これらの結果から、『ファストフード店舗数が多い(曝露が多い)』 ↓『ファストフードの利用回数(=摂取量)が多

December 10 [Wed], 2014, 17:14

皆さん、ピザ、ハンバーガー、フライドチキンなどのファストフードは好きですか?
私も、ときどき無性に食べたくなり宅配や店舗などを利用しています。

(※「fast food」を日本では、「ファーストフード」と呼ぶことが多いようですが、このコラムでは、海外の呼び方に習って「ファストフード」とさせてもらいます)

ただ、このファストフード、肥満の大敵とされていて、何かと話題になっていることも、ご存知のことと思います。
そのため、健康福祉政策の一環として、海外では、ファストフードに対して、「メニューへのカロリー表示の義務付け」「摂取カロリーに相当する運動量を併せて表示する」などの取り組みもおこなわれているようです。

医学研究の領域では、ファストフードの摂取頻度が多いと肥満につながるとの結果が報告されています。
さらに、自宅の周辺や住んでいる地域に、ファストフードの店舗が多いと、肥満につながるのではないかという研究調査もおこなわれています。
つまり、「近所にファストフード店が多いと、食べる機会が増え、体重が増える」という仮説の検証です。
しかし、この仮説、必ずしも、その通りにはならなかったケースもあったようです。
その理由として、ファストフードの利用は、自宅周辺だけではなく、職場や通勤途中で利用する人も多く、その点を改めて検証する必要性が指摘されています。

そこで、英国ケンブリッジ大学の研究者らが、自宅、職場、通勤経路別にファストフード店舗の数を調べ、その利用回数や肥満との関連について検証した住民ベースの断面調査の結果が報告(BMJ 2014;348:g1464)されましたので紹介します。

対象者は、ケンブリッジシャー州(英国)でおこなわれたFenland研究に参加した成人労働者5,442名です。

参加者は、アンケート調査において、自宅および職場、通勤手段などを回答します。
そして、自宅・職場およびファストフード店の郵便番号から、参加者の行動範囲において、どれだけファストフード店があるかを算出します。
なお、行動範囲は、自宅および職場の場合は、半径1マイル(=約1.6km)としています。
通勤経路においては、徒歩、電車、自動車などの交通手段も加味して、どれだけファストフード店に曝露(=行動範囲の中にファストフード店があるか)されるかを算出しています。
また、参加者は、自己申告式で、ファストフードの摂取頻度、食習慣、運動習慣、身長・体重などを回答します。

そして、今回の研究の主要評価項目は、「自宅、職場、通勤経路および全項目の複合において算出されたファストフード店への曝露」と「ファストフードの消費量(g/日:ピザ、バーガー、揚げ物、フライドポテト)」「BMI(ボディー・マス・インデックス:体格指数、肥満度指数)の測定値」との関連を調べることです。
さらに副次的評価項目として、「自宅、職場、通勤経路および全項目の複合において算出されたファストフード店への曝露」の違いによる「WHOが定めている肥満度(BMI:25以上=過体重、30以上=肥満)」への影響(オッズ比)も解析しています。

なお、今回の調査において「自宅、職場、通勤経路および全項目の複合において算出されたファストフード店への曝露」の平均値は、自宅9.3店舗、職場13.8店舗、通勤経路9.3店舗、全項目の複合32.4店舗となりました。
さらに、それぞれの環境別に、曝露の程度を、4段階(四分位範囲)に分け、一番少ない曝露群を「Q1」、一番多い曝露群を「Q4」として評価しました。

では、早速、結果を見てみましょう。

まずは、ファストフード店への曝露の程度と「ファストフードの消費量」との関係です。

Figure 1の出典はこちら
なお、「*」および「✝」が付いているところは統計学的に有意差が認められた項目になります。
結果をまとめると以下の通りです。

<環境要因別分析>

自宅周辺(Home)
ファストフード店舗最小曝露群(Q1)と比較して、最大曝露群(Q4)は4.9g/日摂取量が増加。
しかし、曝露頻度に依存した増加傾向はほとんど認められなかった。職場周辺(Work)
ファストフード店舗最小曝露群(Q1)と比較して、最大曝露群(Q4)は5.3g/日摂取量が増加。
さらに、曝露頻度に依存した増加傾向が認められた。通勤経路(Commuting)
ファストフードの曝露と摂取量との間に相関関係はほとんど認められなかった。全項目複合(Home + Work + Commuting)
ファストフード店舗最小曝露群(Q1)と比較して、最大曝露群(Q4)は5.7g/日摂取量が増加。
さらに、曝露頻度に依存した増加傾向が認められた。

次に、ファストフード店への曝露の程度と「BMI(体格指数、肥満度指数)」との関係です。

Figure 2の出典はこちら
なお、「*」および「✝」が付いているところは統計学的に有意差が認められた項目になります。
結果をまとめると以下の通りです。

<環境要因別分析>

自宅周辺(Home)
ファストフード店舗最小曝露群(Q1)と比較して、最大曝露群(Q4)はBMIが0.97増加。
しかし、曝露頻度に依存した増加傾向はほとんど認められなかった。職場周辺(Work)
ファストフード店舗最小曝露群(Q1)と比較して、最大曝露群(Q4)はBMIが0.92増加。
さらに、曝露頻度に依存した増加傾向が認められた。通勤経路(Commuting)
ファストフード店舗最小曝露群(Q1)と比較して、最大曝露群(Q4)はBMIが0.65増加。
しかし、曝露頻度に依存した増加傾向はほとんど認められなかった。全項目複合(Home + Work + Commuting)
ファストフード店舗最小曝露群(Q1)と比較して、最大曝露群(Q4)はBMIが1.21増加。
さらに、曝露頻度に依存した増加傾向が認められた。


さいごに、ファストフード店への曝露の程度による「肥満度」のオッズ比です。

なお、「*」が付いているところは統計学的に有意差が認められた項目になります。
結果をまとめると、ファストフード店舗への最大曝露群は、BMIが30以上の肥満となるリスクが高くなる(Q1と比べてQ4は、自宅:2.15倍、職場:1.47倍、通勤経路:1.38倍、全項目複合:1.80倍)ことが明らかとなりました。


これらの結果から、

『ファストフード店舗数が多い(曝露が多い)』
 ↓
『ファストフードの利用回数(=摂取量)が多い』
 ↓
『BMIが高い=肥満の人が多い』

という事がわかりました。
しかも、今回の研究の特徴は、自宅周辺だけでなく、『職場』や『通勤経路』についても同様の傾向があるということを明らかにしたことが挙げられます。

過去の研究で、自宅以外で食べる食事は、自宅で食べる食事と比べると、一般的に不健康なメニューになっていること多いとの報告もあります。
仕事の忙しさにかまけて、ついつい昼食をファストフードで済ましている人が多いのかもしれません。

皆さんも、職場における食事のメニューについて、一度、見つめなおしてみてはいかがでしょうか。

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