プロフィール
  • ニックネーム:西村美紀
読者になる
QRコード
子どもの名字 / 2012年05月16日(水)
普段着のデンマーク vol.48

「子どもの名字」

こんにちは、西村美紀です。今日はデンマークの子どもの名前、それも名字についてです。子どもが生まれるときに名づけに心を悩ますのはどの国の親も同じだと思います。日本では生まれる子は自動的に親の名字を名乗ることになりますが、デンマークの親は、子どもの名だけでなくさらに姓についても考える必要があります。デンマークでは夫婦や親子が同じ名字を名のならければいけないという決まりはないので、家族のそれぞれが別の名字ということもあり得るのです。

デンマークの法律によると、名前は、ファーストネーム、ミドルネーム、ラストネームの3種類です。ファーストネームは、いわゆる「名」のことで、最低1つはつけなくてはいけません。複数でも可です。ミドルネームは、姓に相当する性質のもので、あってもなくてもよく、複数つけることも可です。ラストネームは「姓」であり、1つつけなくてはいけません(複数は不可)。

新聞Søndagsavisenによると、子どもの名づけについての調査で、姓(ミドルネームとラストネーム)について、母の姓のみが11%、父の姓のみが29%、両親の姓(父の姓と母の姓の両方からとった)が57%ということです(YOUGOV調べ)。牧師のKathrine Lilleør氏によれば、以前は結婚する時に女性が男性の姓に変更し、その姓が子に受け継がれることが多かったが、もはやそのようなことはなく、最近の親は、子どもは父母両方の子であるということを強く意識するようになっているということです。

最初に紹介したとおり、法律によればラストネームとして使える名前は一つのみ。では父母のどちらの姓がこの名誉あるラストネームの位置を獲得するか?ということですが、名字を並べて読んでみた時のおさまりのよさや、あるいは珍しい方の名字をラストネームにするといった風にして決められることが多いそうです。
 
   
Posted at 12:41/ この記事のURL
子供のソング・コンテスト / 2012年03月16日(金)
普段着のデンマーク vol.47

「子どものソング・コンテスト」


こんにちは、西村美紀です。デンマークでは日中の気温が10℃前後と寒さが和らぎ、エランティスやスノードロップといった春の訪れを告げるかわいらしい花々が地面を彩っています。さて少し前になりますが、1月28日に、MGPという子どものソング・コンテストが開催されました。今日はそのお話です。

ヨーロッパには、スウェーデン出身のABBAなどが世界的に有名になるきっかけともなったユーロビジョン・ソング・コンテストという、1956年から毎年開催されていて欧州在住なら誰でも知っている歴史の長いコンテストがあります。それに出る代表を決めるためにデンマーク国内では毎年メロディー・グランプリと呼ばれる大会が開催されているのですが、そのメロディー・グランプリの子ども版をやろうじゃないか、ということで2000年よりデンマークで開催されているのがMGPです。

初期にはテレビ局のスタジオ内に作られたような小さなステージで開催されていましたが、近年は、大人のメロディー・グランプリと同じ大きなコンサート会場で、1週間後に子どものMGPも開催されています。主催者のテレビ局DRとしては同じセットを再利用という利点もあり、また子ども達にとっては大人と同じおっきな会場で歌えるのだ!ということで好評のようです。

MGPに参加できるのは8歳から15歳の子どもです。MGPのよいところは、ただの競争なのではなく、子ども達の音楽的能力を高めるサポートをしようという教育的な視点をもって企画されているところだと思います。全国の子ども達がオリジナルの曲を作って参加を申し込み、その中からなるべく多くの子ども達が各地の音楽教室の協力で行われるワークショップに招待されます。そこで選ばれるとさらに、有名な歌手や専門家によるワークショップに参加でき、音楽や歌詞の作り方やステージでのパフォーマンスの仕方について本格的なアドバイスを受けます。そうやってトレーニングを受けた後に、20組が最終オーディションに進み、そこから10組のMGP出場者が選ばれます。

いよいよ1月28日、私も娘と一緒にテレビでMGPを見ました。子ども達のオリジナルの歌をもとに、きっと大人達がよってたかって磨きをかけて作ったのでしょうが、これがみんななかなかしっかりした曲で歌も上手なのですよ。恋の歌、男の友情のラップ、お姉ちゃんから妹への歌などなど。幼いかわいらしい歌声から大人びたしっとりとした歌まで参加者の熱唱が続きました。視聴者の携帯電話SMSによる投票で、10歳の女の子がボーカルで彼女のお姉さんと男の子がバックダンサーをつとめるEnergyというグループが優勝をつかみとりました。

