ビルボード全米No.1ヒット 全曲レビュー 1960年 

February 24 [Thu], 2011, 10:13
24. El Paso - Martiy Robbins #1 [2] (1/4/60)

60年代最初の#1ソング。ここからポップミュージック史上最も変化に富んだ重要な10年がスタートするわけだが、最初の1曲が60年代にはあまりふるわなかったカントリーだというのも面白い。舞台は西部開拓時代、メキシコとの国境の町エルパソ。主人公はそこでメキシコ系の美しい娘と出会い恋に落ちる。しかしその恋を横恋慕する男が現れ、主人公はその男を殺し、お尋ね者になってしまう。このまま逃げ続けるか、それとももう一度あの娘に会うか。結局娘を選んだ主人公だが、町に戻ったところを撃たれてしまう。しかし最後は愛する娘の腕の中で幸せに包まれながら死んでいくという物語。ストーリーとの関係からか、マリアッチのエッセンスも入っている。

25. Runing Bear - Johnny Preston #1 [3] (1/18/60)

「Chantilly Lace」のヒットを持ち、Buddy Holly と同便の飛行機事故で亡くなった Big Bopper の作品で、プロデュースもしている。インディアン風のバックコーラスが入るのんびりしたヴァース部分と、一転して激しいロックンロールになるコーラス部分との違いがユニーク。この曲の展開は The Beatles「The Continuing Story of Bungalow Bill」の元ネタになっているのではないだろうか。

26. Teen Angel - Mark Dinning #1 [2] (2/8/60)

列車に轢かれ死んでしまったハイスクールのボーイフレンドを偲ぶ女の子の視線から書かれた哀しいカントリーバラード。(この曲はメロディもとても美しいが)この時代には曲と同じくらい歌詞がヒットの大きな要因となっているものも多い。

27. The Theme From "A Summer Place" - Percy Faith & His Orchestra #1 [9] (2/22/60)

第3回のグラミー最優秀レコード賞受賞曲にしてこの年最大のヒット曲。タイトル通り『A Summer Place』という映画用に書かれたインストルメンタルナンバー。いわゆるイージリスニングと呼ばれるジャンルを確立した一曲で、その意味ではそれなりに重要。今では歯医者かホテルのエレベーターなどでしか流れていないような曲だけれど、当時としては美しいメロディでその場の雰囲気を作ってしまうこの手の音楽の需要が大きかったのだろう。このあたりからアダルトコンテンポラリーの変遷を辿っていくのも面白いかも。

28. Stuck On You - Elvis Presley #1 [4] (4/25/60)

兵役を解かれた Elvis の復帰第1作で、ここから彼の第2の黄金期が始まる。待ちに待ったシングルということで、彼らしいロックンロールに仕上げられているが、ただ激しいだけではなく、少し大人になった余裕あるヴォーカルも聞かせてくれる。

29. Cathy's Clown - The Everly Brothers #1 [5] (5/23/60)

"Cadence"というマイナーレーベルから大手の"Warner Brothers"へと移籍した彼らの第一弾シングル。"Cadence"時代にあった素朴さこそ消えてはいるが、この曲での美しいハーモニーとキャッチーなメロディ+重厚なリズムセクションとの結合はそのまま初期 The Beatles へと受け継がれている。兄の Don Everly の娘が Guns N' Roses の Axel Roseと一瞬だけ結婚したのは豆知識。

30. Everybody's Somebody's Fool - Connie Francis #1 [2] (6/27/60)

この時代の Britney Spears 。この当時ではもっとも成功した女性シンガーでありアイドルだった。人気に押されて#1になったのか、この曲自体にはそれほど魅力は感じられない。どうでもいいが、彼女を初めて聞いた時、松田聖子はきっと彼女がモデルなんだと思ったもの。

31. Alley Oop - Hollywood Argyles #1 [1] (7/11/60)

この曲は、この年のヒット曲の大きな特徴であるノベルティ・ソングとダンス・ミュージックの両方の面を持っている。原始人の最強伝説を歌った歌詞はありえないほどナンセンスだけれど、ミディアムテンポのグルーヴはそれなりにカッコ良い。The Beach Boys がこの曲をカヴァーしている。

32. I'm Sorry - Brenda Lee #1 [3] (7/11/60)

当時15歳のカントリーシンガー。63年の Peggy March まで最年少#1記録を持っていた。早熟系シンガーで、大人顔負けのハスキーで表情豊かなヴォーカルを聞かせる。「ごめんなさい。私がバカだったわ。愛がこんなにも残酷だとは知らなかったの。ごめんなさい。私を許して。愛とは盲目。私は何も見えてなかったの…」。

15歳のくせに。

33. Itsy Bitsy Teenie Weenie Yellow Polkadot Bikini - Brian Hyland #1 [1] (8/8/60)

この Brian Hyland も当時16歳。あまりに小さなビキニを着ているため、恥ずかしがって更衣室から出て来られない女の子を冷やかすノベルティ・ソング。一度聞いたら忘れられない「パッパッパッパッ、パラパッパパパ」のイントロからヴァース〜コーラスまで メロディもコミカルで実にキャッチー。この曲の二番煎じを狙ったイントロの「Baby Face」は、我らがタモリ倶楽部「空耳アワー」のエンディング曲としてお馴染み。

34. It's Now Or Never - Elvis Presley #1 [5] (8/15/60)

復帰作「Stuck On You」に続くシングルで連続#1を記録している。「Volare」でブームとなったカンツォーネの影響を多大に受けたナンバーだが、大人のシンガーを目指す Elvis のスタイルによく合っていて、これ以降はむしろこちらのイメージの方が強くなる。ちょっと大げさな感じもするけれど、アメリカ西部の乾いた土地をイメージさせるサウンドには味があって人気も高い。つい最近も、ラスベガスでの独身パーティーでハメを外しすぎたために起こった災難を描いた大ヒットコメディ『Hangover』のオープニングに使われていた。

個人的にはこの曲を聞くと西田敏行を思い出す。

35. The Twist - Chebby Checker #1 [3] (9/19/60)

ダンスブームだったこの年を代表する大ヒットナンバー。大流行となった、いわゆる体をひねらせて踊る「ツイスト」というダンスの由来となった。歌っているのは当時の Flo Rida こと Chebby Checke r。チャートマニアには、1年半越しでもう一度#1に返り咲いた凄い記録でも知られる。最初はティーンエイジャーに、2度目は大人達の間に大流行したそうだ。Chebby の人の良さそうなヴォーカルやキャラクターも人気の秘密だったのかもしれない。

