歯科用レーザー

November 11 [Tue], 2008, 14:15
歯科用レーザー(しかようレーザー)とは医療用レーザーの一つであり、歯牙及び口腔軟組織さらには顎骨など関連生体組織の治療を目的としたレーザー、または補綴などに使用する歯科用金属の溶接などに用いるレーザーの総称である。ただし、生体用と溶接用では全く異なる機器を用いる。

生体用
歯科口腔領域におけるレーザーの応用は1960年にMaimanによって開発されたルビーレーザーを皮切りに活発に行なわれてきた。当初はルビーレーザー等のハードレーザーを応用した実験が行なわれていたが、歯牙組織に対する熱変性などの問題もあり実用には程遠い状態であった。

この事態を解決すべく、レーザーをパルス化することによって熱エネルギーの蓄積を抑えたネオジムヤグ (Nd:YAG) レーザーやCO2レーザー、半導体レーザーが改良されている。これらのレーザーは、歯肉切開や歯周治療など軟組織用として使われている。 一方、歯牙や骨などの硬組織用のレーザーとして、水反応が高いといわれるエルビウムヤグ (Er:YAG) レーザーや、 パルス方式をハイドロキネティック方式に置き換えたEr.Cr;YSGGレーザーが開発された。 しかし、近年の新技術により、レーザー伝送に不可欠と言われた石英系ファイバーや金属性マニピュレーターを使わない新世代のEr:YAGのレーザー・イン・ハンドピースという新しい装置が世界で初めてイスラエルで開発された。このあたらしいEr:YAGレーザーは、最新の特殊技術によってEr.Cr;YSGGレーザーとおなじハイドロキネティック効果をあらわした。 このレーザーは、従来のEr:YAGやEr.Cr:YSGG系のレーザーような破損しやすく、エネルギー損失が大きい石英伝送ファイバーや、ミラーを多く使った多関節マニピュレーターがない。 このあたらしいEr:YAGレーザーは、ハンドピースに発信源を装着させているので、普通のタービンと同様に歯科チェアーテーブルへの装着も可能とした最新技術である。 今後は、このようなハンドピースの中にレーザーが入った装置は、大きくて折れやすく破損しやすい伝達システムがないため、どのような狭い場所でも操作性に問題がなく、さまざまな医療の分野で活躍が期待できる。

これらのEr系のレーザー装置は特性的にいずれも齲蝕歯質の除去や根管治療、知覚過敏症の疼痛軽減などの歯牙硬組織に対する処置のみならず、レーザー麻酔や顎関節治療、粘膜切除や蒸散、水力学的切開を行なうことで骨手術装置としても、虫歯治療からインプラントにいたるまで歯科医療現場に広く応用されている。

日本における歯科用レーザーの普及率は日本歯科用レーザー学会の発表では30%程度と言われている。また日本では、2008年4月からの保険改正でレーザー治療の費用は、一部のメーカーのEr:YAGレーザー以外は政府管掌保険で請求できないのが現状である。しかし、これは2年目ごとに見直しが行われるので継続するかどうかは不明である。このような不確定な状況下では、まだレーザーの歯科治療というものは、日本では一般化されていない未開発分野であるといっても過言ではない。

なお、歯を白くするために「レーザーによるホワイトニング」といったものを謳っている歯科医院があるが、これは厳密には誤りである。あくまでも過酸化水素や過酸化尿素による漂白で、レーザーはそれを賦活化しているにすぎないのである(レーザーでなくとも可能ではある)。

引用:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%AF%E7%A7%91%E7%94%A8%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B6%E3%83%BC
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