子ども版ソング・コンテストのMGPはデンマークのテレビ局のアイディアで始まったのですが、その後、北欧各国、そして欧州各国に広まり、各国の大会の代表者が集うジュニア・ユーロヴィジョン・ソング・コンテストが開催された年もありました。しかし最近は開催されていないようです。

興味のある方は、動画サイトで”dansk MGP 2012”と入力すると、デンマークのMGP参加ソングが視聴できます。



 
   
Posted at 16:35/ この記事のURL
マルグレーテ女王即位40周年、そしてデンマークのEU議長国就任 / 2012年01月13日(金)
普段着のデンマーク vol.46

「マルグレーテ女王即位40周年、そしてデンマークのEU議長国就任」


あけましておめでとうございます、西村美紀です。今年もこの「普段着のデンマーク」でデンマークをいろいろな方面からご紹介したいと思います。どうぞよろしくお願いします。今回は、たった今デンマークで起こっている出来事を二つご紹介します。

・マルグレーテ女王即位40周年
1972年の1月に即位されたマルグレーテ女王陛下の即位40周年を祝う様々なイベントが今週行われています。14日(土)には、お住まいのアメリエンボー城からストロイエを通ってコペンハーゲン市庁舎まで馬車でパレードの後、市庁舎で記念式典があり、夜はテレビ局DRのコンサートハウスで様々なアーティストによる記念公演が行われます。翌15日(日)にも王室一家がアメリエンボー城のバルコニーに立たれることになっており、40周年はとても盛大に祝われます。またデンマークのテレビ局、さらにイギリスのCNNでも女王陛下のロングインタビューが放送されます。
デンマーク王室の公式サイトはこちらです。この機会にご覧になってはいかがでしょうか:
http://kongehuset.dk/english


・デンマークがEUの議長国に就任
EUでは加盟各国が半年ずつ交代で議長国を務めることになっており、2012年1月から6月はデンマークが議長国となります。そのオープニングの式典がデンマークの放送局DRのコンサートハウスにて、そして欧州委員と議長国デンマークの閣僚との会議が国際会議場のベラセンターにて1月11、12日の両日行われ、欧州委員会のバローゾ委員長をはじめとする委員達がデンマークを訪れました。今後3月まではEU議長国としての各会議がベラセンターにて行われ、後半3ヶ月はデンマークの別の町に会場を移して議長国の任務が行われるとのことです。

実はDRのコンサートハウスもベラセンターも、私の住むコペンハーゲンのオレスタッドという地区にあります(オレスタッドについてはこのブログでも2009年11月にご紹介しました)。国際会議場ベラセンターでは、ファッション・ショー等のイベントがたくさん行われています。2009年には、2016年オリンピック開催地を決める会議(東京は惜しくも落選し、リオデジャネイロが選ばれました)、そして国連気候会議COP15も行われました。このようなビックなイベントの際には世界各国の要人がうちの近所のベラセンターに集まってくるわけで、無関係ながら私もお祭り気分でワクワクします。この年初3ヶ月は、EUのトップ政治家達が訪れるであろうベラセンターの横を通りながらまたワクワクしたいと思います。

皆様にとってこの一年がよい年になりますように。




 
   
Posted at 15:08/ この記事のURL
同性愛者の権利について / 2011年11月15日(火)
普段着のデンマーク vol.45

「同性愛者の権利について」

こんにちは、西村美紀です。寒くなって参りました。前回総選挙のことを書きましたが、その9月15日の総選挙後、ヘレ・トーニング・シュミット氏は組閣に時間をかけること2週間半、10月3日に再び女王陛下のもとを訪れ、晴れて公式にデンマーク首相に任命されました。欧州経済も大変なときですし、その後の政権運営はなかなか大変そうです。

今回は同性愛者のことについて。デンマークは世界で初めて登録パートナーシップを認めた国です。1989年に登録パートナーシップ法という法律が制定されました。「登録パートナーシップ」とは、同性のカップルがパートナーであるということを法的に登録することです。同性愛者のカップルがこの登録パートナーシップを結ぶと、お互いの財産や遺産、扶養に関することなどで、結婚しているのと同じような権利を得られます。私の職場にも、登録パートナーシップを結んでパートナーと一緒に暮らす同僚がいます。

