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最近の話題 / 2014年04月09日(水)
普段着のデンマーク vol.59
「最近の話題」


こんにちは、西村美紀です。コペンハーゲンも春らしくなって来た今日この頃です。お天気のよい週末には沢山の親子が公園の遊具に集まり、にぎやかに遊んでいます。日本では桜の開花がニュースになりますが、デンマークでは、ブナが芽吹くと、春が来た!とニュースになります。テレビ局TV2によると、今年は早くも3月22日にブナの葉の「芽吹き」が観測されたそうです。昨年は4月23日だったそうですから、1ヶ月も早い春の訪れとなりました。

今回は最近のデンマークの話題をいくつかご紹介します。

世界で最もすみやすい街コペンハーゲンは物価も高し
英誌モノクルの世界で最も住みやすい都市ランキング2013で、コペンハーゲンは見事1位に選ばれました。福岡もこのモノクル誌のランキングの常連で、2013年度は12位に選ばれていますね。世界で最も住みやすい(とされる)コペンハーゲンは、物価もワールドクラスです。エコノミスト誌が2014年3月に発表した生活費の高い都市ランキングでは、コペンハーゲンは東京のすぐ下の10位にランキングされました。


軍における女性の増加がもたらしたもの
メトロエクスプレス紙によると、現在デンマーク軍で新規採用されるうち4人に1人が女性だそうです。女性の数が増えるにつれ、女性が少なかった頃に見られた男性のマッチョ的な振る舞いが減り、セクハラの件数も激減、軍内の雰囲気が変化して男女間に調和が生まれ、業務にも好影響を与えているとのこと。
また女性兵が増えて以来、男性兵はまめにシャワーを浴びるようになり、清潔度もアップしたとか。


F1スター誕生
21歳のデンマーク人ケビン・マグヌッセンが3月に行われたF1オーストラリア・グランプリでデビューし、見事3位を獲得しました。父は元F1ドライバーのヤン・マグヌッセンです。今後の活躍が期待されます。


ユーロヴィジョン ソングコンテスト、デンマークで5月に開催
ユーロヴィジョン ソングコンテストは、ヨーロッパ各国の国内大会で選ばれた代表アーティストが集結して毎年開催されています。その始まりは1956年。歴史があり、そして欧州中が注目する人気のコンテストです。40年前にはあのABBAが「恋のウォータールー」で優勝し、世界的に有名になるきっかけをつかみました。

昨年スウェーデンで開催されたユーロヴィジョン ソングコンテストの優勝者はデンマーク人のエメリー・デ・フォーレスト。ユーロヴィジョン ソングコンテストの開催地は、前年の優勝者の出身国と決まっているので、今年のユーロヴィジョン ソングコンテストは、デンマークはコペンハーゲンで開催されます。公式サイトでライブ中継されるそうなので、日本からでも見られます。決勝は5月10日の21時で、日本時間だと11日(日)の朝4時になります。ちょっとキビシイ時間帯ですが、興味のある方はぜひ。公式サイトでは、昨年優勝のエメリーや、今年の各国代表の動画も見られます。
www.eurovision.tv


福岡にデンマークのピザ・レストラン開業!
デンマークのピザ・レストランgorm’sが、4月末、薬院にオープンします。コペンハーゲンでは大変人気のあるレストランですが、そのgorm’sが、初の国外出店で、いきなり日本の、あの世界でミシュランの星の数が一番多い日本の、福岡というデンマーク人にとっては聞きなれないであろう街でレストランをオープンするということで、新聞でも紹介されていました。食材はデンマークから空輸するのだとか。皆さんお楽しみに。私も福岡に帰省の際にはぜひ行ってみたいと思います。



私のコラムへの感想等ありましたら、mn@dk5000.dkまでメールをください。
 
   
Posted at 08:49/ この記事のURL
デンマークの学校と家庭をつなぐITシステム / 2014年02月12日(水)
普段着のデンマーク vol.58
「デンマークの学校と家庭をつなぐITシステム」


こんにちは、西村美紀です。ソチ・オリンピックが始まりましたね。デンマークからはアルペンスキーのChristoffer Faarup選手、クロスカントリーのMartin Møller選手、カーリング女子5選手、カーリング男子5選手の計12名が出場します。ぜひ応援してください!

