僕のブルース12 

2005年10月21日(金) 20時26分
先輩の家は長居公園の近くにあり、いつもチャリでかっ飛ばして練習に向かった。
いつもはアコギのみで天王寺の歩道橋で弾きながら歌う。

先輩のバンド「フラワームーブメント」は大阪高校生の間では一目置かれていた。
実際ファンがついていたほどだ。
その先輩はハードロックを教えてくれた。
スゴイ漢の世界やな〜と思った。
「カイいろんな音楽を今の多感な時にいっぱい聴きまくれ」
それが先輩の口癖だった。

よく先輩の家でレコードをブルースをかけながらギターを爪弾いていた
先輩が煙草を吸っていた。
「お前も吸うか?」
「は、はい」

ス〜
「ゴホゴホッ!きついっすよこれ・・・。」

その煙草は缶入りのピースだった。
頭が痛い

僕のブルース11 

2005年10月20日(木) 12時51分
阿倍野のカラオケ「deep box」に入る。

洋平が歌った歌は当時人気だったTRFというグループの「寒い夜」を歌った。
超絶のハイトーンボイスで歌う歌はかなりのインパクトがあった。
女性ボーカルの歌ももろともせずパワフルに歌いあげる。
そうこいつは生まれもってのエンターテナーやと確信した。
洋平は見事バンドの門をくぐりぬけたのであった。

ライブに向けての練習が開始されてギターの独学に限界を感じたカイは工業高校に通う知り合いの先輩にギターを習うことにした。

バンド名は「阪奈ボーイズ」に決定した。
阪奈ボーイズは文化祭オーディションに向けて練習の日々がスタートした。

僕のブルース11 

2005年09月12日(月) 4時40分
堀川は洋平は歌やれるんやないかと持ちかけるが
この眼鏡野郎のスケコマシがか?とカイは半信半疑やった
とりあえずその場は軽い挨拶をかわしその場を後にした。


いっぺん洋平の歌唱力を問わないとあかんなと思い一度ツレ同士でカラオケBOXに行くことになってちょうど陸上部をやめ帰宅部になっていた洋平も誘って5人で行くことになった。
そうセイガクのむさっくるしい童貞野朗ばかり5人組だ

いや洋平は違うか?
小学生で童貞を捨てたという噂がひろまっていたが

カイはそんな噂が立つ悔しさのあまり、それはデマに違いないと言い聞かした。
そうそれはデマに違いない。

僕のブルース10 

2005年07月30日(土) 9時06分
あっという間の2時間は過ぎた。
高校生にはスタジオ代は決して安いものではない。
同じ買い物をするのならカバヤのチョコレートを買うはずさ。

あとはガッチリヴォーカルを入れてバンドを発進させなあかん!!
今年の文化祭に出場してドカーンと決めたらなあかんもん。

スタジオからの帰り道に洋平というやつに出会う。
そいつはかなりの女ったらしでいつもシッポふりながら女の子のケツに
ついていくやつだと聞いた。

カイはけしからんやつだと思った。
そう、カイはけしからんやつだと思った。

僕のブルース9 

2005年07月22日(金) 11時15分
まずは全員が好きなキッスというバンドのコピーでじゃむる。
「ラブガ〜〜〜ん!!」
堀川が下手なシャウトを連発する。
「俺、ベースボーカルでもええでー。」と堀川はゴウマンかました。
その案は速攻却下された。

しかしベースはなかなか速い。ピックがうねる。「ぶりリリ〜ん!!」
カイはクラプトンばりのギターをスクイーズさせる。「ビヨ〜ン。」

全然クラプトンの面影さえない薄っぺらな音だったがカイの心の中で鳴り止むことのないリバーヴが広がる。
ウホホッーイ!!
山本のドラム「バババッバッス、バッス・・・」
堀川についていくのが精一杯だった。こうしてあっという間の至福の時間が終わってしまう。

僕のブルース8 

2005年07月22日(金) 11時14分
大阪に来て初めての音出しということでテンション上がりまくりのカイで興奮して、変な動きをしまくっていた。
さすがロックの申し子である。いや馬鹿である。

カイの脳裏に焼きついてるストーンズのミック・ジャガーやツエッペリンのロバート・プラントのようにクネクネと動く、通称沢田のジュリー音頭である。
1970年代の日本人ロッカーは皆ジュリーを意識してこんな動きだったそうだ。

このスタジオの一部始終はスタジオの監視カメラに映っておりスタジオのバイトスタッフを爆笑の渦に巻き込んだ。

オ〜わんだふぉー!!