デンマーク統計局の世帯調査を見ると、2010年に、結婚している男女の夫婦の世帯(子持ち世帯も含む)は103万3402世帯で、登録パートナーシップを結んでいるカップルの世帯は3763世帯となっています。また、2010年には、男性163組、女性247組が登録パートナーシップを結んだそうです。
なお今回のテーマと関係ありませんが、結婚していないものの男女で一緒に暮らしておりかつその男女間の子どももいるという世帯は10万6949世帯あります。

異性間の結婚と同性間の登録パートナーシップには少し違いがあります。登録パートナーシップでは、教会で結婚ができません。デンマークでは、国教会の牧師あるいは、その他の宗教の認定された牧師が結婚式を執り行うことができ、ここで結婚式をした場合には同時に法的にも結婚したことになります。日本では宗教的儀式である結婚式と、お役所で婚姻届を出すことは別物で、神社で結婚式を挙げても法的にはまだ独身ということがありえますが、デンマークの場合は、牧師に法的な結婚を認める権限が与えられているのです。しかし、牧師には登録パートナーシップを法的に認める権限はありません。そのようなわけで同性カップルは教会で法的に有効な結婚を行うことはできないのです。ですが、教会にて、法的効力のない祝福の儀式を受けることはできます。内容は結婚式と似たようなものに出来るそうです。

法律制定当初は出来なかったけれど、後に出来るようになったこともあります。例えば1999年には登録パートナーシップを結んだ同性カップルは、パートナーの子どもと養子縁組をすることができるようになりました。

さらに養子縁組にまつわる同性愛者の権利に関していうと、2010年7月には同性カップルおよび単身の同性愛者も外国から養子を迎える形の養子縁組ができるようになりました。皆さんもハリウッドスターが外国から養子を迎えて養育していることを見聞きしたことがあると思いますが、デンマークでも同じように、外国で身寄りがなく施設で育てられている子どもを養子に迎えているカップルがたくさんいます。以前は結婚した男女のみがこのような養子縁組をすることが出来ましたが、その権利が同性愛者にも与えられたのです。ただし、実際には養子となる子どもを送り出す側の国が同性愛者が引き取り手となることを許可していない場合がほとんどで、同性愛者が外国からの養子をもらった実例はまだないそうです。

不妊治療においても、2007年より同性愛者および単身の異性愛者が、異性愛者のカップルと同じように健康保険からの補助を受けながら治療が行えるようになりました。

このように、デンマークでは、性的指向に関わらず人を平等に扱おうという志で法律が変わってきています。上でご紹介したように現在のところ同性愛者は国教会で結婚をすることができませんが、この点においても法を改正して異性愛者と平等にという政治的議論・準備が行われています。

現在の法律の下で行うことの出来る教会での同性愛者の祝福の儀式ですが、国教会の多くの牧師がそれを行っていますが、宗教的な理由からそれをしたくないという牧師は、儀式を行うことを拒否をすることができることになっています(同様に離婚経験者が再婚する際の結婚式を行うことも拒否することが出来ます)。今後同性愛者の教会での結婚が可能となっても、牧師側の拒否する権利は残される模様です。国教会の牧師は、教会税から収入を得る「公務員」ですが、個々の牧師の宗教的解釈を尊重する余地も残そうという考えです。

私のコラムへの感想等ありましたら、mn@dk5000.dkまでメールをください。

 
   
Posted at 22:02/ この記事のURL
女性首相誕生 / 2011年09月18日(日)
普段着のデンマーク vol.44

「女性首相誕生」

こんにちは、西村美紀です。最近はツタの葉が真っ赤にレンガの壁を彩っています。そんな秋模様の中、8月26日に与党自由党のラース・ルッケ・ラスムセン首相が総選挙の実施を発表し、選挙戦が火蓋を切られました。街路樹や街灯はすぐに候補者のポスターで埋め尽くされ、テレビでは、党首討論会、各分野(経済、福祉など)の党担当者同士の討論会、2大政党党首の舌戦など、連日政治に関する番組が目白押し、街頭では候補者やボランティアがパンフレットや風船などを配りながら投票を呼びかけました。

3週間に及ぶ選挙戦の末、9月15日に投票が行われ、与党であった自由党が議席数では47と、一議席減らした社会民主党の44を上回ったものの、連合により左派の議席数が上回り、10年間続いた右派連合側が敗北、新たに左派の連立政権が誕生することとなりました。