昨年8月、娘が国民学校に入学しました。国民学校とは、日本の小学校と中学校をくっつけたような公立学校です。デンマークの義務教育は0年生から9年生まであります。上に進む前にもっと学力を付けたいという場合には、10年生に通うこともできます。0年生は幼稚園クラスとも呼ばれ、本格的な学習に入る前の準備として、遊びを交えながら少しずつ学校でお勉強することに慣れるための学年です。しかし、近年は以前比べると学習の要素が多く取り入れられるようになってきているそうです。原則的に満6歳を迎える年に0年生をはじめることになっていますが、その子にあわせて1年早く入学したり1年遅く入学することも出来ます。

さて、今回のテーマはデンマークの学校と家庭をつなぐITシステムについてです。娘が国民学校に入学したとき、最初の説明会で学校のイントラネットに入るためのログイン名とパスワードが渡されました。学校から保護者への連絡は、全てこのイントラネットを使って行われています。子どもが学校からお知らせの紙を持って帰ってくることはほぼありません。これまでもらった紙は、パンフレット類や親の署名が必要なプリントが数枚あったくらいでしょうか。担任の先生からの週に1度のお知らせ、給食のメニューや給食費などの事務的なお知らせ等全てイントラネットで届きます。先生宛てや保護者同士でのメッセージのやりとり、写真の共有も出来ます。

娘の通う学校は新設校で、学校のテーマとしてバーチャルや美的感覚を重視している学校なのですが、だからIT化が特別進んでいるというわけではなく、デンマークの国民学校のほとんどでこのようなシステムが使われているようです。娘の学校で使われるのはSkoleIntraというシステムで、教師用、生徒用、両親用のイントラネットなどが含まれていて、デンマークの学校で一番普及しているシステムです。2002年に出来たこのシステムは古くなってきたということで、2016年には新しいシステムに置き換えられる予定とのことです。

しかしそれだけではありません。学童保育との連絡でもITはフル利用されています。共働きが一般的なデンマークでは、低学年のほとんどの子が学童保育に通っています。娘の学校では、学童保育は学校の建物の中に併設されており、保育士の資格を持った職員を中心に運営されています。また学童の保育士さんが、学校のクラスのサポートとしても入っています(低学年だけかもしれません)。学童保育は朝6時半から学校が始まる8時までと(朝ごはんも食べられます)、学校が終わってから夕方5時までやっています。

朝登校すると、子ども達は壁に埋め込まれているタッチスクリーンで、学童のシステムにチェックインします。授業が終わって学童の時間になると、校内のいろんな場所で過ごしますが、移動するたびに、各自近くのタッチスクリーンで自分の現在の居場所を入力することになっています。学童職員や迎えに来た親は、システム上で、その子が校内のいったい何処にいるのかを把握することができます(子どもが自分の居場所をマメにアップデートしている場合のみですが!)。帰宅するときにはスクリーンでチェックアウトをして帰ります。

お休みの届出や、普段と違う人が迎えに行くといった場合の届出もシステムを通してします。保護者はスマートフォンにアプリを入れておけば、アプリ経由で子どもが学童の何処にいるのか、あるいはもう帰宅したのか等の最新情報をいつでも見ることができます。職員が子ども達の学童での様子を撮った写真をアップしてくれることもあります。この学童用のシステムはTabulexといって、やはりデンマークの多くの学校で利用されているそうです。このシステムにより、ペーパーレス化はもちろん、職員の事務作業の負担を減らし、かわりに子ども達と過ごす時間を増やすことが出来たそうです。

学校の授業でもITはたくさん取り入れられているようです。娘に今日学校で何をしたのか聞いても、だいたい教えてくれるのは誰と遊んだかといったことがメインで、授業で実際どんなことをしたのかはあんまり情報が入ってきませんが(笑)、機会があったらここで書きたいと思います。今回は保護者の目線から学校と保護者間のIT利用についてでした。

私のコラムへの感想等ありましたら、mn@dk5000.dkまでメールをください。




 
   
Posted at 09:27/ この記事のURL
世界で活躍するデンマーク人 / 2013年11月20日(水)
普段着のデンマーク vol.57
「世界で活躍するデンマーク人」