36. My Heart Has A Mind Of It's Own - Connie Francis #1 [2] (9/26/60)

最初の#1ヒット「Everybody's Somebody's Fool」よりは、こちらの方が彼女の魅力が生かされているような気がする(この曲にもカンツォーネの影響が感じられる)。コーラスは彼女の一人ツイン・ヴォーカルなのだけれど、ハイパートでの彼女の声がふっと裏返る瞬間が切ない感じでいい。基本的にはスタンダードな伝統的女性ヴォーカルなのだけれど、その辺の個性が人気だったのではないだろうかと想像してみる。

37. Mr. Custer - Larry Verne #1 [1] (10/10/60)

この曲もノベルティソング。コメディにダンス。アメリカがまだそれほど音楽にシリアスさを求めていなかったことがよく分かる。曲は、インディアン戦争時、カスター将軍に「自分は戦いたくありません」と嘆願するへたれ兵隊のコントが勇ましいマーチの間に挟まれているというもの。この年の「El Paso」など、アメリカの勇気ある武勇伝をテーマにした曲が続いていたことへのアンチテーゼの意味もあったかもしれないし、これから登場することになるヒッピー的な気分を先取りしたものと読むことも出来るかもしれない。

38. Save The Last Dance For Me - The Drifters #1 [3] (10/17/60)

お気楽な60年だが、この年の後半にはその後も聞かれ続け、やがてクラシックとなっていく曲がいくつか登場する。The Platters に代わるアメリカの国民的人気ヴォーカル・グループとなった彼らのこの曲もそう。The Drifters は Ben E. Kingを中心として、以前から存在したグループの名前だけを借りて結成された。Ben E. King の暖かみのあるヴォーカルとクオリティーの高い楽曲でヒットを連発した後、この曲でついに#1ヒットを記録する。ダンスブームのこの年に「最後のダンスは僕のためにとっておいてくれ」と歌うのが憎い。Ben E. King はこのヒットの後、ソロ活動のためグループを脱退し、翌年クラシック「Stand By Me」を発表する。

39. I Want To Be Wanted - Brenda Lee #1 [1] (10/24/60)

Brenda Lee のこの年2曲目の#1ヒット、これもイタリアの曲。当時メロディに関してはかなりイタリアに依存していることが分かる。この状況が翌年から次々と登場するアメリカの新しいタイプのソングライターによって打破され、やがてそれがイギリスへと飛び火していく。

40. Georgia On My Mind - Ray Charles #1 [1] (11/14/60)

これもこの年を代表するクラシック。伝説的レーベル"Atlantic"でソウル・ミュージックを発明した Ray Charles はこの年、多額の移籍金で大手"ABC"へと移籍する。そして白人のアダルト層にも十分にアピール出来るこのバラードで初の全米#1を獲得した。映画『Ray』の中でQuincy Jonesがこの路線の彼を「セルアウトした」と批判するが、ゴスペルとブルースをブレンドしてソウルを作った彼は、そこにジャズとカントリーのエッセンスを加え、この曲を作ったのだろう。胸を焦がしているのは田舎のジョージアなのにこの洗練さ。言うまでもないが、この曲のスタイルを借りて Billy Joel が作ったのが「New York State Of Mind」。

41. Stay - Maurice Williams & The Zodiacs #1 [1] (1/21/60)

これもドゥーワップのクラシック。1分40秒。#1ソング史上もっとも短い曲としても知られる。一切の無駄を削ぎ落とした、これ以上ないミニマルなナンバーだが、バックコーラスやファルセット・ヴォーカルのさりげない挿入など、細部はよく計算されている。

42. Are You Lonesome Tonight - Elvis Presley #1 [6] (11/28/60)

Elvis のこの年3曲目の#1ヒット。デビュー時には及ばないものの、60年は彼の年だったと言ってもいいだろう。「Love Me Tender」タイプの、初期の彼が得意としたスタイル。間奏には彼の長い語りが挿入されている。ファンにはさぞ有り難かったことだろう。

ビルボード全米No.1ヒット 全曲レビュー 1959年

February 21 [Mon], 2011, 8:54
9. Smoke Gets In Your Eyes - The Platters #1 [3] (1/19/59)

エレガントでスタイリッシュなバラードを得意とする彼ら。黒人グループでありながら早くから白人層に受け入れらたのはそうしたところが大きい。オリジナルは30年代にミュージカル用に書かれたスタンダードナンバー。The Platters は美しいストリングスをバックにしたモダンなスタイルに仕上げている。映画『American Graffitti』では、少年時代最後の夜が明ける印象的なシーンで使われていた。

10. Stagger Lee - Lloyd Price #1 [4] (2/9/59)

「Hot 100」では初のロックンロールの#1ヒット。ニューオリンズ出身の Lloyd Price によるニューオリンズならではの、よくスイングしたロックンロール。同郷のFats Dominoを少し激しくしたような感じか。パンク以降のリスナーには、The Clash『London Calling』の「Wrong 'Em Boyo」の冒頭部分に引用されていることでお馴染み。

11. Venus - Frankie Avalon #1 [5] (3/9/59)

いわゆる Elvis から毒気を抜いて顔だけ替え、工場で大量生産されたようなサウンド。後にThe Beatlesの登場によって淘汰されていったアイドル達。タイトルからも分かるように甘くロマンチックなバラードで、恐らく当時の女の子達を夢中にさせたことだろう。5週間も#1を続けていることからもその人気がうかがえる。

12. Come Softly To Me - The Fleetwoods #1 [4] (4/13/59)

59年は白人グループによる美しいコーラスのヒットがいくつか生まれる。The Fleetwoods は、女性2人のバックコーラスと、(タイトル通り)ソフトな男性ソロとのコーラスワークがとにかく絶妙。黒人グループによるドゥーワップとはまた違った白人ならではのアイデンティティが感じられる。

13. Dave "Baby" Cortez - The Happy Organ #1 [1] (5/11/59)

前年の Ray Charles「What'd I Say」あたりから、ポップミュージックでも大々的に電子オルガン使われるようになるが、それをタイトルにまでして大ヒットしたのがこのインストルメンタルナンバー。そこに当時盛り上がっていたサーフミュージック調のエレクトリック・ギターのソロを挿入して、当時はさぞ斬新だったであろうサウンドに仕上げている。

14. Kansas City - Wilbert Harrison #1 [2] (5/18/59)

後の Lennon/McCartney に大きな影響を与えたソングライター・コンビ Jerry Leiber & Mike Stoller の作品。この曲はいろいろなアーティストがカヴァーしたロックンロールのクラシックだけれど、一番のヒットとなったのは、この人のヴァージョン。この曲に「Hey Hey Hey Hey」を足したものをLittle Richardがリリースし、そのヴァージョンをThe Beatlesがカヴァーし、さらに有名にしている。