投票日はハードな選挙活動をしてきた候補者や支援者にとってはお祭りの日。党毎にホールなどを借りてパーティーが開かれます。午後8時に投票が終わる頃には出口調査で大勢はつかめており、各党代表が、所属政党のパーティー会場で結果を受けての演説を徐々にしはじめ、歌って踊ってのパーティーが続きます。目に付くのは若い人たちの姿です。ずっと自宅で待機していたヘレ・トーニング・シュミット氏も、深夜0時ごろ、報道陣や支持者が周りを囲む自宅を出てパーティー会場へ入り、勝利宣言をしました。

翌16日には、まずラース・ルッケ・ラスムセン首相がマルグレーテ女王のもとを訪れて辞意を伝えました。その後、女王の元に各党の代表が集められ、各自が誰が首相にふさわしいと思うかを女王に伝え、その意見をまとめて女王が、社会民主党のヘレ・トーニング・シュミット党首に、組閣に向けた作業を指示をしました。この場にはフレデリック皇太子も同席したそうです。王になった時のための勉強なのかもしれませんね。

同じ左派とはいえ主張の異なる各党をまとめ、組閣する作業は大変なものになりそうです。無事組閣を女王に報告すれば正式にヘレ・トーニング・シュミット首相が誕生します。初の女性首相ということで、約100年前の1915年にデンマークで女性の選挙権が認められ、1984年に国会議員に占める女性の数が4分の1を超えたことに続く女性史のマイルストーンともなります。

ヘレ・トーニング・シュミット氏は44歳。国会議員になったのは2005年からで、2月に議員初当選、そして5月には社会民主党党首に選べれました。・・・と書くといくらなんでもあり得ないくらいのスピード出世のようですが、デンマークの国会議員となる前には、1999年から2004年まで欧州議会のほうで議員として活動していました。夫はイギリス人のステファン・キノック氏で、彼は、職場であるジュネーブと家族のいるデンマークを行き来しながら暮らしています。この夫婦は税金を誤魔化しているのではないかなどというスキャンダルがあったりしましたが、今回の選挙戦終盤では、仲良く手をつないで2人でテレビのトーク番組に出演し、キノック氏も妻をバックアップしていました。2人はベルギーにある欧州大学院大学という、ヨーロッパのエリートが集まる大学で学んでいる時に知りあったそうです。娘さんが2人います。

私はデンマーク国籍を持っていませんので投票はできませんが、時間があればテレビで討論会をみたり、ニュースをみたりと、選挙観戦(?)を楽しませてもらいました。今後は新政権の誕生、新政策で、私の生活にもなにか変化があるのかもしれませんね。

私のコラムへの感想等ありましたら、mn@dk5000.dkまでメールをください。

 
   
Posted at 23:58/ この記事のURL
豪雨のコペンハーゲン / 2011年07月15日(金)
普段着のデンマーク vol.43

「豪雨のコペンハーゲン」

こんにちは、西村美紀です。
デンマークは夏本番。日が長くてよい季節です。ストロイエには沢山の観光客が歩いていて、いろんな国の言葉が聞こえてきます。人々は、外に並べられたカフェのテーブルでコーヒーを飲んだり、広場に陣取って芸を披露する大道芸人やバンドの周りを囲んで見物しています。

ただここのところ雨が多めなのです。7月2日には、コペンハーゲン周辺で豪雨が降りました。なんでも2か月分の雨が一度に降ったそうで、デンマークの気象庁にあたるDMIによると、過去55年の間、これに近い豪雨の記録はないとのこと。下水があふれ、一部ですが、道路が川のようになりました。水が溜まったため高速道路が数日間一部通行止めになり一般道に長い渋滞ができたり、電車も浸水による故障等で運休となった区間がありました。また、コペンハーゲン中心部では、古いセントラルヒーティングのシステムがやられたためにお湯が供給できなくなり、5万人の人達が1週間ほどお湯無し生活を余儀なくました。冷たいシャワーでは体を洗うのにも困ったでしょうね。住宅街では、地下室が浸水した家もたくさんありました。デンマークでは地下や半地下がある家も多く、物置きや洗濯室、またはティーンエージャーの子どもの寝室などとして使われています。ですので地下に水が入ると家財がやられてしまって大変なようです。街ではお店やレストラン等が半地下にあることもよくありますが、やはり浸水で商品等がダメになったところも。ニュースでは、仕方がないので濡れてしまった服を10着いくらという風にたたき売りしているお店が紹介されていました。元々はよいブランドの服らしく、若い女性客が大喜びで購入していました。たくましいですね!