こんにちは、西村美紀です。デンマークでは11月19日の火曜日に4年に一度の統一地方選が行われるため、いたるところに候補者のポスターがかけられています。デンマークでは外国人でも3年以上居住していれば地方選挙の選挙権が与えられるので、先日私のもとにも投票券が届きました。投票所は娘が通う学校なので、娘を迎えに行ってついでに投票をしてこようかと思っています。

今回は、デンマークを飛び出して活躍するデンマーク人のお話です。

一人目はアニータ・レアケ(Anita Lerche)さん。旅行で訪れた地でパンジャーブ(パキスタンとインド北部にまたがる地域)の音楽に惹かれてパンジャーブ語の歌を歌うようになり、2006年に出したファーストアルバムがパンジャーブ地方で大ヒット。2007年にはインドのクリケット・ナショナル・チームの世界選手権応援歌をヒンディー語で歌い、インドでは知らない人はいないほどの有名人になりました。今年4月にYouTubeにアップされた'Sadke Punjab Ton'は、現在6百万ビューを突破しています。ぜひ皆さんもご覧になってみてください。

二人目はトビアス・ソレンセン(Tobias Sørensen)さん。フォーブス誌による2013年に世界で最も稼いだ男性モデルのベスト10に入ったモデルです。コペンハーゲンで学生だった頃、洋服店でアルバイトを初めた最初の日に、偶然店を訪れたエージェントにスカウトされ、1ヵ月後にはもうパリのステージに立っていたそうです。現在ニューヨーク在住。ソレンセンさんの左頬には、6歳のときに犬にかまれて出来たという大きな傷跡があり、それが一味違った魅力ともなっているようです。写真では鋭い眼差しが印象的ですが、テレビでインタビューに答える姿は穏やかな青年といった感じでした。

三人目はアンドレアス・モーゲンセン(Andreas Mogensen)さん。欧州宇宙機関(ESA)で訓練を受け、先ごろ、2015年の国際宇宙ステーションでのミッションに参加する宇宙飛行士に選ばれました。モーゲンセンさんは、デンマーク人として初めて宇宙へ行くこととなります。デンマークがESAに拠出する資金が少ないため、デンマーク人として宇宙飛行士に選ばれるのはかなり大変なことのようです。デンマーク初の宇宙飛行士として、きっとたくさんの子ども達に夢を与えることになるでしょう!

 
   
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デンマーク人パパ、もっとイクメン化計画!? / 2013年09月25日(水)
普段着のデンマーク vol.56

「デンマーク人パパ、もっとイクメン化計画!?」


こんにちは、西村美紀です。デンマークではこのところ気温がぐっと下がり、木の葉も少しずつ秋色に変わり始めています。2020年のオリンピック開催が東京に決まりましたね。インタビュー記事によると、IOC(国際オリンピック委員会)委員を務めるデンマークのフレデリック皇太子も、東京でのオリンピック開催を楽しみにしているとのことです。フレデリック皇太子といえば、8月にコペンハーゲンで開催されたトライアスロンのアイアンマンレースKMD Ironman Copenhagen 2013にて、スイム3.8km、バイク180km、ラン42.195kmの合計約226kmを、10時間45分32秒のタイムで完走し、王族として初のアイアンマンになりました。ゴールでは、メアリー妃と上の2人のお子さんクリスチャン王子とイザベラ王女に出迎えられていました。

さて先日、仕事の合間にふと窓の外を眺めると、窓下の歩道を男性二人が談笑しながらゆっくり歩いていました。2人ともベビーカーを押しながら。育児休暇中のパパ友でしょうか。デンマークでは、お父さんが一人でベビーカーを押しながらお買い物したり、このようにパパ友同士でお散歩する様子を見かけることもそれほど珍しいことではありません。赤ちゃんのお世話に限らず、幼稚園や学校や習い事の送迎、家庭での世話やしつけなど、デンマークのお父さん達は「イクメン」などと特にもてはやされることなく、当然のこととして毎日の育児をしています。

しかし、今年7月の記事によると、デンマークで取得された育児休業の総日数に占める男性の育児休業取得日数の割合は「たったの」7.4%であったとのことで、フィンランドの8%、ノルウェー18%、スウェーデン25%やアイスランドの29%に比べて依然低すぎる!と書かれていました。