15. The Battle Of New Orleans - Johnny Horton #1 [6] (6/1/59)

この年を代表するヒット。前年の「Tom Dooley」と同じく、アメリカの古い伝承を題材にしたもので、タイトルの「The Battle」とは1815年の米英戦争での戦いのひとつのこと。50年代後半から60年代前半にかけては、それまでロックンロールに押され気味だったカントリーが勢いを取り戻してくる。この曲にはカントリーの他にも、トラッド・フォーク、マーチの要素なども盛り込まれている。

16. Lonely Boy - Paul Anka #1[4] (7/13/59)

Paul Anka も Elvis に触発されたレコード会社によって発掘されたアイドルの一人だが、シンガーソングライターであるという点で、他のアイドルとは一線を画していた。しかもこの曲がリリースされた当時はまだ18才。曲のスタイルはCarole Kingなどにも影響を与えているといえるし、もう少し評価されてもいい人かもしれない。

17. A Big Hunk 'O' Love - Elvis Presley #1 [2] (8/10/59)

Elvis にとっては「Hot 100」で初の#1ヒット。一年も#1ヒットがなかったのは、当時彼が兵役でヨーロッパに赴任していたから。最近のラッパー達が服役でレコーディング出来ないのとはずいぶん違う。この曲は彼が休暇で帰省した際にわずか2日間で大量に吹き込まれた「つなぎ用」ナンバーのひとつで、当時人気だった Jerry Lee Lewis のピアノロック・スタイルの影響もうかがえる。

18. The Three Bells - The Browns #1 [4] (8/24/59)

元々はカントリーの聖堂グランド・オール・オプリーにも出演するグループだけれど、シャンソンがオリジナルのこの曲では、「ボン・ボン・ボン・ボン」というカントリーのフレーズこそ使っているものの、フォークの影響もうかがえる、より洗練されたアダルトコンテポラリーへと仕上げている。偶然にもこの年大ヒットを飛ばす The Fleetwoods と同じ男性1人、女性2人という編成。

19. Sleep Walk - Santo & Johnny #1 [2] (9/11/59)

この年2曲目インストルメンタル・ナンバー。スライドギターの美しい旋律がメインで、当時のサーフ・ミュージック・ブームが垣間みられる。

20. Mack The Knife - Bobby Darin #1 [9] (10/5/59)

この年最大のヒット。ビッグバンドをバックにしたいわゆる Frank Sinatra スタイルのスタンダードナンバー。有名な『三文オペラ』からのナンバーで、「サメの歯のような鋭いナイフを持った、ワルのマッキーが町に帰ってくるぞ」という歌。スムースなヴォーカルを聞かせる前半部分から、次第に盛り上がっていく後半へと、ドラマチックな構成がとにかく見事。第2回グラミー最優秀レコード賞受賞曲。

個人的にもこの時代の#1ヒットでは一番好きな曲。

21. Mr. Blue - The Fleetwoods #1 [1] (11/16/59)

The Fleetwoods のこの年2曲目の#1ヒット。オリジナルではないが、ソフトでありながら、しっかりと心に残る曲で、作風が後の Paul Simon を思わせる。

22. Heartaches By Number - Guy Mitchell #1 [2] (12/14/58)

56年に「Sing The Blues」を大ヒットさせている Guy Mitchell の#1ヒット。Frank Sinatra や Dean Martin 系のスイングしたスタンダードナンバーを得意とするシンガー。

23. Why - Frankie Avalon #1 [1] (12/28/59)

Frankie Avalon のこの年2曲目の#1ヒット。美しいメロディの名曲が多い59年のヒットの中にあっては、あまり印象に残らない。

ビルボード全米No.1ヒット 全曲レビュー 1958年 

February 20 [Sun], 2011, 10:46
1. Poor Little Fool - Ricky Nelson #1 [2] (8/4/58)

ビルボード誌は58年の8月4日号から、それまで別々に集計発表していたセールスとエアプレイのデータをひとつにまとめたシングルの総合チャートをスタートさせる。それが「Hot 100」である。その最初の#1ヒットがこの曲。

56年に Elvis Presley がメジャーデビューして大旋風を起こして以来、第二のElvisを目指し、若くルックスのいい男性シンガーが続々と登場した。Ricky Nelsonもまさにそんな一人。声域も狭く、それほど表現力があるわけではないが、素朴でちょっと影があり、味のあるシンガーだ。その意味ではむしろ Johnny Cash に近いかもしれない。浮気な女の子に夢中になって、振り回された自分はどんなに愚かなんだという失恋歌。

2. Volare (Nel Blu Dipinto Di Blu) - Domenico Modugno #1 [5] (8/18/58)

第一回グラミー最優秀レコード賞受賞曲としても有名。全編イタリア語のいわゆるカンツォーネ。少し前、日本でもリメイク・ヴァージョンがビールのCMに使われていたが、オリジナルはもっとテンポが遅く、音になってない間の部分でノらせる感じ。(もちろんリアルタイムで体験したわけではないので想像に過ぎないが)55年からのカントリーやブルースに根ざしたロックンロール・ブームが一段落し、こうしたエキゾチックで情熱的な起伏あるメロディがアダルト層を中心に好まれたのではないか。

3. Little Star - The Elegants #1 [1] (8/25/58)

50年代後半から60年代前半にかけてはコーラス・グループ、いわゆるドゥーワップが全盛期を迎え、ダンスパーティー向きの名曲が数多く生み出されることになる。The Elegantsは、白人男性によるコーラスグループでありながら、まるで黒人グループのようにドゥーワップを自分たちのものにしている。黒人音楽に魅せられた白人たちによる、ロックバンド以前の形としてみても面白い。

4. It's All In The Game - Tommy Edwards #1 [6] (9/29/58)

戦前からあるスタンダードを、ドゥーワップのスタイルを借りながらリメイクした作品。ターゲットとなる層が広ければそれだけ、ビッグヒットになるというのがこの世界の常。トップに6週間も居座ったこの曲のヒットの要因もまさにそこだろう。

5. It's Only Make Believe - Conway Twitty #1 [2] (11/10/58)

後に Loretta Lynn とのデュエットなどによって、カントリーの大御所となっていく Conway Twitty。しかし、この曲ではまるで Elvis のそっくりさんが歌っているかのよう。情熱的なメロディを持つ大げさなスタイルが「Volare」を始めとするこの年の流行だったのかもしれない。