私はというと、大雨が振り出した時にはちょうど市中心部の半地下のレストランで夕食の最中でした。窓に当たるミゾレ交じりの激しい雨を見つつ前菜とメインは無事食べ終わり、まだまだいけるとデザートを注文しようとすると、雨の影響で下水がつまって厨房が使えなくなったので注文は受けられないと告げられました。残念!ウエイターさんは、その日入っていた予約は全部断ったと浮かない顔。私達はメイン料理までは食べることが出来たので幸いでした。外はまだ激しい雨。しばらくは残ったワインをチビチビ飲みながら待って、雨脚が弱まった頃にレストランを出て駅に行きました。ところが電車が動いていません。仕方がないので別の駅までとぼとぼ歩いてそこからメトロに乗り、やっとうちに帰りつきました。やれやれ。

浸水による家財等の被害には保険が下りるそうですが、今回の被害に支払われる給付金は記録的な額になる模様で、保険会社は大忙し。今後、浸水の被害にあいやすい地域と、そうでない地域の住宅の保険料金に差をつけることを検討しているそうです。

ちなみに今回の豪雨で降った量は、24時間で最大135ミリとのこと。DMIによると、デンマークの年間降水量は、1990年以降で平均約745ミリ、一方、気象庁のデータから計算すると1990年から2010年の福岡の年間降水量の平均は1600ミリです。福岡のほうがかなり降水量が多いですね。梅雨や台風がある日本の方が、よっぽど大規模な豪雨に見舞われることが多いのだろうと思います。デンマークは、寒さこそ福岡よりも厳しいものの、降雨は控え目なようです。

そうはいっても、温暖化の影響で、デンマークでも今後このような豪雨は増えると予想されています。2010年のある記事では、洪水を起こさないだけの下水設備を作るのは費用がかかりすぎるので、コペンハーゲンの下水システムをこれ以上増強することはないと書かれていますが、今後豪雨が増えていけば何らかの対策を迫られる可能性があるかもしれませんね。


私のコラムへの感想等ありましたら、mn@dk5000.dkまでメールをください。

 
   
Posted at 23:04/ この記事のURL
大家族が大ヒット? / 2011年05月19日(木)
普段着のデンマーク vol.42
「大家族が大ヒット?」


こんにちは、西村美紀です。デンマークでは、イースターには家族や親戚があつまって一緒に食事をし、子供達は卵の形やウサギの形のチョコレートをもらいます。今年のイースターの祝日は信じられないほどの好天に恵まれ、4月21日から25日と、時期が例年より遅かったこともあり(イースターの時期は毎年違うのです)、ちょうど木々の葉が芽吹く時期と重なって、森を散歩したりして家族で自然を楽しんだ人も多かったのではないかと思います。

イースターやクリスマスに限らず、誕生日などにも家族や親戚が集まって一緒に過ごすことが多いデンマークですが、最近、大家族が増えているという記事を読みました。記事によると、5人以上の子どもがいる家族の数が1986年に比べると倍近くになったということです。デンマークでは小学校から大学の教育費は無料とはいえ、保育園や学童保育等の費用や衣食住など、「普通」の家庭に比べると出費はかなり多いでしょうし、なによりも、日々の生活において、それぞれの子の送迎等も大仕事だそうです。私などは考えるだけで疲れてしまいそう。とはいえ、大家族には、幼い頃から社会性が身につく、子どもの自立心が発達するといった良い面がある、と記事の中でファミリー・セラピストは語っています。

一方、デンマークで生まれる子どもの数が減ってきており、今年の第一四半期に生まれた子どもの数は、ここ21年で一番少なかったというニュースも入ってきました。昨年の同一期より7.5%も低かったとのことです。同じく出生数減少について扱った昨年の記事によれば、不況のため経済的理由で子を持つことを躊躇するカップルがいるということや、住宅バブルの崩壊で、より大きな住居へ住み替えることが難しくなったことなどが理由として挙げられていました。

一方で大家族が増え、他方で出生数は下がっているということで、これも二極化のひとつといえるのでしょうか。

私のコラムへの感想等ありましたら、mn@dk5000.dkまでメールをください。
 
   
Posted at 11:23/ この記事のURL
東日本大地震 / 2011年03月21日(月)
こんにちは、西村美紀です。3月11日に東日本大地震が発生いたしました。被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。