デンマークの産休育休制度では、母親には産前4週および産後14週の休業、そして父親には産後2週間連続の休業が保障されています。それに加えて32週間の休業が保障されており、この32週は母親と父親で分け合って取得することができます。実際には、父親に保障された2週間の休業については、殆どの男性が取得しています。しかし、どちらが取得してもよいはずの32週の休業期間については、男性の取得率が低いので、ここを何とかせねばと、先ごろ内閣は、育児休業の男女平等を促進するためとして、「父親と母親のうち、育児休業取得期間が短かいほうの親が、少なくとも6週間の休業を取得した場合、一日100クローネのボーナスを支給する。ボーナスは最高12週まで支給する」という法案を出しました。法律の中で性別を指定すると差別になるからなのでしょう、「育児休業取得期間が短いほうの親」というややこしい表現になっていますが、育児休業の取得日数が少ないのは大多数の場合が父親の方ですから、要するにお父さんが6週間以上育児休業を取ると、1日あたり100クローネ(約1800円)のボーナスが支給されるのです。この法律(まだ案ですが)は時限立法でその後効果を検証するとのことです。

実現すれば、6週間の休業で4200クローネ(約7万6千円)、12週間の休業で8400クローネ(約15万円)のボーナスになります。育児休業中は育児休業給付金が支給されますが、その額は普段の給与よりも小さいので、その部分を少しでも補填すれば男性の育児休業取得率をあげることができる、というもくろみでしょうか。この法案が実現するのか、そして効果があがって、デンマークにもアイスランド並みのイクメンが増えるのか、乞うご期待です!?
 
   
Posted at 12:46/ この記事のURL
サンクト・ハンス − 夏至祭 / 2013年07月23日(火)
普段着のデンマーク vol.55

「サンクト・ハンス − 夏至祭」

こんにちは、西村美紀です。最近のデンマークは少しは夏らしく、25℃を上回る陽気となる日もあります。こんな日はとっても貴重なので、たくさんの人が外に出て、日向ぼっこを楽しんだりしています。チボリ公園に行ったのですが、こちらもデンマーク人と外国からの観光客でとてもにぎわっていました。夏の間は毎晩なにかの公演やコンサートがあっているので、おすすめですよ。私の行った日は、夜8時半からアンデルセン童話「すずの兵隊」をモチーフにしたバレエ公演があり(コスチュームはマルグレーテ女王のデザインで、日本人ダンサーとミュージシャンも出演しています!)、そして10時からは、日がだんだんと沈んでくるなか、チボリ・ビック・バンドの演奏とデンマーク人歌手によるスイングやブルースの名曲で盛り上がり、ステージの前ではダンスを楽しむカップルもたくさんいました。最後に深夜0時前に音楽とあわせた花火のショーがあり、夏のチボリの長い夜は終わります。

デンマーク人は短い夏の日々をとても大切に過ごしますが、夏の行事として、サンクト・ハンスの夏至祭があります。6月23日、聖ヨハネ(デンマーク名Sankt Hans)生誕の前夜祭の日に、デンマーク各地で焚き火が行われ、一緒に歌を歌ったりしてすごします。元々あった夏至を祝う祭りに、キリスト教が入ってきて聖ヨハネの祭りが結びつき出来た行事のようです。

焚き火のために積み上げられた枝や木切れの山の頂上には、必ず藁で作って服を着せられた魔女の人形が据えられ、火がつけられるとこの魔女人形も一緒に燃えてしまいます。ヨーロッパでは魔女と認定された女性達が処刑されていたこともあったといいますのでドキッとしますが、実際のところは、これは魔女の処刑の再現とか、その名残というわけではないようです(ホッ)。

その昔、夏至の頃には、良いもの悪いもの含め自然のふしぎな力が強まると信じられており、薬草をその時期に摘んだり、神聖な湧き水をとるといった習慣もあったそうです。そうした夏至の時期には魔女が空を飛び回るという言い伝えもあったそうで、その魔女達を脅かす魔よけのために人形を燃やすという習慣ができたそうです。

現在では、海岸や広場などに地域の人たちがあつまってサンクト・ハンスの行事をしています。大きなところだとステージが設営されてイベントがあるところもあります。そこに皆で集まり、焚き火を眺めながら、芝生や砂の上に座って、一緒に飲んだり語り合ったりする、デンマークの夏らしい行事です。
 
