聖少女領域 

March 11 [Tue], 2008, 18:08

まだわないで
呪文めいたその言葉
“愛”なんて羽のように軽い
ささやいて
パパより優しいテノールで
うばう覚悟があるのならば

百万の薔薇の寝台ベット
埋もれ見る夢よりも
かぐわしく私は生きてるの

どうすれば醜いものが
蔓延はびこったこの世界
汚れずに羽搏はばいて行けるのか

ひとりまゆの中
学びつづけても
水晶の星空は
遠すぎるの

まだ触れないで
そのふるえる指先は
花盗人はなぬすびとの甘い躊躇ためら
触れてもいい
この深い胸の奥にまで
届く自信があるのならば

白馬の王子様なんて
信じてるわけじゃない

ひび割れた硝子匣ガラスケース
飾られた純潔じゅんけつ
滅びゆく天使たちの心臓

また明日も目覚めるたびに
百年のときを知る
眠れない魂の荊姫いばらぎ

くい込む冠
一雫の血に
ああ現実いまが真実と
思い知るの

まだ行かないで
月光つきあかりの結界で
あやまちちに気づいてしまいそう
安らかなぬくもりに抱かれ
壊れたい私は
罪の子なのでしょうか

そっと零れてくる
涙の意味さえわからない

もう云わないで
呪文めいたその言葉
“愛”なんてくさりのように重い
ささやいて
パパより優しいテノールで
どんな覚悟もできるならば

さあ誓ってよ
その震える唇で
蜜をむ狩人のときめき
さらっていい
この深い胸の奥底を
射抜いぬく勇気があるのならば

貴方、捕まえたらけして
逃がさないようにして


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