金曜日、デンマークで普通の朝を迎えた私もインターネットでこのことを知り、時間を追うにつれて出てくるニュースを読んで被害の甚大さを認識し、その後週末は、この地震を受けて特別にインターネットで配信されるようになった日本のテレビ局の報道を見ては愕然として落ち着かない時間を過ごしました。

デンマークのメディアでも地震、津波、それに続く原発の事故などのことが連日トップニュースで扱われました。東京在住のデンマーク人とスカイプのビデオ通話を使ってのレポートや、デンマークからジャーナリストを被災地へ送り込んでのレポートなど、かなりの力を注いで報道されていました。

レポートの中では、救出を待つ人々、避難所で物資が足りずに苦労する方々、ご家族を失った方の悲しみといった被災地の様子と共に、日本人は災害に対するトレーニングを子どものころから行っているので(避難訓練のことですね)、こういうときにも落ち着いて行動できるということ、建物も地震に耐えられるように作られていること、また非常に高度な地震や津波の予測伝達システムが確立されていることなどが紹介されていました。「日本人は非常に自制心がある」という言葉がレポータの口から何度も出ていました。最初の地震と津波の後、さらに余震や原発の事故、停電などに見舞われながらも、パニックに陥らず落ち着いて行動する人々の様子が、世界中のいくつもの被災地を訪れているレポーターにとってとても印象的だったようです。

原発の事故についても大きな関心が集まり、福島原発各機の状況について詳しく報道されました。福島原発の放射能がデンマークまで届く可能性があるかということも放送されていましたし、デンマークの薬局で放射線障害予防のためのヨウ素剤の需要が高まってというニュースもあり、過剰ともいえる反応も出ているようです。

デンマーク日本人会では、被災者の方々のために募金活動をはじめました。インターネットを見ながらただ衝撃を受けていた私は、微力ながらそのお手伝いをすることで、少しは被災者の方の役にたてているかもと、逆に救われるような気持ちがしています。募金のお願いをしにいくと、日本と特に関わりがあるわけではない普通のデンマーク人の中にも本当に大きな災害だと目をうるませる方が結構おり、その優しい気持ちにジンとくると同時に、今回の災害の甚大さを改めて認識させられます。

デンマークでは他にも、有志で集まったいくつものグループが街頭での呼びかけやチャリティーコンサートを開くなどして募金活動をしています。また、デンマーク赤十字等の団体も日本の被災者のために活動しています。

被災地の方々の状況が一日でも早く改善され復興が進みますよう、お祈りいたします。


私のコラムへの感想等ありましたら、mn@dk5000.dkまでメールをください。
 
   
Posted at 14:10/ この記事のURL
双子のプリンスとプリンセス誕生 / 2011年01月12日(水)
普段着のデンマーク vol.40
「双子のプリンスとプリンセス誕生」


こんにちは、西村美紀です。クリスマスとお正月が終わり、デンマークにも普段の生活が戻ってきました。美味しいクリスマス料理を食べ過ぎてふくれたお腹まわりを気にする人も多い今日この頃です(私も含め・・)。

1月8日土曜日のお昼、テレビをつけると、記者に囲まれて王立病院のロビーに立つフレデリック皇太子の映像が目に入りました。もしやと思うと案の定、マリー皇太子妃が出産されたとのこと。今回はなんと男の子と女の子の双子です。

4人の子の父となった皇太子によると、10時半に男の子がうまれ、それから30分ほど後に女の子がうまれたそうです。男の子は47センチで2674グラム、女の子は46センチで2554グラムだと嬉しそうに話されていました。1月8日はエルビス・プレスリーの誕生日でもあるということを医療スタッフから聞いたそうで、会見中、男の子の方はエルビスと呼ぶことにしようか、などとジョークを飛ばしていました。

別に会見した医療スタッフによると、出産は大変スムーズにいったようです。さすがはマリー!