   
Posted at 20:10/ この記事のURL
その後… / 2013年05月10日(金)
普段着のデンマーク Vol.54

「その後… 」

こんにちは、西村美紀です。デンマークでは今年はいつまでも寒いままできましたが、やっと桜が満開となり、木々の葉が一気に芽吹いてきました。2004年にスタートしたこのコラムですが、今回は以前紹介した話題をいくつかピックアップして、その後どうなったかをお伝えしたいと思います。


・閉店法
2009年9月にご紹介した閉店法は、お店を営業してよい時間や、休業しなければいけない日を定めた法律です。当時の閉店法では、土曜の夕方5時以降は営業してはダメ、日曜日に営業してよいのは原則各月の第1日曜日のみといった決まりがありましたが、その後段階的に緩和されていき、2012年10月からは、祝日(祝日ではないが憲法記念日とクリスマスイブも含む)と大晦日の午後3時以降以外は、何曜日でも何時でも営業してよいということになりました。規制が緩和されていくにつれ、スーパーやデパート、ショッピングセンターは営業時間を延ばしていき、今回の改正で毎日曜日の営業もはじまりました。

消費者の一人として、便利になったと実感します。共働きで子育てしていると、買い物に行く時間が本当に限られていましたが、今は日曜日もお店が開いているので、土曜の5時までに翌週の食材を買っておかねば!と焦る必要もありませんし、平日遅くまで仕事をした後にお買い物ということも出来るようになりました。


・同性愛者の結婚
2011年11月のコラム「同性愛者の権利について」で、同性カップルが結婚と同じような権利を得られる登録パートナーシップ制と、同性間の結婚を認める法改正の議論が行われていることをご紹介しました。その後法改正が行われ、2012年6月15日から同性カップルも結婚することが出来るようになりました。この日にデンマーク国教会で男性カップルの結婚式第1号が行われ、大きく報道されました。同姓間の結婚が認められるようになったことに伴い、登録パートナーシップ制は廃止されました。2012年末までに213の同性カップルが市役所で結婚し、51組が教会で式をあげたそうです。


・オリンピック選手
2008年8月には北京オリンピックに出場する予定の注目のデンマーク人選手や競技をご紹介しました。

テニス選手のキャロライン・ウォズニアッキ(Caroline Wozniacki)さんは、北京当時世界ランキング23位。2010年に世界ランキング1位に上り詰め、その座を67週間キープしました。現在は10位。プライベートでは、プロゴルファーのローリー・マキロイさんとお付き合いしています。

アテネ・オリンピックの砲丸投げメダリスト、ヨアキム・オルセン(Joachim B. Olsen)さんは、北京では残念ながら予選敗退となりました。その後政治家へ転身、2011年から国会議員をしています。砲丸投げ選手だった頃と比べるとすっかりスリムで洗練された印象になった彼は、リベラル政党に所属。歯に衣着せぬ発言でメディアを賑わせることもあります。
2008年当時のコラムではアテネ銅メダリストと紹介しましたが、その時金メダルを取った選手のドーピングが2012年になって発覚し、アテネから8年後にヨアキム・オルセンさんは銀メダルに繰り上げとなりました。インタビューでは、嬉しいけど妙な感じと語っています。


 
   
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空前の馬肉ブーム / 2013年03月26日(火)
普段着のデンマーク vol.53

「空前の馬肉ブーム」

こんにちは、西村美紀です。福岡では今年は桜が早く開花したそうですね。デンマークでは今年はまだ雪が積もっているんですよ。春が恋しい今日この頃です。

牛肉入りとして売られていた冷凍食品に馬肉が混じっていたことが発見されて以来、欧州各国で次々と同様の馬肉入りの加工食品が見つかったというスキャンダルは皆さんも耳にされたかもしれません。デンマークでもいくつかの加工食品が店頭から回収されました。2月中頃には、食品管理局が調査したとある食肉処理業者が、ピザ用肉として売っていた挽き肉が、牛肉と馬肉のミックスであったことが分かりました。食品処理業者は、ちゃんと馬肉入りであると伝えて売っているといい、それを買ったピザレストランは、いや、牛肉であると思って買っていたと、互いに食い違う主張をする様子がニュースで流れました。数日後にはこの食肉処理業者は、そんな言いがかりをつけられるのはいやだから、もうミックス商品はやめて、これからは牛肉と馬肉は別々に売る。買った人が混ぜたければ自分で混ぜればいい!という様子がまた報道されましたが、それからしばらくして、この処理業者は、表示が不十分であったとして食品管理局により警察に通報されました。

