの出会いがあるのだが、あまり知られていないイランの人たちの旅人に対する寛容さ、必ずしも現体制に黙従するわけではない民衆の姿が浮き彫りにされる。興味深かったのはトルクメニアという、これもベールに覆われた国を通過したときのエピソードだったが、亡くなったあの暴君が支配していた当時にこんな外国の旅人の通過を許したのだと思う。メルヴという、のちにモンゴルに滅ぼされる大都市の跡を訪ねているが、この街の話しについては初めて知ることになったが、そそられる街である。ウズベキスタンに入ってから、シルクロードの要衝の中心といえるブハラと終点のサマルカンドを通るのだが、著者自身楽しみにしていたところのはずなのだが、意外にあっさりとした記述になっている。自分もサマルカンドに行ったが、確かに青いモザイクの寺院や神学校には感銘はしたが、観光地というのが全面にでていてちょっとはぐらかされたような気になったのは事実。著者がそんななかで感動しているバザールにも行ったが、物乞いの女性につきまとわれたことしか印象になく、そんなすごいバザールだとは思わなかった。
著者が旅してから15−6年経っているわけで、イスタンブールから西安まで歩破するという旅がいま可能かどうかわからない、おそらくは不可能なのではないかと思うのだが、この著者の旅のスタイルというか、哲学とでも言ったら言いだろうか、あまりにも原理主義ではないかという気がしてならないのも事実である。歩き通す、観光するのが目的ではないというその旅の方法が出会いをつくることになるのだ思う。その出会いを楽しみ、当然のことながらシルクロードの歴史をたどりながら、歩き続ける、その猛烈な歩き方についていけなくなる。彼は生き方を歩くことによって探ろうとしていたのだろう。次回作は西安までの旅、楽しみである。というか早く読みたい。

仕事始め

2017年01月 10日 (火) 17:35
昨日酒を抜いてしかも早く寝たのに、6時半に目が覚めてしまう。30分ほど走しる。一番のりで会社に。一応今日は仕事始めなので、気持ち早く出てきた。
落ちついたところで新年のご挨拶といつものミーティング。
早速春の仕事の件でクライアントとアーティスト側から連絡が入る。今日はほとんどこれにかかりきり。
糖尿の検診へ。先月の数値がえらいあがってしまっている。前回の検査はロシアから帰って来てすぐだった。そのせいだということにしておく。
夕食ははたはた寿司。久しぶりに食べたが美味かった。

大学選手権

2017年01月 09日 (月) 17:31
いよいよ長い冬休みも今日で終わり。
漂流民関係のことをいろいろと整理。
三原文の『日本人登場』のカードをとり始めているのだが、これがなかなかすごいことになっている。文さんはこの本の中にどれだけの情報を詰め込もうとしているのか、わずか1頁のなかにある情報量の厚さ・深さにあらためて驚かされる。そして彼女が調べていくなかでこの本を書くなかで調べきれなかったことも気になる。彼女のことなので、きっと調べは続いていたはずだし、なにかわかったこともあったのではないかと思う。彼女にとって興行師の存在はかなり大きな位置を占めていたようにも思える。いま思うと最初に会ったとき、「興行師なんだよね」ととてもうれしそうにしていたのは、彼女にとって謎めいた存在であった興行師をダブらせたからかもしれない。彼女がつかんだ事実をいまはまずこっちもものにしないといけない。このカードとりはとても大事な作業となる。
14時からラグビーの大学選手権。ここ5−6年では一番いい試合だった。東海大が帝京にかなり迫ったからだ。フォワードも東海が勝っていたし、タックルも見事であった。それでも帝京が勝てたのは実力があるからだろう。いままでの試合ではなかったことだが、かなり松田に頼るプレーがあった。それだけプレッシャーがあったのだろう。自分はあまり好きじゃないけど、松田は日本のラグビー界の至宝らしいし、彼にはなんとかするだけの力があるということだろう。バックスで決勝点となるトライをあげた竹山という選手も嫌いだ、どんだけ歯(マウスピースだろうが)が白いかわからんが、歯を出しすぎだ。それに比べて矢富のプレーはひたすら前にいく泥臭さがあって好きだ。
今年は同志社・天理もがんばっていたのに、早稲田・明治のだらしなさが目立った。なんとか来年はがんばってもらいたい。早稲田の二人のハーフはまだ一年生、とにかく帝京にいつまでも勝たせていてはだめだよ。

クマのイチオシ
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今度の桑野塾は、アストラハンとサーカス!
第42回 桑野塾

ふりかえってみたアストラハンの日々
●報告者:柴田 明子
サーカスフォーラムに参加して
●報告者:大島 幹雄

2017年1月28日(土)
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