6. Tom Dooley - Kingston Trio #1 [1] (11/17/58)

最終的には Bob Dylan を生み出すことになるモダン・フォーク・ブームの先駆けとなった一曲。このブームは、全米中に散らばる民衆の立場から歌われた様々なフォーク・ソングを再評価し改めて編纂したという功績を持つ。この曲も恋人を殺し、縛り首にあうトム・ドゥーリーの民謡を歌ったもの。Elvis もどきとパーティーソング、それにアダルトコンテンポラリーで占められるこの時代のヒットとしては明らかに異彩を放っている。

7. To Know Him Is To Love Him - Teddy Bears #1 [3] (12/1/58)

言わずと知れた Phil Spector が手がけた最初の大ヒットで、彼自身もパフォーマーとしてグループに所属していた。当時ハイスクールを出たばかりの18才にもかかわらず、ドゥーワップのスタイルを取りながら、黒人的アプローチとは一線を画す白人的な手法で、早くも彼のトレードマーク「ウォール・オブ・サウンド」の片鱗を見せている。ブリッジ部分でのヴォーカルの異様な盛り上がりなどポップソングでありながら実にスリリング。

8. The Chipmunk Song (Christmas Don't Be Late) - The Chipmunks #1 [4] (12/22/58)

ヴォーカルを早回しにして、変声で歌う、当時の「オートチューン」。いわゆるノベルティ・ソングでありながら、同時にクラシックとして今も残っているのはメロディの素晴らしさがあるから。The Chipmunks として、実際にはすべてのパートを歌っているのが David Seville。彼がディレクター役として、リス達とこの曲のレコーディングをしているのだけれど、クリスマスプレゼントのフラフープが気になって気もそぞろのAlvinが、Davidに何度も叱られるというコントが、素朴だけれどキャッチーな歌の合間に挿入されている。

ビルボード全米No.1ヒット 全曲レビュー 序章 

February 20 [Sun], 2011, 10:41
すでにあちこちで話題になっているように、今週のビルボードHot 100でLady GaGaが1000曲目の全米No. 1ヒットを記録した(それにしても何という運の持ち主なのだろう!)。ビルボードに対しては愛憎入り混じった感情を持っていて、必ずしも盲目的信者とは言えないけれど、この記念に敬意を表し、これまでずっとやりたかった全米No. 1ヒットの全曲レビューにチャレンジしてみようと思う。

レビューと言うからには本来は、データ等もしっかりと押さえたものにしていかないといけないのだろうけれど、そんなことをしていると、データ整理がメイン作業になってしまい、今ある熱意を途中で失ってしまいそうなので(これまでの数々の失敗から・笑)、曲を聞いてその場で浮かんだコメントの殴り書きというスタイルにしてみたいと思う。

今から15年くらい前だろうか、90年代半ば、ちょうど20代半ばだった僕は、例のフレッド・ブロンソンの本と出会った。それまでもリアルタイムのものや、年間チャートのデータなどを、それなりに押さえてはいたのだけれど、50年代からのNo. 1ヒットが全て網羅され、おまけにデータと解説まで入っているこの本の衝撃ときたらなかった。

「全曲を揃えてみたい!」。音楽コレクターだったら誰もが経験するあの熱病に浮かされ、それから数年をかけて全曲をコンプリートした。AmazonやiTunes Store、もちろんYouTubeなんてない時代、かなりの手間とお金がかかったものだ。

しかし、今振り返ってみると、あの数年間が自分のリスナー人生の中でもっとも幸せな時間だったような気がする。まだ20代で、未知のものへの情熱と気力は有り余るほどだった。そして全ての曲を本当に心から楽しみ、その時代へとタイムトラベルすることが出来た。それは僕にとって素晴らしき旅行であり、冒険であった。

それではもう一度旅立ってみよう。あの頃のようにはいかないけれど、まだ少しは、全てを忘れ恍惚となるあの感性が残っているかもしれない。



少なくとも50年代が終わるまでは…(笑)。

meantime 年間投票 Top 40 部門 その2

February 16 [Wed], 2011, 20:42
11. Rihanna - Only Girl

トップ10に3曲も入ってるのに「どんだけ好きなんだ?」って感じですが(笑)、これもいいですね。たまには重い路線もいいけど、基本はこうしたキャッチーさにあって欲しい。

12. Katy Perry - California Gurls

Jay-Z + Alicia Keys "Empire State Of Mind"へのアンサーソング。この軽薄な感じが、NYとLAの違いをよく表現してると思う。Snoopおじさんを呼んだところもポイント高し。

13. Paramote - The Only Exeption

彼女達ってこういった曲も出来るんだ。10代の頃はAvril Lavigneもこういった感じの曲を上手に歌ってものだけど。

14. Taylor Swift - Back To December

前作ほどじゃないけど、新作もなかなか良かったように思う。この曲なんかもいい出来。いつまで飽きられずにいるかは疑問だけど。

15. Lady GaGa feat. Beyonce - Telephone

この曲のPVが出るときの世間の感じはMichael Jackson "Thriller"の時みたいだった。みんながPVに見切りをつけ始めた今の時代に、ひとりでそれを背負っていこうとする感じは尊敬に値する。

16. Eminem - Not Afraid

Eminemがゴスペルってことで確かに感動的なんだけど、ちょっと暑苦しいかな。

17. Ke$ha - Your Love Is My Drug

ディックのついてないTommy LeeことKe$ha。個人的にはそれなりに評価してます。この曲なんかは80年代っぽいシンセがいい感じ。

18. Ke$ha - We R Who We R

一発屋だと言われながらこの活躍は凄い。基本的に全部同じ感じの曲なんだけど(笑)、それなりに聞かせられるのはDr. Lukeのお気に入りってところも大きいのかな。

19. Rihanna - Hard

5曲目のRihannaです(笑)。ダークな感じのこの曲から、エロ、バカ、悲しいトーンまでこの人のヴォーカルの表情はほんとに豊か。

20. Enrique Iglesias - I Like It

去年のサマーアンセム。品位を疑われるんでこの位置だけど(笑)、この曲はほんと好きだったなあ。Enriqueが吹っ切れてバカに徹したところが最高。呪文のようなLionel Richieのサンプリングも。

21. B.O.B feat. Hayley Williams - Airplane

音楽的にはともかく、ラジオが求めてる曲を提供するってことでは上手いナンバーだと思う。Nellyが始めたことなんだけどね。Hayleyのダークな感じもいい。

22. Wiz Khalifa - Black And Yellow

今一番好きな曲。ちょっとバカっぽいんでこの位置なんだけど、もっと上でも良かったかも。カッコ良かった頃のSnoop Doggを彷彿とさせていいんですよね。

23. Far East Movement - Like A G6

アジア系オンリーのグループが1位になったのは初めてなのでは。アジア系ならではのセンス勝負でクールなクラブアンセムだと思う。

24. B.O.B feat. Bruno Mars - Nothin' On You

最初は歌ってる方がB.O.Bかと思った。ここまで来るとヒップホップというより80年代にあったような普通のポップソングですよね。

25. Lady GaGa - Alejandro

Ace Of BaseとMadonnaをミックスして何のひねりもなくそのままで出して来たような一曲。Lady GaGaって実は凄い天然なんじゃないだろうか(笑)。PVやパフォーマンスも含めてなんで別にいいと思ってるのかもしれないけど。