一連の騒動にあわせて、馬肉に関してメディアでとりあげられることが多くなりました。デンマークの、特に田舎の方では、昔はよく馬肉を食べていたそうです。昔は牛や豚と同じように馬も家畜とみられていたので、馬の肉を食べるのも自然なことだったのです。ところが農業が機械化されていくにつれ、馬は乗馬用として飼われることが多くなり、愛玩動物と認識されるようになっていったとのこと。だけど、馬肉は、低脂肪で繊維やたんぱく質が豊富で、柔らかく、おまけにお値段も安いお肉なんですよ、というようなことが紹介されました。

この30年で、ペットとして飼われる馬は1.2倍に増え、2011年には6万1千頭が飼われていたそうです。私の職場にも馬を飼って乗馬を楽しんでいる人が3人もいます。この「馬の愛玩動物化」に伴って、馬肉処理業者で解体される馬は、同じ期間で年間9000頭から2000頭へと減ったそうです。デンマーク人が食べる馬肉は1980年には一人当たり年間0.4kgだったのが、現在では統計上0kg。解体された馬肉は、馬肉食のさかんなイタリア等に輸出されることが多いようです。

ところが今回の偽装を発端として馬肉に関していろんな側面から取り上げられ、デンマーク人は食用としての馬肉を「再発見」した模様で、2月に行われた調査によると、25%の人は食べたくないと答えたそうですが、55%の人は馬肉を食べてみたいと答えたそうです。つい昨日のニュースによると、とあるお肉屋さんでは、以前は週に1−2件くらいだった馬肉に関する問い合わせが、今では週に15−25件くらいあるとのこと。馬肉の入手は非常に困難になってしまったそうですよ。このブーム、どこまで続くでしょうね。


 
   
Posted at 14:38/ この記事のURL
デンマークの年末年始 / 2013年01月21日(月)
普段着のデンマーク vol.52

「デンマークの年末年始」

こんにちは、西村美紀です。13日にはゴールデングローブ賞の発表がありましたね。デンマーク映画『ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮』(En kongelig affære)の受賞はありませんでしたが、よい映画ですよ。7月にもご紹介した俳優マッツ・ミケルセンがこちらの映画にも出ています。日本でもまもなく公開されるようですので、ぜひご覧ください。

1月ももう半ばを過ぎてしまいましたが、デンマークの年末年始についてのお話です。デンマークでは、ちょうど日本のお正月のように、クリスマスに家族や親戚で集まって過ごします。12月24日は(なぜか)祝日ではないのですが、殆どの企業がお休みで、続く25、26日も祝日でお休みです。日本ではお正月には実家に帰省しますが、デンマークでも24日あるいは前日からみんな里帰り。カップルの場合だと、24日は毎年交互にどちらかの実家でクリスマスを祝うというパターンが多いようです。さらに25日、26日にも親戚での集まりがあります。カップルの場合には、25日は片方の親戚の家、26日には別の片方の親戚の家での集まりに参加する、という具合です。

24日の夕食には伝統的なクリスマス料理が食卓に並びます。豚肉、鴨肉に特大ソーセージ。砂糖とバターを煮詰めた茶色くて甘いソースが絡まったジャガイモ。豚肉のカリカリの背脂と鴨肉のこれまたクリスピー皮が私の好物です。甘いジャガイモもおいしいですよ。デザートはライスプディング。大きなお椀に盛られたライスプディングを、各自で小皿にとって食べます。中には砕いたアーモンドがたくさん入っていますが、たった一つだけ、皮をむいた白い丸ごとアーモンドが入っています。このアーモンドを食べ当てた人は、ちょっとしたプレゼントがもらえることになっていますので、もうお腹は一杯だけど、ついつい真剣になり、全部食べてしまいます。その後、クリスマスツリーの周りで歌をうたい、ツリーの下に並べておいたお互いからのプレゼントを開けます。小さな子どもがいる場合は、ここでサンタさんの登場となります。