僕のブルース7 

2005年07月22日(金) 11時14分
スタジオはポップス川上という楽器屋の地下スタジオを借りて三人で入った。
大阪に来て初のスタジオでカイは楽器のセッティング中から興奮が止まらない。

セッティングといっても安物の無メーカーのディストーションをギターの間に通すだけであった。
しかし堀川はン万円もする大きなマルチエフェクターをセッティングしていたのでカイはヨダレを垂らしながら眺めていた。

まず最初の音だし。
「ドガ−んッ!!」
バランスもクソもない。ただの騒音である。耳がとれそうだ。

僕のブルース6 

2005年07月22日(金) 11時13分
残るはベースとボーカルや〜絶対探し出しちゃる!」とは意気込むものの中々同じ学校内では楽器経験者は少ない・・

隣のクラスに堀川という男がいてバンドを中学時代やっていたらしいとの噂を聞きつける。早速堀川に掛け合ってみた。
こいつはなかなかのマセガキで中学時代から先輩とつるんでタバコ、バイク、夜な夜ないかがわしいところに遊びに行くというやつだった。
「バンドやりたいんやけどどない?ベースやっとたんじゃろ?」

「アイアンメイデン、メガデス、メタリカなんでも来いやで〜。」

「愛工名電?メガブス?メタ理化?なんじゃそりゃ?」メタル系はうといカイであったがこいつはなかなかの逸材と思い必死で頼み込んだ。

「別にやったてもええで〜今バンドやってないし・・」
こいつえらそうやなと思いながらも後日セッションをすることになった。

僕のブルース5 

2005年07月22日(金) 11時12分
カイのクラスに山本という陽気な奴がいた。結構音楽好きで授業中にもカセットウォークマンでロックをガンガンに聴いていた。とはいっても見た目はそこら辺のヤンキーのような性格というよりは精神年齢が小学生だ。

しかし山本と音楽に話し出すうちに仲良くなり、山本はKISSというバンドの大のファンでコンサートにももう4回は行ったと言う。
15のハナタレ小僧には外タレのコンサートのチケットなんか馬鹿にならない。
山本の実家が「くすの木」というおもちゃ屋でコソッとレジから親の目を見計らってお小遣いをヘチるのである。そこら辺はやつは器用だった。
「ジャスキーポン!ゴートー!」と自慢げに話す。

そこでバンドをする旨を伝えて山本はぜひやらしてくれと言う。
「前からドラムやりたかってん!!叩くのってなんか気持ちよさそうじゃん」

まずドラムゲット!
「僕のブルース」
カイは15歳の少年でまだ思春期のない壊れかけのラジオだった。
中学の時の野球部はまんねん補欠で補欠の最後の18番の背番号を争っていた。
何事にも中途半端で最後までつづかへんな〜。
しかし居酒屋のお手伝いをしていたときに皿洗い場からストーンズがカヴァーした「LIKE A ROLLINNG STONE」が流れていた。
なんじゃこりゃー。
カイの背中に衝撃が走る。
すぐさま質屋で18ポンドのフラメンコギターを買ってもらい、見よう見まねでキースの振り付けをする。


果てしない海の向こうを夢見て

そのフラメンコギターはすぐさまジミヘンのマネをして黒こげにしてしまう・・・
続く

僕のブルース4 

2005年07月22日(金) 11時12分
無事高校に入学したカイはまともに高校生活をエンジョイするかに見えた…。

クラスに大しておもろい奴もおるわけではないし新入生独特のしな〜っとした空気感に息のつまる思いで授業を受けていた。

放課後、新入生は部活を何にするかを決めに見学に行く。
カイは迷わず軽音楽部のドアをたたく。
ピンク校舎というあだ名の今は使われなくなったひなびた旧校舎新に部室はある。真昼でもうっすらとして気味が悪く、クモの巣はその勢力を増すばかりだ。

ドアを開くと上級生がバンド練習をしている。流行りのメタルロックのボンジョビーの曲を演奏をしていた。
ボーカルの人は苦しそうに金切り声を発して原曲のキーにはまるで達しておらず、ほとんど雑音に近い…
すると部長らしき人が
「何か用かい?」

「は、はあ、軽音部に入りたいんですけど…」

「バンドは組んでるの?一応バンド単位で申し込みを受け付けて、それからオーディションをするから」
と門前払いをくらう。ヘッポコボンジョビコピーバンドのくせに何がオーディションやと心の中で叫びながらもメンバーを募る為、ピンク校舎を後にした。
2005年10月
« 前の月  |  次の月 »
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
最新コメント
プロフィール
  • プロフィール画像
  • アイコン画像 ニックネーム:cubstrip
読者になる
Yapme!一覧
読者になる