26. Young Money - BedRock

Nicki Ninajにとにかく衝撃を受けた。Lil Wayneみたいな女ラッパーがいると(笑)。

27. Kanye West - Monster

これもヒット曲としてはすごく違和感があるけど、そろそろ入れる曲がなくなってきたので(笑)。

28. Usher - OMG

will.i.amにヒット曲を依頼しなきゃいけないところがUsherの不幸だよね。なかなかいい出来の曲だけど。

29. Florence + The Machine - Dog Days Are Over

インディっぽいヒットでしばらく好きだったんだけど、飽きてきたので結局この位置になった曲。今聞き直すともう少し上でも良かったかも。AppleがCMで使いそうな感じ。

30. Taylor Swift - Today Was A Fairytale

"Mine"があんまり好きじゃなかったんですよね。だからこの曲。Boy Meets Girlとのデュエットも良かったけど。ちょっとダルい感じのコーラスとか相変わらずの良さだけど、全部同じに聞こえなくもない。

グラミー賞実況

February 15 [Tue], 2011, 23:34
録画中継です(笑)。

オープニングはアレサ・フランクリンのトリビュート。過去の受賞コール、パフォーマンスが流れまるで亡くなったかのよう…。LLクールJがプレゼンターでジェニファー・ハドソン、マルティナ・マクブライト、フローレンス&ザ・マシーンのフローレンス、ヨランダ・アダムス、そしてクリスティーナ・アギレラのパフォーマンスを紹介。"(You Make Me Feel Like) A Natural Woman"をメドレーで歌った後、アギレラが"Ain't No Way"を。

私生活、キャリア、ルックス、すべてが下り坂、とどめが先のスーパーボールでの大失態。これまでブリトニーに比べすべてを上手にコントロールしてきただけに、世間ではアギレラ叩きが今大流行してますが、今回のステージは上手くいってるような気がします(相当ナーバスになってるようにも見えますが)。彼女のことが大好きってわけじゃないけど、このそうそうたるメンバーの中で存在感は一番なわけで(見た目もだけど・笑)、やっぱりスーパースターなんだなとは思いますね。

続いてマルティナが"Until Come Back To Me"、フローレンスが"Think"、ジェニーファーが"Respect"、ヨランダが"Spirit In The Dark"をそれぞれ1ヴァースずつ歌った後、"Sisters Are Doin' It for Themselves"を合唱。素晴らしいステージでした。

アレサはデトロイトで自宅療養中だそうで、最後にビデオでの登場。痩せちゃって(とはいってもまだ大柄だけど)ちょっと中尾ミエみたい。


メンバーがそのままPop Duo or Groupを紹介。WinnerはTrainの"Hey, Soul Sister"。Jason Mrazの"I'm Yours"路線のヒットなんだろうなと思ってます。まだまだラジオはこうしたソフトロックを愛してる。


続いて10年引っ張ったカミングアウトでカムバックしたリッキー・マーティンがレディ・ガガのパフォーマンスを紹介。今年一番期待されてる曲だけど、すでに話題になってるように"Express Yourself"そのもの。しかもルックスまでが超マドンナ。アルバムからの序曲って感じならアリだけど、もしこれが一番の自信作だとしたら期待出来ないかも。そういえば"Alejandro"もエイス・オブ・ベースのビートに"La Isla Bonita"って感じだったけど、天然なのか確信犯なのか、この人は結構そのまんまで持ってきますね。ステージは、タイトルに合わせ卵の殻から黄身色のガガとダンサーが生まれるってもの。彼女にしてはあまりグロくなくて綺麗な感じです。体もよく絞られててお腹がセクシー。パフォーマンスはさすがです。曲もPVを見ると納得しちゃうのかな。


ブレイク・シェルトンが婚約者のミランダ・ランバートのパフォーマンスを紹介。CMAの時はちょっとアリーナ向けのアレンジで違和感があったんだけど、今回はアコースティックギターの音が大きいオリジナルに近いアレンジで、きちんと親近感が出せてるような気がします。背景には何故かロックレジェンド達の写真が。「もし入れてくれるのなら。約束するわ。思い出以外は何も持って帰らないって。この家は私のために建てられたの」このフレーズがいいです。


レニー・クラヴィッツの紹介でMUSEのパフォーマンス。レディオヘッドとデペッシュモードをミックスしたような感じだけど、あまり興味が湧かないなあ。ヴォーカルがケイト・ハドソンのベイビーパパなんだっけ? ベースがジミー・ファロンに似てる。どうでもいいけど(笑)。


ライアン・シークレストがリーゼントの大鶴義丹みたいなブルーノ・マーズ、B.O.B、リーゼントのうつみ宮土理みたいなジャネール・モネエのパフォーマンスを紹介。ストリングスをバックにしたソフトアレンジの"Nothin' On You"、ドゥーワップアレンジの"Granade"、最後に"Cold War"を。同じメドレーでもVMAのはいかにも曲宣ってかんじで辟易してしまうものだけど、やはりグラミーのパフォーマンスはひと味違います。曲よりもアーティストの才能を聞かせる感じとでもいうか。生演奏が基本にあるところが大きいのかもしれないけど。フレッシュないいステージでした。

カントリーのおっさんふたりが女性カントリー・ヴォーカル賞を。何故かノミネートにジュエルがいる(笑)。どれも90年代のAAAっぽくて確かに華のある部門ですね。Winnerはもちろんミランダ・ランバート。

エヴァ・ロンゴリアが(10代の男の子には彼女がうってつけってことか?)ジャスティン・ビーバーを紹介。アッシャーとのくさい小芝居の後、アコギ"Baby"と"Never Say Never"。いつのまにか声変わりしてるのね。途中からウィル・スミスの子供(ウィローじゃない方)がラップで参加。会場のスミス夫妻が学芸会の父兄みたいになってます(笑)。そのままアッシャーの"OMG"。この辺はVMAっぽい。アッシャーって歌もダンスも一流だけど、それが同時だと歌がおろそかになってきて微妙になっちゃうんですよね。大きな会場でこの人のライブを見て果たして楽しいんだろうかと思ってしまう。

リストラの済んだパラモアとデカイお姉ちゃんの2カップルがロックアルバム賞を。そうそうたるレジェンドのノミネートをおさえて受賞したのMUSE。まあ若い人たちが獲る方が健全ですよね。


ドニー・ウォールバーグ(どこのおっさんかと思った・笑)にジャスティンのことを冷やかされながらセレーナ・ゴメスが(彼女に「ジャスティン・ビーバー」って言わせたいためだけに呼んだんだろうな…)ベスト・ポップ・ヴォーカル・アルバムを紹介。Winnerはもちろんガガ。ケツがすごいことになってるボンテージ衣装。この人って話すときはブリブリだけど、あれは素なんだろうか?