25日、26日は、お昼過ぎぐらいから親戚の家に集まります。各自が食べ物を持ち寄り、ライ麦パンと一緒に、ニシンの酢漬け、スモークサーモン、肉団子、各種ハムやチーズ等を食べながら、ビールやスナップスを飲み、延々とおしゃべりが続きます。

27日からは商店も開き、クリスマスにもらったプレゼントを別の品物に交換してもらおうという人たちがお店にどっと押し寄せます。セールが始まるところもあり、街は賑わいます。27日から大晦日の間は平日ですが、学校はお休みで、仕事も休暇を取っている人たちが多いのです。

大晦日には、友人達と集まってパーティーをします。夕方6時に女王陛下のスピーチがあり、各テレビ局は、その時刻の前から、女王の住むアメリエンボー城の周りに集まる人々や、衛兵交代式の様子を中継し、6時になると、女王の執務室からのスピーチが放送されます。パーティーに集まった人たちもこの時だけはテレビをつけて女王のスピーチに耳を傾けます。
王室ホームページにてマルグレーテ女王のスピーチ英訳が見られます:
http://kongehuset.dk/english/Menu/news/her-majesty-the-queens-new-year-address-2012

大晦日の伝統的料理はタラ。茹でたタラにマスタードの入ったソースをかけて食べます。クリスマスは家族や親戚と過ごすのに対し、大晦日は友人達とワイワイ盛り上がるのがデンマークのスタイル。年の変わる深夜には、多くの人が寒い屋外に出てロケット花火を次々に打ち上げます。日本の夏の花火大会のような、プロの花火師が上げる完成された美しい花火とは違いますが、それでもかなり大きなロケット花火があちこちで大量に打ち上げられるので、そこらじゅう明るく騒々しく大変賑やかになります。

翌日の元旦は、前日のパーティーの影響で遅くまで寝ている人たちも多いことでしょう。テレビではウィーンフィルのニューイヤーコンサートや、ドイツのガルミッシュ・パルテンキルヘンで行われるスキージャンプ大会が毎年恒例で中継されます。夜7時には、今度は首相のスピーチが中継されます。ヘレ・トーニング・シュミット首相のスピーチ英訳はこちらです:
http://www.stm.dk/_p_13797.html


元旦にはマクドナルドの売り上げが1年で最も多くなるそうです。大晦日のパーティーではしゃいで疲れた翌日、簡単にファーストフードで済ませようという人達や、クリスマスからずっと伝統的な料理をたくさん食べた後にハンバーガーが恋しくなった人達でお店は一日中大忙しとの事。翌2日から、学校や仕事が始まり、Godt nytår(あけましておめでとう)と声を掛け合いつつ、普通の毎日にもどります。

 
   
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国境を越えてお買い物 / 2012年11月20日(火)
普段着のデンマーク vol.51

「国境を越えてお買い物」

こんにちは、西村美紀です。10月にノーベル賞の発表がありましたね。隣国のスウェーデンとノルウェー発のノーベル賞については、デンマークでも大きな関心を持って報道されます。山中伸弥教授がノーベル医学・生理学賞を受賞した際には、教授の研究が、コペンハーゲン大学・幹細胞センターにおける研究の進歩において決定的な役割を果たしたということが紹介されました。山中教授と同センターは長年協力関係にあり、例えば、山中教授が自身の研究成果を伝授してくれたお陰で、同センターにおける糖尿病の研究で、従来のマウスを使う方法の代わりに直接ヒトの細胞を使っての研究が可能になったそうです。ですので今回の山中教授のノーベル賞受賞には、コペンハーゲン大の研究者も大喜びだったとのこと。デンマークと日本の間にこんな関係があったとは嬉しいことですね。

さて、デンマークの消費税が世界一高いということは皆さんもよくご存知かと思います。そうです、25%です。そこで、生活の知恵といいましょうか、国境を越えてお隣のドイツまでお買い物に行くデンマーク人がたくさんいるのです。お隣ドイツの消費税は19%、食品では7%ですし、ドイツ市場はデンマークよりも競争が激しく、税がかかる前の商品そのものの値段も低いとも言われています。ユトランド半島はドイツと陸続きでつながっていて、車で簡単に行き来ができます。そこで国境の南側、ドイツ側の地域には、そんな節約上手なデンマーク人をねらったスーパーマーケットが多数あり、大きなカートを押してビール、炭酸飲料、ワイン等を大量にケース買いしているデンマーク人の姿が見られます。

