<札幌市>補助金2100万円未回収 誘致IT2社が破綻 

November 03 [Wed], 2010, 16:13
 札幌市の補助制度を利用して同市に進出したIT企業2社が経営破綻(はたん)し、返還義務のある計約2100万円の補助金が未回収になっていることが分かった。制度は上田文雄市長が07年の再選時に公約に掲げて導入した。市は「当時、08年のリーマン・ショックによる不況は予測できなかった」としているが、誘致企業の経営実態の把握は不十分で、市の審査や監督の甘さを指摘する声も出ている。

 補助金は、ITやバイオなどの企業が、5人以上を市内で新規雇用するか市内に異動させるかして事業所を開く場合に、人件費や設備費など最高2000万円が交付される。上田市長が雇用創出や新産業育成のため「10年度までに15社誘致」を掲げ、これまでに目標の15社が進出、10社に計約1億1000万円の補助金が交付された。

 補助を受けた企業は6年以上、市内で事業を継続させる義務があるが、10社のうち、08年4月に進出したソフトウエア開発販売会社「システムウッド」(東京都中央区)は09年2月に事業停止が発覚。08年3月進出のシステム開発会社「フロンティアソリューションズ」(東京都新宿区)も今年8月末に事業停止した。いずれも補助金は返還されていない。

 シ社は当時の社長が行方不明で、本社の電話もつながらない状態。市は会社側に返還請求の文書を送ったが、回答はないという。また、フ社は約2億800万円の負債を抱えて今月中に破産申請の予定。担当する三木敬裕弁護士は「資産がほとんどなく、補助金返還は無理だろう」と話す。市は毎日新聞が指摘するまで、事業停止を把握していなかった。

 市産業振興課は「補助の要件を満たしていたので、当時の交付に問題はなかった」とするが、北海道市民オンブズマン連絡会議の橋本勝三郎代表監事は「申請時に詳細な財務内容を報告させていないなど、事業見通しを審査しない制度自体が甘すぎる」と指摘する。市議会野党は「公約の数字を優先した」と追及する構えだ。【田中裕之】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101103-00000025-mai-soci
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