デビッド・レターマンの小ネタの後ボブ・ディランを紹介。まずはマムフォード&サンズ、続いてエイヴェット・ブラザースという英米のネオ・フォーク・ブームのエース2組がパフォーマンス、そしてディランが登場。"Maggie's Farm"をブルーグラス・アレンジで歌います。つうか、ディランまた更におじいちゃんになってる(笑)。


スーパーボウルチャンピオンのアメフト選手とグリーの女の子がレディ・アンテベラムのパフォーマンスを紹介。昨年亡くなったテディ・ペンダーグラスへのトリビュートの後、"American Honey"、"Need You Now"を演奏。 ピアノ主体の軽いアレンジで触りだけで終了。1年前の歌だしみんな飽き飽きしてることをよく知ってるんでしょうね。というか、本人達が一番飽きてるのかもしれない(笑)。 

マイリー・サイラスとキングス・オブ・レオン(いいなあ、この組み合わせ。アイロニーが効いてて・笑)がベストカントリー・アルバムのプレゼンター。Winnerはもちろんレディ・アンテベラム。


ジェイミー・フォックスがシー・ロー・グリーンの"Foget You"を紹介。エルトン風衣装&マペットショーに途中からグウィネス・パルトロウが参加。楽しくていいステージです。グウィネスって役者の時とは違って、ほんと嫌みのないさわやかなシンガーですよね。


俳優ニール・パトリック・ハリスが先月番組で共演したケイティ・ペリーを紹介。背景に結婚式のムービーを流しながら"Not Like The Movie"。本人はブランコに乗ってます(笑)。続いて"Teen Age Dream"。歌も演出も完全にVMAレベル。


ジョン・メイヤー、ノラ・ジョーンズ、キース・アーバンがソング・オブ・ジ・イヤーのプレゼンター。余興でアコギだけでの"Jolene"をサラっとやります。いい感じです。ただこれからノラが食われないか心配(笑)。Winnerは"Need You Now"。予想通りです。


マリファナ俳優セス・ローゲンが登場。早速バックステージでマイリーと一服やってきたと告白(笑)。紹介するのはハッパ繋がりでドクター・ドレー、エミネム、リアーナ(パーマヘアを期待してたけどストレートに戻してた)、スカイラー・グレイ。"Love The Way You Lie"、"I Need A Doctor"をメドレー。暗いメロディーに怒りまくりのラップ、パート1とパート2みたい。最後にちょこっとドクター・ドレーが登場。下手な客演ラッパーより存在感がない(笑)。


ジュエル(さっきのガガの衣装を拾って巻いたようなドレス)とジョン・レジェンドが新人賞を発表。Winnerはエスペランザ・スポルディング。会場は最初驚きの声に包まれるが、受賞者が凄い美人だと分かると前列はスタンディングオベーション(笑)。美人、ジャズ、なんとなく納得かも。

Gleeの先生がグラミー会長を紹介。ただの退屈なスピーチに終わらないようにジャズのお洒落な生演奏つきでリズミカルに。ベースはエスペランザ。これはショーとして本当によく計算されてるなあと感心します。音楽家達のアワードだけあってショー自体にテンポがあるんですよね。まるで優れたアルバムのようです。


続いて追悼セレモニーでさえも彼らの代表曲のメドレーで楽しませます。そしてソロモン・バークのトリビュートとしてミック・ジャガー登場! ますます美川憲一化してる(笑)。まあ、いつものストーンズのステージなんだけど、グラミーでもそのままやってるところが凄いです。最初は確かにアウェーって感じ。だけど客席をさんざん煽りまくって最後には完全に自分のステージにしてる。これってミックが他でもないソロモン・バークやジェームス・ブラウンらから学んだステージングなんですよね。それをこうして恩返しの形で、普段だと決して上がることのない舞台でさらりとやってのける。美しさを感じます。最後にカメラに抜かれたビヨンセのミックを崇拝するような顔が印象的でした。


クリス・クリストファーソンがバーバラ・ストライザンドを紹介。"A Star Is Born"。この人も凄い。ただレジェンドってだけでステージに上がっていない。彼女ほどの表現力を持ったシンガーが今どのくらいいるだろう? でも彼女が何故パフォーマンスするのかは不明(笑)。


ニッキー・ミナージュ(首痛めそうな帽子・笑)とウィル・アイアムがラップアルバム賞の発表。エミネムが受賞。耳がスポック船長みたい。


パフ・ダディがリアーナとドレイク"What's My Name"を紹介。エロエロなステージ。チャンピオンベルト巻いてるのかと思った(笑)。


J-Loとやつれた旦那が登場。夫婦コントの後、最優秀レコードの発表。やっぱりアンテベラムが受賞。


ジェイソン・シーゲルがアーケイド・ファイアのパフォーマンスを紹介。曲はパンクナンバーの"Month Of May"。カッコいい。これで轟音ギターソロがあったらニール・ヤングだな。


バーバラ・ストライザンドとクリス・クリストファーソンが最後のアルバム賞の発表。ウィナーはなんとアーケイド・ファイア。本人達が一番驚いてる感じ。パフォーマンスの後だし、流れ的には十分にありだけど、政治的には弱いインディ・レーベルだということを考えると快挙ですね。

まあ、アンテベラムは曲は良いけどアルバム的には弱い。エミネムにはファンと同じくらいアンチもいると。漁父の利的なところもあったのかもしれません。これが良い前例になるといいですけど。

アンコール"Ready To Start"でエンディング。これは盛り上がるわ。



10年くらい前はVMAの方がショーとして面白かった時期もあるんですが、この5年くらいで完全に逆転しましたね。年々、洗練され本見応えのあるものになって来てます。作品として残して欲しいですよね。来年はカニエ・ウェストvsテイラー・スウィフトvsレディ・ガガあたりになるんでしょうけど、楽しみです。

ではまた来年。

グラミー予想

February 14 [Mon], 2011, 3:50
明日なんですよね。予想しとかなきゃ。
過去の成績は面白いほど2割5分です。

Best New Artist

Justin Bieber
Drake ○
Florence & The Machine △
Mumford & Sons ◎
Esperanza Spalding