最近では、飲料のような保存のきく品の他に、生鮮食品も国境を越えて購入する人が増えているとのことで、顧客の流出を黙ってみていられないと、先月初め、デンマークのスーパーマーケットチェーンCoopが、来年国境のドイツ側に出店することを発表しました。また先月末には、このような「越境ショッピング」の額が、昨年に比べ10億クローネ増えて、今年は150億クローネになる見込みとの試算が発表され、国内の雇用等に悪影響を及ぼしているとして批判が強まりました。こうした状況が影響したのかどうか分かりませんが、先日発表された来年度の国家予算では、脂肪税、そして来年から実施される予定だった砂糖税が廃止されることとなりました。脂肪税とは、飽和脂肪酸を含む食品への課税で、昨年10月から実施されていました。脂肪税が実施されてから、実際バター等の消費は落ちたそうで、国民の健康増進という目的に対しては一定の効果があったのかもしれませんが、税額の算出方法が複雑であったり、また脂肪を含む食品の値段が上がることで、ドイツとの価格差が広がり、「越境ショッピング」に拍車をかけるとの批判がありました。世界で初めて導入されて話題となった脂肪税ですが、実施1年余りで廃止ということになりました。

「デンマークの税金は世界一高いけれど、それが福祉に反映されているということがよく分かるので、デンマーク人はその高い税金を喜んで払っているのだ」というお話をよく聞きます。実際デンマーク人は、教育や医療へのアクセスが平等に与えられている制度をとても誇りにし、そのためにはある程度の高税もやむを得なしと思ってはいるものの、マルチメディア税やら脂肪税等の次々新設される新たな名目の税金や、既存の税の税率の変化にきちんと目を光らせて自分の家計に与える影響を計算し、今回ご紹介したようにお隣のドイツまで足を伸ばしてお買い物するなど、ただ高い税金に甘んじる?のではなく、せっせと節約に励んでいる面もあるのです。



 
   
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太陽光発電ブーム / 2012年09月17日(月)
普段着のデンマーク vol.50

「太陽光発電ブーム」


こんにちは、西村美紀です。デンマークはすっかり秋。日中の気温も20℃を下回るようになってきました。来週の気温予報グラフを見ると、最高気温も15℃を下回ったところを推移しています。どんどん寒くなってきますね。お天気のよい日には、あぁ、この太陽の光とももうすぐお別れね・・などと、近づいてくる冬のことを考える今日この頃です。

デンマークで風力発電が盛んであるということは、皆様もご存知だと思います。ユトランド半島の北部、オーフスに、風力発電大手のヴェスタス社があります。世界最大のシェアを持つ同社ですが、近年は苦しい経営を強いられています。8月の終わりに、そのヴェスタスが、三菱重工と提携に向けて話をしているというニュースが大きく報じられました。このニュースを受け、低迷していたヴェスタス株が1日で17パーセントも上がったそうです。今後の行方が気になるところです。

かねてから風力発電が盛んで、洋上や畑の中などに風力発電機の立つ風景をどこでも目にすることができるデンマークですが、実は今、ちょっとした太陽光発電ブームのようです。最近、近所にある大型スーパーに、太陽電池を販売するコーナーが出来たのです。

というのも、2010年12月に法律が改正され、それまでは風力発電だけであった電力販売の際の控除の対象が、全ての再生可能エネルギーへと拡大されたのです。さらに2011年、景気対策のため、住宅の改築等のために払った費用の一部に補助が受けられるようになったのですが、その対象に、太陽電池の設置工事も含まれているのです。

導入に初期投資が必要ですが、設置後は余った電気を売ることができ、電気を売って得た収入のうち7000クローネまでは税控除が受けられるということで、一説によれば太陽光発電は株よりも儲かるとのこと。投資に敏感なデンマーク人のハートをつかんで、ついにスーパーにまで太陽電池販売コーナーがやってきたようです。個人で風車を建てるのは、広い土地を持った農家にしか出来ないと思いますが、太陽電池であれば普通の一軒家にも設置することができますしね。5月にドイツのミュンヘンへ旅行して住宅地を通った際、ソーラーパネルをずらりと並べ敷いた屋根がたくさんあるのが印象に残りました。デンマークの住宅街もそんな風になっていくのでしょうか。

 
   
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