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中国の情報開示−試される政府公約 / 2010年03月14日(日)
 中国の憲法学者Ren Xinghui氏は、電力料金の請求書を見て疑問に思う。政府は徴収したお金をどのように使用しているのかと。

 中国の電力料金の請求書は1990年代以降、三峡ダム建設費として小額(数米セント相当)の課金を含む。政府はすでに数十億ドルのダム建設費を徴収したはずだとRen氏は考えるが、工事の年間支出額を政府が開示したのはこれまでにわずか1度だけだ。Ren氏は会計の完全な開示を求め、財務省を提訴した。


 数年前までこうした行為はトラブルを引き起こす可能性があった。共産党は権力の座を維持し、メディアを支配するため、伝統的に情報を開示してこなかった。このため、政府の行動の詳細が明らかにされることはほとんどなかった。

 現在、中国政府は情報開示の推進を公式に支持している。開会中の全国人民代表大会(全人代=国会)のテーマの1つは開かれた政府だ。全人代に出席したある議員は10日、透明性向上を目的に、年内に財政法の修正について検討を始める可能性がある、と述べた。

 Ren氏は、2008年5月に施行された「情報の自由」に関する規則を用いて、透明性推進の公約を守るよう政府に求める活動家の1人だ。こうした活動が進むにつれ、政府が開示しても安心な事柄と、非開示にしておきたい事柄との線引きが明瞭になり始めた。

 政府の活動情報の開示義務を初めて定めたこの規則を、活動家である弁護士や環境保護主義者は歓迎している。国営メディアによる情報開示に肯定的な多数の記事は、こうした努力を推し進めたい中央政府の意向を示すものだ。

 しかし、活動家によると、この規則には不明瞭な部分がある上、適用外の事項が多数含まれる。規則は国家統計や予算、建設計画、食の安全、環境に関する情報をカバーしているが、政府は国家機密や重要な商業機密とみなされる情報をすべて非開示とすることができる。国営企業を通じた政府の活動も非開示とされ得るのだ。

 政府は情報開示要請の扱い方にも不慣れだ。申請書の作成といった基本的な部分から取り掛かる必要があるのだ。

 政府内では予算を開示する部局がある一方、これを渋る部局もある。例えば、上海市当局は、市財政は国家機密の1つであるとして、予算の開示を拒否した。しかしその後、マスコミに叩かれた当局は、年内に予算の一部を開示する、とのコメントを発表している。

 香港大学法学部教授のFu Hualing氏は、人権に関する媒体「China Rights Forum」で「秘密やごう慢、特権は、中国の政府や役人に深く根付いているものだ」と述べた。一方、制定された情報開示規則について、「政府を効率的に監視することで、違法行為に戦うための武器」を国民に与える潜在性を持っている、との見解を示した。

【3月12日16時25分配信 ウォール・ストリート・ジャーナル
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100312-00000307-wsj-bus_all

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