Song Of The Year

Beg Steal Or Borrow - Ray Lamontagne
F**k You - Cee-Lo Green
The House That Built Me - Miranda Lambert ○
Love The Way You Lie - Eminem feat. Rihanna △
Need You Know - Lady Antebellum ◎


Record Of The Year

Nothin' On You - B.O.B. feat Bruno Mars
Love The Way You Lie - Eminem feat. Rihanna ○
F**k You - Cee-Lo Green
Empire State Of Mind - Jay-Z feat. Alicia Keys ○
Need You Know - Lady Antebellum ◎

Album Of The Year

The Suburbs - Arcade Fire △
Recovery - Eminem ○
Need You Know - Lady Antebellum ◎
The Fame Monster - Lady GaGa
Teenage Dream - Katy Perry


グラミーの予想ほど難しいものもそうはないと思うんですが、今年は当てにいきます! はっきり言ってグラミーは変わりません!! 基本的にここの会員が急に若返ることはないんだし、冒険的なのはノミネートまで。この10年の予想でそれを嫌というほど学びました(笑)。

そういった意味でLady Antebellumは鉄板でしょうね。かつてないくらい堅いです。なにせロック、カントリー、アダルトコンテンポラリーをクロスオーバーしてて、おまけにヒットまでしてるんですから! まあ、アルバムくらいはEminemに持っていかれるかもしれませんが…。

新人賞はM&Sでしょうか。現在大ヒット中だし、明日はDylanと競演でしょ?
彼らが今年のグラミーの恩恵を一番受けそうな気がします。実際このアルバムは凄くいいですね。meantimeの年間投票に入れ損ねたのがほんとに悔まれる。

今やグラミーは賞そのものよりパフォーマンスの方に存在意義を見いだしてるような気がします。実際、毎年歴史的なパフォーマンスが繰り広げられてますしね。今年は故Solomon Burkeの追悼でMick Jaggerがキャリア初のグラミーパフォーマンスを見せてくれるそうで、個人的にはそれが一番の楽しみです。残念ながらWOWOWを解約してしまったので、恒例の実況中継はできませんが、また感想なんか書けたらアップします。

2010 meantime 年間投票 Top 40 部門

February 05 [Sat], 2011, 4:54
1. Kanye West - Runaway

これはぶっ飛びましたね。最初に聞いたときは正直よく理解出来なかったんだけど、それはこんな音楽をこれまで聞いたことがなかったから。確かにBrian Enoとか影響下にありそうな名前を挙げることは出来る。だけどそんなことがあまり意味があるように思えないところが凄い。Kanye が昔からBrian Enoが好きだったとは思えないもの。かけ声で効果的に使われるサンプリングはRick Jamesのライブ盤からのものらしいけど、そうしたのと同じ感覚でBrian Enoの音楽を素材として完全に自分のものにしてる。圧巻は後半のギターソロっぽいもの(笑)(これはスキャットにオートチューンをかけたものなんだろうか? )。アイリッシュっぽくてバグパイプのようでもあるけど、こんなにゾクゾクするインストルメンタルを少なくともこの10年、僕は聞いたことがない。

2. Miranda Lambert - The House That Built Me

Mirandaはデビュー作からずっとファンだったんだけど、その彼女がやっとカントリー・ファンに受け入れられた作品。実はこの曲、彼女のオリジナルではないんだけど、そんなことがまったく気にならないくらい自分のものにしてしまってる。歌詞というかストーリーがすごくよくて、日々の生活に行き詰まってしまった主人公が、今は他人が住んでいるかつての自分と両親の家を訪ね、昔の思い出に触れることで自分を取り戻していくというもの。それをMirandaが感傷的過ぎず、かといって突き放す感じでもなく、適度な距離感で歌っている。その距離感が絶妙で思わずうるっと来てしまう。

3. Christina Perri - Jar Of Hearts

すごくmeantime 好みの曲だと思う。投票でも上位に行くんじゃないかな?
Adeleっぽい感じだけど、歌ってるのが想像以上にいかつい女の子で笑ってしまった。こういう個性的な女の子が最近のソフトロックの定番になりつつあるね。

4.Rihanna - What's My Name

こういう投票で悩むのは「今いいのがいいのか?」それとも「数年後でもきちんと残ってる曲を選ぶ方がいいのか?」ということ。Rihannaの今年のヒットもクオリティの高い粒ぞろいで悩ましかったけれど、この曲なんかまさに今の勢いで選んでしまった。このセクシーな感じは相当劣化が早そうだけど、同時に今という尺度では抗いがたくもある。

5. Eminem feat. Rihanna - Love The Way You Lie

今年は2000年前後に活躍したアーティストへの功労も含めた復帰年だったように思う。NellyやEminemが当時やってた音楽がそのまま今のメインストリームとなり、当時を知ってる僕なんかからするとまったく新鮮味のないヒット曲が生まれた。でもそれはきっと81年にRolling Stonesの"Start Me Up"が大ヒットしたのと同じような現象なのだろう。かつてヒップホップと呼ばれた音楽もそれなりに年を取ったということか。この曲のRihannaは"What's My Name"と違い哀愁を漂わせるヴォーカルを聞かせてくれる。しかも暗さでは右に出るもののいないEminemと互角に渡り合っているのだ。それほど表情豊かなヴォーカリストじゃないのにこの表現力の幅は凄いなといつも思う。正統派ということではBeyonceだろうけど、じゃあ彼女にここまでの幅があるだろうか。

6. Katy Perry - Teenage Dream

単音ギターのミュートから始まってコーラスでカタルシスが一気に爆発するパターンはガールズポップロック版"Smells Like Teen Spirit"、"Since U Been Gone"からずっと続いてるわけで、半ば呆れながらも見事に金鉱を掘り当てたDr. Lukeには感心する(今やどこまで彼が書いてるのかは分からないけど…)。Nirvanaが偉大と言われるわけだ…。そして大ボスはMax Martin。彼ほど長い間ヒットチャートの最前線を牛耳って来たプロデューサーは他にいるのだろうか? 肝心の曲はそこそこドラマ性があっていいかも。Katy Perryの最終的にはキリスト教的節度を持ったセクシーさもまたそそるんだろうし。

7. Katy Perry - Firework

Coldplay的というか、"Elenor Rigby"風のストリングスが気持ちを高揚させてくれる。ヴァース部分やブリッジ部分のちょっとバカっぽい歌い方とちゃんと抑揚をつけてるよね。でもChrisitina Aguileraが10年前に似たような曲を歌ってたような気がする。