マルグレーテ女王夫妻も見舞いに訪れました。誰よりも早く訪れた女王の夫ヘンリック王子は、マリー妃がまもなく出産するということをいつ知ったかとの問いに、「もちろん、うちにはテレビがあるからねぇ」と、おどけて答えてみせるなど上機嫌でした。双子のお兄ちゃんとなる5歳のクリスチャン王子とお姉ちゃんとなる3歳のイザベラ王女は、クリスチャン王子が風邪をひいたために、お見舞いには行かなかったそうです。

数日後には、赤ちゃんを抱いたマリー妃とフレデリック皇太子が退院する様子をまたテレビで目にすることになるでしょう。皇太子一家はつい先日、それまで住んでいた城から、大改修を終えたアメリエンボー城に入居したばかりです。双子の赤ちゃんはアメリエンボー城で育つことになります。

私のコラムへの感想等ありましたら、mn@dk5000.dkまでメールをください。

 
   
Posted at 10:52/ この記事のURL
かんたんネット手続き / 2010年11月15日(月)
普段着のデンマーク vol.39
「かんたんネット手続き」

こんにちは、西村美紀です。10月末でサマータイムも終わり、ドンドンと日が短くなるのを実感する今日この頃です。朝、地面の水溜りが凍っていたり車の窓が凍結していることもあったりと、寒くなってきました。チボリ公園もクリスマスの営業をはじめました。

さて、今回はインターネットのいろんなサイトで使えるログイン法とそれで出来ることについて。デンマークはいわゆる電子政府化が進んでいて、3月にお伝えした確定申告などいろいろな手続きをインターネットですることが出来ます。これまでは公共機関の手続きには、デジタル署名やピンコードを使ってログインするのが普通でしたが、最近NemID(かんたんID)という新しいログイン方法が出来ました。この「かんたんID」がこれまでと違う点は、公共機関の他に、デンマークのすべての銀行のネットバンクもこの「かんたんID」を利用するようになることです。

これまでは、各銀行のネットバンクはそれぞれ別々のログインシステムを持っていて、ユーザー側にとっては、銀行ごとに別々のIDとパスワードを入力する必要がありましたが、今後は「かんたんID」ひとつでどの銀行のネットバンクも利用できます。

今までの公共機関のデジタル署名や各銀行のログイン方法では、セキュリティーのためのファイルをインストールしたコンピュータからしかログインできませんでした。ですが「かんたんID」は、インターネットにつながってさえいればどのパソコンからでも使えるので、自宅で普段使うパソコン以外の、例えば職場や旅先のネットカフェのパソコンなどからもログインが可能になりました。

「かんたんID」でログインするには、IDとパスワードのほかに、自宅に郵送されてくるコードカードという、たくさん数字が印刷されたカードの中から、指定された場所の6桁の数字を入力しなければなりません。詳しいことは分かりませんが、セキュリティー用ファイルをインストールした特定のPCからしか使えないという方法のかわりに、各自の手元にあるカードの数字を入力させる(毎回違う数字を入力しなければなりません)ことでセキュリティーのレベルを上げているのでしょうね。

「かんたんID」を使ってログインして出来ることは、多岐にわたっています。普段一番使うのはおそらくネットバンクかと思いますが、その他に、確定申告や過去の税金関係データの閲覧、転居届けの提出、失業保険の申請、ハローワークへの登録・求職者サイトの利用、宝くじの購入、処方薬の購入、図書館の本の予約、自分の子の保育園入園待機状況の確認などがあります。

今回の調べて面白いと思ったのは、公的医療機関の総合サイトです。ここでログインすると、過去に病院で受けた処置の履歴が閲覧できます。普段一番お世話になるホームドクターでの診察の記録はないようですが、公立病院での検査や手術はすべて見られます。私の場合、出産した時の記録がありました。そして過去2年間に処方された薬に関しても、種類や量、処方した医師の名、さらに値段や購入日時と場所まで見られます。私は医者にかかって処方薬をもらうということはめったにないので、記録にあったのは咳止めシロップ一本だけでしたが、そういえば咳が止まらずに医者に行って咳止め処方してもらったっけ・・・なんて思い出しました。さらにこのサイトでは、臓器提供の意思表示、そして延命措置に対する意思表示も出来ます。このサイトで意思表明をしておけば、もしもの場合、病院がオンラインで私の意志を確認して希望通りにしてくれるということなのでしょうね。そんなことまでと驚きました。

かんたんIDの登場で、同じユーザー名とパスワードをつかって色々なサイトにログインできるようになり、さらに旅行先などからもログインできるということでデンマークの日常生活が少し便利になるようです。


私のコラムへの感想等ありましたら、mn@dk5000.dkまでメールをください。

 
   
Posted at 12:59/ この記事のURL
  | 前へ  
 
 Powered by ブログ作成ならヤプログ!