8. Rihanna - Rude Boy

曲としては"What's My Name"よりこっちの方が残りそうな気がする。PVが思いっきりM.I.A.だったのが記憶に残っている。それでもコーラス以外でこれだけキャッチーなフレーズが歌えるというのは凄い才能だと思う。コーラスよりも「ブンブンブンワワボンボンボン」の方が耳に残るんだから(笑)。

9. Nicki Minaj - Your Love

これAnnie Lenoxだっけ? 曲はちょっとバカみたいだけど、彼女は間違いなく10年を代表するアーティストのひとり。なんたってひとりでRihannaとLil WayneとLady GaGaになれるんだから。フリーキーで行くのか、キャッチーで行くのか、結局絞りきれずにアルバムはどちらかといいうと失敗って見なされてるけど、まあこれからに期待。僕が言うまでもないけど凄い才能。

10. Cee Lo Green - Fuck You

結局10位にしちゃったけど、日によって評価がころころ変わってしまう曲。まず"Fuck You"って言葉の面白さというか痛快さが100%は理解出来ないことがある。それと楽曲があまりにコテコテで、もうちょっと現代的な解釈を入れてもいいんじゃないかって思ってしまうこと。でもそこが結局"Fuck You"なんだろうなあ。後半の技巧ではない哀願の部分とかもモータウンやアトランティックソウルの現代的解釈なんだろうし。やっぱ2位にしときゃよかったかな(笑)。



とりあえず10位まで。10年は粒ぞろいではあったけど、その年を代表するような曲には出会えなかった気がします。Top10はすらすら選べるけど上位5曲に苦労する感じ。Kanye Westは文句なしの1位だけど、これだって9分あって厳密には曲ではあっても歌って感じじゃないし。

Katy Perryのとこで少しこぼしちゃったけど、もちろん彼女自身には文句はないものの、なんとなく顔が変わっただけで、00年代のループになりつつあるのが不安材料です。ヒップホップは間違いなく80年代後半のロックみたいで、明るい未来が待ち受けてそうには思えないし。かといってそれに変わる音楽がまったく想像出来ない。

最近思うのは、僕がポップミュージックを聞いて来た80-90年代、或は遡って聞いたてきた50-70年代って実は特別な時代だったのではないかということ。いわゆる黄金期というやつ。そして今の方が普通なんじゃないかと。映画とか本とかファッションとかがまさにそうだけど、数年ごとにまったくの新しいスタイルが出て来たりとかもうしないもんね。テクノロジーの進化は少しはあるけれど、音楽のこれ以上のテクノロジーの進化って何なんだろう?



10位以下は出来たらやります。
最悪、また来年ということで(笑)。

それではみなさん良いお年を!

J.D. サリンジャーの死

January 30 [Sat], 2010, 0:13
既に存在自体が怪しかった人なので(というか死去のニュースによって改めてJ.D.サリンジャーが実在したんだと気づいたくらい)、亡くなったということ自体には何の感慨もないんですが、10代の頃、ビートたけし、ストーンズと並ぶ僕のアイドルで、物の見方、捉え方に大きな影響を与えた人なので、ちょっと偲んでみたくなりました。

『ライ麦』を買ったのは確かMadonnaの愛読書だったからかな。ここ数年は読んでないけれど、30代半ばくらいまでは年に一回は読み直してたバイブルでした。そして読む度に僕の成長に合わせ本の中身がどんどん姿を変えていくという凄い作品だった。

本の中に「未成熟な人間の特徴は、理想のために高貴な死を選ぼうとする点にある。これに反して成熟した人間の特徴は、理想のために卑小な生を選ぼうとする点にある」というくだりがあるけれど、これほど大人になるということを簡潔に記した文章は他にないと思います。まあ、40歳まで生きている僕なんかはそれこそ「卑小な生」をせこせこ受け入れ続けてるわけですよ(笑)。

ストーンズのキース・リチャーズは60年代のイギリスのバンドブームについて、徴兵制の廃止により大人までの余暇を持て余す若者が出現したことを挙げていたけれど、サリンジャーが生み出したホールデン・コールフィールドもまさにそうした大人と子供の中間に位置する世代を象徴的に描いたキャラクターで、それまで認識されることさえなかった世代を発見したアーティストとして、サリンジャーはほぼ永遠にその名を残すことになるんでしょう。

20世紀文化の主役が、そうした10代から20代前半のいわゆるモラトリアム世代だとすると、21世紀はそのモラトリアム世代の幅が大きく広がりつつあるというのが特徴かもしれません。映画『40歳の童貞男』とか『俺たちステップブラザー』とかコメディだけれど、どこか笑えない痛烈なリアリティもあって、(自分も含め)いつまで経っても大人になれない、いや、ならない世代がどんどん上に上がって来ているという現状があると思います。そうした背景には20世紀のモラトリアム文化の残像がいまだ強烈に残っているという部分もあるんでしょうか。

そういえば、フィッツジェラルドの『グレート・ギャッツビー』も好きだったけれど、考えてみるとギャッツビーてマイケル・ジャクソンの人生と重なるんですよね。自分の全財産、人生をかけて、届きそうでいて決して手に届かない緑の灯火を追いかけてた。彼だって20世紀の落とし子なのかもしれない。

全米アルバムチャート(2/13)

February 15 [Wed], 2006, 13:31



1. Jack Johnson & Friends - Curisous Gerorge [Soundtrack] (149,226)
2. Mary J. Blige - The Breakthrough (146,088)
3. Barry Manilow - The Greatest Songs Of The Fifties (136,916)
4. Andrea Bocelli - Amore (119,960)
5. Dem Franchize Boyz - On Top Of Our Game (100,487)
6. Il divo - Ancora (96,708)
7. Mariah Carey - The Emancipation Of Mimi (88,872)
8. Kelly Clarkson - Breakaway (81,608)
9. Eminem - Curtain Call (77,400)
10. Jamie Foxx - Unpredictable (75,363)
14. Ron White - Yiou Can't Fix Stupid (62,359)
17. Various - Totally Country 5 (56,018)
21. John Legend - Get LIfted (46,652)
27. Kanye West - Late Registration (43,069)
34. Faith Hill - Fireflies (36,664)
36. Remy Ma - There's Something About Remy Ma... (35,079)
40. Coldplay - X&Y (31,322)
41. Green Day - American Idiot (30,981)
43. Gwen Stefani - Love, Angel, Music, Baby (29,926)
47. U2 - How To Dismantle An Atomic Bomb (27,473)

Jack Johnsonによるアニメ映画のサントラが15万枚で1位。
後はグラミー関係のアルバムが(集計期間にかかるのは短かったけれど)軒並み上昇中。
グラミー効果がフルに反映される来週のチャートではMariahなどはすごいことになりそう。
P R
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